この知識はこんな方におすすめ
- 成果のある会議がしたい
- 効率的にオンラインミーティングをしたい
会議をしてはいけない時間帯とは?!
今回は仕事に関する内容です。
皆さん、リモートワークやZoom ミーティングなどする機会が増えたと思います。
あるいは、仕事が普通に戻って会議をする機会もまた増えてきたという人もいると思います。
今回は、そんな会議で、特にテレビ会議で決してしてはいけない時間帯について紹介させてもらいます。
会議というものは、参加者やテーマによってもちろん結果が変わったり、進行がうまく進む会議もあれば進まない会議もあります。
意思決定ができない参加者がいることによって無駄に会議がだらだらと続いてしまうということもあるでしょうし、批判を言うだけで代替案を言わない人がいるせいで意味がなくなってしまったり、あるいは、脳内がお花畑のような状態の人のせいでなんとかなるだろうとぼやけてしまったりということもあると思います。
このように参加者やテーマによって会議の行方が決まるということは、皆さんもよくご存知だと思いますし実感したことがあると思います。
ですが、意外と見過ごされがちなのが、その会議が1日の間のどのタイミングで行われたかということによって、実はその会議の成果というものは大きく変わるということです。
なんと、その会議が行われる時間帯によって、皆さんの年収や会社の収益というものまで変化してしまうということが分かっています。
というわけで、会議、テレビ会議やZoom ミーティングを決してしてはいけない時間帯について紹介させてもらいます。
会議が行われる時間帯での違い
レナード・N・スターン・スクールが2013年に行なった研究で、2113のさまざまな企業からテレビ会議のデータを26585件も集めて分析したという研究があります。
これは2013年ですから、今のようにテレビ会議やオンラインミーティングが多い状況ではありませんでしたが、海外ではリモートでの会議もそれなりに行われていたようです。
オンラインミーティングの良い所でもありますが、オンラインで行った場合にはそれがデータとしても残っています。
その残っている映像のデータを分析することにより、その会議もしくはミーティングが本当に良い結果に終わったのか、それともダメな結果に終わってしまったのか、もしそれがダメな結果に終わっているのであればその原因は何なのかということを調べようとしたものです。
その26585件もある映像データを分析して、例えば、その中でポジティブな単語が多いのかネガティブな単語が多いのか、どのような結論になったのかということを細かく解析しています。
その結果として興味深い傾向がいくつか確認されています。
まずひとつめとして、どのような時間帯に行うかによって参加者の表現が変わっていました。
表現がネガティブな傾向が高くなり優柔不断さを表すような単語が増えるということが特定の時間に起きていました。
朝早めの時間帯ではポジティブな意見が出やすくなる
具体的には、朝が最も人はポジティブで決断力も高くなったそうです。
朝早めに行われる会議ほど物事がスムーズに決まるしポジティブな意見が出やすくなるということが確認されています。
お昼に近づくにつれてネガティブな意見が増え始める
皆さんも普通に仕事をしていると、朝からお昼にかけて徐々に疲れてくると思います。
朝からお昼にかけて時間が経過すればするほど、会話の中にネガティブな単語や優柔不断さを表すような表現が増えてきて物事も決まらなくなる傾向が高くなりました。
お昼の直前には少し回復する
この傾向は正午になると少し回復します。
これはお昼休みが始まるからです。これが終わるとお昼休みだと考え始めると人は少しポジティブになり、意思決定の能力も高くなります。
さっさと決めてお昼休みに行こうとするわけです。
というわけで、テレビ会議やZoom ミーティングをする場合には、午前中に行うならば朝早い段階で行ったほうがいいというのがひとつめのポイントでした。
午後になるとネガティブが増えて意思決定能力は低下する
続いてふたつめのポイントですが、先ほどのネガティブな傾向というものは午後の間も増加し続けます。
お昼休み前になると一瞬回復しますが、お昼休みが終わった後にはまたどんどんネガティブさが増えていき、仕事が終わると同時にそのネガティブさは消えます。
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つまり、朝の早い段階でテレビ会議やZoom ミーティングを行なって効率よく物事を決めていくのが一番よくて、どうしてもその時間帯が難しい場合にはお昼休みの直前ぐらいに行うのもいいですが、少なくともお昼休みが終わった後の時間帯に会議をするというのは基本的にはネガティブな意見が出やすくなりますので、プレゼンや誰かを説得する必要があったり、その会議を行うことによって建設的な決断をしたいと思う場合は午前中の早い時間帯に行うのが良いということです。
逆に、今決まっていることを取り消したりもう一度考え直すという場合や、代替案についてみんなに考えて欲しいと思う場合には、みんなが批判的になっている時の方がそんな意見も出やすくなるでしょうし、意思決定能力が低い時の方がやめておこうというような意見も出やすくなると思います。
そんなやめる決定や今の決定を見直すという場合には、午後に行うのも良いのかもしれないということがこの研究から分かってくるわけです。
「決めてほしい提案をする場合には朝早い時間帯」
「考え直して欲しい場合にはお昼休みが終わった後」
会社の収入に対しての影響が?!
さらに、そのネガティブなトーンの会議が増えると、会社や皆さんの収入に対しても大きなダメージがあるということも分かっています。
会議は状況に応じていろいろな時間に行われるし、朝の時間を会議に使われるのが嫌だという人もいると思います。
ですが、午後などの人間がネガティブになりやすい時間帯に会議を行えば行うほど、収入がどんどん低下していくということが確認されています。
具体的には、市場の伸び率が年間で平均3%の状態でも会社の収入は1.5%も低下するということが分かっています。
それは働いている人の収入にも影響する数字になりますので、僕たちがネガティブになったり優柔不断な傾向が高まる時間帯に普通の会議やオンライン会議をだらだらと行ってしまうと、皆さんの収入に対してもダメージが起きてしまうわけです。
研究者のコメントを見てみると、全体的には午後遅くに行われる会議が最もネガティブ度が高くなるということです。
午後になって時間が経過すればするほどどんどんネガティブ度が高くなり、午前の早い時間帯の方が最もポジティブに会話が進みやすかったとされています。
ですから、建設的な意見が欲しいとか何かを決めたいと思うのであれば午前中に、そのような場合でないのであれば午後にしても構いませんが、先ほど紹介した通りそこには収益の低下というものが付いてきますので、やはり、午後は会議はしない方がいいのではないかということがこの研究から分かったわけです。
皆さんがテレビ会議やZoom ミーティングを行う場合には、できるだけ朝早い段階で行うようにするか、お昼休みの直前に行うというのがおすすめになります。
ぜひ参考にしていただけたらと思います。
仕事を効率よく進めて生産性を上げるためのおすすめ
今回は仕事で使えるちょっとしたテクニックとして、テレビ会議やZoom ミーティングを行う時間帯について紹介しましたが、やはり、仕事を進める上で科学的に正しいとされているテクニックを使えば当然ですが成果は上がりやすくなるわけです。
これは別に仕事内容全てを科学的にするべきだというわけではありませんが、自分としてそこは変えても問題ないと思える部分に対して、科学的に効率的だとか仕事が進みやすくなるとわかっている方法を使うことで楽に仕事ができるようになったり収入が上がる可能性も高くなりますので、試してみる価値はあると思います。
今回のおすすめの動画としては、ハーバードビジネススクールの上級講師の方が教える6つの仕事術について解説した動画を紹介しておきます。
こちらはハーバードビジネススクールの上級講師の方が過去の研究と自分の経験をベースにして、効率よく働き生産性を上げるための仕事のテクニックについて解説してくれたとてもありがたいレポートがあり、それをもとに実際に僕たちはどのように働いていけばいいのかということを紹介している動画になっています。
生産性を高めたいという方はたった6つのポイントを押さえるだけでかなり生産性が上がります。
実際に僕も全てしている方法です。
ぜひ試していただけたらと思います。
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仕事を効率よく進めるためのおすすめ本
今回のおすすめの本としては、仕事を効率よく進める上で役に立つおすすめの本を紹介しておきます。
この本は人に物事を頼むことが上手い人の特徴は何なのかということを解説してくれている本ですが、基本的には仕事というものは頼み事です。
自分一人でできることは限られていますので、どうしたら相手が気持ちよく受け入れてくれるのかということを考えて頼みごとをするということがとても重要です。
人に頼み事をするのは借りを作るようで嫌だという人もいるかもしれませんが、人間というものは自分が助けた相手を好きになるように本能的にできています。
ですから、皆さんが上手に相手に嫌な顔をされずに頼みごとをすることができるようになれば、頼み事をした相手から好かれるということになります。
いろいろなことを助けてもらえる上にその人たちから好かれるということになります。
そう考えると、仕事術としてはこの頼む技術が半分ぐらいは必要になってくるのではないかと思います。
そんな人に頼む技術をわかりやすく解説してくれている本ですので、ぜひこちらもチェックしてみていただけたらと思います。
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本内容は、参考資料および過去動画を元に考察したもので、あくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
参考:Jing Chen et al.(2013) The Dangers of Late-Afternoon Earnings Calls