嘘を見抜くのは難しい
嘘を見抜くテクニックとしてはいろいろ紹介されていますし、僕も紹介したことがありますが、嘘を見抜くのはかなり難しいものです。
普通の人が嘘を見抜ける確率は54%程度しかありませんので、コイン投げをして決めるのと同じぐらいの確率でしか見抜けないわけです。例えば、表情を読むトレーニングをしたとしても、嘘を見抜くのは難しいと言われています。
では、どうすればいいのでしょうか。
嘘をつきづらくさせるテクニック
今回は、嘘をつかせない方法を紹介させてもらいます。
あることをするだけで、相手に嘘をつかせる可能性を減らすことができるというテクニックがあります。
僕も表情などから相手の心理を読んでいるように見せていますが、実際は、このようなテクニックや尋問のテクニックやプレッシャーのかけ方によって、嘘をつきづらくしたり、矛盾するような言葉を引き出すことで、構造的に嘘を引き出しています。
他人が嘘をつきづらくするための方法です。
テンプル大学の研修で51人の男女を集めてシンプルな相手の心を読むゲームを行ってもらいました。参加者の前にモニターを置いて、参加者はモニターに映った青いボールを右に動かすか左に動かすかを選べます。そしてどちらに動かしたのか相手に当ててもらうというゲームです。二択の心理戦で嘘をついても構いません。相手をうまく騙すことができたら特典がもらえるわけです。
この時に、ボールを右か左に動かしている人は他の人からは見えなくて、逆に、見破る役の人達は、その表情がモニターに映されてボールを動かす役の人からはそれが見える状態です。
つまり、見られてはいないけれど、他人に見られている映像だけが表示された状態で、右に動かしたり左に動かしたりして嘘をつくということです。
その際、2つの表示の仕方に分けました。
スクリーン越しに相手がじっとこちらを見ている状態が表示される
選ぶときと嘘をつく時にはモニターが白くなっている
つまり、嘘をつく時に相手の表情が見えている状態と見えていない状態で、どのように人間の行動が変わるのかということを調べたわけです。
その結果、相手がこちらをじっと見ている映像が表示された場合には、嘘をつく確率が激減したということです。
研究者のコメントとしては、アイコンタクトを取り続けることが嘘に影響をするとされています。
アイコンタクトで嘘が減る
アイコンタクトは相手に嘘をつきづらくさせる効果があることが示されたわけです。
僕たちは、他人に見られているということが分かると、ちゃんとしなければいけないと考えるものです。あるいは、自分を客観的に見るチャンスを与えられると、ちゃんとするわけです。
例えば、鏡を目の前に置かれると、なんとなく自然に髪型を直したりすると思います。俺も客観性が出てちゃんとしようと思うからです。
鏡を前に置くだけでズルをする確率が減るという研究もあります。
他人に見られている感覚を強める、あるいは、鏡など自分を客観的に見るための材料を出されることで、人間は自制心が発揮されるということです。そのために嘘をつきづらくなるということもあります。
プレッシャーの力
もう一つは、認知が消耗されるからではないかということが指摘されています。
嘘をつく時には結構頭を使うものです。人の認知能力はプレッシャーにとても弱く、プレッシャーをかけると認知能力は簡単に低下します。
嘘をつくには認知能力が高い状態である必要があり、相手にじっと見られてプレッシャーを与えられると認知能力が低下し、嘘をつきづらくなるわけです。嘘をついてたとしても、見え見えの嘘になります。
つまり、相手にずっとアイコンタクトを続けることによって、プレッシャーをかけて相手の認知能力を下げて、それにより相手に嘘をつきづらくさせる、あるいは、嘘をつけたとしても見え透いた嘘にすることができるということです。
嘘を見抜くよりも嘘をつかせないようにすることの方が重要だと思いますので、是非参考にしてみてください。
浮気されたくない女性も男性に使ってみるといいのではないでしょうか。
ただし、この時はただ目を見るだけにしてください。嘘をついているのではないかというような疑いの目を向けてしまうと、そのプレッシャーは怒りに繋がってしまいます。ただじっと目を見ながら話をするようにしてください。
人間は心を操ったり動かしたりするほうが、心を読むよりも簡単です。僕も相手の心を読んだように思わせるテクニックを使っていますが、ほとんどが誘導です。人間の心を読むのははるかに難しいので、ゴールを決めてそこに誘導した方が楽なわけです。
そのためのおすすめ本とおすすめ動画を紹介しておきます。
とはいえ心を読みたい人のためのおすすめ動画
ブロマガで読むならこちら
▶︎https://ch.nicovideo.jp/mental/blomaga/ar1774898
Researched by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
Reference:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1053810018304124?via%3Dihub