そろそろ部署が変わったり新年度で環境が変わる人も多いのではないでしょうか。
自分の環境を変えたり新しいことにチャレンジしたいのであればフットワーク軽くなるために余計なものを減らす必要があります。これは持っている物も人間関係も仕事や予定でも同様です。
とはいえ人間関係や仕事は難しい部分もありますし、一番楽ですからまずは物を捨てる事から始めましょう。物を捨てることによって自分が決断するためのトレーニングになると考えてください。
いらない物が捨てられないという人のための内容です。
捨てられるテクニック
なんとなく捨てられない思い出の品がありませんか。本当に大事な思い出ならいいですが、それほどではないけれどなんとなく捨てられない物が結構溜まっているという人がいるのではないでしょうか。
このなんとなく捨てられないものを捨てるにはどうすればいいのかという論文があります。
ペンシルベニア州立大学の研究で797人の学生を対象に学期末の直前に自分たちの不要な物を寄付しようというキャンペーンを行いました。学生に対して2つのパターンで呼びかけてどちらのパターンの方が寄付しやすくなったかというものです。
- ただ要らないものを寄付してほしいとお願いしたパターン
- 要らないものを写真を撮ってから寄付してほしいとお願いしたパターン
その結果、普通にただ呼びかけただけでは533アイテムが寄付されました。撮影を促す呼びかけをプラスすると613アイテムが寄付されました。写真を撮ってから寄付してほしいと呼びかけるだけで、学生たちが自分たちが持っているものを手放す確率が上がったということです。
この写真を撮影することによる心理的な効果がとても大事で、僕たちがなぜ物を捨てられないかというと、どちらかというとその物自体よりもその物にまつわる思い出とか記憶にまつわるアイデンティティのようなものが捨て難いものです。
結局、僕たちがとっておきたいのは物ではなく記憶です。
ということは、記憶を保存できるような状態にすれば物は捨てやすくなるのではないかということを考えたのが、このペンシルベニア州立大学の研究です。
実際に、写真でも動画でもその記憶が残るという実感を与えることで誰でも物をしやすくなるのではという仮説を立てた上で実験を行ったところ、その通りの結果が出たということです。
大切なのは思い出とアイデンティティ
自分が物を捨てられない理由をアイデンティティに絡めて考えてください。
例えば、子供の頃にもらった賞状が捨てられないとします。その記憶としては何かのコンテストで優勝したというような記憶です。アイデンティティとしては、あの時自分は部活動で頑張って成果を出したという自分を誇らしく思える自尊心がその賞状に込められています。
この記憶とアイデンティティを考えてください。その物にまつわる記憶を考え、その記憶はどのようなアイデンティティを作っているのかということを考えます。そこまで考えた上で写真を撮ると捨てられるようになります。
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自分のアイデンティティに対してどのように寄与しているのかということを考えると、その物自体がなくなっても記憶さえ残っていればいつでも自分のアイデンティティと共にあると考えることができて物を捨てやすくなるということです。
今の時代はスマホもありますから、記憶に残るようにすれば物は捨てられるようになるのではないでしょうか。
親の形見とか本当に大事な物は捨てる必要ありませんが、使うわけではないのになんとなく捨てられないというものは、スマホの中に自分の大切な思い出のフォルダを作ってそこに写真は入れておいて、物自体には感謝しつつさよならするのがいいのではないでしょうか。
なんとなくしてられない物が溢れて埃をかぶってしまい、その散らかっている状態が皆さんに心理的なストレスを与えて皆さん自身の可能性を奪うぐらいであれば捨てた方が良いときっと皆さん自身も思い出にまつわる人達も思っているはずです。
皆さんの過去は皆さんが前に進むためにあります。
処分する時は感謝の気持ちを持って写真を撮影してアイデンティティをかみしめてから物を処分しましょう。
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