この知識はこんな方におすすめ
- 新型肺炎感染対策
- 風邪・ウイルス感染対策
新型肺炎の感染を予防するには?
新型肺炎が猛威を振るい問題になっていますが、今回はできる対策について紹介させてもらいます。もちろん、これによって100%防ぐことができるというわけではありませんが、ひとつの参考として考えていただけたらと思います。
当然ですが、持病を持っている方や特殊な状況におられる方は主治医の方や病院の指示に従う前提で考えてください。
僕も実践している方法を紹介しておきますので、新型肺炎に感染しないための一助にしていただけたらと思います。
今回の新型肺炎に関しては、日本にも上陸して問題になっていますし、事実上封鎖されている武漢市は東京都の人口を超える1000万人以上の都市だそうで、かなりの問題になっているようです。
新型なのでワクチンもないですし、感染に対する対策もできないように思われる新型肺炎ですが、実際に防ぐ方法はあるのかということを医者の方に聞いてみると、一般的な風邪の予防対策をしっかり行なっておくことで十分だと言われる人も結構多いようです。逆に言うと、それ以外にできることがないとも言えるのかもしれませんが、風邪の対策をしっかり行うことが大切だということにはなります。
となると風邪の予防に効果のあることとはどんなことだと皆様思いますか。
科学的に本当に正しい風邪の対策についてはあまり習ったこともないという方が多いのではないでしょうか。うがいや手洗いをしましょうとかは子供の頃からよく言われましたが、他に何か方法はあるのか、そもそも、うがいや手洗いはどれぐらい効果があるのかということも気になる部分でもあります。
今回は科学的に正しい風邪対策の知識を皆さんに理解してもらい、ほとんどの方は新型肺炎にかかることはないと期待したいところでもありますが、単なる風邪やインフルエンザであってもかかりたくはないものですから、そのための方法を3つ紹介させてもらいます。
逆に、あまり効果が無さそうなものに関しても今回は紹介しておきますので、参考にしていただけたらと思います。
対策その1:運動
意外かもしれませんが、風邪の予防には運動がかなり効果があるということが様々な研究により確認されています。
普段から体を動かしている人は風邪にも強そうな体を持っているイメージもありますが、実際にそのようなデータが確認されているのかということを調べてみると、例えば、281人分のデータをまとめたメタ分析があります。人数は少ない研究ではありますがそれなりに信憑性もあるかと思われます。
この研究の結論としては、中程度の有酸素運動を定期的に行っている人ほど風邪をひきにくくなるということが分かっています。
この中程度の有酸素運動がどれぐらいなのかというと、大体早歩きから軽めのジョギングぐらいの運動になります。ですから、アスリートのように激しい運動までする必要はなく、毎日少しキツめの早歩き程度の散歩をしているぐらいで十分風邪の予防にも効果があるということが分かっているわけです。
ですから、通勤通学をされている方は、例えば、自宅から駅までなど歩く機会があるのであれば、その歩いているのを少しきついと感じるぐらいの早歩きぐらいにするだけでも効果があるのではないかと思われます。
もちろん、普通の散歩でも結構かとは思いますが、せっかく同じ距離を歩くのであれば少しきつめぐらいの早歩きにしてもらうといいのではないでしょうか。
まずひとつ目のできる対策としては、少しきつめの早歩きから軽めのジョギング程度の運動を定期的に行うのがおすすめです。
対策その2:手洗い
科学的に風邪の予防に最も効果があるとされているのは手洗いです。
一般的にはよく手洗いとうがいが大切だと言われますが、ここで、うがいではなく手洗いが最も大切だというところがひとつのポイントにもなりますので覚えておいてください。
2011年にコクラン共同計画の大規模なメタ分析があり、67件のデータを元にして最も風邪の対策に効果があるものは何なのかということを調べてくれています。サンプルでもかなり多いものですしコクラン共同計画の研究はかなり信憑性もあると考えられます。
その結果、最も効果が高いと確認されたものは「こまめに手を洗うこと」だったそうです。
風邪の予防だけでなくウイルスへの感染なども防いでくれるということが分かっています。
風邪の予防としてはうがいが大切ではないのかということを考える人も多いと思います。
もちろん、うがいをしてはいけないということでもありませんし、手間がかかることでもありませんので、手洗いと一緒にうがいをしていただいても結構ですし、2005年の387人を対象にした実験を参照してみると、水で軽くうがいをするだけでも40%程度風の発症率が低下したというデータもありますので、うがいに効果があることは確かなのだとは思われます。
ただ、風邪の予防としては一般的にうがいと手洗いが大事だと言われているにもかかわらず、なぜかうがいに関しては実験の数があまりありません。うがいが風邪の予防にどれぐらい効果があるのかということを調べた実験があまりないので、何とも言えないところではありますが、コストや手間がかかるわけではないのでした方が良いのではないかとも思います。
ですから、こまめな手洗いは必須と考えてもらい、出来る時にはうがいもした方がいいということになるのではないでしょうか。
ちなみに、マスクに関してはやはり効果はあります。うがいに効果があるかどうかということに関しては実験の数自体が少ないので何とも言えませんが、マスクに関しては外から入ってくるものを防ぐことができるわけですので効果はあると思います。
ですから、こまめな手洗いはまず徹底した上で、うがいはできる時にはするぐらいで考えて、マスクもつけるようにするというのがいいのではないでしょうか。
風邪をひかないためには部屋を加湿したほうがいいということもよく言われると思います。
この部屋を加湿することの効果についてもコクラン共同計画が同じように調べてくれていて、加湿器を使うと風邪をひきにくくなったりウイルスの感染を予防することができるのかという研究を参照してみると、これは6つの実験で387人分のデータをまとめたものですが、もしかするとこのような部屋の湿度を高めることや蒸気を吸うことは効果があるのかもしれないとされていますが、他の実験を見てみると、意外と加湿器にはそれほど効果がないのではないかというデータも出ていますので、加湿器が風邪の予防に効果があると断言できるほどではないということになるかと思います。
加湿器よりは、こまめな手洗いを徹底すること、そして、マスクはつけるようにして出来る時にはうがいをするということを行なった方が効果はあるのではないでしょうか。
対策その3:冷水チャレンジ
運動と手洗いが大切だという話を紹介させてもらいましたが、もうひとつ僕がしていて、実際に効果を実感しているのは冷水チャレンジという方法です。これはかなりきついかもしれませんが、継続的に免疫力を高めてくれる可能性が高いです。
よく体を冷やすことはよくないと言われますが、定期的に一瞬体を冷やして引き締めるということは悪くありません。
定期的に一瞬体を冷やして引き締めるとホルミーシスという原理が働きます。もちろん、ずっと体を冷やすのは良くありませんが、短時間のストレスを体に与えることで免疫が高まるのではないかということが様々な研究でも分かっています。
今回参照している研究によると、30日間の冷水チャレンジで心身ともに強くなったという結果が確認されています。
これはオランダで行われた実験ですが、18歳から65歳までの男女3018人を対象に全員を2つのグループに分けています。日本ではお風呂に入ってもいいと思いますが、一方のグループには好きなだけ温かいシャワーを浴びてもらい、体を十分に温めた上で10度から12度ぐらいの冷たいシャワーを30秒から90秒ぐらい浴びてもらいました。
もう一方のグループには、そのような例水のシャワーは浴びずに普通にシャワーで温まってもらいました。この2つのグループに分けた上で30日間程度を過ごしてもらいました。
その結果、普通に温かいシャワーを好きなだけ浴びただけのグループに比べて、暖かいシャワーで十分に温まった上で、その後に30秒から90秒ぐらいだけ冷たいシャワーを浴びたグループは29%も風邪を引く確率が低下していたということが分かっています。
ですから、もちろん一旦体を温めることは大事ですが、十分に体を温めた状態で一瞬だけ体を冷やすということは免疫力の向上にどうやら効果があるようです。風邪を引く確率が29%も低くなるということです。
今回の新型肺炎対策では色々な医者の方も風邪の予防で十分に効果があるし、それをしっかり行うことが大切だと言われていますので、これも免疫力を上げて予防することにも使えるのではないでしょうか。
この実験では30秒から90秒ぐらいの冷たいシャワーを浴びるということでしたが、このような話を聞くとストイックな方は最大の90秒シャワーを浴びようと考える人もいるかもしれません。
ですが、この実験ではシャワーの浴びる時間は病気の発症率には影響を与えなかったということですので、お風呂に入って十分に温まった後に30秒だけ冷たいシャワーを浴びるということでもおそらくは効果があると思います。
実験では30秒から90秒の間でしか調べられていませんので、もしかすると15秒とか20秒ぐらいでも効果はある可能性は当然ありますので、冷たいシャワーを30秒浴びるのが辛いという方は自分のできる範囲で試してみるのもいいかもしれません。
十分に体を温めるということを忘れないようにして、最後に冷水で体を引き締めるようにしてみてください。体の内側まで冷やしてしまうと風邪を引く可能性がありますので、必ず自分に体を温めて体を内部まで温めた上で、最後に体の表面だけを冷やして引き締めるようにしてください。
この冷水チャレンジの効果としては、先ほど紹介した中程度の有酸素運動と同じくらい風邪の発症率を下げる効果があるとされていますので、この運動と冷たいシャワーを両方を行うというのはかなり効果があるといえるのではないでしょうか。
定期的な中程度の有酸素運動だけを行なった場合には、風邪の発症率を35%下げてくれるということがデータでは確認されていて、この運動と冷たいシャワーを組み合わせると風邪の発症率はなんと54%も下がるというデータが確認されています。
定期的な中程度の有酸素運動:風邪の発症率35%ダウン
定期的な中程度の有酸素運動+冷水チャレンジ:風邪の発症率54%ダウン
ですから、普段からのこまめな手洗いと、マスクをつけるようにしてうがいができる時にはうがいもするという王道のテクニックを行いながら、中程度の有酸素運動と十分に体を温めた上で冷水で体を引き締めるということを毎日行うということまですれば、かなり風邪の感染確率を下げることができるのではないかと思われます。
ちなみに、運動ももちろんですが、この冷たいシャワーを浴びる事に関してはプラスアルファのメリットもあります。
実際に、今回の実験に参加された人達は冷たいシャワーを浴びることによって活力が増したと回答されています。
ということは、冷たいシャワーを浴びることによってやる気が出るという可能性もありますので、そういう意味でも試してみるのがいいのではないでしょうか。
冷たいシャワーを浴びるのがきついと思う人もいると思いますが、この実験の参加者たちは、この実験が終わった後にも冷たいシャワーを浴びることが習慣になったそうです。
それぐらいに実践した人たちが効果を実感しているということかとも思われますので、とりあえず30日間試してみるといいのではないでしょうか。
ビタミン C は効果があるのかということもよく質問をもらいますが、ビタミン C はアスリートの人たちは別ですが、一般の人が飲んでも風邪の予防としてはあまり効果はないということがいわれています。
ただし、風邪をひいてしまった時にはビタミン C をしっかり摂ることによって風邪の治りが早くなるかもしれないという研究も一応ありますが、今回の新型肺炎に関しては一度かかってしまった後の対策はお医者さんのされることになるのであまり意味はないと思います。もちろん、風邪をひいてしまって自分の免疫力が下がっているところで肺炎に感染してしまうと怖いという方は使うのもいいとは思います。
そして、意外と多くの人が忘れがちなのがストレス対策です。
特に人間関係のストレスが多くなると風邪をひきやすくなってしまうという話もありますので、今回のおすすめの本としては、そんなストレス対策のために『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド』を紹介しておきます。普段からストレス対策をしておいて風邪の感染確率や自分の抵抗力を下げてしまう要因をなくしておくことをおすすめしておきます。
ちなみに、僕は風邪を引きそうだなとかなんとなく風邪っぽいと感じた時には亜鉛のトローチを舐めるようにしています。このような時期はおやつ代わりに亜鉛のトローチを舐めるようにしています。これは単なる個人的なおおすすめではありますが、興味がある方は試してみてもいいかとは思います。
今回できる対策として、定期的な運動・手洗いとマスクとうがい・冷たいシャワー、そして、ストレス対策を紹介させてもらいましたが、それに加えてさらなる対策を考えるのであれば炎症対策がおすすめです。体内の炎症が進むと抵抗力も落ちてしまい風邪をひきやすくもなります。この炎症対策にはやはり食べ物が大切です。この炎症対策に効果のある食べ物をこのような時期は積極的に食べるようにしてもらうとさらに感染する確率を下げることもできると思いますので、今回のおすすめの動画としては「科学が見つけた最強のスキンケア【13の美肌食品】」を紹介しておきます。
これはスキンケアに関する動画ですが、体の内側からの炎症を防ぐための食べ物についてのものですので、当然ですが風邪の予防としても使えるものだと思います。
強い時期になっていますし、お子さんのおられる方は食べ物も大切だと思いますので是非参考にしていただけたらと思います。
科学が見つけた最強のスキンケア【13の美肌食品】https://www.nicovideo.jp/watch/1561821667
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DaiGo愛用の亜鉛トローチ
リサーチ協力
Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
本内容は、参考資料から考察した科学の面白さを伝えるエンタメです。あくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
参考:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4040429/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21735402
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16242593
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD001728.pub6/full
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27631616
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.0020168
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/4601508
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23440782
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3136969/