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えげつない人の操り方【大衆煽動】入門

えげつない人の操り方【大衆煽動】入門

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この知識はこんな方におすすめ

  • 組織で主導権を握りたい
  • 自分の力で流れや流行を作りたい
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プロパガンダ:大衆煽動

今回はプロパガンダについてです。
ニコニコでは大衆煽動をテーマに数回に分けて放送を行いました。元々メンタリストの専門は大衆煽動です。歴史をさかのぼると、ヒトラーの横や権力者の横について、国民や民衆を動かすために、どのような話し方をしたりどんな言葉を使えばいいのかということを研究してアドバイスしていたのが、いわゆるメンタリストという人たちでした。
例えば、エリック・ヤン・ハヌッセンという有名なメンタリストはヒトラーの横で影響力を与えていました。
このような人たちが大衆煽動を行っていて、僕も政治家のスピーチの原稿を書いたこともありますが、大衆煽動、つまり、プロパガンダは、一人の発信での情報操作により多くの人間をコントロールするとか、流行や流れを作り出したり、常識や世論などをコントロールするための方法です。

一対多数のコントロールは様々な場面で使える

これは別に政治家でなくても役に立つものです。
例えば、これをビジネスで使えば、多くのファンを集めることができたり、商品を流行に火をつけたり話題にすることも出来るようになります。
一対多数の形で相手の心をコントロールするのがプロパガンダです。

これを知っておくと自分でビジネスをする時にとても楽になります。
例えば、曲を作るアーティストであれば、素敵な作品やいい曲を作り、それが世の中に広まり当たったら成功となるし、当たらなかったら残念なことになってしまいます。
大衆煽動の技術を知っていると、これをかなり狙ってできるようになるわけです。
僕が、ただのパフォーマーとしてメンタリストになってから、なぜこんなにも本が売れたり、ニコニコのチャンネルでは個人のサブスクリプションモデルとしては最も多い14万人もの会員数がいるもかというのは、このような一対多数のコントロールを良く知っているからでもあります。

これはきっと皆さんにも役に立つものです。
何万人もの人の心を動かすということでなくても、例えば、数十人でも心を動かすことができれば、それにより部署の主導権を握ることができたり、自分がやりたい仕事があった時に、それをみんなに会社にとって重要な仕事だと思わせることにより、実現させることも出来るようになります。
どちらかと言うと、一対一のコミュニケーションよりも効率は良いものです。

大衆煽動=影響力+説得力

いくつかの大衆煽動のテクニックを紹介して、それ以降はニコニコに移ってより詳しく解説していけたらと思います。
大衆煽動というものは、影響力と説得力から成り立っているものです。

一対一で相手に影響を与える力は説得力です。説得力のある言葉を使ったり、相手を説得するためにはストーリーを用いたり例え話を使ったり、色々なツールを使い相手の心を変えたり行動を変えていくというのが説得です。
この説得を影響力と組み合わせて行うと、それが一人の人や特定の人に行っている説得であっても多くの人に影響を与えることができるようになるので、大衆に対して説得を行ういわゆる大衆煽動となるわけです。

ですから、今回に関しては、影響力と説得力の二つが組み合わせられたものが、大衆煽動でありプロパガンダだと思っていただいて構いません。
厳密には、プロパガンダは違うものもありますが、皆さんは別に政治家になるわけではないと思いますので、今回は政治に関するプロパガンダについては触れません。

人間というものはどのようなものに対して心が動いてしまうのか、どのようにして人は流され世論は形成されそれが当たり前になっていくのか、それから逃れるにはどうすればいいのか、自分がコントロールする側に回るにはどうすればいいのかといったことを解説していきたいと思います。

影響力と説得力を高める方法とは?!

まずは、影響力と説得力が大衆煽動を成り立たせるものだということを覚えておいてください。
ということは、その影響力と説得力を高める方法をまずは知るべきだということになります。これであれば、個人でも会社でも使えますし、仕事の交渉でも友達とのやり取りでも、恋愛で相手を口説くためにも使えるものです。

今回ベースになっている研究は、2010年にロンドン大学が行ったもので、影響力と説得力に関する約300件の文献をレビューして、他人に影響力を与えるために必要な要素とは何なのかということを徹底的に調べてくれています。
その結果、その約300件の文献をまとめてみると、影響力と説得力を用いて相手をコントロールするためには20のポイントがあるということが分かっています。
これらをただ説明するだけではなく、分かりやすく説明しながらも、皆さんが実際に使えるようにするための方法にまで落とし込んで解説していけたらと思います。

「議論の回数は多ければ多いほど良い」

このレビューにより分かった大衆煽動の要素の1つ目としては、「議論の回数は多ければ多いほど良い」というものが1つ目のポイントになります。

基本的には、同じ人と対話を重ねれば重ねるほど、相手に対する影響は強くなるという意味です。
これを聞くと当たり前だと思う人もいると思います。同じ人を何度も何度も説得すれば、当然相手は説得されやすくなると考えると思います。

ポイントとしては、「議論の回数が多ければいい」という部分です。
つまり、自分が相手に対して説得をする回数を増やすということをすると、人間は単純接触効果といってたくさん触れるものに対して好意を持つものなので、それにより影響を受けやすくなるということです。

ですから、例えば、タレントさん達もある意味同じです。テレビや色々な所にたくさん出ることによって、何度も何度も触れることにより好意になり有名人になっていくわけです。
嫌なものだったり少し抵抗があるものでも、たくさん触れているうちにだんだん良い印象になっていくというのもよくあることです。
例えば、ビールも最初飲んだ時は苦くて美味しくなかったけれど、大人ぶって我慢してなんとか飲んでいると、いつのまにか美味しく飲めるようになっていたということもあると思います。

これは広告の世界を見ても同じような事があります。
デイヴィッド・オグルヴィという広告の父と呼ばれた人が言われていることとしても、広告というものは3回以上それに触れないと効果がないとされています。だから、同じ広告に3回触れてもらうようにしたほうがいいということでした。
この話には逆向きの効果もあり、5回以上同じ広告に触れてしまうと逆効果になってしまうということもあるようです。しつこい広告だと感じられてネガティブな印象を持たれてしまうということです。
ここにもポイントがあり、5回というのは、「全く同じ内容の広告に5回以上触れてしまう」とネガティブな反応が出るということです。

ところが、別の説得に関する研究で、法廷の中でその人が有罪だという証拠を提示する際に、証拠を3回出した場合と証拠を10回出した場合を比べて、どれぐらい説得される率が変わるのかということを調べた研究によると、証拠はやはりたくさん出した方が有罪になる確率は高かったということです。

そうなると矛盾が生じている気がします。
広告の場合は3回触れないと効果が出ないというのはまだ分かりますが、5回を超えたら逆効果だとされているのに、裁判の実験などでは、3回証拠を出すよりも10回証拠を出した方が相手が意見を変える確率が高かったというのは矛盾しているということになります。
これはどういうことなのでしょうか。
ここがポイントで、この裁判での10回証拠を出した場合のその証拠は違う証拠でした。相手が有罪だということを示す証拠ではありましたが、全て異なる証拠でした。

少しずつ変化をさせながら繰り返す

僕たちは、相手に影響力を与えるために全く同じ事を同じ方法で攻めてしまいがちです。そうなると、5回以上同じ広告を繰り返しているのと同じで、しつこいだけになってしまいます。
では、どうすればいいかと言うと、少しずつバリエーションを変えることです。結果的には同じ内容だとしても、少しずつ証拠や表現方法を変えて相手に触れさせることによって、相手は説得されていくということです。

なぜ同じことを繰り返すよりも少しずつ変えた方がいいのかと言うと、そこには人間の注意力が関わっています。
このあたりは元の文献には一切書かれていることではありませんが、僕たちは変わったものに注目するものです。

例えば、自分の奥さんの髪型がいつもと同じだと特に何も思いませんし、少し切ったぐらいでは男は気づかなかったりもしますが、急に思いっきり髪型が変わったり色が変わったりすると驚いて注目すると思います。
人間というものはどこかが変化していないとそれに対して注目しないものです。当たり前になるとそれを見なくなります

ですから、5回以上同じ広告に触れてしまうとネガティブな効果が出てしまったり効果が薄くなってしまうというのは、そこに変化がないのでその広告に対して注意を向けなくなってしまうからです。そうなると説得効果は落ちてしまい、全く見なくなるか効果が落ちてしまうということになります。

ここで「議論の回数は多ければ多いほど良い」というポイントに戻りますが、これは相手と同じ議論を繰り返していたとしても、例え話が違ったり相手との対話というものは毎回違ってくるはずです。

大衆煽動の場合でも全く同じことが言えます。例えば、国がどのように良くなるのかということを話す政治家が、目の前にいる国民が抱えているであろう問題を例にとり、それを解決するために国はこう変わるべきだという形で議論を締めくくろうとした場合に、その例を変えたり、注目する苦しみのポイントを変えてみたりすることにより、人間は同じ議論でもそれについていくことができるようになります。

さらに、人間は自分と関連性があると感じられる情報に対して強く反応するので、切り口はたくさん示すようにすれば、そのどれかがみんなにヒットするようになります。

日常の中の大衆煽動テクニック

ちなみに、これを最もよく使っている企業があります。最近で言うと Netflix です。Netflix ではアニメなどのジャケット写真とかが出てきますが、あれは毎回少しずつ変わっています。おそらくは、ユーザーが最も反応しやすい傾向などをチェックしているのかと思います。
このようにプロパガンダのテクニックというものは、皆さんの身の回りでもいろいろなところで使われているものです。

皆さんも、相手を説得するために議論をする時には少しずつ論点や例をずらしていくというのがいいと思います。
是非試してみてください。

ちなみに、知識というものは、自分が使ってみない限りは形にはなりません。知らないの次が知っている、知っているの次は使っているですが、知っていると使っているの間には大きな壁があります。そして、使っているの次には使い続けているという習慣化できているかということもありますが、多くの人がそこにまで至りません。習慣化までできていないので形にならないわけです。
実際に、自分がそれをどのように使うのかというところまで考えないと、知識は自分のものにはなりません。
是非普段僕が紹介している知識もそのように考えて頂き、実践に役立てていただけたらと思います。続きはニコニコの方で紹介しています。そちらもぜひご覧ください。

続きはこちら

今回のおすすめ本
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リサーチ協力してもらっている鈴木祐さんの論文解説チャンネルはこちら
https://ch.nicovideo.jp/paleo

本内容は、参考資料およびチャンネルの過去動画を元に考察したもので、あくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。 参考:Jeremy Dean (2010)20 Simple Steps to the Perfect Persuasive Message

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