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【クチコミの科学】拡散する評判の作り方

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この知識はこんな方におすすめ

  • 口コミを拡散したい
  • 一対多数の説得力を高めたい

拡散する口コミの作り方

今回は広がる口コミの作り方について紹介させてもらいます。

【恐怖と欲望の説得術】歴史を動かした偉人の話し方【前編】
【恐怖と欲望の説得術】歴史を動かした偉人の話し方【後編】

こちらでは、歴史を動かしてきたような偉人たちが使ってきたいわゆるプロパガンダのテクニックの中から、皆さんの説得力を高めたり会話力を上げて人間関係を楽にしてくれることにも使えるテクニックを紹介しています。
よく毒は薬になると言われますが、まさにそれと同じで、もちろん人としてゆがんだ方向に使ってしまうと問題ですが、そんな方法について紹介しています。

今回は、そんな中から一部として拡散する口コミの作り方を紹介させてもらいます。
より詳しく学びたいという方は、是非今回のおすすめの動画もチェックしてみてください。

今回は口コミとしてい一対多数の説得力の高め方を紹介しますが、特に自己増殖して広がっていく説得について解説します。
広がっていく口コミとは、情報発信者が行った説得を説得された側の人間が次の人に説得をしていくというものです。
説得が連鎖して広がっていくことが口コミと今回は定義して解説していきたいと思います。

ロスフレームとゲインフレーム

まず紹介するのはロスフレームとゲインフレームというテクニックです。
これを理解してもらえると、より広がりやすい口コミを作るにはどうすればいいのかということが理解しやすくなると思います。

ここでは口コミとして解説していますが、先ほど紹介したように自己増殖して広がっていく説得ということですから、皆さんはこれを口コミに限らず他人を説得するために使っても問題はありません。

2008年にノースウエスタン大学が29の先行研究をもとに、合計で6378人分のデータを使って行なったメタ分析を基にしています。
この研究の目的としては、メッセージの送り方やメッセージの書き方によって、そのメッセージの大勢の人たちに対する広がりに対して違いは出るのかということを調べようとしたものです。

どんな表現をすることによって大衆に対して情報が広がりやすくなるのか、口コミが広がりやすくなるのかということを調べようとしたわけです。

ですから、これはもちろんネット上でも使うことができるテクニックだと思いますし、キャッチコピーの考え方とも非常に近いものだと思います。

この研究では2つのパターンのメッセージの違いを調べました。それがロスフレームゲインフレームという違いです。

ロスフレームとは、例えば、この化粧品を使わないと皮膚がんになる可能性が高いというように、説得する対象であるオーディエンスに対して失うものや恐怖感を与えることにフォーカスしたメッセージです。

つまり、このままでは大変なことになるとか、チャンスを失ってしまうとか、人間関係や信頼を失ってしまうというように、相手が失うものにフォーカスするのがロスフレームです。

そして、ゲインフレームは、例えば、このクリームを使えば美肌になるとか、このクリームを使えば肌がきれいになるというように、説得する対象であるオーディエンスが手に入れるものフォーカスするメッセージです。

基本的に説得というものはこの2つのフレームのいずれかで行われます。

何かの商品を売る場合でもお店や商品をお勧めする場合でも、相手に何かの行動を促す場合でも、それをすることでこんな損害が出るとかチャンスを失うという場合もあれば、親が子供に対してそんなことをするとこんな悪いことが起きるという場合もあると思います。
これは全てロスフレームです。

一方で、勉強をしていれば自由な生活を送ることができるとか、今このお店に行くと今だけの美味しいスペシャルティーが食べられるとか、このタイミングで今投資をすれば大金を手に入れることができるというように、相手が手に入れるものに対してフューチャーする方法がゲインフレームです。

これはいろいろなところでどちらも使われていますが、皆さんはどちらの方が効果が高いと思いますか。
口コミ効果はどちらの方が高いと思いますか?

ロスフレーム:対象者が失うものにフォーカスするメッセージ

ゲインフレーム:対象者が得るものにフォーカスするメッセージ

一般的にどちらの方が使われることが多いのかというと、実は、ロスフレームの方が使われることが非常に多いです。

ここがポイントになりますが、ロスフレームを使った方が説得力が高くなります。
ロスフレームの方が相手個人を説得する効果は高くなります。
ところが、それが広がるのかというとそうではありません。

ロスフレームは説得力が高く、一対一で相手を説得する場合には効果が高くなる場合の方が多くなります
ですから、多くの人がこちらのロスフレームの方を使いがちになります。

ところが、口コミのように情報の拡散という点を考えると、ゲインフレームの方が拡散しやすい傾向があるということがこの研究では分かっています。

ロスフレーム:説得力は高い

ゲインフレーム:拡散しやすい

このゲインフレームの効果はいろいろな場面で証明されていますが、特にロスフレームの効果が強そうな気がする場面もあります。
例えば、病気に関するメッセージなどでは、このままでは大変なことになるというような表現をよく使われます。

このような病気や何かを失うというメッセージが強く刺さりそうな人たちに対してはどうなのかということを調べてみたところ、ゲインフレームが最も効果的に広がるのが病気予防に関するメッセージでした

ですから、僕たちの感覚は結構逆で、例えば、日焼け止めを塗らないと肌が荒れて大変なことになりますよというメッセージよりも、日焼け止めを塗ると光老化を防ぐことができるので肌は若々しい状態でいられて15年ほど経てば肌の若さでは5歳以上の差がつくというようなメッセージの方が広がりやすかったということです。

ロスフレームは個人的な事情に入り込んだら強力

これに関しての僕の考察ですが、ロスフレームは個人的な事情に入り込んできたらとても効果的です。
例えば、占い師や詐欺師、他人を脅したりカバートアグレッションのように心の隙間に入り込んでコントロールしようとしてくる人たちはみんなこのロスフレームを使っています。

ですから、一対一の場合で、特にその失うものが自分自身に対してパーソナライズされている内容であるとより心に刺さり効果的です。
よくあるヤクザ映画で、娘さんはもう小学生になったのかとか特に個人的な話をされた後に、夜道に気をつけろみたいなことを言われたら、親としては正気ではいられないというのもこのロスフレームです。

このように個人にフューチャーした場合にはロスフレームは極めて効果的です。
自分しか持っていない大事なものを失うということはとても怖いことです。
例えば、僕の場合であれば大切な猫たちにフューチャーされるとかなり弱いわけです。

つまり、一対一の場合にはロスフレームがとても効果的な時もあり、特にその失う内容が相手の大事なものにパーソナライズされた時にはより強く効果を発揮します

ところが、それが拡散され広がるのかというとそうはならないわけです。
なぜかと言うと自分の大事なものを失うからこそそれが刺さるからです。

ゲインフレームは役立つ情報を広めることで満足感を得られる

ゲインフレームの場合には、その情報が自分以外の人にも役に立つと考えることもありますし、人間というものはみんなに役に立つ情報を広めることによって満足感を得ることができますし、いいことを教えてくれて感謝された時には強く満足感を感じるものです。

ですから、例えば、皆さんが使ってみて良かった化粧品やサプリ、読んで面白かった本や見て面白かったチャンネルなど、よかったと思ったら友達などに勧めると思います。
それにより、ゲインフレームを使った方が拡散はしやすくなります。

皆さんがもし一対一の説得の場面で目の前の人一人を説得したいという交渉の場面であれば、ロスフレームは効果的です。
特に相手の個人的な情報や大事なものを知っている場合には、ロスフレームを使って表現したほうが相手の心に強く刺さることもあります。

ところが、例えば、皆さんが自分でビジネスをして口コミを作るとか、ネットでバズりたいとか、YouTube チャンネルの会員数を増やしたいなど考えていて、対象とする相手が不特定多数の相手で、情報を拡散したいと思うのであれば、ゲインフレームで勝負するべきだということがこの研究からわかることです。

今回の考え方を理解した上で身の回りの事を学んでみてください

このような研究はまだまだたくさんあります。
このようなことを感覚的に使って悪いことをしてきたり、あるいは、いいことをしてきたのが歴史上の偉人や政治家であったり、独裁者いや宗教家たちです。

ちなみに、このロスフレームとゲインフレームの考え方を理解した上で、宗教の本を読んでみるととても面白いです。
宗教のさまざまな場面で、ロスフレームもゲインフレームも使われています。

例えば、いわゆる新興宗教は表向きはゲインフレームで広めようとしていますが、信者を繋ぎ止めようとする時には必ずロスフレームが出てきます。
世界の終わりや最後の審判といったものです。
繋ぎ止めておくためには個人の大事な物を握らないといけないので、近くにいる人たちにはロスフレームを多用します。
ところが、その宗教自体を広げるためにはゲインフレームもたくさん使わなくてはいけないので、慈善事業をしたり奉仕活動などもするわけです。

このように見ていくととても面白いもので、日常のさまざまな場面でいろいろな所にこのロスフレームとゲインフレームは使われています。

もちろんこれ自体がいいとか悪いという話ではありませんが、このあたりも理解した上で身の回りや世の中で起きていることを見てみるのもいいと思います。

さらに詳しく学びたい方へのおすすめ動画

今回のおすすめの動画として紹介している「【恐怖と欲望の説得術】歴史を動かした偉人の話し方」では、人間のさまざまな心理の観点から歴史上の偉人たちがどのような説得のテクニックを使ってきたのかということを解説しています。
これは皆さんの日常の生活の中でも生かすことができるテクニックですから、より詳しく学びたいという方はぜひチェックしてみてください。

フォロワーマネジメントのためのおすすめ本

今回のおすすめの本としては、皆さんの説得力や影響力を高めるために役に立つであろう本を紹介しておきます。

特に今コロナの影響で仕事がひとつだけでは危険だと思っている人も多いはずです。
基本的には何を売る場合でもフォロワーのマネジメントがとても重要です。
つまり、人は集めてその人たちをどのようにして自分の商品やサービスを買ってくれる状態までにするのかということがとても重要なわけです。
そのために参考になるような本をいくつか紹介しておきます。

1冊目は、『ファンダム・レボリューション SNS時代の新たな熱狂』です。
ファンダムとは熱狂者という意味ですが、初音ミクやコカコーラ、スターウォーズやアップルなどが、どのようにして熱狂するようなファンを作り発展してきたのかということをたくさんの事例から学ぶことができます。

人間の意思決定に関する不合理さを知っておくことも重要です。
そのためには『ファスト&スロー』がとても役に立ちます。

そして、相手に対して意見を変えて欲しいとか理解してほしいと思い、一生懸命説得していて、自分の言っていることは圧倒的に正論だし正しい事実なはずなのになぜ伝わらないのかということもあると思います。

それは人間にとって事実よりも大事なものがあるからです。それが欲望です。
自分の欲望が満たされそう、自分の願望が満たされそう、自分にとって都合が良さそうに見えるかどうかということで人は基本的に物事を決めてしまいます。

ですから、それが事実であったり正しいことであっても、正論を言えば言うほど基本的には相手は余計に頑なになってしまいます。
ではどうすればいいのかということを教えてくれるのが、『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』です。
これは、人間の非合理性と説得に関する研究がまとめられていてとても面白いのでおすすめです。

そして、『信頼はなぜ裏切られるのか』もおすすめです。
実は、人間というものは周りの環境によって他人を裏切るものです。
人は元々裏切りやすい人が裏切るものだと思っている人もいますが、実際にはそんなことはなく、人間というものは環境でいくらでも人を裏切るものです。

これは逆に言うと、環境を整えてさえいれば自分に対して忠実でもいてくれるし常に友達でもいてくれるし、強固な集団を作ることもできるわけです。
では、どのような環境を整えていれば裏切られないのかということが学べるのがこの本です。

大衆扇動とプロパガンダに関する本も紹介しておきます。

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一番読みやすいのは『戦争プロパガンダ10の法則』かと思います。事例も多くて分かりやすいと思います。

『プロパガンダ:広告・政治宣伝のからくりを見抜く』は結構ページ数もあって読み応えはありますがとても面白いです。
僕が数えきれないぐらい素晴らしい本だと紹介してきた『影響力の武器』と同じ出版社の本です。

いわゆるプロパガンダというものは一対多数の究極の説得ですから、政治や歴史などには興味がないという人もいるかもしれませんが、自分でビジネスをしようというのであれば絶対に理解しておいた方がいいです。

僕自身も若いうちにできるだけ早く自由になりたいと思っていました。
このプロパガンダの研究などを見てみても、やはり一対多数のコミュニケーションに長けている人が強いということも分かりますので、特に若い人で成功している人と考えると多くの人は芸能人などを思い浮かべるかもしれませんが、例えば、ジャンヌダルクは年端もいかない少女にもかかわらず革命のようなことを成し遂げたわけです。

僕は別にジャンヌダルクのようになりたいわけでもありませんし、革命を起こしたいわけでもありませんが、そのようなことがなぜできたのかということを学ぶことができれば、今の時代に置き換えて考えれば、一個人が大きな集団を動かすことができるということは、個人でも大きな企業に勝つことができる面白いビジネスを作ったり新しいムーブメントを作ることができるはずです。
それこそが自由だと思い、まずはパフォーマンスでテレビから僕は始めたわけです。
そんなテレビの役割なども見えてくるので、プロパガンダに関する3冊の本もおすすめです。

人の心を動かすためのおすすめ動画
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リサーチ協力の鈴木祐さんの論文解説チャンネルもオススメです
Supported by Yu Suzuki  https://ch.nicovideo.jp/paleo

本内容は、参考資料および、動画を元に考察したもので、あくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
参考:Morris, Michael, et al. (2002) Schmooze or lose: Social friction and lubrication in e-mail negotiations.
Cheng, Joey T et al. (2016)Listen, follow me: Dynamic vocal signals of dominance predict emergent social rank in humans.
Stephen M. Smith et al. (1991) Celerity and Cajolery: Rapid Speech May Promote or Inhibit Persuasion through its Impact on Message Elaboration
Jerry M. Burger et al. (2001) The Effect of Fleeting Attraction on Compliance to Requests
Cory R. Scherer et al. (2005) Indecent influence: The positive effects of obscenity on persuasion
Adam M. Grant, et al. (2015) Busy brains, boasters' gains: Self-promotion effectiveness depends on audiences cognitive resources
Nora A. Murphy et al. (2015) Appearing Smart: The Impression Management of Intelligence, Person Perception Accuracy, and Behavior in Social Interaction
Weaver, Kimberlee,Garcia, Stephen M.,Schwarz, Norbert,Miller, Dale T.(2007) Inferring the popularity of an opinion from its familiarity: A repetitive voice can sound like a chorus.
Daniel J. O’Keefe. et al. (2008) Do Loss-Framed Persuasive Messages Engender Greater Message Processing Than Do Gain-Framed Messages? A Meta-Analytic Review
Aiwa Shirako, et al. (2015) Is there a place for sympathy in negotiation? Finding strength in weakness
Kumkale, G. et al. (2004)The Sleeper Effect in Persuasion: A Meta-Analytic Review.
Adam Grant(2014)How I Overcame the Fear of Public Speaking advantages of being unpredictable: How emotional inconsistency extracts concessions in negotiation
Dariusz DolinskiaRichard Nawratb et al. (1998) Fear-Then-Relief” Procedure for Producing Compliance: Beware When the Danger Is Over
Franklin J. Boster et al. (2009) Dump-and-Chase: The Effectiveness of Persistence as a Sequential Request Compliance-Gaining Strategy
Boaz Hameiri, et al. (2014) Paradoxical thinking as a new avenue of intervention to promote peace
Chenhao Tan et al. (2016) Winning Arguments: Interaction Dynamics and Persuasion Strategies in Good-faith Online Discussions

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