人間関係

対人トラブルの原因の9割の原因【拒絶感受性】

この知識はこんな方におすすめ

  • NO と言えない性格
  • トラブルを上手に切り抜けたい

トラブルや問題を解決できない人の特徴とは?!

仕事のトラブルを解決することができない人は、何がいけないのかということを調べてくれた研究から紹介させてもらいます。

これは非常に意外なものです。
仕事のトラブルに巻き込まれてなかなかそれを解決することができないとか、余計な誤解をされてトラブルになってしまう人がいると思いますが、このような人たちには特徴がありました。

実は、拒否されることを恐れる度合いが高いほど仕事でトラブルを抱えやすいということです。

今回はそんな内容について紹介しますが、とはいえ、トラブルを抱えるのも嫌ですし拒否されるのも嫌なはずですので、その場合にはどのようにメンタルを整えていけばいいのかということまで紹介できたらと思います。

今回参考にしている研究は、ウォータールー大学の非常に有名な心理学者であるイゴール・グロスマン博士によるもので、博士は、人間が正しい判断をするためには何が大事なのかということについて研究している第一任者です。

1617人の参加者を対象に、会社の中でトラブルが起きるところを想定してもらい、そのトラブルをどのように解決するのかということを答えてもらうということを行っています。
同僚や上司との間でトラブルが起きた時に、それをどのように判断してどのようにしてトラブルを乗り越えていくのかということをチェックして、そのトラブルを乗り越えていくのが上手な人と下手な人でどんな違いがあるのかということを調べようとしたものです。

例えば、一般的なマーケティングの会社で勤めていると想定して、そこで同僚が自分に対して異常に批判的だったり、不可能なレベルの要求をされたところを想像してもらうということを行っています。
仕事ではよくあることかもしれませんが、無理難題をふっかけられたり批判をぶつけられたりすることもあると思います。
そのような意見が全く違い完全に対立した状態の時に、どのようにしてその問題を解決するのかというような質問を行い、上手な解決策を出すことができる人とそれが出来ない人の違いについて調べたわけです。

このようなさまざまな実際の仕事の場面でもありそうなトラブルを6回程度想定してもらい、そのいろいろなシチュエーションのトラブルにうまくトラブル解決策を出せる人とそうでない人の違いについて調べています。

普通に考えると、メンタルが強いとかIQ が高いなどによってトラブルを乗り越える力も左右されそうな気がします。

ところが、実際には頭の良し悪しは関係なく、トラブルに対して正しい解決策や悪化しないようにすることができる人とそれが出来ない人の違いとしては、拒絶感受性と呼ばれる指標でした。

拒絶感受性:拒絶や否定に対する反応

拒絶感受性というのは、断られることを嫌がる特性のことです。拒絶されることに過剰に反応する性質です。

実際に、断られるのが嫌だとか他人に拒絶されることを恐れる傾向が強い人であればあるほど、トラブルや問題が起きた時にそれを解決する能力が低くなったということが確認されています。

誰でも No と言いづらい状況はあると思います。
お世話になっている人に頼まれた場合や、なんとなく流れで断りづらくなった状況などもあると思います。

人間というものは、周りの人の行動に合わせることによってできるだけミスをしないようにしたりトラブルを減らそうとする本能が備わっています。
ですから、当然周りから拒絶されることを恐れるわけです。

ところが、調べてみたところ、周りから拒絶されることを恐れる人ほど、トラブルに巻き込まれやすく、しかも、そのトラブルに巻き込まれた時にそれに対する正しい対処ができない傾向が強かったというのがこの研究の示すところです。

No と言えない人たちは、それによってトラブルを避けたり人間関係を保とうとしているわけですが、実際にはそれが人間関係の崩壊やトラブルにつながっているということです。

断られることを恐れすぎる拒絶感受性が強い人はトラブルを乗り越えることができないというのがこの研究のポイントですが、この研究では、不安になりやすさやメンタルの浮き沈みの激しさなどの神経症的傾向のレベルやナルシシズムのレベルなどを調整しても、拒絶感受性の重要性というものは確認されたということも分かっています。

つまり、No と言えるかどうか、それをどれぐらい気にするのかということが重要なのであって、メンタルの弱さや不安になりやすさ自分に対する自信などは関係がなかったということです。

メンタルの弱さや不安になりやすさは関係がない

メンタルが弱くても、たとえ拒絶されても自分は自分だから構わないと思うことができればこの点では何の問題もないということです。
僕もそうですが、メンタルはもともと弱くてたとえ拒絶されたとしても、それによって収益も人生も何も変わらないのであれば気にする必要もないと考え、数字をよりどころにすることによってそれを恐れることはありません。

No と言われることに対する恐怖心さえなくしてしまえば、メンタルが弱くてもメンタルが極めて強いナルシストであっても関係がないということです。

ナルシストというのはメンタルがとても強そうに見えますが、実は、ナルシストはとても批判に弱いものです。
自分に自信がないからこそ自分はすごいとアピールしています。

このような批判に弱いナルシストなども関係なく、とにかく、他人からの拒絶や他人からの否定に対してどれぐらい反応するのかということだけが、仕事のトラブルをうまく解決することができるかということを左右していたということが分かる研究でした。

拒絶を恐れるあまりに自分ばかりをみてしまう!

このNo と言われることを恐れすぎてしまう拒絶感受性の強さが、なぜ仕事におけるトラブルの正しい判断に対する邪魔になってしまうのでしょうか。

人間は誰でも他人に否定されたり拒絶されるのは嫌なものです。
そうすると、自分を守るために自己防衛の意識ばかりが働いてしまい、周りを見なくなってしまいます。
自分が批判されないかどうかというような自分のことばかり考えてしまい、他人の視点や客観的な視点が失われてしまいます

トラブルというものは自分の内側で起こるものではなく、自分と他人の間で起きるものですから、その相手のことを見ない限りは解決することはできません。
ところが、自分のことを守ろうとする意識が強すぎる人は、自分の事ばかりを見て相手のことや周りのことを見なくなってしまうので、そのために正しい判断ができなくなってしまうということです。

確かに、保守的な人や自己保身しか考えていないような人は、あまり他人のことはわからないことが多いと思います。
周りのことや状況を判断することも苦手な印象がありますし、これがどうやら仕事におけるトラブルや問題を解決する際の正しい判断ができなくなってしまう原因のようです。

コミュニケーションが苦手な人も同じようなところがあるのではないでしょうか。
嫌われるのが怖いから、自分が相手に嫌われるようなことをしていないのか、自分はこれで大丈夫かというようなことばかり考えてしまい、結局、自分のことしか見ていないのでコミュニケーションをうまくとることが出来なくなってしまいます。

これと全く同じ理屈で、自分のことばかり意識することにより相手や周りを見なくなり、仕事のトラブルも余計に混乱していくということです。

拒絶感受性の度合いを調べるテスト

この拒絶感受性というものは、どのようにして調べればいいのか気になる人もいると思います。
この研究でも使われている拒絶感受性の度合いを調べるための質問を最後に紹介しておきます。

これに当てはまるという方は拒絶感受性が高めの方ですから、今回のおすすめの動画として紹介している、自信を持って No と言える自分になれるためのトレーニングも併せてチェックしてみてください。

質問1 :「あなたは経済的に困って親や家族に借金を頼みたい状況だとします。その際にどれぐらい不安や心配を感じますか? そして、家族はあなたを助けてくれると思いますか?」

質問2 :「あなたは親友をひどく怒らせた後で仲直りしようと再び近づいている状況だとします。その際にその仲直りに対してどれぐらい不安や心配を感じますか? そして、自分が仲直りを申し出た時にその親友はあなたと会話をしてくれると思いますか?」

質問3 :「あなたは職場で抱えている問題について自分の上司に助けを求めたい状況だとします。その際にどれぐらい不安や心配を感じますか? そして、その上司は自分のことを助けてくれると思いますか?」

以上の3つの質問でした。
これに対して、不安や心配をより大きく感じ、家族や親友や上司が自分のことを助けてくれないと考える傾向が強い人ほど、拒絶感受性が高いと言えるということです。

他人に対して助けを求める時に、不安や心配を極端に感じる人は、その助けに対して拒絶される可能性を高く見積もりすぎているわけです。
皆さんも自分なりにそれを確かめてもらい、拒絶に対して強い自分になるということを心がけてみるのも良いのではないでしょうか。

拒絶されることを恐れない自分になるためのおすすめ

今回は、そんなトラブルに巻き込まれやすくなってしまう人の特徴について紹介させてもらいました。

自分でもちゃんとNo と言うこともできて、拒絶されることも恐れない自分になるための方法についておすすめの動画とおすすめの本で紹介しておきます。

No と言える自分になるために

【ノーと言える人になる】ための3週間トレーニング

こちらの動画は、3週間のトレーニングによってちゃんと自分の意見を言うことができて No と言えることができる人になる方法について解説した内容になっています。

これは自分が No と言っても相手との関係が壊れないということを学び、かつ、どのように自分が No と言えば、相手との関係をできるだけ壊さないように自分のことを守れるのかということを学んでいただく内容になっています。

波風立てずにマウンティングに対処するために

波風立たないマウンティング対策【共感プロンプト】

人にマウンティングされた時に、 No と言うことができない人はそれを受け入れてしまいます。
自分の方が上だとか、自分のおかげでうまくいったのだろうと言われると、それに言い返すこともできず、マウンティングされてそれに折れてしまう人がいます。
これもやはりトラブルに巻き込まれやすくなってしまいます。
自分の意見を言うこともできないし、相手が明らかに間違っているのにそれははっきり言うこともできないわけです。

こちらの動画はそんなマウンティングの被害を減らすための方法について解説した内容になっています。
マウンティングする相手を叩き潰しても構いませんが、それでも仕事の付き合いがあったりするために、できるだけ波風を立てることなく済ませたいという人もいると思いますので、そんなできるだけ波風を立てないように相手のマウンティング行動を減らすテクニックについて解説しています。

判断能力を上げるために

Googleが最重要視する最強なの判断力を手に入れる方法【知的謙遜】

仕事のトラブルにおいては今回紹介した拒絶感受性も重要なわけですが、判断能力を上げる方法は他にもあります。
こちらはその方法について解説した動画になっていますが、知的謙遜という考え方について解説しています。
この知的謙遜によって判断能力を高めることができますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。

自分の考え方を整えるためのおすすめ本

おすすめの本も3冊紹介しておきます。

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先ほど紹介した知的謙遜の考え方などについてまとめた内容になっています。
自分を客観的に見て正しい考え方を手に入れるにはどうすればいいのかということがわかる本です。

自分が何をしたいのかということがわからない人も多いと思います。
自分は今人生のどのような場所に立っていて、いったいどこを目指しているのかということがわからない人もいます。

やはり、人は自分のことを知らないと物事を判断したり相手に No と言うこともできません。
物事を選択するためには、それについてどちらを選ぶべきかということだけでなく、自分がどうしたいのかということも知る必要があるはずです。

そんな自分を知るための方法を理解できるのがこちらの本です。
今の自分を正しく知って、人生をどのような方向に進めていけば自分はもっと幸せになれるのかということを理解していただけたらと思います。

他人に拒絶されるのが怖いというのは、No と言えるかどうかということだけでなく、自分が他人に頼みごとをする時に断られてしまうのではないかと極端に考えすぎてしまうのも拒絶感受性が関わることです。

自分がお願いをしても断られたらどうしようとか、断られるのが怖いから頼むのもやめておこうとなってしまいます。
これを解消するためには、実際に頼み事をしてみて、自分のお願いや頼みごとは意外と受け入れてもらえるという自信を持つことがとても重要です。

とはいえ、頼み事をして断られるのも嫌ですし、どうせならば相手が YES と言ってもらえる確率を高めたいはずです。
こちらは、そんな相手が YES と答えてくれる確率を高めるための方法について学ぶことができる本です。

さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックが無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
1人1冊ですが完全に無料で、無料の期間が終わっても一度ダウンロードしておけばずっと聞くこともできるそうですので、まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。

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本内容は、記載された参考資料のみならず、過去の動画を元に大胆な独自の考察したもので、あくまで一説です。ここでの結論は、記載された論文とは異なる場合があります。
参考:https://www.researchgate.net/publication/337406418_Rejection_sensitivity_hurts_your_open_mind_Effects_of_rejection_sensitivity_and_power_position_for_wise_reasoning_in_workplace_conflicts

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