この知識はこんな方におすすめ
- 天才も出来ないような発想をしたい
- 他の人が辿り着けない自由や成功を手に入れたい
天才を超える思考法を身につける
今回は、天才を超える思考法について紹介させてもらいます。
天才を超えるというよりは、天才では鍛えることができない能力を鍛える方法です。
例えば、当然ですが、大人になってから背を伸ばしたいとか、肌の色を変えたいというのは難しいものです。
それと同じように、生まれつきで変わらない能力や頑張っても備えられない能力もあります。
IQ などはほとんどが生まれつきにより決まってくると言われていますが、そんな生まれつきの天才が持っている能力は越えようがありません。
天才は生まれつき人とは違う特殊な能力を持っていて、それが人とは違うから天才と言われるわけです。
ですから天才と天才が持っている能力で戦おうとするのは愚かなことです。
であれば天才が持っていない能力で戦えばいいわけです。
とはいえ、どんなジャンルにも天才と呼ばれる人たちがいます。
例えば、IQ がとても高い天才がいたり、トークの天才がいたり、数学の天才や芸術の天才などいろんな人がいます。
では、どうすればいいのかと言うと、生まれた瞬間にはほとんどの人が備えていなくて、鍛えなければ身につかない能力であれば、それを鍛えたら鍛えただけ勝つ可能性が高くなります。
そんな能力を探せばいいのではないかということです。
クリティカルシンキング:批判的思考
以前にも紹介したことがありますが、クリティカルシンキングというものがあります。
これは批判的に物事を考える能力で、みんなが信じていることを鵜呑みにするのではなく、数多くの角度からその物事に対して見る力で、この物事の見方を変えるという力は生まれつきでは備わるものではありません。
しかも、これは天才と呼ばれる人たちが苦手とする能力です。
だからこそ、天才と呼ばれる人たちを超えるためにクリティカルシンキングが大切だという話を今までもしてきました。
天才だとしても生まれつきクリティカルシンキングを持っている人はいないし、生まれつきの天才はクリティカルシンキングを持っていなくても成功できてしまうので、クリティカルシンキングを鍛えようとはしません。
ですから、 クリティカルシンキングを鍛えるというのは非常に合理的な方法になります。
例えば、いわゆる神童やエリートと呼ばれる人たちがいますが、このような人たちは挫折に弱かったりもしますし、小さな頃から秀才と呼ばれて何でも人より上手にできてしまうと、わざわざリスクを取る必要もなくなります。
ほとんどのことをみんなよりも上手にできるのであれば、わざわざクリティカルシンキングを働かせたり、リスクを取って人とは違うことをする必要はありません。
天才がたどり着くことができないような大きな成果に凡人がたどり着くことが出来るのかというと、クリティカルシンキングを鍛えるしかないということが科学的にも言われているわけです。
クリティカルシンキングで天才も出来ない発想を!
今回は、このクリティカルシンキングをもう少し幅広く捉えて、思考法として、どのように物事を考えることによって、凡人でも天才も思いつかないような発想をすることができて成功できるのかということを紹介させてもらいます。
クリティカルシンキングを身につけることができれば、天才と呼ばれる人たちを超える考え方も出来るようになりますし、ほとんどの人たちがいわゆる凡人ですから、そんな大勢の中で抜きん出ることも出来るようになります。
みんなと同じラインで戦えば競争は激しくなる
僕は幼い頃からこのクリティカルシンキングが好きでした。
なぜかというと、協調性もないし社会性もないので、みんなと同じ方法で戦っても勝てなかったからです。
ですから、人と違うことしかしてきませんでした。
幼稚園の時にみんなで凧を作って凧揚げをする行事があり、先生が作り方を教えてくれてみんなでそれを習いながら四角い凧を作るわけですが、何故か僕は三角形の凧を作ろうとしました。
考えればわかると思いますが、風の吹く方向によっては安定しなくなるので、当然ですがその凧は上がりませんでした。
先生は三角形だと難しいので四角形で作ったらとアドバイスしてくれたのですが、それにも抵抗して、なんとかその三角形の凧で揚がるようにしようと、かなり長いしっぽをそれに付け加えて飛ぶようにしていたというぐらいに人と違うことをしようとするタイプでした。
だからいじめられることになったのかもしれませんが、みんなと同じ競争のラインで戦うと、その戦いは厳しくなりますし天才には勝てません。
ですから、皆さんが大企業の中で成功しようとか、みんなと同じような事をして成功したいと思えば、みんなよりもうまくそれをできる人が勝ちます。
もともと才能を持っている人や天才と戦うと、チキンレースになってしまい必死に戦ってもしんどいだけです。
競争のないブルーオーシャンを見つけるためにクリティカルシンキングを!
僕の場合であれば、 メンタリストとして知識を紹介したりしていますが、このような競争する相手のいないブルーオーシャンを探せば負けることはありません。
このブルーオーシャンの見つけ方がうまければ、他人がそこに参入してくることもできませんし、競争もしないので自由にすることもできます。
だからこそ、僕よりも頭のいい人たちはいくらでもいましたが、彼らよりも自分のブルーオーシャンを探した僕の方がおそらく成果や自由を手に入れていると思います。
これがクリティカルシンキングの力です。
おそらくは、今のところ僕がうまくいっているのはこのクリティカルシンキングを保っているからだと思います。
普段からの癖にすることが重要
そんなクリティカルシンキングの上手な人は、普段からクリティカルシンキングを取り入れた物事の考え方をしています。
普段からクリティカルシンキングの考え方を持ってあらゆる物事と向き合っていると、同じものを見ても他の人とは違う可能性に気づいたり、本を読んでいても他の場面で使えそうな知識に気付いたりもできます。
天才は競争すれば勝てます。
競争することなく勝つためには他の人とは違う場所で戦う必要があり、そのブルーオーシャンを見つけるための方法がクリティカルシンキングです。
僕は、タレントとしてもパフォーマーとしても、作家としても、僕よりも秀でている人はいくらでもいるので、そこでの競争は全て避けて独自性を貫いてきました。
他人と違う考え方ができなければ独自性を貫くことはできません。
だからこそ独自性を貫くためにクリティカルシンキングを常に保ってきました。
これは常にそんな考え方を意識して練習しておく必要があります。
今からクリティカルシンキングをしようと考えて行なってもすぐにできるものではありません。
練習する必要がありますが、普段から使えば使うほど他人とは違う考え方ができるようになります。
クリティカルシンカーの6つの習慣
これにより生まれつきの天才やそんな天才と戦っている人たちよりも、はるかに少ないリソースで楽をしながら勝つことも出来るようになります。
そんなクリティカルシンキングの極意について紹介させてもらいます。
クリティカルシンカーの6つの習慣というものがあり、それと併せて僕がどのように使っているのかということも解説します。
クリティカルシンキングを鍛えるためのおすすめ本
最初に今回のおすすめの本を紹介しておきます。
クリティカルシンキングに役に立つ3冊を紹介しています。
まず、これが一番おすすめですが『天才科学者はこう考える――読むだけで頭がよくなる151の視点』です。
天才科学者のような普通の人とは違う考え方ができる人たちが、どのように物事を考えてきたのかということが書かれている本です。
ここが面白いところでもありますが、科学の世界において新しい発見をする人は、学校では秀でた成績を収めるようないわゆる天才ではなかったという人たちの方が多いです。
例えば、あのアインシュタインも実は計算ミスが多かったりしていましたが、すごい発見をしたから天才と呼ばれているわけです。
この本では、もともと強烈な天才というわけではなかったけれど、クリティカルシンキングによって天才と呼ばれた人たちが、どんな視点で物事を見ていたのかということが学べます。
2冊目はビジネス色が強くなりますが、『グロービスMBAクリティカル・シンキング』です。
これはクリティカルシンキングについてのトレーニングブックのような感じで使えると思います。
最後は、クリティカルシンキングではなくロジカルシンキングについての本ですが、クリティカルシンキング的な考え方も学べるので、『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』もおすすめです。
ぜひこれらも参考にしてみてください。
では本題に戻して、クリティカルシンカーが行う6つの習慣についてです。
これを自分なりに身につけてもらい、物事を考える時にこの6つのポイントに注意してもらえると、天才を超えるような深い思考が出来るようになります。
2018年にラスムーセン大学の研究者たちが、学生に向けてマスターしておくべきクリティカルシンキングについてまとめてくれています。
ここで言われるクリティカルシンキングとは、特定の問題や状況に関わる事実やデータ、エビデンスに基づいて、客観的に分析することがクリティカルシンキングの定義とされています。
人間は第一印象にかなり左右されやすく、例えば、この人は頭がいい人だと思うと、その人が頭がいいと思えるようなところばかりに目を向けてしまいます。
ですから、事実やデータやエビデンスに基づいて判断しようと思っても、それがなかなかできないものです。
例えば、ある商品が良い商品だと思って、それが良い商品である事実や証拠を探そうとすると、それが良い商品に見える証拠ばかり探してしまいます。
つまり、僕たちは自分の第一印象や直感が正しいものにするためのデータや証拠を集めてしまいます。
ですから、客観的に物事を見ようと思うと、そもそもひとつの視点だけではできないということです。
これが、この研究者たちが定義しているクリティカルシンキングについての考え方です。
そもそも目標を達成するための方法はひとつではありません。
生まれつきの天才は世界一速い車でその目的地に向かって走りますが、クリティカルシンキングができる人は、自転車やバスで行ったらどうだろうかとか考えていろいろと試します。
自転車やバスでは世界一速い車には勝てないわけですが、時折飛行機に乗ったりリニアモーターカーに乗ったりもします。
それにより一瞬で目的地にたどり着いて、天才を超えることができるということも起こります。
ですから、数多くの考え方を持つことが大切です。
クリティカルシンキングができない3つの原因
まず、なぜクリティカルシンキングが難しくなるのかという原因を知っておくことが必要です。
クリティカルシンキングが難しくなる原因:クリティカルシンキングの方法がわからない
ほとんどの人は物事に対する解決策はひとつしかないと思い込んでしまいます。
例えば、自分の悩みがお金だとすると、お金さえ稼ぐ事が出来れば自分は幸せになると思い込んでしまいます。ところが実際にお金を稼いでも幸せになれるない人はいくらでもいます。
自分が何をするべきなのかということをひとつに決めてしまうので、何をすればクリティカルシンキングを行うことができるのかということが分からなくなってしまいます。
クリティカルシンキングが難しくなる原因:クリティカルシンキングに耐えられない
そして、クリティカルシンキングをする勇気がないという人もいます。
クリティカルシンキングはその名の通り批判的な思考ですから、周りの人が当たり前のように受け入れていくことや常識に対する考え方を否定して、そこから離れて自分で考える必要があります。
ですから、みんなと同じだという安心感は全くありません。
それによる不安で、他人と違う考え方をすることを恐れる人が少なくはありません。
特に日本では幼い頃から協調性を大事にしろと言われます。
無意識のうちに僕たちは周りに合わせようとしてしまいます。
クリティカルシンキングをする人たちは、少なくとも成功するまでは、当然周りからも批判的な評価を受けます。
ですから、ほとんどの人たちがこの周りからの批判に耐えられないという問題が出てきます。
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クリティカルシンキングが難しくなる原因:クリティカルシンキングの成功に確信を得られない
そして、最後にそんなクリティカルシンキングに気づけないという問題もあります。
クリティカルシンキングで大事なのは自分なりのロードマップを作っておくことです。
どんなに人とは違う考え方をしようとか、他の人には流されないようにしようと考えたとしても、途中から、自分の考え方は間違っているのではないかとか不安を感じ始めるものです。
ですが、もしかするとみんなが車に乗って進んでいる中、自分は自転車に乗って進むこともあるかもしれないけれど、どこかのタイミングで飛行機がリニアモーターカーに乗ることもあります。
この当たったタイミングで、ほとんどの人はそれに気づくこともできないので、自分のそのクリティカルシンキングを見分けることも重要になります。
この3つがクリティカルシンキングができない原因になってきます。
今回は、どうすれば皆さんがクリティカルシンキングの方法を理解できて、勇気をもってそれを進めることができて、イークリティカルシンキングができたという確信を持つことができるのかということをラスムーセン大学の研究をもとに6つのステップとして紹介させてもらいます。
ステップ1 :同定
まず問題を確認するということがクリティカルシンキングでは重要です。
自分が今どんな問題と向き合っているのか、あるいは、自分の所属している集団がどんな問題と向き合っているのかということを確認する必要があります。
自分がその問題に対して賛成なのか反対なのか、みんなと同じ考え方なのか、それとも違う考え方なのかということを理解できるポジションに自分がいないと、僕たちはクリティカルシンキングができなくなります。
例えば、すごいアイデアを思いついた人自信満々に喋ってくるけれど、結局どこかで聞いたような話やすでに他でしている人がいるようなアイデアを言ってくる人がいます。
これが同定スキルがない人です。
つまり、自分が抱えている問題や自分が持っている論点ということが、市場や社会の中でどんなポジションにいるのかということが分かっていない人です。
このような人はそもそもクリティカルな視点を取りようがありません。
例えば、YouTube で成功したいけれどどうすればいいのかという相談を受けた時に、いつも僕がまずいうのは、成功している人やみんながどんなことをしているのかということを知るためにベンチマークをするべきだと言います。
ここでクリティカルシンキングができない人は、一番うまくいっている人の真似をします。
HIKAKIN さんがアルミホイルを叩いて金色の綺麗なボールを作ったら、同じことをします。
はじめしゃちょーがスライムのお風呂に入ったら自分もスライムのお風呂に入ります。
これがクリティカルシンキングが出来ない人です。
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クリティカルシンキングができる人は、このようなすごい人たちを全く見ないのではなく全て見ます。
そして、その人たちがしていることから出てくる考え方を想像し、今現在の YouTube のトレンドも理解します。
そこから、まだ他の人がしていないことはないだろうかとか、それを支持している人たちが求めているけれどまだないものは何だろうかというように考えていきます。
ですから、クリティカルシンキングは、まず立ち止まり自分がいるポジションと社会がどんな問題を抱えているのかということを確認します。
そして、それを確認してからそこから離れます。
型を身につけてから乱せば型破りになりますが、型を身につけないままに崩そうとすると型無しになってしまうという言葉があります。
これと全く同じで、問題を固定した上でそこから外していかないと、クリティカルシンキングというものはできません。
ですから、この最初の同定というポジションがとても重要です。
これがほとんどの人ができません。
目の前の状況や問題がどのようなものなのかということを知るための一番最初の重要なステップです。
どのような要因が影響しているのかということを決めるのが、この同定というステップです。
このステップを飛ばしてしまうと、そもそも深い分析ができませんので、結果的に失敗してしまうわけです。
同定スキルを鍛えるためには?
この同定スキルを身につけるためにはどうすればいいのかというと、仕事でもプライベートでも、日常の生活の中で癖をつける必要があります。
何かの問題を抱えた時には、その問題の表面的な部分しか捉えませんが、同定で重要なのは、問題が状況を見たときに、その背景にはどんなことがあるのかということを分解していくことが必要です。
例えば、YouTuber が流行っているらしいので自分も YouTube を始めてみようということではなく、YouTuber が流行っているという情報があったとしたら、それについて調べてみると、そんな中でも人気のある YouTuber と人気のない YouTuber がいるようなので、その違いは何なのだろうかと分析します。
さらに、流行っているYouTuber の中にもたくさんのジャンルの人がいて、その人たちの違いは何なのだろうかということや、逆に共通点は何なのだろうかというように思考を巡らせます。
このように表面だけでなく、その表面を形作っているものは何なのかということに目を向け、その要因を探すのが同定というステップです。
僕たちは日々の新しい状況や疑問やトラブルなどを常に経験していますが、それに対してこの同定をほとんどできていません。
例えば、何かの問題が目の前で起きたとすると、それをやり過ごすにはどうすればいいのかということだけを考えたり、適当に解決するにはどうすればいいのかということを考えてしまうと思います。
そんな時に一旦立ち止まる癖をつけるというのが、この同定スキルを高めるための方法です。
例えば、コロナの状況下で儲かっている会社があるとするとどんな会社だろうか、逆に、コロナを突破できない会社があるとしたらどんな会社だろうかということを考えます。
最近でいうとレナウンが倒産したということがありましたが、他にも洋服などを扱っているメーカーはあるはずだけれど、なぜ今このタイミングだったのかということを考えて、それを分析につなげることができるかということが重要になります。
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そして、問題や状況に対して一度立ち止まったら、自分に対して質問を投げかけるようにして考えたり調べてください。
3つのポイントについて調べてみてください。
ポイント1 :この状況や問題では誰が何をしているのか?
例えば、皆さんが何かの問題に直面したり新しい疑問やトラブルにあった時には、これは面倒だとか早く解決しないといけないと考えるのではなく、それは誰が何をした結果として起きたことなのかということを考えるわけです。
コロナな状況下で儲かっている企業について考えるのであれば、ゲーム業界などはかなり潤っているわけです。
どうぶつの森などはとても売れているだろうから任天堂はかなり儲かっているだろうと想像できます。
これについてであれば、この任天堂は誰が何をしたことによって儲かっているのかと考えます。
この人は儲かっているからすごいねで終わるのではなく、その背景の中では誰がどのように動いていて、その結果が生まれているのかということを考えましょう。
ポイント2 :この状況や問題が発生している原因は何だと考えられるのか?
誰がどのようなことをしているのかということと同時に、その原因は何なのかということまで考えます。
任天堂が儲かっているということであれば、その原因としてはどうぶつの森をしている人がたくさんいるらしいということになります。
では、そのどうぶつの森はなぜ流行ったのかというように掘り下げていきます。
ポイント3 :最終的な結果はどのようになるのか? その結果は何が起きると変更されるのか?
そして最後に、その最終的な結果やそれが変更される可能性まで掘り下げて考えていきます。
ゲーム業界が儲かっているからゲーム業界に参入できないかと考えるのも、これはまだクリティカルシンキングが甘いです。
ゲーム業界の中でももし儲かっていない企業や人がいるとしたらどんなゲームだろうかというようなことも考えていきます。
要するに、物事の背景にある人・原因・結果を掘り下げて考えていくわけです。
この3つについての質問を自分に対して投げかけて考えるようにしてください。
これはコロナの影響や経済についてなど大きなことだけでなくても構いません。
例えば、最近であれば検察庁法案に関してTwitter が荒れましたが、これについて同定を使うのであれば、「その背後では誰が動いているのか?」「何が原因でこのようなトレンドができたのか?」「最終的にどう着地するのだろうか?」ということまで考えます。
そうするといろいろな見え方が見えてきます。
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ステップ2 :調査
この調査の段階では、ソースを調べる癖をつけてください。
何かの情報に触れてその背後にあるものを想像するだけではなく調べる必要があります。
その調べた時に、どれぐらいの根拠があるのかということを見極めることができるようになっておく必要もあります。
大抵の人は、議論において自分の発言に説得力を持たせようとするあまりに、自分にとって都合のいい情報ばかりを集めようとする傾向があります。
それにより、信頼の出来ないソースから情報を持ち出してしまったりしやすくなります。
例えば、コロナの問題が起きた初期の頃に、コロナウイルスはお湯を飲むと死滅するといったチェーンメールや、太陽の光によって殺菌されるというような情報が出回りました。
これはコロナに対して情報を知りたいと皆が思って、それを広めたいとも思いました。
そして、コロナの対策として手軽で簡単なもので安心できるものを知りたいと思うわけです。
そうなると、その願望を満たすために、嘘でもいいからその欲求を満たしてくれるものに飛びついてしまうようになります。
ぬるま湯を飲むだけでコロナの対策になるのであれば、そんな素晴らしいことはありません。ですが、実際にはそんなことでは効果はありませんし、気温が高くなっても湿度が高くなっても簡単にはウイルスはなくならないわけです。
このように人間はそもそものソースをチェックして情報の大元を調べるようにしておかないと、自分にとって都合のいい情報ばかりを集めるようになってしまいます。
これを防ぐために、ソースを調べるという癖をつけることが重要になります。
調査スキルを鍛えるためには?
この問題を解決するには情報ソースの正当性を吟味する必要があります。
その情報が本当に正しいのかということを調べる必要があるわけですが、この調査スキルを改善するための方法としては、これについても普段から自分に対して質問を投げかけるように意識して鍛えておく必要があります。
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ポイント :この議論をしている人たちはどこから情報を得ているのだろうか?
この人が言っていることだから正しいというのではなく、この人はどこから情報を得ているのだろうかと考えてください。
自分に情報を伝えてくれた人の背景に、どんな人やソースがあるのかということを調べてください。
大抵の人はすごい人が言っていることだから正しいと考えますが、その人がどこから情報を得ているのかということを考えるようにしてください。
信頼できる人が言っていることだから正しいというのではなく、その人を人として信頼することはもちろん構いませんが、その人が出している情報はその人自身によるものではなく、その人の向こう側にいる人が出している情報かもしれません。
その情報が正当性を欠くようなところから来ている可能性もありますので、気をつける必要があります。
コロナに関するデマ情報のチェーンメールでも投資詐欺でも、その情報を仮に認めて反証することが必要です。
もしその情報が本当に正しかったとしたら、なぜ中国の武漢でコロナと戦っていた医療従事者がわざわざチェーンメールで送ってくるのかとか、1ヶ月で10%も利子がつく投資がもし本当にあるとしたら、そんな投資を誰が運営しているのだろうかとか、それができるということはウォーレン・バフェットを超えるレベルなのでそんなすごい人がいるのかと考えることができます。
もし仮にそんなウォーレン・バフェットを超える素晴らしい人がいたとして、そんな人がわざわざ自分に話を持ってくるだろうかとも考えることができます。
自分のポジションを変化させながら多角的な視点を
クリティカルシンキングの全般で言えることですが、ポジションをいろいろと変化させるようにしてください。
例えば、その投資話で儲かるかもしれないと考えてしまうと、自分が儲かる情報ばかりを集めてくるようになります。
そうではなく、一旦その情報を横に置いた上で、自分のポジションを変えながらそれについて考えるようにします。
自分がすでに肯定している内容をいきなり否定するのは難しい場合も少なくありません。
そんな場合には、仮にそれが正しいとしたら、なぜそれが起きて今自分に伝えられたのかというようにポジションを変えます。
このポジションを変えるのがクリティカルシンキングの方法です。
反対の意見と賛成の意見の両方を出してその間を取るというクリティカルシンキングの方法もありますが、この方法では多面的になりません。
これをすると反対の意見と賛成の意見を戦わせるだけになるので、2つの意見だけになります。
そうではなく、自分自身の考え方は置き去りにした上で、自分のポジションを多面的に変えていくというのがクリティカルシンキングの良い方法です。
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続きの3つ目以降のステップとより詳しいクリティカルシンキングの深め方については、ニコニコの続きの動画で紹介しています。
ちなみに、6つのステップについては一応紹介しておきます。
1. 同定
2. 調査
3. バイアスの同定(自分の思い込みに気づく)
4. 推論(変化する結論に対してどのようにして予測するのか)
5. 関連性の判断(自分の考えと関連しているところにその正否双方にアンテナを張る)
6. 好奇心(クリティカルシンキングには常に好奇心が重要)
興味のある方は今回のおすすめの動画からぜひチェックしてみてください。
リサーチ協力の鈴木祐さんの論文解説チャンネルもオススメです
Supported by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
本内容は、参考資料および、動画を元に考察したもので、あくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
参考:Will Erstad (2018)6 Critical Thinking Skills You Need to Master Now
Teaching of Psychology Volume 22 Issue 1, February 1995