学習法・記憶法

教科書を何度も読む→むしろ成績落ちる説

2019年4月11日

教科書を何度も読む→むしろ成績落ちる説

DaiGo MeNTaLiST

ニコニコのチャンネルを見てくれている人には、今更かもしれませんが、正しい勉強法を知らずに、間違った勉強法を未だにしている人が結構多いものです。

よく言われる勉強法として、何回も何回もテキストを読んだり何度も音読をするとか、何度も同じ授業の動画を見るという方法がありますが、それらは効果があるのでしょうか。
結論からいうと、テキストを何度も再読するという方法は、意味がないということは昔から言われていますが、これは動画でも全く同じで、何回も何回も同じものを見たり読んだりするというのは効率が悪いということが分かっています。むしろ無駄に増やすと成績が下がってしまうかもしれないとさえも言われています。

勉強が嫌いになる勉強法

よくテキストを何度も読んで勉強したことで成功したという方が、その勉強法を本で書かれたりしていますが、それはもともと認知機能が高く天才と言える人だからこそできた方法かもしれないのに、そんな方法を真似してしまうと普通の人は勉強が嫌いになってしまいます。
勉強ができる人の勉強法を真似しようとすると失敗します。科学的な知見がない人からすると、元々認知機能が高かったり IQ が高く頭がいいから良い成績が取れているのか、その勉強法が効果的だから良い成績が取れているのかが分からないはずです。そのあたりを考えることなく、例えば、東大に入ることができた勉強法だからというようなことだけで判断してしまうと、万人に対して効果があるわけでもない勉強法をみんながするようになってしまいます。だから、みんな勉強を嫌いになってしまうわけです。
勉強ができる人の勉強法は真似をしてはいけません。

「繰り返し読む」は成績が下がる?!

では、科学的に正しい勉強法とはどのようなものがあるのでしょうか。

なぜ、何度も参考書を読み返したり同じ授業の動画を見返したりするとだめなのかというと、脳がどんどん受け身になってしまうからです。
人間は知らない情報を見たりそれに触れたりした時には、それに対して興味を持ち、前のめりになりますが、同じ情報に何度も触れると、授業のように一方的に聞くような状況になって、脳があまり働かなくなってしまいます
人間の脳は使ったり軽いストレスを与えたり、もしくは、新しい情報に触れさせることがないと、刺激が少なくなることで集中力が途切れやすくなってしまいます。
つまり、皆さんが学校で勉強ができなかったり、なかなか授業に集中できず頭に入らなかったというのであれば、それは受け身になりすぎていたからです。先生の教え方もあるかもしれませんが、面白みや刺激が少ないと集中力を維持することができなくなります。よほどトーク力があったり教え方の上手い人でなければ、積極性を維持するような方法を取り入れながら教えるのでなければ、脳がうまく働くことがなく集中できなくなるわけです。
結局、受け身になる勉強法と脳が刺激を受けない勉強法が駄目だということです。
自分の頭で考えたり思い出すという作業をしたり、さらに新しい刺激や適度なストレスを脳に与えることをしないと、僕たちは効果的に学ぶことができないわけです。

ウォータールー大学の研究で72人の参加者に10分間のレクチャー動画を2パターンを見てもらう実験を行なっています。内容としては、中年の人たちに向けた衛生問題についての健康に関する動画です。

※ちなみに、僕も動画で色々知識を紹介していますが、何度も見返すことよりも様々な知識を紹介していますので、いろいろ興味を持って見てもらい、実際に実践で使ってもらうことが大事だと思っています。あるいは、人に教えたり勧めてください。実際に使うか人に教えるかをすることによって身についていきますので、ただ動画を見るだけではなく身につく方法を考えていただきたいと思っています。
そのような実践なく、ただ繰り返しレクチャー動画を見た場合にどうなるのかということを調べた実験です。

2パターンの動画は・・・

  • 講師の人が解説している動画
  • 論理的な問題への解決方法をスライドで見せながら音声で解説した動画

として、全ての参加者たちにはどちらの動画を見るかを選んでもらい、

  • その動画を1回だけ見て、その内容を確認するテストを行ったグループ
  • その動画を続けて2回連続で見て、その内容を確認するテストを行ったグループ

に分けました。
同じ動画を1回だけ見た場合と2回連続で見た場合で理解度に差が出るのかということを調べたものです。普通に考えれば、1回だけ見た場合よりも2回続けてみた方が頭に残りそうな気がします。
参加者たちには動画を見ている間に、どれぐらいその動画から気がそれて別のことを考えていたかということも質問しています。
その結果、動画を続けて2回見たグループの方が成績が悪かったということです。

  • 動画を一回だけ見たグループの正解率:79%
  • 動画を2回続けてみたグループの正解率:76%

という結果でした。
微妙な3%程度の差ではありますので、統計的には有意差とまでは言えませんが、2回見た方が成績が下がっているということです。
これにより、1回集中して見るのと、2回続けて見るのと比べると、2回見た方が成績はむしろ下がるのではないかということが言われたわけです。

余計な思考が記憶の定着を邪魔する

動画を2回続けてみたグループは、2回見られるということも分かっていたのか、全体的に集中力が途切れている時間が長かったということです。集中することができず別のことを考えていたので、成績が悪くなったということです。
一回しか見れないと思うと、動画を見ている間もそれに集中して、さらに動画を見終わった後もその内容について頭の中で考えてそれを脳に定着させようとします。
いつも言っているように、勉強して新しい情報を取り入れた後は、それを頭の中に定着させるためには、一定期間の何もしない時間が大切です。
ですから、動画を1回だけ見たグループは、動画の内容をインプットして動画を見終わってからテストを受けるまでの間にその情報を整理し脳に定着させることができたわけです。
ところが、2回続けてみたグループは、当然2回目の動画では1回目ほどの新鮮さもなく刺激も少ないわけです。そのために余計なことを考えるようになってしまいます。この2回目の動画で注意がそれて余計なことを考えていることによって、1回目に動画を見た時にインプットした内容が薄れてしまったということです。
この繰り返し同じ内容を見る時に出てくる余計な思考が、記憶の定着の邪魔をしてしまうということが問題なわけです。
ですから、1回見たら一定期間時間をおいてそれから復習をする、もしくは、一回見てぼんやり覚えているぐらいの状態の時に問題集を解いて復習をするということを行った方がはるかに記憶に残りやすくなります。

記憶に残るのは、僕たちが思い出すという作業を行った時です。例えば、実際に人に教えなくても人に教えるつもりで勉強するだけで学習効率が上がったりもします。
科学的に証明されている正しい勉強法も沢山ありますが、何故か学校では教えてくれませんし、予備校ですら教えていません。全てがそうだとは言いませんが、学生や生徒も先生たちの教え方が正しいのかどうかを精査する能力も権利も立場もありませんので、どうしても過去の緩い勉強法がそのまま使われてしまいがちです。
そういう意味では、正しい勉強法を少し勉強するだけでも周りに一歩差をつけることもできるわけです。
ぜひ参考にして実践してみてください。

科学的に正しい勉強法を知りたい方はこちらも
続きは
科学的に証明されている勉強法10選
https://www.nicovideo.jp/watch/1541058184
続・科学的に証明されている勉強法10選
https://www.nicovideo.jp/watch/1541351644

参考文献
https://psycnet.apa.org/record/2018-48893-001


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