この知識はこんな方におすすめ
- 友達が少ない
- 落ち込みやすい
皆さんは友達が多い方ですか?
自分は友達が少ないとか、自分なんてどうせ・・・という人も結構いると思います。
自分が普通の人に比べて劣っているのではないか、実は負け犬なのではないかというようなことを考える人もいると思いますが、実は、1991年に出された興味深い論文があり、このような考えはすべて錯覚で、自分が思っているほどダメではないということを数学的に論じてくれているものがあります。
自分の友達の数と友達の友達の数
これは社会学者のスコット・フェルドさんの論文で、そのタイトルとしては「なぜあなたの友人はあなたよりも多くの友人を持っているのか」というようなタイトルになっています。
この論文で紹介されている調査では、参加者はあなたの友達を紙にリストアップして下さいと頼まれました。
その上で、そのリストアップされた友達に連絡をして、その友達にもあなたはどれぐらいの友達がいるのかという質問を行いリストアップしてもらいました。
そうすると、最初の参加者がリストアップした友達の数よりも、そこでリストアップされた人が持っている友達の数の方が多くなる可能性が高いというものでした。
例えば、皆さんが友達だと思っている人をリストアップしてみたところ仮に20人の友達がリストアップされたとします。
その20人の友達にどれくらい友達がいるのかということを調査して平均を取ると、20人以上の友達がいるということです。
皆さんの友達は皆さん以上の友達を持っているという数字が非常に出やすくなるというものです。
実際にこれをしてみると大抵そのような数字が出るようです。
このような数字が出ると、やはり自分は友達よりも友達が少ないのだと考えたり、自分はやっぱり友達が少ないし自分が困っても誰も助けてくれないと考えてしまう人もいると思います。
進化心理学的にも当然のこと
実は、これは心理学と数学を組み合わせて考えるととてもわかりやすいものです。
サトシ・カナザワさんという進化心理学の有名な学者の方がいて、これについてのこの方の指摘がとても興味深いものです。
もし誰かと友達になろうとするのであれば、当然ですが友達が多い人と友達になろうとするのではないでしょうか。
社交的でその人と友達になることによってたくさんの味方ができそうだったり、人間関係を作るのが上手そうな人と友達になろうとすると思います。
有名な人と有名ではない人であれば有名な人と友達になろうとするでしょうし、お金を持っている人と持っていない人であればお金を持っている人と友達になろうとするはずです。
どちらとも同じ確率で友達になれるとしたらそのような選択をするはずです。
進化心理学的に考えると、人は当然生存するために有利な条件を求めるわけです。
ですから、女性は経済的にも物理的にも社会的にも力がある男性を求めるようになります。
これは仕事でも一緒で、仕事ができる人と一緒に組んで仕事をしたほうが儲かる可能性は高くなります。
このように人間というものは基本的に自分よりも優れている人と友達になろうとするわけです。
自分よりも人間関係で優れている人と友達になろうとするわけなので、そうなると基本的にはその人は自分よりも友達の数が多いということになります。
僕たちは友達が多い人と友達になりたいと思うわけです。
人はわざわざ惨めになる相手と比べてしまう!
人間は常に自分よりも優れている人を求めています。
物事を比べる時にも人間関係でも収入でも、人は常に自分よりも上の人と比べてしまいます。
わざわざ自分が惨めになるような相手を比較対象にしてしまうわけです。
友達の数という点でも、このような比較対象を選んでしまう傾向が人間にはもともとあるということです。
そのために、人は自分が負け犬のような気分になってしまうわけです。
人が自分のことを負け犬だとかダメな人間だと考える人もいるかもしれませんが、それは比べる相手が悪いだけということです。
人は自分よりも能力が高い人と比べる傾向があるわけですから、それにより相対的に低く見えているだけであって、社会全体としてみたら別に負け犬というわけではないということが分かる研究でした。
落ち込みやすいというような方は参考にしていただけたらと思います。
人それぞれの幸せになれる人間関係のためのおすすめ
友達は数ではありません。
確かに、人間関係が充実している方が人は幸せになるという研究がありますが、それは数が多いということよりは質が重要です。
数は少なくても深く付き合うことができる友達がいることの方がはるかに重要です。
研究者のような何かを解き明かすことに興味があるタイプの場合には、むしろ孤独な場合の方が幸せになるということもあります。
ですから、人付き合いは人それぞれです。
ぜひ自分に合った人間関係の作り方を見つけていただけたらと思います。
今回はそんな皆さんに合った人間関係を実現するための方法と孤独を活かすための方法について解説した動画を紹介しておきます。
社交力を身につけるために
はっきり言って社交力というものはスキルです。
僕の場合は今でも人間関係は得意な方ではありませんし面倒だと感じています。
ですが、自分がそれが苦手だということとできないということは話は別です。
例えば、早起きが苦手だという人でも仕事であれば早起きができたりするものです。運動が苦手でも太りたくないから運動するという人もいます。
このように技術を使って人間の行動というものはカバーすることができるものです。
コミュニケーションや社交というものに才能は必要ありません。あくまで技術でありスキルですから自転車に乗るのと同じようなものです。
ですから、この社交力もちゃんと学びさえすれば、人間関係を上手にすることができたりビジネスをして自分の人生を良い方向に進めていくぐらいの社交スキルであれば誰でも手に入ることができます。
こちらの動画では最低限の社交スキルとはどんなものなのかということをまとめた内容になっています。
社交の面で人生を大きく変えるための方法を紹介しています。コミュニケーションが苦手だという方はぜひ参考にしてみてください。
友達が少なくても幸せになるために
あまり人間関係を広げるのが面倒だという人もいると思います。
友達の数が少ない場合には、人脈が広い人を探して付き合うようにしてください。
人と仲良くなるのがとても上手で普通の人よりも人脈がやたらと広いスーパーコネクターという人たちがいます。
このスーパーコネクターを見抜いてそのスーパーコネクターと友達になっておくと、困った時にはその人の人脈から助けてくれます。
こちらの動画はそんなスーパーコネクターを探して仲良くなるための方法について解説した内容になっています。
孤独でも幸せになるために
それでもやはり友達づきあいが面倒だという人もいると思います。
人間関係というものが人生の質を大きく左右するものではありますが、何かを突き詰めたり研究したり発明するような職人気質の人は、むしろ孤独な場合の方が幸せになる可能性も高くなるということもあります。
人は基本的には人間関係で幸せになるわけですが、そこから感じる喜びをはるかに超える好奇心や探究心というものを持っている人は、むしろ人間関係がない方がそこに費やす時間も増えるので、より成果も出やすくなり幸福になるということが言われています。
こちらの動画は、そんな孤独を活かすための方法について解説した動画になっています。
茨の道ではありますが孤独のルートを取りたい方は参考にしてみていただけたらと思います。
協調性を捨てて成功するために
いわゆる社交力としては協調性と間違う人がいますが、協調性は関係ありません。
実は、この協調性はあまり高いと収入が下がるという研究もあるぐらいですから、人生で成功したいと言うのであれば協調性は必要ありません。
こちらの動画は成功ルートの科学として紹介した内容になっていますが、協調性がないという人の光になる内容だと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
上から目線でマウンティングしてくる人への対策のために
今回自分よりも優れた人と比較することで凹んでしまうという話を紹介しましたが、逆に、勝手に比較してくるような人がいます。
上から目線でマウンティングしてくるような人がいますが、このマウンティングに関しては対策方法がありますので、こちらの動画を参考にしてその対策方法を学んでいただけたらと思います。
人間関係のためのおすすめ本
今回のおすすめの本としては、人間関係のために役に立つ本をいくつか紹介しておきます。
そもそもみんなはどれぐらいの友達がいるのかということが気になる人もいると思いますが、友達の数には実は限界数というものがあります。
脳のサイズから考えて友達の数の限界は決まっているのではないかという研究があり、そんな内容について紹介してくれるこちらの本はとても面白いと思います。
人間の脳のサイズから考えて、どれぐらいの人間関係を維持することができるのかということを解説してくれています。
人間関係の問題に関するさまざまな研究から、例えば、相手に誤解を与えてしまった時や失恋をした時に、関係を元に戻すためにはどうすればいいのかといったことまで詳しく解説してくれています。
人間関係について学ぶためにはかなり役に立つ本だと思います。
人間関係を充実させるためには、新しい人間関係を手に入れるための社交スキルを身につけることと同時に、自分にとって不要な人間関係を切り捨てる力の両方が必要になります。
新しく手に入れる力と切り捨てる力の2つの力を持っていると、体の代謝と同じで充実した人間関係を手に入れることができるわけです。
こちらの2冊でその両方の力を学んでいただけたらと思います。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックが無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
1人1冊ですが完全に無料で、無料の期間が終わっても一度ダウンロードしておけばずっと聞くこともできるそうですので、まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
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本内容は、記載された参考資料のみならず、過去の動画を元に大胆な独自の考察したもので、あくまで一説です。ここでの結論は、記載された論文とは異なる場合があります。
参考:Oliver Burkeman(2011) HELP!: How to Become Slightly Happier and Get a Bit More Done