メンタリストは感情を誘導し、相手の行動をコントロールしますが、最も誘導の簡単な「ある感情」を動かす方法をご紹介しましょう。
人の感情の中で、最も簡単に誘導することが可能で、強力に相手の行動をコントロールするものは何だと思いますか?
それは「罪悪感」です。
なんだか悪いな。悪いことをしてしまったかな。お世話になったなぁ。
そういった相手を気遣う気持ちというのは誰にでも存在しますが、意識してこの感情を利用できるヒトはあまりいません。
あなたはどうでしょうか?
もしかすると、あなたも、他人の罪悪感を意識したことはあまりないかもしれません。
相手に「悪いな」と思わせること。その罪悪感がヒトを強力に動かすのです。
どのように動かすかというと、罪悪感は常に、お世話になった相手、引け目を感じた相手に有利になるような、選択や行動を取らせるように、ヒトを動かします。
つまり、あなたが仮に罪悪感を誰かに感じさせると、相手はあなたをひいきにするようになるのです。
当然ですよね?お世話になったヒトにお返しをしよう、と思う気持ちが生まれるからです。
だから、何かをしてにしてあげる場合は、中途半端に親切にするのはよくない。相手が罪悪感を感じるくらいに徹底的にやるのです。
相手が罪悪感を感じ、あなたの仲間になるまで、ひたすら与え続けます。
give,give,give,give,give,give,give.....&takeです。正しく与え続ければ、必ず返ってくるのです。
ただし、一つ一つにお金や労力を掛ける必要はありません。ヒトの親切の価値は、お金や労力では決まりません。
親切の価値は頻度で決まります。ある種、これはザイアンスの法則ですね。人間の好意は情報への接触回数で決まるのです。
相手があなたの親切を常に受けていると感じるように、細かくて些細な親切を断続的に行いましょう。
わずかな出費と労力で、かけがえのない信頼を手に入れることができるでしょう。
そして、罪悪感を利用する一番のメリットは、リスクがない上に自動的だからです。
どういうことだろう?
あなたは思うかもしれません。大丈夫です、ちゃんと説明します。
メンタリズムでは、様々な感情を、対人コントロールで利用します。すべての感情は利用できるのです。
無関心なヒトよりも、怒っているヒトのほうがコントロールはたやすいです。
ただ、難しいのは、感情をどう利用するか?という点です。例えば、怒りをセールスに利用しようと思えば、これはちょっと難しく感じるかもしれません。感情を誘導し、さらにそれをどう利用するかまで考えなければいけないからです。
しかし、罪悪感だけは別です。
罪悪感というのは、基本的にそれを感じた相手、お世話になった相手に対して、有利な行動や選択を自動的にとらせる感情なのです。
つまり、あなたは相手に罪悪感を感じさせるだけで、あとは何もしなくても、あなたの都合のいいように相手が自動的に動いてくれるということです。
だから、あなたは罪悪感という感情を誘導するだけでいい。
さらに、あなたはただ「親切なこと」をするだけで、「勝手に」相手があなたにとって有利な行動をとっている。
あなたは基本的に何もしていない。だから相手が反感を持ったり、失敗したりするリスクがないのです。
感情を利用したメンタリズムの初歩としては、非常に協力で使いやすいものです。
是非トライしてみてください。