この知識はこんな方におすすめ
- 仮想通貨に投資している
- これからの未来を読みたい
房 広治 氏(GVE CEO)と2年ぶりの対談
随分と昔になりますが、僕はアナザースカイというテレビ番組でオックスフォードに行くことがありました。
ここで大きく人生が変わったので、本当にあのテレビに出て良かったと思っています。
僕は行ってみたいところをテレビ局の人に聞かれてオックスフォード大学と答えました。
テレビ局の方が撮影許可を取ろうとしたところまったく相手にされず困っていたところ、房さんの紹介で許可をもらうことができました。
そんな房さんの最新の著書がこちらです。
詳しく学んでみたい方はぜひチェックしてみてください。
デジタルマネー戦争
房さんとは、ニコニコをメインにしていた頃から投資やお金の話について対談させてもらう機会がありました。
実はその対談の中で、仮想通貨や電子通貨の会社を房さんが作るという話になりました。
これも何年も前の話ですが、その当時の仮想通貨はかなり適当な状況でしたので、もっとちゃんとしたことを行えばビジネスとして十分に成り立つのではないかと考え、実際に作られたのがGVE株式会社という会社で、先日のニュースでは想定時価総額2,242億円と報道されていました。
GVE株式会社とは?!
ソニーの「フェリカ」の技術を作った日下部さんという素晴らしい技術者がいて、彼の実力と合わせればもっと面白いことができるのではないかと『フェリカの真実:電子マネーからデジタル通貨ヘ』を書かれた立石さんという方が言われて、それを実際に実験として試しているとのことです。
昔ドイツの経済学者で、このままではドイツの経済は大変なことになると予測されていた方がいました。
当時のドイツはその人の話を誰も聞きませんでしたが、彼は自分の理論を信じて、ドイツのマルクがこれから落ちるのであれば空売りしておけば儲けることができるので、それを実際に実験として試して大儲けしました。
経済学者となると理論だけで実際に行動する人はなかなかいませんが、これと同じようにこれから起こる未来を想像した時に、房さんはそれと同じように実際に行動して試してみたということです。
増補新版 フェリカの真実:電子マネーからデジタル通貨ヘ
『フェリカの真実:電子マネーからデジタル通貨ヘ』はとても勉強になるのでぜひ読んでみてください。
皆さんが毎日使われている Suicaの技術は、いわゆる「Near field communication (NFC) として世界中に導入されていて、これを作られたのがもともとソニーの技術者だった日下部さんです。
この技術のすごさは世界中で導入されたということもありますが、何よりもセキュリティレベルが非常に高いということがあります。
このセキュリティレベルは7段階まであって、最高の6とか7になると世界的に信用される軍事レベルになり、それと同等レベルを満たしている素晴らしい技術です。
ちなみに、日本の銀行のセキュリティレベルは3から4くらいです。
それだけの技術力があるのであれば、当時の電子通貨の問題点を解決することができるのではないかと考えられました。電子通貨は決済のコストもかかるしマイニングにも以上に電気代がかかるので環境破壊にも繋がります。
他にも使いづらい問題点は多々あったので、セキュリティシステムがしっかりしていてコストも低く、急激な変動が起きるようなものではなく国のレベルがちゃんと採用することができる電子通貨のシステムを作れたらと話していました。
そんな日下部さんが作られた技術をとある会社は上手に使うことができなかったので、今房さんと一緒に会社を作られてすごいことになっています。
フェリカの圧倒的なセキュリティレベルに注目して、ちゃんとセキュリティ的にも世の中に出回っている電子通貨よりもはるかに安全でクレジットカードよりも決済コストも安くできないかと考え、それをシステム的に実現されています。
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税金の無駄遣いという話題には多くの人が注目しますが、どこでどれだけのお金が使われているかあまり気づいていない人が多いです。
例えば、今日本でお札を印刷してそれを輸送するための輸送コストは8兆円もかかっています。
どこまで含めるかにもよりますが、世界中ほとんどの国で同じぐらいのレベルでコストが発生しています。
房さんは、昨年中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)の会議に参加されてベストスピーカーに選ばれています。
そこで房さんが指摘されたのは、 COP21では、中央銀行が他の銀行に対して他の銀行に対して気候変動対策として CO2排出量削減を融資するべきだと言っているわりに、中央銀行は現金輸送車をどんどん走らせてCO2を出しているのはおかしいのではないかということでした。
中央銀行の人たちはそれまでその問題に気づいてもいなかったようです。
いわゆる電子通貨については、逆に先進国よりも後進国の方が、余計なコストがかからないために普及している傾向があります。
G7の国々はここにきてようやくみんな真剣に考え始めました。
貨幣を作るのに多額なコストが発生して、それを流通させるためにもっとたくさんのコストが使われています。
それをスマホでクラウドだけで実現すれば、環境に対してもエネルギーの問題に対してもいいのは間違いありません。
そんな中日本は500円玉硬貨を新しくしたそうで、これもよくわからないお金の使い方です。
物流コストの問題についても、段階的に削減していくことを考える国や政治家もいるようですが、これも結局のところちゃんと計算するとトラックの荷台に隙間が出来るだけでコストはほとんど変わりません。
頭のいい人たちが集まると何故か頭が悪い人と同じ行動をしてしまいます。
これは、綱引きをする時に1対1であれば一生懸命力を出すのに、10対10になると適当に力を抜く人が出るのと同じような心理が働いているのかもしれません。
現実社会では、責任が明確化されていなくて自分がどれだけリソースを提供しているのかもわからなければ誰でもサボります。
国はCBDCを普及するために仮想通貨を規制するのか?
4年から5年ほど前のG 7ミーティングで、すでに規制をするということは決められています。
仮想通貨の業界の人たちはそれを無視しているだけで、当然ですがその方法もわかってくれば規制するはずです。
ただ、仮想通貨の規制は行っても Amazon ポイントの規制はなかなか難しいと思います。
70年代に同じような議論があり、当時はウォルマートがとんでもない勢いで銀行の免許を取ろうとしたらアメリカの金融当局はそれを認めませんでした。
それはそれを認めたら既存の銀行が潰れてしまうと考えたからです。
それと同じようなことを今できるかと言ったら難しいです。
Apple や Amazon がもし銀行の免許を取ろうとしたら、それを金融当局が認めないというのはなかなか難しいと思います。
ビットコインのように25%が消えてなくなっているような仮想通貨は規制するでしょうが、Apple や Amazon のようなちゃんとした企業が行うのを規制するのはなかなか難しいのではないかと考えられます。
唯一例外は、Meta(旧Facebook)の発行する仮想通貨リブラぐらいだと思います。世界中であんな企業に社会的意義があることをさせてはいけないというような風潮が出来上がってしまいました。
ビットコインの拡大はマーケティング戦略
ビットコインがすごかったのはセキュリティレベルではなく、どちらかというとマーケティング戦略でした。
デジタル上に金があると多くの人に思い込ませたところが面白いところで、何を信じるのかという点では NFT(Non-Fungible Token)とも近いような気がします。
少し珍しいことがあればそれに対して投資をする人が出て、それだけの人が投資しているのであれば、他のものももっと価値が上がるのではないかとさらに人やお金が集まります。
歴史をさかのぼると、13世紀にフビライハーンは紙幣を使えばいいのではないかと言いました。
周りの人間は金や銀など本当に価値がありそうに感じるものでなければ誰も信用しないと考えました。
ところが、実際には紙幣は世界中で使われ、子供たちはそれが生まれた頃からあるので当然のようにその価値を信じています。
何を信じるのかは環境で決まるものです。
これからメタバースも広まるでしょうが、これから生まれてくる子供たちは、リアルの体験もメタバースでの体験も同じ価値だと考えるような時代が来るのだと思います。
メタバースの話になると、メタバースの価値を否定する人もやはり一定数はいます。
海外でもそんな批判的な記事がよくありますが、そんな批判をしている人も、見たことも会ったことも触ったこともない神様を信じています。
少なくとも見ることができて聞くこともできるメタバースは信じてもいいような気もします。
このような第一線で本当に活躍している投資家の話を聞けることはなかなかないと思います。
というよりも、わざわざ自分の手法を話したがる投資家の人は普通に考えていません。投資の授業をされている先生が実際にお金持ちになったことはありません。
これから益々お金や貨幣に対する価値観は変わっていくと思います。
これからどのような時代が来るのか、デジタル通貨だけでなく投資も含めてお金にまつわる房さんの実践的なお話を聞きたい方は続きを今回のおすすめの動画からチェックしてみてください。
Dラボでは、今後房さんとの投資関係の対談も行なっていきますので、ぜひチェックしてみてください。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
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仮想通貨の未来がわかる教科書
デジタルマネー戦争
増補新版 フェリカの真実:電子マネーからデジタル通貨ヘ
GVEについて
CBDCのプラットフォームを展開するGVE(株)、想定時価総額で2,242億円となりユニコーン企業へ躍進
本日の先生
房 広治(GVE CEO)
1982年に早稲田大学理工学部卒業を機にイギリス留学。1987年に英国系のインベストメントバンクに就職し、M&Aを手がける。1998年にはUBS信託銀行の社長に就任。2000年にクレディ・スイス証券にて、同社が買収したDLJディレクトSFG証券(現:楽天証券)の社外役員を務めた。2004年に独立し、2005年2月からサンドリンガムファンドを始めた。2006年にはEMCOM傘下の上場会社が買収し、EMCOMの取締役に就任。EMCOMで高速FXシステムの開発をし、日本のFX市場の過半数のマーケットシェアを獲得。2017年にGVE株式会社を創業する。
リサーチ協力:パレオチャンネル