この知識はこんな方におすすめ
- 先延ばししがち
- いろいろ対策してみたがムリだった…
人間は大事なことを先延ばししがち
先延ばしに関しては誰でも悩んだことは一度はあると思います。
大事なことほど人間は先延ばしにしてしまいがちですし、先延ばしする人ほどストレスが心臓に負担を与えて心臓病になりやすいという研究もあります。
ですから、人間にとって先延ばしというのは結構奥が深い問題です。
多くの人は先延ばしの原因は自分の意志が弱いとか自制心が低いからだと考えてしまいます。
今回は、そんな今までの通説を覆す最新の研究をもとに解説させてもらいます。
先延ばし研究のトレンドは 「感情 」
「自分はダラダラしてしまう性格だから」などと、自分の性格に問題があって先延ばしをしていると思っている人が多いと思います。
最新の研究ではそれは間違っているとされています。
ということは、今まで自分の意志の力を高めようとか自分をコントロールするための対策を頑張ってきた人たちは、無駄な努力をしていたということになるかもしれません。
正しい方向に努力をすれば先延ばししなくなるかもしれません。
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今回の内容を理解してもらい実践していただければ、実際に先延ばしはかなり減ります。
僕自身も結構先延ばししがちで、そんなに物事をコツコツと続けることができる人ではありませんでしたが、この研究が教えてくれるポイントにフォーカスすることによって先延ばしはかなり減りました。
どうでもいいことは先延ばししてしまいますが、大事なことは先延ばししなくなりました。
先延ばしの本当の原因は「感情」だということを様々な研究が示しています。
簡単に言うと、「人は不安などのネガティブな感情に対処するために先延ばししている」ということです。
例えば、大事なプレゼンの準備をしなければいけないという状況だとします。
どうでもいいことであれば何も感じないでしょうが、それが本当に重要なことであれば不安を感じるはずです。
「失敗したらどうしよう」「上司に怒られたらどうしよう」などと、不安を感じるのが普通です。
大事なことだから失敗するのが怖いし不安を感じるわけです。
そこで一旦先延ばしして、その目の前のことをやらないという選択をすると、その本当の原因は解決するわけではありませんが一瞬は気が楽になります。
短期的に「逃げる」ことが先延ばし
人間は本能的にも不安に真正面から向き合うのが苦手な生き物です。
「不安」を感じたら「逃げる」という選択肢がまず出てきます。
そのような場面で「向き合って戦う」という選択肢を選んだ人間もいたのでしょうが、進化の過程でそのような人間は戦って死んだのだろうと思います。
それゆえ、「逃げる」という選択肢を選んだ人間が僕たちの先祖です。
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短期的に逃げるという行為が先延ばしです。
「ネガティブな感情から逃げる」「5分間だけ逃げる」「1時間だけ逃げる」「1ヶ月逃げる」…。
自分の否定的な感情から回避することを繰り返すことが先延ばしです。
先延ばしの原因というのは、「ネガティブな感情をうまく処理できていない」というところにあります。
感情に向き合うことができていなければ先延ばしは起きてしまうということです。
このネガティブな感情に上手く対処する方法については、Dラボで詳しく解説していますので、今回のおすすめの動画からチェックしてみてください。
ネガティヴ感情を最速で手放す【ディフュージョン】
否定的感情と先延ばしの因果関係
ニュージャージー大学の研究で、1,200人へのオンライン調査を行い、そこから一部の人に10日間の日記をつけてもらっています。
毎日どのような出来事があってどんな感情を抱いたのか、毎日の感情の度合いについてチェックしています。
そこから否定的な感情と先延ばしにどのような因果関係があるのかということを調べようとしています。
人間はネガティブな気分だから先延ばしをしてしまうのか、先延ばしをするからネガティブな気分になるのか、これに関してはあまりはっきりとはわかっていません。
ネガティブな気分を感じやすい人は先延ばしをしてしまいやすいということは確認されていますが、ネガティブな感情が先なのか、それとも先延ばしが先なのか、これはどっちなのかという問題はずっと残っています。
それを調べようとした研究です。
因果関係 :ネガティブ感情 ▶ 先延ばし
その結果確認されたこととして、「ネガティブな感情」から「先延ばし」が生まれているということです。
つまり、僕たちは先延ばしをしてしまったことによりネガティブな感情を感じてしまい、それによりまた先延ばしを繰り返してしまうということではなく、ネガティブな感情が先にあって、それによってその後に先延ばしが生まれているということです。
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この研究では、ネガティブな感情が強かった日の翌日には先延ばしが増えていました。
会社で嫌なことを言われたり、人前で失敗して恥をかいたり、ネガティブな感情が強かった日の翌日には、自分にとって大事なタスクに対して先延ばしが増える傾向がありました。
ですから、ネガティブな感情を感じた日には、その感情をそのままにしておくと翌日に先延ばしをしてしまいやすくなるということです。
ということは、ネガティブな感情を感じてもその日のうちに感情を処理することができていれば、その後に先延ばしが起きづらくなる可能性はあるわけです。
では、ポジティブな気分を感じた時にはどうなのでしょうか。
ネガティブな感情を感じた翌日に先延ばしが増えるのであれば、逆に、ポジティブな気分を感じるようなことをすればいいような気もします。
ところが、ポジティブな感情の強さと先延ばしは無関係でした。
ポジティブな気分を強く感じた翌日に、先延ばしが減ることはなく関係はなかったそうです。
ポジティブな気分を感じたからといって、翌日の先延ばしが減るかどうかといったら全く関係なく、ポジティブな気分を感じた翌日に先延ばしすることもあれば先延ばししないこともあるわけです。
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さらに、先延ばしをした日の翌日にはネガティブな感情が増えるのではないかという点については、これも無関係だったそうです。
先延ばしをした翌日に必ずしもネガティブな気分になるのかと言うとそういう事はありませんでした。
つまり、僕たちの先延ばしの原因は「ネガティブな感情をその日のうちに処理しなかった」ことが大きな問題のようです。
その日のうちに処理することができなかった場合には、翌日に先延ばしが起きてしまいやすくなります。
先延ばし対策として重要なのは「ネガティブ感情の処理」です。
研究者によると、多くの人は気分を良くしようと思い先延ばしをしていると言われています。
先延ばしの原因は、自分をコントロールできないとか、時間管理の問題ではなく、実際には「ネガティブな感情をどのように処理するか?」ということを考えることが重要だとされています。
意思の力も自制心もあまり関係ないようです。
それよりも重要なのはネガティブ感情の上手な処理です。
7つのディフュージョンで解決!
ではどうすればいいのかということも解説しておきます。
具体的には、7つのディフュージョンと瞑想を行うことによって解決できます。
マインドフルネス瞑想
トロント大学のレビュー論文を見てみると、今この瞬間に集中する科学的な瞑想であるマインドフルネス瞑想を行うことによって、体が発する感情のサインをよりクリアに感じとることができるということが確認されています。
ネガティブな感情を感じた時に、体がどのように反応するのかをはっきりさせてくれるということです。
これによって自分のネガティブな感情にちゃんと気づくことができて、そのネガティブな感情をコントロールしやすくなります。
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自分は毎日そんなにネガティブな感情を感じていないけれど、なぜか先延ばしをしてしまうという人もいると思います。
それは自分のネガティブな感情に気づいていないだけです。
人は思っている以上に毎日細かいことでネガティブな感情を感じています。
そういう方はぜひマインドフルネス瞑想を行ってみてください。
自分の細かいネガティブな感情にも気づけるようになり、それにちゃんと向き合うことができるようになるので、先延ばし対策だけでなく大きなメリットがあります。
マインドフルネス瞑想はそんなに特別なものではなく、日常生活の中で結構気軽にできるものです。
その方法について紹介している僕の本もあるのでチェックしてみてください。
こちらは今なら Amazon の Audible の無料体験で全て聞くことができる対象になっています。
日常の家事をしながらとか散歩をしながら、通勤や通学をしながら使っていただければ、マインドフルネスを磨くことができると思います。
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7つのディフュージョン
瞑想が面倒だとか、以前に瞑想を始めてみたけれどうまくいかなかったという人もいると思います。
そんな人にはディフュージョンがおすすめです。
ネガティブな感情が僕たちの心にダメージを与えているわけではありません。
ネガティブな感情自体が悪いのではなく、そのネガティブな感情と自分の思考が結びついていることが心にダメージを与える原因です。
例えば、今みなさんの目の前にレモンがあり、それを口に入れてかじっているところを想像してみてください。
口の中いっぱいにレモンの香りと酸味が広がっています。
想像しただけで少しよだれが出てくる感じがすると思います。
これは「思考」と「出来事」のフュージョンと言います。
人間は頭の中で考えたことが実際に起きていなくても、それが本当に起きたかのように感じてしまいます。
ネガティブな出来事が起きる時もあると思います。
その出来事が起きた時に、それを自分の内側に取り込まないで、出来事は出来事であり、思考は単なる自分が考えただけのことと考えることが出来ればダメージを受けることはありません。
このネガティブな出来事と自分を切り離す練習がディフュージョンです。
これができるようになるとたとえネガティブな出来事がたくさん起きたとしても、その出来事と自分の思考を切り離すことができるようになります。
それによって余計なストレスや先延ばしの原因になるネガティブな感情を感じることが少なくなります。
ストレスやネガティブな感情を全くゼロにすることは無理です。
無理なのであれば、上手にコントロールしたり切り離す方法を身につけておいた方がいいです。
それがディフュージョンです。
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「思考の替え歌ワーク」
思考の替え歌ワークというのは、どうにも我慢できないイライラする人がいた場合には、それを替え歌にして口ずさむというワークです。
童謡でも皆さんの好きなアニメの歌でもなんでも構いません。
その歌に乗せて、イライラする相手に感じることを口ずさみます。
これは頭の中で考えて歌うだけでも結構です。
どんな替え歌にしようかと考えることによって、一瞬だけ思考と出来事を切り離すことができます。
この一瞬切り離すのがディフュージョンというテクニックで、この方法をたくさん知っておくと、ネガティブなことが起きた時に一瞬はイラッとしても冷静に考えて対処することができるようになります。
嫌な出来事があったりイラッとした後には仕事や勉強が手につかなくなると思います。
嫌なことがあったり嫌なやつがいたとしても、それによってネガティブな感情を感じて自分の生産性まで下がってしまってはもったいないです。
さっさと切り離していないと先延ばしにつながってしまうので、結果的に自分がダメージを食らってしまいます。
嫌がらせをした相手は少しいい気分になっているかもしれません。
それなのに皆さんは嫌な気分になって重要なことを先延ばししてしまうことになります。
そうなると本当にもったいないので、ぜひディフュージョンをマスターしておいてください。
その具体的な方法については今回のおすすめの動画からチェックして下さい。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
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先延ばしする人は早死にする! 「あとで」を「すぐやる」に変える心理学
リサーチ協力:パレオチャンネル
参考:https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/10615806.2020.1722573?journalCode=gasc20
https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/0963721413495869
この記事は以上を参考文献として、独自の考察を加えたものです。