目標・成功

【超思考法】天才を超える凡人になるための思考トレーニング【後編】

DaiGo MeNTaLiST

この知識はこんな方におすすめ

  • 自分の頭で考え未来を切り開きたい
  • 今までにない新しいアイデアや発想が欲しい

現状に向き合いどうすれば改善していくことができるのか自分の頭で考える

今回は思考力を高めるための方法についてです。

そもそも人間は現状に疑問を呈して、それをどのようにして変えようかということをほとんどの人が考えません

例えば、社会的に階層が低い人や収入が低い人ほど現状を変えようと思わないという研究もあります。現状に対して文句は言うけれど変えようとしないということです。
自分で工夫をしたり新しいことを始めてみたりということをしにくくなるということが分かっています。

ですから、貧困問題や経済格差の問題に対して本来の意味での関心を持っているのは、どちらかというと収入が低い人よりも収入が高い人です。
ウォーレン・バフェットさんやビル・ゲイツさんも世界中の不平等の問題などに疑義を呈していますが、あのような人たちはもっと多くの人が幸せな異世界が築いて変えていけたらと考えています。
ところが、経済的に低い地位にいる人たちは、逆に現状を受け入れる傾向が強くなるということです。

この現状を受け入れてしまう人の残念さというものはさまざまな部分で現れていて、例えば、会社に就職した人間がどれぐらいその会社で頑張ってくれて、自分の力でいろいろ切り開いていくのかということを調べた研究を見てみても、例えば、Firefox や Chrome などのデフォルトでパソコンに入っていないインターネットブラウザをわざわざ自分でインストールしてカスタマイズしてパソコンで仕事をしている人と、デフォルトで入っているSafari や Internet Explorer を何の疑問もなく最初から入っているからということで使っている人を比べたところ、自分で Firefox や Chrome をインストールして仕事をしている人たちの方が、仕事の成果も高く離職率も低い上に、自分なりにいろいろと工夫するということが分かっています。

結局、僕たちは今置かれた現状や目の前にある疑問に対してちゃんと向き合い、それをどのようにすれば変えたり改善することができるのか、どうすれば自分がもっと良くなるのか、自分の周りが良くなるのかということを自分の頭で考えることが大切だということです。

別にSafari や Internet Explorer を使っているから駄目だということではなく、他にも、選択肢としては Firefox や Chrome などいろいろあるわけですから、他の選択肢も試した上で自分で考えてSafari や Internet Explorer を使っているというのであればいいですが、最初から試すこともなく目の前にあるものをただ使っている人は、現状をそのまま受け入れる思考しかないので、それは他の場面でも不利になってしまうかもしれないということです。

物事を工夫せず自分の頭で考えない人は、人生のさまざまな面で損をしてしまいます。
やはり、社会的にも下の方に追いやられてしまいますし、だから追い抜かれるような立場になってしまう可能性も非常に高いわけです。

今回は、そのようなことがないように自分の頭で考えて未来を切り開く能力である思考力を高めるにはどうすればいいのかという内容の後編になります。

前回の前編では概念的な話を紹介させてもらいました。

今回は、その後編として、どのようにすればそんな思考力を高めことができるのかということを具体的にトレーニング方法として紹介します。

何か物事を考える際に、自分が何かを考える時にペンと紙を使って考える人と、ただ頭の中だけで考える人とがいます。
この自分の考えを紙に書いたりすることがいかに大事なのかということを最初に紹介させてもらい、そこから後半では、より深い思考をするにはどうすればいいのか、時代の先を読むにはどうすればいいのか、クリティカルシンキングを鍛えるにはどうすればいいのかといった話をさせてもらいます。

弁証法的ライティング

まずはライティングのテクニックです。

自分の頭で考えることができる人と考えることができない人の違いとしては、ノートをとったり紙に書き出す時に大きな違いが出ます。
これは弁証法的に書くことができるかどうかということです。

いわゆるヘーゲルの弁証法というものがあります。
これと近いような話ですが、自分なりにノートを取ったり紙に書く時に、ただ要約をしたりそのまま書くのではなく、弁証法的な考え方を使って自分の思考を紙の上で整理することができるのかということがとても大事になってきます。

文章に書き出す作業自体は、基本的には論理的な思考が必要です。
ライティングというのは、自分の頭の中で考えるだけでなく、紙に書いて多方面から考えるという意味では、クリティカルシンキングや他人とは違う思考力を養うためには非常に基礎的なトレーニングになります。

ただそれにはポイントがあり、ただ文章を書くだけでは不十分です。
学生の頃を思い出してもらうとわかると思いますが、綺麗にノートを書くことができる人が成績が良いというわけでもなかったのではないでしょうか。

他の人から見るとめちゃくちゃなことを書いていたり落書きを書いていたり、何を書いているのかもわからないような汚いノートを書いている人がとても良い成績をとっていたりもしたはずです。

ノートというものは記録のために取るものではありません。
記録をするためだけであれば、スマホで写真を撮ったり動画を撮っておけば十分それで事足ります。
思考を整理しながらノートをとるということが重要になります。
そこで大切なポイントになるのが弁証法的な方法です。

ではどうすればいいのかと言うと、クリティカルシンキングを使って思考力を高めるトレーニングを行っているインストラクターの方々がいて、この人たちは、ひとつの問題の両面を生徒に提示します。
例えば、メリットとデメリットや賛成意見と反対意見など両方を提示しますが、その両方をただノートに取るということはしません。

メリットとデメリットであれば、ヘーゲルの弁証法ではメリットの方をテーゼ:正、デメリットの方をアンチテーゼ:反対と言います。
このテーゼとアンチテーゼであるポジティブな部分とネガティブな部分を出して、その間を紙に書きます

周りから入ってきた情報を整理して、ポジティブな面とネガティブな面を洗い出すのではなく、そのポジティブとネガティブを合わせてより良い統合した考え(ジンテーゼ:合)をノートに書き出します
両方の面を合わせてもっといいものを生み出すにはどうすればいいのかということを考えていくわけです。

人はバイアスに左右され思考力を失う

人間というものは思い込みやバイアスに左右されるものです。
自分の好きなものに対してはメリットばかりが目に入ってしまいますし、逆に、嫌なものに対してはデメリットばかりが目に入ってしまいます。

ですから、紙に書くわけでもなく、合わせた考えを求めたりなんだ工夫もしようとしなければ、自分の好きなものに対してはテーゼ:正ばかりを思いつくし、自分が嫌いなものに対してはアンチテーゼ:反対ばかりを思いついてしまいます
これにより僕たちは思考力を無くしてしまいます。

つまり、人間というものは、自分の経験や自分の直感を正当化する方向に物事を考えてしまいますので、自分にとって都合のいい情報ばかりを見てしまいます。
ですから、そこで紙に書き出したりノートに取るということが必要になります。

ノートを使ってテーゼとアンチテーゼをあえて書くことによって真ん中のジンテーゼのちょうどいいところを取ることができるようになります。
このようなノートのとり方をしようというのが、弁証法的なライティングのテクニックです。

要するに、解決策であるジンテーゼを作るにはどうすればいいのかということです。
これが思考力です。

つまり、僕たちはメリットを探そうと思えばいくらでも探すことができるし、デメリットを探そうと思えばいくらでもデメリットも探すことができます。
重要なのは、メリットとデメリットの両方を取り込んで、より良いものを作り出しということです。

このような考え方をするためには、弁証法的にノートを取る必要があります。
実際に思考力が高い人たちは、両方の面を別々に書いて、その両方を取り込んだアイデアを作り出すということを行っています。
その方法をこれから紹介したいと思います。

テーゼとアンチテーゼから人テーゼ(解決策)を

普通に何か物事を考えようとすると、メリットとデメリットの両方を考えてメリットをどう活かすかということを考えると思いますが、メリットとデメリットの両方を取り込んでジンテーゼを作る、つまり、両方のいいところを取り込んで新しいアイデアを生み出すことをアウフヘーベン(aufheben)と言います。

メリットばかりを見てしまうと弱点を取り込めませんので、メリットとデメリットの両方を考えて、両方取り込んだアイデアを作ることによって、それまでにないいいアイデアを作ることができます。
それがアウフヘーベンで、これをノートを取ったりメモをする際に使うというのが思考力が高い人たちの特徴です。

これは学校でも倫理などで習いますが、ほとんどの人が実際にはできていません。
自分の好きなものに対しては、デメリットから目を背けメリットばかりに目を向けてしまいます
逆に、自分の嫌いなものに対しては、そのメリットから目を背けてデメリットばかりを見てしまいます
それで情報を選択をしてしまいます。

両方を合わせることで新しいアイデアや発想が生まれる

メリットとデメリットの両方に目を向けようとすることが大事なわけですが、それを合わせようとすると、大抵の場合は新しいアイデアやいいアイデアを出さざるを得なくなります。
既存のアイデアではどうしてもメリットとデメリットが別れますので、両方合わせたアイデアを生み出すというのは非常に難しいものです。

しかし、これをすることによって新しいアイデアや新しいメリットが生まれるものです。
そして、ほとんどの新しいビジネスや新しい思考というものはここから生まれてきます。

「花は美しい」「花はすぐに枯れる」

では、具体的にどのようにして行けばいいのでしょうか。
例えば、綺麗なお花が咲いていたとします。
まずこれのテーゼは何でしょう。
見たままのいいところとして「花は美しい」とします。

そうなると、逆にアンチテーゼは何でしょう。美しい花を否定するにはどうすればいいですか。
例えば、花は美しいけれど「すぐに枯れてしまう」と考えられます。

このような「花は美しい」「花はすぐ枯れる」といった両立しない特徴があります。
では、この2つの特徴を使ってより大きいメリットを見つけてみてください。
それがジンテーゼです。

皆さんでしたらどう考えますか。
花はずっと咲いていてくれたら美しいですが、花はいつか枯れてしまいます。
この真逆の考えをどのようにしてまとめますか。

このように考えていくと、メリットでもデメリットでもどちらでもないアイデアが生まれます。
大抵の場合、僕たちは何かを考える場合にメリットを考えますが、メリットは誰でも分かっているものです。
デメリットにはみんな目を背けるので見落としがちだったりもします。
この2つを取り込んで新しいものを作り出すことができれば、人は他の人では思いつかないような新しいアイデアを作ることができます
これこそが思考力です。

答えは特にないので自分なりに考えるべきですが、例えば、花は美しいけれど花はすぐに枯れてしまうとしたら、花が枯れた後にどうなるのかというと、その後には実がなったりもします。

これを合わせるのであれば、「花が美しいけれどすぐに枯れてしまう」、しかし、花は枯れることによって実ができるので、毎年新しい花を楽しむことができるとか、一年中咲いていたら見ないかもしれないけれど、特定の時期だけ花が咲くことにより、毎年四季の訪れや花を楽しむ気持ちを持つことができるというように考えることもできるので、ジンテーゼとしては、「実がなる楽しみがある」とか「実がなることで毎年花を楽しむことができる」と合わせていくことができます。

「安定してお金が欲しい」「リスクは取りたくない」

他にも、これは二律背反でも使うことができます。
例えば、皆さんが企業で働いていて毎月給料をもらっていたとして、テーゼが「安定してお金が欲しい」だとして、アンチテーゼは「リスクを取りたくない」だとします。
安定してお金は欲しいけれど、リスクは取りたくないという状況です。

どうすればこれを合わせることができるでしょうか。
皆さんであればどのように考えますか。

これも別に答えがあるわけではありませんが、例えば、副業という選択肢もあります。
つまり、安定してお金は欲しいけれどリスクは取りたくないというのであれば、「リスクがない副業から始めてみる」ということもできます。
メインの仕事をしながら安定して給料は手に入り、副業でプラスアルファの部分が手に入ります。

よく A か B どちらを取るべきかという選択で悩むことがあると思いますが、大抵の場合は、この間を取ることができるものです。
ただ、ほとんどの人がその考え方がないので、下手にリスクを取って起業して失敗するとか、起業することを必要以上に恐れてしまい結果的に安定に止まってしまうということになります。

両方取るにはどうすればいいのかと考えれば出てくるのがジンテーゼだという考えもできます。
大抵の人は二者択一でどちらかを選ぼうとしますが、両方を取ることができる人もいます

「お金が欲しい」「自由でいたい」

例えば、「お金が欲しい」をテーゼだとして、「自由でいたい」というのがアンチテーゼだったとします。
普通は、自分の時間を使って一生懸命働いたりしてお金を集めることが多いので、この2つは成り立たないものです。

例えば、僕の場合もお金は欲しいけれど自由になりたいと思いました。
その点で、テレビへの出演というものを考えると、皆さんはタレントや芸能人に対して自由でお金を持っているようなイメージがあるかもしれませんが、実際にはほとんど自由がありません。
仕事は自由に選ぶことができませんし、深夜であろうが土日であろうが関係ありません。
そうなると、売れているタレントさんは食事の予約さえも入れることができません。
このように考えるとテレビに出続けるというのは得策ではないと考えられました。

では、お金が欲しいそういうことと自由でいたいということのジンテーゼを手に入れるにはどうすればいいのかというと、僕も実際にしたことですが、自由な状態でお金を手に入れるにはどうすればいいのかということを考えればいいわけです。

例えば、ネットを使ったどこでもできる仕事に徹底して、コストを下げた上で続けることができるビジネスをするということもできます。
このように考えて僕が始めたのがニコニコのチャンネルや YouTube でもあります。

このニコニコのチャンネルや YouTube でも、最初の頃、ほとんどの人は立派なスタジオを借りてスタッフを雇い、ゲストを呼んで仰々しく行なっていました。
そうすればコストも驚くほどかかってしまいます。

自分のテーゼとアンチテーゼを理解しておけば、本来の自分が求めない仕事をしてしまう可能性を減らすこともできます。

大抵の人はテーゼばかりを考えてしまいます。
お金は欲しいと考えているけれど、それと同じぐらい相反する自由になりたいという思いがあるのであれば、両方取る必要があるわけですからジンテーゼを手に入れる必要があります。

そうなると、ニコニコや YouTube の場合でも、1日何時間もかかるような編集をする意味はありませんし、ゲストを呼んだりスタジオで撮影をする意味もなくなるわけです。
ですから、僕の場合は、iPhone だけで世界中どこからでも知識を配信するというスタイルに行き着いたわけです。

このように使えば、自分のやるべき事も見えてきます。
ですから、このテーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼという考え方はとても重要で、これを意識したノートの取り方や思考を意識してもらえると、自分のやりたいことも見えてきて、二者択一に縛られた浅い思考にならず、両方のおいしいところを取る思考ができるようになります。
皆さんも自分自身の新しい可能性を見出すためにもぜひ試してみてください。

天才を超える思考法を身につけるためのおすすめ

このように思考力を高めるという時には、ひとつのテーマやひとつの物事について長く考える必要は全くありません。
長く考えたからといっていいアイデアが出るわけではありませんし、逆に、長く考えれば考えるほど僕たちの思考は狭まります

ですから、自分自身の視点や思考の方向を変える必要があります。
あらゆる方向に変えてそれぞれで考えた上で、一旦何も考えない時間を作ります。それからもう一度考え直すことによって、いろいろな方向に向いたアイデアの中から全く違う方向を向いたアイデアが生まれたり、全ての方向を向いたアイデアが混ざったりしていいアイデアが生まれるものです。

実は、歴史に名を残すような天才や思考力の高い人たちは、このようなあらゆる方向に寄り道をしていました。
寄り道をしまくって思考を拡散させて、そこからいいアイデアを手に入れていました。

天才たちは、このような思考を拡散させる時と一点に集中する時の差が極端に激しい人たちです。
意味不明のことや全く関係のないことをたくさんして自分の思考を拡散させます。拡散させた上でしばらく放置して、これだと思えるいいアイデアが生まれた瞬間に、拡散していた労力をすべて一点にまとめて集中させます。

これにより周りから見ると極端な差があったりメリハリがあるように見えます。
思考を拡散させてたくさんのアイデアを作るということと、一点に集中して行動するという両方が必要です。
このような天才たちの思考法は十分に技術として僕たちも真似することができるものです。
その方法については、今回のおすすめ動画に入れている続きの動画で解説しています。
ぜひこちらもチェックしてみてください。

本で学びたい方はこちら

今回のおすすめの本としては、それを本で学びたいという方におすすめの本を紹介しておきます。

まず、これは僕が最近読んだ本の中でもかなり参考になった本ですが、『天才科学者はこう考える――読むだけで頭がよくなる151の視点』です。
天才科学者や天才数学者と呼ばれた人たちは意外な方法でアイデアを思いつくという人も結構いて、ずっと同じ事をひたすら考えるのではなく、わざと思考を散らしたりします。
それでふと戻ってきた時にいいアイデアを手に入れるのが天才たちです。
このような思考を学ぶためにとても参考になります。

これを読むと凡人たちは真面目すぎるということがわかります。
コツコツと物事を真面目に頑張ることは大事ですが、そのコツコツ頑張るためには発想が必要です。
まずその発想から手に入れようというのがこの本です。

そして、クリティカルシンキングについての本ですが、『グロービスMBAクリティカル・シンキング』もおすすめです。
クリティカルシンキングというよりはロジカルシンキングに近いですが、『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』も参考になると思います。

さらに、僕のオーディオブックが無料で聞けるというキャンペーンを Amazon で行なっていますので、こちらのリンクもおすすめの本に入れておきます。
1人1冊だけですが、完全に無料で聞くことができますので、まだの方はぜひこちらもチェックしてみてください。

今回のおすすめ動画

今回のおすすめ本

DaiGoのオーディオブックがAmazonで無料で聞けます。詳しくは↓
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など、他多数の著書が、Audible30日間無料体験にて1冊無料

リサーチ協力の鈴木祐さんの論文解説チャンネルもオススメです
Supported by Yu Suzuki  https://ch.nicovideo.jp/paleo

本内容は、参考資料および、動画を元に考察したもので、あくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
参考:Will Erstad (2018)6 Critical Thinking Skills You Need to Master Now
Teaching of Psychology Volume 22 Issue 1, February 1995

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