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コロナで毎月30億が溶ける苦難は○○で乗り越えた、貸会議室のTKPの戦略とは【コロンブスの苦悩#3前編】

今回は国内最大手の貸会議室を運営・管理する企業『ティーケーピー』の代表取締役社長 河野 貴輝にお越しいただきました。 どうして貸会議室というビジネスモデルにいきついたのか?スペースに対する独自の考え方とは? 誰しもが一度は目にした事あるTKPの秘密に迫ります!

「コロンブスの苦悩」

「コロンブスの苦悩」では、皆さんご存知のコロンブスのように、普通の人とは違った新しい切り口や新しいやり方でビジネスを成功させて、会社を大きくした経営者を招いてお話をお聞きしています。

今回のコロンブスは、皆さんも一度は見たことがある「TKP」と書かれた看板でよく知られていますが、株式会社ティーケーピーの代表取締役社長 河野 貴輝さんにお越しいただきました。
主に貸会議室の運営やその管理をされている国内最大手の企業です。
なんと聞くところによると、コロナの時に、毎月30億もの経費がどんどん出て行くという状況を耐え抜いて、今また大きく飛躍しているすごい企業です。

一体どんな苦悩が隠されているのか、色々とお話を伺いました。

株式会社ティーケーピーとは?

特にビジネスをされている方は、おそらく一度は使ったことがあるのではないかと思います。
「TKP」という看板は様々なところで見かけますが、知らない方のためにどんな企業か教えてもらえますか?

この会社は私が17年前に作った会社で、私の名前から「Takateru Kawano Partners」が社名の由来です。
会社を作る前は普通にサラリーマンをしていて、そこから独立したいと思って作った会社です。
自分がオーナーとして事業をしてみたいと思い、ビジネスモデルよりも先に会社を作りました。

その時に、六本木の取り壊しが決まっているビルを見つけました。
2階と3階は立ち退きが終わっていて、1階のレストランは残っていて、そのレストランが立ち退かないという状況でした。
1階のレストランが立ち退いたら、取り壊すことが決まっていたビルです。

そのビルを夜見に行くと、1階のレストランは赤々と明かりがついて営業されていて、2階と3階は真っ暗でした。
1階のレストランは営業されているわけですから、間違いなくそのビルには電気も来ています。
2階と3階は間違いなく使うことができるのに、使われていないのはもったいないと考えました。
それをなんとかお金にできないだろうかと考えたのが、貸会議室のビジネスモデルです。

当時していたのは、とにかく使われていないビルを見つけることと、結婚式場などでも平日ほとんど使われていなかったりするので、それを使わせてもらうように交渉することでした。
使われていない空間を見つけては、それを活用する方法を考えていました。

僕はドラえもんが大好きでした。
ドラえもんでは、あったらいいなと思うものが出てきます。

それと同じように、オーナー様が困っているものを見つけて、そこからビジネス化や事業化をしていました。
それを積み上げた結果が今に至っています。

昔は理系少年だった?

幼い頃はとても理系少年だったと伺いましたが?

理科は大好きでした。
小学生の頃は、生物も化学も物理も全部大好きでした。

中学生になると、アマチュア無線の免許を取ってモールス信号で海外の人とやり取りしていました。
当然携帯電話などない時代で、当時のアマチュア無線は一方向でしか話すことができなかったので、2回線使って携帯電話のように話していました。

あったらいいなと思うものを自分で思いついて、それを自分で何とかするのが幼い頃から好きでした。
今でも株の売買と事業を考えるのが一番楽しいです。

会社を作った頃は、ホテルの宴会場を会議室として使うようなイメージしかありませんでした。
そうなると、食事や飲み物が必ず必要になります。
企業がただ会議をするだけなのに、高いコーヒーや高い弁当を食べていたわけですから、どう考えてもコスパが悪い状況です。
ホテルからしても、立派な厨房を作って料理人を抱えているわけですから、部屋だけを貸し出すなんてことはできません。

そこで、スペースだけを貸し出すという事業をはじめました。
そこから、必要であれば弁当やケータリングも用意できるとしました。
そのぶん 、駅から徒歩5分以内など立地にとにかくこだわりました。
駅の近くにあるから、いろんなところにあるようなイメージに繋がりました。

創業時の一番の苦労は?

創業された方の話でよく聞くのが、人が集まらなかったとかお金が集まらなかった、あるいは、理解してもらえなかったなどですが、何に一番苦労されましたか?

やはり、人が集まらなかったことです。

いろんな人が遊びに来てくれましたが、多くの人が私に同情していました。
「河野さんは、貸会議室なんかで終わる人ではない」とよく言われました。
伊藤忠商事で商社マンをして、商社で為替証券を扱うディーラーをして、ネット証券やネット銀行を作ったりと、インターネットを使って様々なビジネスをしてきて、証券会社やFX の会社を一緒に作ろうと誘われることがよくありました。

ありがたい話ではありましたが、貸会議室でビジネスをすることにこだわりました。
とはいえ 、なかなか人が集まりませんでした。

最初の頃はハローワークに登録して、まだ東京に出てきたばかりでこれから東京で暮らしたいというような方を積極採用していました。
会社に営業や売り込みに来る人たちも、自分の会社で働かないかと積極的に誘っていました。

会社の運営に必要だった人数は?

最初の頃、会社ではどれくらいの人数が必要でしたか?

最初の1年から2年は5人から6人ぐらいで会社をまわしていました。
そこから徐々に10人、20人とどんどん増えていきました。

コロナの前の頃は、貸会議室だけでなくいろんな事業をして、かなり手を広げていました。
貸会議室で作る弁当の弁当工場を買収したり、宿泊事業にも挑戦しようということで、ホテルも直営で経営しています。
企業の研修や保養所として使えるリゾートホテルにも挑戦しました。
その結果、2019年の頃には社員数は3000人を超えていたかと思います。
ホテルなどで配膳するスタッフも5000人ほどいたので、合計8000人ほどになっていました。

創業時に失敗した出来事は?

創業した最初の頃に失敗した経験や後悔した出来事はありますか?

失敗だらけでした。

会社を作って2年目で札幌のホテルを丸ごと買いました。
チャペルもあってガーデンウェディングができるおしゃれなホテルを買いましたが、これは大失敗でした。

当時はまだ我々が求められている時期ではなかったと今では思っています。
ようやく楽天トラベルができ始めた頃なので、旅行代理店が一人勝ちのような時代でした。
そこに入り込もうとしましたが、まだ時期尚早で早すぎました。

僕の人生では、早すぎて失敗することが多いです。
そんな失敗の繰り返しです。

動画配信事業にも挑戦したことがあります。
YouTube があんなにも大きくなる前に、日本版の YouTube のようなことをしていました。
今から14年前ぐらいになりますが、変な動画が次々とアップされて、それを消していくために人件費がかなりかかっていました。
どう考えてもこれは赤字を垂れ流している事業なのではないかと気づいて撤退しました。

幅広くいろんなことに挑戦しました。
貸会議室を中心とした周辺事業はどんどん大きくなりましたが、全く違うことに挑戦すると大抵早すぎて失敗しました

上場する時の苦悩は?

上場前後で大変だったことはありますか?

上場したのは2017年ですが、2015年ぐらいから買収工作に結構遭いました。
いろんな企業から、売ってくれないと競合として邪魔するという圧力がかかりました。
出る杭は打たれるけれど出過ぎた杭は打たれないと、もっと大きくなるしかないと考えました。

重要な意思決定をする時には、自分の経験に基づくようにしていますが、それがない時は、経験者に聞くようにしています。
それもない時は書物に頼るというのが基本です。

そんな中で上場した経験はなかったので、上場を経験している人に話を聞きました。
いろんな上場経験者に話を聞きました。
良い面も悪い面も話を聞いた結果、みんなの前では上場して大変だという話をしていても、本音としては上場して良かったと考えている人が多かったです。
上場した方が少しメリットが大きくて、やりたいことができる可能性があるという話を聞きました。

本音を話してもらうためには、ゴルフと温泉が好きなので、それは使うことが多かったですが、最終的には焚き火です。
人は火を見ながら話すのが一番です。
火を見ながら話すと本音を話しやすくなります

経済が落ち込んだ時の苦悩は?

貸会議室は主に企業が使うと思いますが、経済が落ち込んで会議どころではないとなった時には大丈夫でしたか?

経済が落ち込むと、お客様の層ががらりと変わります。
リーマンショックの前は、自動車メーカーや家電メーカーなど輸出をしている企業がたくさん使ってくれていました。
リーマンショックの後は、アパレルや飲食など内需の企業がたくさん使ってくれました。
試験会場としてなど、それまでとは用途が違う使い方をしてくれました。
我々はスペースを貸しているので、そのスペースの使い方はお客様次第です。

コロナの時もお客様は減りましたが、国家試験会場や大学受験会場、サテライト試験会場などのニーズも出てきて、学習塾の研修会場として使われることもありました。

どんな企業が使ってくれているのかを見ると、世の中の流れがわかります。
わざわざお金を払って余分なスペースを借りてまでしているわけですから、その時々で調子がいい業界が見えてきます。

コロナの時に苦しんだ理由は?

リーマンショックの時も東日本大震災の時も、結局ひっくり返して復活していますが、コロナで苦しくなっった理由はなんですか?

政府が人を集めるなと言ってしまったので、当時はキャンセルしかありませんでした。
東日本大震災の時には、確かに自粛ムードにはなりましたが、3ヶ月もしたら経済は普通に戻りました。
コロナでは3ヶ月経っても6ヶ月経っても一向に戻りませんでした。

当時は、貸会議室のビジネスだけでも、家賃の支払いが毎月20億円で人件費が10億円、毎月30億円が出て行くので毎月30億円の赤字という状況でした。
その時の現金が80億円で、3ヶ月経ったら倒産してしまうという状況でした。

そこで私が出した決断は冬眠しようということでした。
先がどうなるかわからないので冬眠するしかないと考えました。
ジタバタせずに、クマのように脂肪を蓄えて冬眠しようと考えました。
1年あればなんとかなるだろうと思ったので、360億円を蓄えて冬眠するしかないと決めて、 銀行にお願いしたり不動産を売却したりして運転資金を確保しました。

コロナからなぜ復活できた?

コロナは1年で終わることはなかったですが、どのようにして復活できたのでしょうか?

1年間の冬眠中は売上ゼロだと考えていましたが、試験会場としてや学習塾など新しいお客様が増えました
大きなマーケットはどんどん縮小しましたが、割と手軽な金額の貸会議室は値段を下げることもできたのでお客様が増えました。
長期貸しのパターンを作ったり、シェアオフィスのような使い方も提案しました。

そんな中で、昨年の5月、日本のコロナワクチンの接種率がまだ10%にも満たなかった頃ですが、我々には日本全国にたくさんのスペースがありますので、それらをワクチンの接種会場として使ってもらえばいいのではないかと考えました。
特に都市部で摂取率を増やさないと経済が回らないと考えました。
経済同友会をたきつけて当時の総理に直談判しました。

その結果、職域接種が始まりました。
うちのお客様に職域接種でワクチンを打ってもらうわけですから、我田引水で新人研修で使ってもらうなど営業することもできます
結果的に宣伝にもなりました。

今後やりたいことは?

最後に、言える範囲で結構ですが、これからやりたいことはありますか?

コロナがあってもなんとか生き残りましたので、元々やりたかった原点に戻ろうと思っています。
原点はドラッカーの世界です。
社会の問題の解決を事業上の機会にすることが大切だと思います。

もともとは使われていない空間を会議室として貸し出すというビジネスから始まりました。
企業を再生するビジネスに挑戦していきたいと思います。
みんなが使っていないものや面白いものを見つけて、それをビジネスにしていくということをした方が、やはりワクワクします

たくさんの企業が会議室を使ってくれていますが、その企業も、もったいないものをたくさん持っていると思います。
良い人材や事業があるのに、使われていないものを抱えている企業や自治体はたくさんあると思います。
そういったものを見つけ出して命を吹き込んでいく、そして、事業化していくということをこれからしていきたいと思います。

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新番組名「コロンブスの苦悩」

この番組では市場の開拓者をコロンブスと見立てお話を伺うトーク番組です。 今回は国内最大手の貸会議室を運営・管理する企業『ティーケーピー』の代表取締役社長 河野 貴輝にお越しいただきました。 どうして貸会議室というビジネスモデルにいきついたのか?スペースに対する独自の考え方とは? 誰しもが一度は目にした事あるTKPの秘密に迫ります!

▼識学(しきがく)とは?

識学とは人間の意識構造について体系化された独自の理論。
組織に発生する誤解や錯覚から発生するロスタイムを解消し、生産性の高い組織へ変革するためのマネジメント理論。
識学を使った組織マネジメントコンサルティングの導入企業数は2015年の創業から8期目で3,000社超に。

▼株式会社識学

企業経営者、リーダに対して、識学を使った組織コンサルティングを通じ、組織の生産性向上のためなどの組織改革の支援をしている会社。
これまでに3,000社以上の企業の組織マネジメント改革の支援を行う。また、識学の有用性を証明するために、
識学社自体でも識学の理論に沿った組織運営を体現している。
その結果、創業から3年11ヶ月という比較的早いスピードで東証マザーズ(現 グロース市場)に株式の新規上場を果たすという一つの結果を残している。

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