断食をすることによって集中力も上がり代謝も上がって自然とカロリーを抑えることもできるので何度かお勧めしてきました。今回はそこまでは厳しいけれど食事法が気になるという方に向けて筋肉落とすことなく体脂肪だけを減らす食事方法を紹介します。
インターミッテント・パーシャル・ファスティング
簡単にいうとゆるい断食で、インターミッテント・パーシャル・ファスティング(IPF) というテクニックです。ダイエットで一番難しいのは体脂肪を落とそうとすると筋肉まで落ちてしまい、筋肉を増やそうとすると体脂肪までついてしまうことです。その両方をうまく叶えるテクニックです。
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週に3日間だけ
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1日に必要な維持カロリーから30〜40%を引いた食事をする
(1日の必要カロリーはTDEEと検索すると調べられます)
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断食日の3日間は1 kg あたりに対して1 g 以上のタンパク質を摂る
これだけです。
週に3日間だけ、ざっくりと2日に1回という感じで、必要なカロリーから3〜4割程度引いた食事をして、その日はタンパク質を多めに摂るようにするというだけです。
このシンプルな方法で体脂肪だけが落ちて筋肉が落ちにくかったという実験結果も出ています。
僕がやっているいわゆるリーンゲインズ(1日の内で寝ている時間も含めて食べない時間を男性でしたら16時間ぐらい、女性の場合でしたら12時間ぐらいもうける)を普段されている方であれば、それでも結構ですが、その食べない時間を確保できない日はこの IPF の30〜40%を引いた食事をするというように組み合わせて使うのも良いのではないでしょうか。
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筋肉を維持するためにはカロリーが必要ですから、体重を減らそうとするとどうしても筋肉は減ってしまいます。この IPF ではカロリーを30〜40%引いた食事をしていますが、筋肉は減りにくく体脂肪だけが減りやすいという効果があります。
サンプル数は少ないですがスペインのオリンピックトレーニングセンターが行った研究がもとになっていて 12人の健康な標準体型の男性を対象に行なった実験があります。
6週間この IPF を使ってカロリー制限をしてもらいました。週に3日間だけ各自の必要カロリーから30〜40%引いてタンパク質多めの食事をしてもらい残りの4日間はいつも通りに食事してもらいました。
その結果、参加者たちは筋肉をほぼ減らすことなく体脂肪だけを減らすことができて、逆に運動のパフォーマンスは上がっていました。
参加者たちの6週間後の数字としては、
- 体重が4.4%減りました
- 体脂肪は15.1%減りました
- 筋肉は2.91%しか減っていませんでした
体脂肪は大きく減ったにも関わらず筋肉はわずかしか減っていなかったわけです。さらに、体脂肪が最も減りやすかったのはお腹周りの脂肪で、次が足でした。お腹周りが17.4%、足が10.4%減少していました。
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ビール腹をなんとかしたい男性や、下腹部から太ももにかけてを細くしたい女性は多いと思いますが、お勧めできる方法です。
1日のカロリーを33%程度制限しても運動のパフォーマンスはほぼ低下せず、むしろ、身体のパフォーマンスに関するパラメータは上がっていました。
具体的には運動中の乳酸レベルと疲労感が減っていて疲れにくく疲れも溜まりにくい体になっていました。さらに、運動中の消費カロリーも10%増えていて痩せやすくなっていたということが分かっています。
体が運動中にエネルギーを上手に使えるようになり効率が良くなったということです。IPF によって断食と同様ミトコンドリアが鍛えられエネルギーを効率よく作ってくれるようになったのではないかということです。
参考文献
https://www.researchgate.net/publication/323671255_Calorie_restriction_regime_enhances_physical_performance_of_trained_athletes
http://www.iifym.com/tdee-calculator/