今回もまた敵を作ってしまいそうな内容ですが、オーガニックの大嘘についてです。
オーガニック野菜は健康にいいのか?
オーガニック野菜は健康に良いとか、オーガニック野菜しか食べないというようなことを言う人がいます。オーガニックは本当に健康にいいのかということは、僕も以前から気になっていました。
このオーガニックというものは、日本やヨーロッパなど場所によってその定義も違ってきますし、オーガニック商品を示すマークも色々とあります。
今回はオーガニックの野菜に関する研究ですので、肉や乳製品などは別の話ですが、とりあえずオーガニックの野菜というものは食べる意味があるのでしょうか。
結論としては・・・
意味はありません。
意味がないというより、わざわざオーガニックの野菜を買っても健康に関するメリットは特にありません。もちろん、味が良いとか、料理が好きな人がオーガニック野菜の方が甘みがあるという好みに関しては、とやかく言うつもりはありませんが、健康のためにオーガニックな野菜を食べる必要は別にないということです。
栄養価に関しても、農薬を使って育てられた野菜なんて栄養なんてないという人がいますが、それも嘘です。実際には差はありません。
栄養に関する違いはない
オーガニックの健康効果については特に意味がないというだけですので、別にオーガニックの業者をたたいているわけでもありませんが、オーガニック野菜でないと食べる意味がないとか、コンビニで売っているカット野菜を食べるぐらいなら食べない方がマシという人は間違っているということです。
どんな野菜でもしっかり食べた方がいいということです。
オーガニック野菜に関する研究は色々とあります。
例えば、2009年にロンドン大学を行った大規模な調査で、過去に行われた162件のオーガニック野菜に関する研究をまとめた系統的レビューがあります。使われたデータとしては、1958年から2008年のものでこの50年間の中でオーガニック野菜の栄養分析を行なっています。オーガニックの野菜が普通の野菜に比べて本当に栄養価が高いのかということを調べてくれたものです。
結論としては、質の高い研究だけを精査したところ、オーガニックの野菜と普通の野菜との間に栄養に関する違いはありませんでした。
ただし、お米などの一部の穀物などには若干の違いは見られましたが、これは肥料と収穫時期の違いによるので、オーガニックだから良かったというわけではないとされています。
要するに、栄養面に関してはオーガニックだからいいということは特にないということになります。
野菜はどちらかと言うと量を食べる方が大事です。僕たちが思っているよりもはるかに多くの野菜を食べないと、不足してしまいがちになりますので、そういう意味では、味にこだわりがあるとかでなければ、オーガニックでなくても普通の野菜を多めに買ってしっかり食べるようにした方が良いのではないでしょうか。
残留農薬が気になる?
栄養面に違いがなくても、農薬の危険性が気になるという人もいると思います。
2010年に行われた系統的レビューで、オーガニック野菜の栄養価ではなく健康効果を直接調べたというものがあります。
1958年から2008年に行われた信憑性の高い12件の研究データを精査したところ、大半の研究においてはオーガニック野菜を食べても普通の野菜を食べても健康的には差がないとされています。
栄養価の違いだけでなく、残留農薬に関しても、確かにオーガニックの方が少ないですが、元々そんなに大量に使うものではありませんので、微妙な違いでしかないということです。
ですから、長期的に見たとしても普通の野菜に比べてメリットが大きいとまでは研究としては言えないということです。
大切なのは野菜をしっかり食べること
もちろんオーガニック野菜を食べても結構です。
ですが、大事なのはオーガニックかどうかではなく、多くの種類の野菜をたくさん食べることです。
味にこだわりがあったりお金に余裕がある人はオーガニックを選んでもいいと思いますが、そこに無理をしてこだわるよりは、日常的にしっかり野菜を食べることを大切にしたほうがいいと思います。
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食べるとやばい【肌荒れ食品】と科学が見つけた唯一の【若肌の作り方】
▶︎https://www.nicovideo.jp/watch/1561389245
リサーチ協力 Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
参照:https://academic.oup.com/ajcn/article/90/3/680/4597089
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20463045