この知識はこんな方におすすめ
- 仕事のやる気を高めたい
- より高いパフォーマンスを発揮したい
やる気や生産性を高めるランチの心理学
今回はランチに関する心理学を紹介させてもらいます。
ランチについては、どのようなものを食べればいいのかということについては今までも紹介してきましたし、食べない方がいいものについても紹介したことはあります。
例えば、カレーライスやジャンクフードなど炭水化物が多めで油分も多いものは血糖値が急激に上がり頭がぼーっとしてくるということもあるので、あまりおすすめしないということを紹介したこともあります。
僕の場合は、1日の1食目が14時から15時ぐらいですが、そこでは結構肉サラダを食べます。
サラダに茹でたじゃがいもを少し加えて、さらにいろいろな種類のチキンを加えるようにしています。チキンを低温調理したり軽く焼いたりしてサラダに入れてお昼ご飯にしています。
そんな食べ物の種類については今までにも紹介したことがありますので、今回は食べ方について紹介したいと思います。
普段ランチではいろいろなものを食べるとは思いますが、仕事をしていると毎日お弁当を作るわけにはいかないでしょうし、コンビニや外食で済ませようと考えてもなかなか健康的なものは売っていないということもあると思います。
ですから、なかなか日常の中で食べ物の種類にこだわることができないという人のために、今回は生産性ややる気があがるランチの食べ方について紹介したいと思います。
生産性を上げるランチの食べ方とは?!
2015年にコーネル大学が行なった研究で、集中力やパフォーマンスを非常に必要とする職業を対象にした調査が行われています。
50箇所の消防署で15ヶ月間にわたり消防士を対象に調査し、それとは別に395人の監査官にもアンケートを行い、消防署で働いている職員さん達のパフォーマンスを0点から10点の範囲で採点してもらうということをしています。
これによりどんなランチの食べ方をしている消防署の職員の人が生産性が高いという評価をされているのかということを調べようとしたものです。
つまり、ランチの食べ方によって上司からの評価や仕事の生産性に変化があるのかとようなことを調べようとしたわけです。
その結果とても興味深いことが分かっていて、ランチにおいて生産性を考えるのであれば何を食べるのかも重要ではありますが、なんと誰と食べるかということがとても重要だったということです。
まず最初のポイントとして、ランチを同僚と一緒に食べる職員の人ほど仕事でのパフォーマンスが高かったということです。
一方で、同僚と一緒に食べるのではなく一人でランチを食べている職員のパフォーマンスは低かったということです。
同僚とランチは食べた方がパフォーマンスが上がる!
ですから、ランチを一人で食べたいという気持ちもわかりますが、職場において考えるのであればランチは誰かと一緒に食べるということはそれだけで生産性ややる気が上がる可能性が示唆されているということです。
しかも、この研究では午後のやる気が上がるかどうかということではなく、消防士の方は仕事が命と直結するようなとても大変な高い集中力やパフォーマンスを必要とする仕事で、そんな仕事をしている人を15カ月間にわたり50箇所で調べているわけですから、これはかなり長期的なパフォーマンスにも差を与える可能性があるということになります。
今日何を食べようかということを考えることも大切ですが、今日は誰と食べようかということを考えることも重要だということです。
もちろん、同僚とランチを食べることによってパフォーマンスが上がるのか、一緒にランチを食べる同僚がいる職員がパフォーマンスが高いというだけなのかという因果関係の問題は残りますが、研究チームのコメントとしては、一緒にランチを食べることによって親密さが増して、それが仕事に対するパフォーマンスにも影響するのだろうと言われています。
一緒にランチを食べることによって親密さが増して自分には仲間がいるという感覚が増えるということです。
ランチョン効果といって、一緒に食事をすることによって相手に対する印象が良くなったり交渉などもうまくいくということも昔からよく言われています。
ですから、食事をして血糖値が上がりエネルギーが体に供給されて少し落ち着く30分ぐらいしてからのタイミングで仕事の話などを切り出して交渉をした方がうまくいくと言われています。
苦手な人や得意でない人こそぜひランチに誘いましょう!
これは僕の考察ですが、そもそも人間が食事をしているという時は非常に無防備な時です。生物としては本来はその食事を取り合うということをするはずなのに、一緒にその食事を食べるという行為は当然仲間としか行わない行為です。
ですから、おすすめとしては、少し苦手な人やあまり得意ではない人だけれど、もし仲良くなることができたら自分の仕事にも得がありそうだとか、この人は苦手だけれどもしその人と仲良くなることができたらもっと仕事が楽になるだろうというような人をランチに誘ってみてください。
僕は昔30歳になる前に、30代になるまでに苦手なものを全てなくしたら無敵になるだろうと考えたことがあります。
それで27の頃にそれまで苦手だった運動を始めたりということもしました。
それと同時に行なったのが苦手な人とあえてランチを一緒にするということでした。
これは誘ったら断られそうな気がするかもしれませんが意外と断られることがありません。
しかも、最初は気まずいですが、食べ始めるとお互いに血糖値が上がってくるのでいい気分になりその結果話が弾みそれ以降敵ではなくなるということが結構ありました。
食事を一緒にすると勘違いされて好きになられても困るという人もいるかもしれませんが、それこそ勘違いです。
これはなんとなく苦手だと感じている自分の思い込みを突破するために使えるというだけです。
まずはそんな偏った思い込みをなくすためにも重要だということです。
ちなみに、自分の適応力を上げたり挑戦する力を鍛えたいと言うのであれば、さらにエクスポージャーの考え方を導入して、あえて違う人と毎日ランチを食べてみるというのもいいと思います。
人間というものは、人間関係が固定されるとそこから入ってくるチャンスや考え方も固定されてしまうものです。
ですから、自分のためにランチは毎日違う人と食べるというのも練習としてはとても良いと思います。
そんなチャレンジをしているということを堂々と言った上で誘えば少し誘いやすくなるというのもあるとは思います。
これは自分の人生の可能性を広げるという意味でも役に立つと思います。
はっきり言って、人間関係の苦手を克服するというのは人生が激変するぐらいの変化になります。
ぜひ皆さんも試してみてください。
漫然とした毎日を過ごさないためにも、自分の生産性を高めるためにも使っていただけたらと思います。
集中力やパフォーマンスを上げるためのおすすめ
今回はそんな仕事の生産性を高めるための方法について紹介させてもらいましたので、そんな生産性や集中力を上げるためのデスクの作り方について解説した動画を紹介しておきます。
オフィスには自分のデスクがあるという人もいるでしょうしフリーアドレスの人もいると思います。在宅勤務で自宅のデスクで仕事をしているという人もいると思います。
時間の管理方法や集中力を気にしたりすることはあると思いますが、デスクの周りに何を置くのかということやその環境をどのように整えるのかということを考える人は結構少ないものです。
はっきり言って人間は環境に操られている生き物ですから、環境と習慣をいかにコントロールするかということが人間にとっては非常に重要なことです。
習慣と環境を変えれば人間は行動や性格まで変わってきます。
こちらは、デスク周りの環境を変えるだけで仕事や勉強がはかどるようになるという方法について解説した動画になっています。
ぜひチェックしてみてください。
生産性や集中力を高めるためのおすすめ本
今回のおすすめの本としては、生産性や集中力を高めるために役に立つ本をいくつか紹介しておきます。
目の前のひとつの事に集中して短時間で仕事を終わらせるための方法について教えてくれる本です。
僕の人生を大きく変えてくれた本ですが、運動を上手に日常の勉強や仕事に取り入れることによって、集中力やパフォーマンスというものはかなり上げることができるものです。
こちらはそんなにハードな運動を求められるわけではありませんので、ぜひこちらの本も参考にしてみてください。
こちらは僕も実際に使ってみて結構良かった集中力を高めてくれるノートです。
このノートは予定表形式になっていて、生産性を上げるためのテクニックをうまく取り入れることができるようになっています。
認知行動療法でも紙に書いたり記録するというのは人間の集中力を操るということが言われてもいますので、それを毎日使う手帳で自然と出来るようになります。
こちらは僕の新刊ですが、マインドフルネスや瞑想はやはり集中力をかなり高めてくれるものですし、この本はとにかく読みやすいようにということを心がけて作っていますので、ぜひこちらも使っていただけたらと思います。
こちらは、先ほどの『脳を鍛えるには運動しかない』の続編で、こちらの方は食事や運動や睡眠などさまざまな面から本来人間が持っていた野生の力を取り戻そうというものです。
人間はそもそも集中力がなければ生き残ることができなかったわけですから本来は高い集中力を持っているはずです。
それが出来なくなってきているのはそんな野生の力がなくなってきているからだということは理解できて、本来の僕たちの力を取り戻すことができる本です。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックが無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
1人1冊ですが完全に無料で、無料の期間が終わっても一度ダウンロードしておけばずっと聞くこともできるそうですので、まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
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リサーチ協力の鈴木祐さんの論文解説チャンネルもオススメです
Supported by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
本内容は、記載された参考資料のみならず、過去の動画を元に大胆な独自の考察したもので、あくまで一説です。ここでの結論は、記載された論文とは異なる場合があります。
参考:Kevin M. Kniffin, Brian Wansink, Carol M. Devine, Jeffery Sobal. (2015)Eating Together at the Firehouse: How Workplace Commensality Relates to the Performance of Firefighters.