記憶の定着率を高めるテクニック
新しいことを勉強しようと思ってもなかなか頭に入らなかったり、社会人になってからあまり最近新しいことを勉強していないという人もいると思います。
色々な人がいると思いますが、新しいことを勉強する時には、なかなか頭に入りにくく、しかも忘れやすいということが多いと思います。それにより自己嫌悪になってしまったり、一冊の参考書を勉強しようと思った時に、冒頭の基礎的な部分が終盤の応用で大切になってくるのに、その頃には基礎的な部分を忘れているということもあると思います。
人間にはこのような一度覚えたものを忘れてしまったり、新しいことを覚えにくい性質があるものです。
このようなことにはどのようにすれば対処することができるのでしょうか。
記憶を残しやすくするための方法で、勉強の前や勉強の合間の休憩に少しするだけで、記憶の定着率が圧倒的に変わるというものがあります。
2014年にハーバード大学が48人の男女を集めてモニター上に色々な写真を表示させて、それを記憶してもらうという実験を行っています。その際全員を2つのグループに分けました。
途中で休憩をはさみ、前半に覚えた画像を思い出してもらい、後半にとりかかってもらったグループ
休憩を挟まず、すべての画像を通しで覚えてもらったグループ
その結果、当然ですが間に休憩を挟んだグループの方が、成績は良かったということです。
普通に考えると、途中で復習をしているので前半の部分を覚えているだけではないかと考えると思いますが、前半だけでなく後半も含めて全体的に成績が良くなっていたということが分かっています。
既知の情報に紐づけることで記憶は定着する
僕たちは、一度頭の中に作った情報に対して他の情報を紐付けていくことによって、記憶を作っています。
つまり、勉強をする前や勉強の合間に、自分が知っていることや今勉強したことを考えるようにすると、その後に覚えるものが記憶に残りやすくなるということです。
僕たちは新しい情報をゼロからそのまま取り入れているわけではありません。既に知っている情報や記憶に残っている情報に紐付けて追加するように新しい情報を身につけています。
ですから、自分がすでに覚えている情報や既知の情報に共通点を見出したり、自分がそのジャンルに対してどのようなことを身につけているのかということを確認してから勉強するようにすると、学習の質は向上します。
何か新しいことを勉強しようとするのであれば、まずは自分がそのジャンルについて既に知っていることは何なのかということを考えて、あるいは、知っていることがなかったとしても、イメージとしてはどのようなことがあるのか考えてみたり、何にどのように使えるのかということを考えて、それを紙でもスマホでもいいので一度書き出してみてください。
それにより、自分が既に知っている知識とこれから入ってくる新しい知識を結びつけるための準備になります。これにより記憶の定着率が上がるわけです。
以前紹介した記憶の宮殿のテクニックも、自分が絶対に忘れない自分の部屋や通勤路などに対して、これから自分が覚えたい内容を紐付けていくテクニックです。
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勉強の前に、教える前に
勉強の前には、まずは少し時間を取ってそのジャンルに対して自分が既に知っていることを整理して、それから勉強を始めると記憶に残りやすくなります。
あるいは、子供に勉強を教えたり、部下に仕事の方法を教えたりする時には、できるだけ早く記憶に定着してもらった方が手間も少ないはずですから、まずは教える前に、そのジャンルについて既に知っていることを聞いて、相手の記憶に定着させるための準備を行なってください。
是非試してみてください。
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前編▶︎https://ch.nicovideo.jp/mental/blomaga/ar1766163
後編▶︎https://ch.nicovideo.jp/mental/blomaga/ar1766583
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Reference:Margaret L. Schlichting et al. (2014) Memory reactivation during rest supports upcoming learning of related content