自己肯定感が低い人がいると思います。
皆さんは自分の事を自分で強く肯定できますか?なかなか出来ない人が多いと思います。
自己肯定感が下がると能力が下がる
そういう人に対して、成功体験を積みましょうとか、自信を持つための能力を身につけましょうということを言う人もいますが、そう言われても自己肯定感が低いからその行動をできないという人もいると思います。これは単なる言い訳なのでしょうか、それとも本当にできないのでしょうか。
自己肯定感が下がってくると本当に能力が下がったりするということが分かっています。
例えば、貧しい家庭で育った人が、何かにつけて「うちはお金がなかったから・・・」と、全てのできなかった理由をお金がなかったからとする人がいますが、お金がないと IQ が下がるというデータがあり実際にパフォーマンスが下がってしまうということです。
お金や能力、時間など何かが足りないという渇望感が、僕たちの能力を下げてしまうということが分かっています。常に脳の一部がその足りないもののことを考えているような状態になるので、実際の問題解決能力も下がってしまうということです。
セルフアファーム
ではどうすればいいのでしょうか。
ブリティッシュコロンビア大学の研究で、ニュージャージーのホームレスや難民の人のための炊き出しに集まっている人150人を対象にした実験があります。全員の普段の生活を調査して、そこからさらに推し進めて問題解決能力や IQ などをチェックしました。
そして、セルフアファームというものを行なったグループと何も行わなかったグループに分けました。
セルフアファームとは、いわゆるアファメーション(自己暗示)のもまともなもので、自分が過去に達成したことや誇れるような行動をとった時のことを口に出して言ってみるものです。アファメーションのように未来のことではなく、どんな小さなことでもいいので自分が行ったことで誰かが喜んでくれたことなど自分の過去について口に出します。 アファメーション(自己暗示)は効果があるのか? 引き寄せの法則と同様にスピリチュアルな方々の中でよく言われているアファメ ... 続きを見る
ポジティブな自己暗示むしろ逆効果なことが判明
このセルフアファームを行ったグループと行わなかったグループに分けて、追跡調査を行っています。
その結果、2つのグループには IQ に大きな差が出て、セルフアファームを行ったグループは IQ が10ポイントも上がりました。
さらに実際に行動も変わり、貧困から抜け出すための情報を集めたり勉強を始めていました。政府が提供している教育プログラムなどにも参加するようになりました。
皆さんがもし今お金が足りないとか何かが足らず苦しい状況にいる場合には、自分が過去に達成したことや自分が誇れることを考えて、毎日それを声に出して唱え続けてください。それにより、欠乏により失われていた IQ が元に戻り、行動も積極的になり自分の人生や現状を変えるための行動をとりやすくなります。
自尊心の低下が危険
最近の心理学では、鬱よりも自尊心が低いことが問題なのではないかとされています。自分の過去の成功体験を思い出すということは自尊心を高めることにつながり、そのようなちょっとした自尊心の変化は大きな人生の変化に繋がります。
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自分が足りないと思っている欠乏感に対するストレスが減り、それにより抑え込まれていた脳のパフォーマンスが解放されます。人間は心に余裕がなくなると何に助けを求めることすらできなくなりますが、心にも余裕ができるので、自分の苦しい状況から這い上がるために必要な行動も取りやすくなります。
自尊心が低いわけでもない人がセルフアファームをしても IQ は上がりませんが、何かが足りなくて苦しんでいる人は十分に効果があると思いますので、ぜひ実践してみてください。
自己肯定感を高めるためのおすすめ動画
Researched by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
Reference:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24357617