この知識はこんな方におすすめ
- 誤解されやすい
- 言いたいことが伝わらない
- 説明能力を高めたい
伝えるチカラ
今回は人間関係についてです。
誤解されやすい人や、一生懸命話をしてもなかなか相手に伝わらないで、今ひとつ何が言いたいのかわからないと思われる人がいると思いますが、人間というものは、このような今ひとつ理解できないことを話されると、その相手に対してバカなのではないかと思ったり信頼できない人間だと判断してしまうことが少なくないわけです。難しい話をややこしく話されると、相手がバカなのだと考えて自分のプライドを守り落ち着かせようとするものです。
ですから、このような伝えたいことが伝わらない、説明がわかりにくいとような状態になってしまうと、周りから人が離れていってしまいます。
説明する技能がない人は、よほどの特殊技能がない限りは社会の中では生き残れないわけです。
そういう意味では、せっかく高い能力を持っていたり、決して悪い人ではないのに、今ひとつ何を考えているのか分からないとか、とっつきにくい人がいると思いますが、このような人は説明能力の低さが問題になるわけです。
今回は人間関係で損をしないための話し方のポイントをひとつ紹介させてもらいます。
カリスマトレーニング
誤解されづらい人や自分の意図を汲んでもらって周りの人達が自分の都合のいいように動いてくれる人たちのことをカリスマと呼びます。
いわゆるカリスマという存在としては、イエスキリストのような存在もあればジャンヌダルクのような存在、リンカーンのような偉人、様々なカリスマと呼ばれた人たちがいますが、基本的には、上手に周囲の人をコントロールしたり人を率いるのが上手い人たちを僕たちはカリスマと考えているわけです。
このようなカリスマに関する研究はいくつか行われていて、大企業の社長候補生や幹部候補生に研究者たちはカリスマの能力をアップするためのトレーニングなどをよく行っています。
今回はそのようなトレーニングの中から、2009年のクレアモント・マッケナ大学が企業の役員に対して行なった独自のカリスマトレーニングの一部を紹介します。
このカリスマトレーニングはかなりすごいもので、たった8週間行っただけで、カリスマ性が1.6倍まで向上したということが確認されています。
皆さんは別にカリスマになりたいわけではない人も多いと思いますが、人間関係で損をしないために、誤解されないために、今ひとつ職場の人と話が合わないというような状況をなくすための役立つ内容です。
ストーリーテリング
カリスマのひとつの特徴でもありますが、ストーリーテリングがうまいということがあります。カリスマの人たちや、周りから見た時に話がいつも分かりやすいとか思われたり、理解しやすいからもっと話を聞きたいと思われる人たちにどのような特徴があるのかというと、逸話やストーリーをとても上手に使うということです。
一方、カリスマ性が低い人や誤解されやすい人というのは、ストーリーを持たせたり物事を順序立てて説明することが苦手です。
物事を順序立てて論理的に説明するロジカルな説明を遥かに超えるのはストーリーテリングです。ロジカルな内容をただの箇条書きのように説明するのではなく、それらひとつひとつを紡いで要素が絡み合いひとつのストーリーのように話すストーリーテリングがうまくなると、カリスマ性も高くなり人間関係でも損をしづらくなります。
ストーリーシェアトレーニング
基本的には、自分の言いたいことを物語や小説などの逸話に変換して伝える方法です。
わかりやすい方法としては、名言や逸話を使うようにするといいと思います。
僕がこれを最初に練習した時には、まず紙に自分の伝えたいことを書き出して、その下に必ずストーリーを付け加えるようにしていました。
例えば、よく尋ねられる質問としてどんな女性がタイプなのかということを聞かれます。
例:論理的な答え
その答えを普通に論理的に説明すると・・・
僕がいいなと思う女性は実はアインシュタインの奥さんです。とても素直でややこしい僕のような人でも自分のことを理解してくれる人がいいなと思っていました。なぜならば、普段からメンタリストとして人の心を読んでばかりでしたので、僕の心を理解してくれる人がいいなと思っていたわけです。
ちなみに、誤解されやすい人のコミュニケーションの特徴としては、理由も伝えずに、ただ「自分のことをわかってくれる人」とだけ答えます。
これは、論理的な説明も理由もない上にストーリーもないというのが最も悪い例です。
例:ストーリーに変換
これをストーリーに変換すると・・・
僕は普段からメンタリストとして活動しているので人の心を読むキャラとして認識されています。ですから、逆に僕のことを理解してくれる人が好きです。
そのような女性はなかなかいないと思われていますが、実は歴史上にいてあのアインシュタインの2番目の奥さんなんです。
アインシュタインの名言はたくさん残っていますし、僕もアインシュタインは好きなので本もいくつも読んでいますが、最も好きな名言はそのアインシュタインの奥さんの言葉です。
最初の奥さんは物理学者で、一緒にディスカッションなどもできたそうですが、逆にぶつかることもあってうまくいかなかったそうで、次の奥さんは物理のことは全くわからない人で、その奥さんはアインシュタインが無くなるまでずっとそばにいたそうです。
その奥さんは「私は物理のことはよくわかりません。宇宙の始まりがどうなっていたのか、彼が書いている数式のことも全く分かりません。ただアインシュタインのことは誰よりも分かります。」と言われたそうです。
僕はそんな女性が好みです。
このように言われると記憶にも残るでしょうし、このように話すと皆さんの感情や人となりがその言葉にのります。
そのように話すと、誤解されづらくなります。
記憶に残る=誤解されづらい
誤解というものは、ただ単に相手に情報が伝わらないという場合でも起きますし、伝えたいことが相手の記憶や頭の中に残らないということでも起こります。
多くの場合の誤解というものは、なんとなくうろ覚えになっている記憶が勝手に解釈され、これにより誤解が生まれています。その結果人間関係の軋轢が生まれたりするわけです。
であれば、記憶に残りやすく喋ることが大切なのではないかということになります。
そのためにできる方法としては、論理的に理由までつけて話すこと。さらにもっといい方法としては、理由だけでなく逸話も付け加えて話すことです。
もちろん、名言や逸話の本を読んでも結構ですが、映画やアニメのストーリーでも結構です。自分がそのストーリーに何かしらの感銘を覚えた時には、それをメモしておくことをお勧めします。
そんなメモがたくさん溜まってくると、徐々に使いこなすことも出来るようになります。
使いこなせるようになると、他人に何かしらの話をする時も説得力が上がりますし、人を惹きつける能力も上がりますので、一生懸命コミュ力を上げようとか頑張らなくても、自然と周りに人が集まってくるようになります。
是非試してみてください。
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Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
本内容は、参考資料を元にした、DaiGoの独断と偏見を含む考察により、科学の面白さを伝えるエンターテイメントです。そのため、この動画はあくまでも一説であり、その真偽を確定するものではありません。 より正確な情報が必要な方は参考文献・関連研究をあたるか、信頼できる専門家に相談することをオススメします。 訂正や追加情報があれば、コメントなどに随時追記します。
参考:Nodarse, B. C. (2009). A nonverbal approach to charismatic leadership training