お金があればもっといい暮らしができる。
お金さえあればやりたいことができる。
お金があれば・・・
多くの人が何かをやらない言い訳を作る時に「お金がない」を使います。
多くの人が言い訳に使う3要素
人が言い訳をする時に使う要素が三つあります。
- 時間がない
- 知識・経験がない
- お金がない
時間がない?
時間がないというのは、ほとんどの場合嘘です。
時間とは作るものです。無駄なことに時間を使っているから時間がないだけで、本当に物理的に時間がない人はいません。僕も、一応表に出ている人間なので、色々な誘いや来る仕事を全て受けていたら、当然時間はいくらあっても足りません。飲み会なども仕事の付き合いで断れないという人もいますが、実際には、その飲み会に来ている人の顔を全員覚えていなかったりもします。自分の不安を紛らわすために行っているだけです。仕事をしている感覚を作りたいためだけの会議も同様です。
お金がない?
お金がないというのも嘘です。
お金が確かに足りないのかもしれないけれど、日雇い労働者だからと言いながら、体のためにもならないお酒を飲んでいたりする人もいます。そんなお金があるのであれば、そのお金で本でも買って勉強した方が、よほど将来の収入になるはずです。
努力しないために現実を見ないようにしているだけ
人間は自分が持っていないものに対して、可能性や自分の問題を解決するものがあると考えて、現実を見ないようにしてしまいます。
低収入の人間の方が、なぜかタバコを吸う確率が高く、酒浸りになる可能性も高いということが分かっています。低収入の人が、自分はお金がないからうまくいかないと考えると、お金が理由と考えているので努力をしません。自制心のない人が、一生努力をしないで自分の自尊心を保つための唯一の方法は、無駄にお金を使って自分がお金がないという状況を作ることです。そうすると、いつになってもお金がないので、努力をする必要がないわけです。細かいところやギャンブルにお金を使って、お金をなくすことで、お金がないという状況に頼ることができます。それにより自分が努力をしなくてもいい状況を作っています。
僕も学生の頃はお金がありませんでした。お小遣いをもらっているわけでもありませんし、バイトをしないといけなかったはずですが、バイトをほとんどしませんでした。パフォーマンスでお金を稼ごうともしましたが、なかなかもらえるものでもなく、そうすると、どんどんお金はなくなっていきました。自然と昼飯は抜いて断食をしたりして節約し、そのお金で本を買い勉強しました。みんながバイトしている時間にも図書館で本を読んで勉強し、知識を最大化しようとしたおかげで今があります。
最初から知識や経験を持っている人なんていないわけですし、時間がない、お金がない、知識や経験がないというのは、ほぼ嘘です。
努力しないための言い訳を探さない!
お金があれば幸せになれると言っている人は、今努力して幸せを手に入れようとしないことの言い訳を探しているだけです。
経営者なども同じようなことに陥りがちです。お金を手に入れてしまうと、その使い方を考えません。お金というものは道具であって、その使い方を間違えると不幸になることもありますし、使い道を間違えるとただの無駄になり、幸せにもなれないにもかかわらず、自分はお金を持っているから幸せなんだと思い込むことによって、使い道を考えないということがよく起きます。
お金を稼げば幸せになれるのか?
今回は、お金は稼げば幸せになれるのか、お金があれば本当に問題が解決するのか、ということに逆向きにメスを入れてみようと思います。
結論としては、お金を稼いでも、収入が増えても、不幸は減りますけど幸福にはなりません。
皆さんが幸せになりたいのであれば、お金の使い道を考えたり、お金以外のところで幸せを感じる必要があります。
幸せになりたいからお金を稼ぐというのは間違っていて、お金を稼ぐことによって、余計な時間を減らしたり、今持っているネガティブなことを減らして、それにより空いた時間や労力で自分のために何かを行うことによって、初めて幸せになれるわけです。
幸福度と収入の関係
収入が増えると何が起きるのかということをブリティッシュコロンビア大学が 大規模なデータを統計処理にかけて調べてくれています。12291人のデータを統計処理にかけて、幸福度と収入の関係を調べています。
その結果、収入が増えても幸福度にはほとんど関係がなかったということが分かっています。収入が増えたからといって人間は幸せにはなっていないということです。
一方で、日々の悲しみや怒りといったネガティブな感情は減っていました。つまり、お金を稼ぐことでマイナスをゼロにすることはできても、ゼロより上にするには、自分の人生に対して生きる意味などを見出していくことなどが必要ということです。
お金はマイナスをゼロにはできる
今自分がマイナスにいると感じるのであれば、まずは、ビジネスの勉強をしてお金を稼ぐ方法を考えて、それを少しずつ実践して徐々にゼロのレベルにしましょう。そこから始めて人生の意味を考えるようにしましょう。マイナスの時点で人生の意味を考えてしまうと、その状態では視野が狭いので、夢や将来の展望、ビジョンを考えると、理想と現実のギャップに苦しんでしまいます。
マイナスの人がゼロに戻すと、余裕が出て見えることが変わってきます。マイナスの時点で自分のビジョンを決めると、仮にそれを貫いてゼロに戻せたとしても、その先の行き先を間違えてしまいます。
昔は貧しかったけれど、努力して稼げるようになった経営者でも、一生懸命稼いだお金を明らかに無駄なものに浪費してしまうということがよく起こります。それは、ゼロの時点でビジョンを見直さなかったからです。マイナスの時にお金さえ稼げばうまくいくと考えて、お金を稼いで派手に浪費している人たちを参考にしてしまいます。これはまだマシで、ほとんどの人は絶望し前に進むことが出来なくなってしまいます。
マイナスからゼロに戻す過程で、お金を稼ぐ技術を学びます。ゼロになったところで、初めて自分のやりたいことや夢、ビジョンを考えます。視野が広がったところで、自分がやりたいことや幸せになることを決めて、マイナスからゼロに戻した経験を使いプラスに変えていくわけです。
このゼロポイントは自分で考えるしかありませんが、基本的にはお金を稼げば不幸は減らすことができます。抱えていた不幸が十分に消えたと思い、そこそこ今のままでも十分かなと思えた時点でゼロポイントです。そこからどのようにして上を目指すかということで す。
自分のネガティブな感情やマイナスな感情の原因がわからないという人がいますが、原因がわからないのであれば全て試すしかありません。原因が分からないから対処しないということは、対処するための努力をするのが面倒だから、自分が今不幸に置かれている原因がわからないと言い訳をしているだけです。原因がわからないというのであれば、全て試すしかありません。
幸福と不幸は分けて考える
研究者のコメントによると、幸福と不幸は真逆の関係にあるわけではありません。不幸でないから幸福というわけでもないし、幸福でないから不幸というわけでもありません。
つまり、不幸をゼロにすることはできるけれど、その延長線上に幸福があるわけではないということです。幸福と不幸は対義語として使われますが、分けて考える必要があります。
そういう意味では、お金を稼ぐことによって手に入るのは、幸福ではなく不幸ではない状態です。幸せではないけれど不幸ではない状態はお金で買うことはできるとも言えます。ところが、幸福になるためには、そこから変えていく必要があります。
自分が不幸ではないと思える状態になったところで、戦略を変えていかないと、本当の意味で幸せになることはできません。
人間の幸せは2種類
『ファスト&スロー』で有名なダニエル・カーネマン博士も2010年の論文で同じようなことを言われていて、人間の幸せには二種類あるとされています。
記憶ベースの幸福感
過去の体験や未来に対しての期待感で感じる幸せです。例えば、以前行って楽しかった旅行の思い出や、またあんな所に行ってみたいと考えることでの幸福感です。
経験ベースの幸福感
目の前で起きていることに対して感じる幸せです。例えば、美味しいものを食べている時に感じるその瞬間の幸福感です。
収入により上がる幸福感と上がらない幸福感があるということを明かしてくれたのが、このダニエルカーネマン博士が行なった研究の興味深いところです。
今目の前のことに集中する
記憶ベースの幸福感は、収入の増加に伴って上がりますが、目の前で起きていることに対する経験ベースの幸福感は、年収75000ドルぐらいで頭打ちになるということです。
お金を稼ぐことで、過去の体験を増やしたり、より未来に期待感を持つことはできるようになりますが、今目の前で起きていることに対して幸福感が増えるかどうかということは、また別のことということです。
ですから、過去の体験や未来に対しての期待感で幸福感をとても感じているのに、今目の前で面倒な仕事を抱えている自分は不幸だと感じてしまうというような、幸福と不幸を同時に感じるということが起こります。
自分のメンタルの状態や自分が何を幸せと感じるのかということを意識しておくことが大事です。
お金がもたらしてくれるものは、簡単に言うと安心感です。
自分の将来に対して不幸が起きた時に対処できるし、目の前で面倒なことが起きてもそれに対処することができます。お金があれば手間を減らすこともできます。
お金を稼ぐことができるようになるということは、トラブルを減らしてくれる安心感にはなりますが、自分の未来が幸せになるかどうかということとは全く関係がないということです。保険にはなっても希望にはならないということです。
今目の前にあることに対する幸福感をどうすれば高めることができるかというと、目の前のことにどれだけ没頭し集中することができるかということが大事になります。マインドフルネスや集中力の話でも紹介したように、人間はいかに目の前のことに集中できるかということによって、幸福度は変わるものです。
そういう意味では、瞑想したり集中力を鍛えることが重要になります。
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Researched by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
Reference:
https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1948550614568161?papetoc=
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2944762/