集中力

【没頭できる】9つのフロー条件〜ゲーミィフィケーションの基本

D-lab by Mentalist DaiGo

この知識はこんな方におすすめ

  • 仕事を効率よく進めたい
  • 勉強や面倒なことはさっさと終わらせたい

ゲーミフィケーションの基本シリーズ第4回目

今回は、ゲーミフィケーションの基本シリーズとしての最後になります。
今回までの全ての基本要素を学んでもらい、それを皆さんの仕事や勉強に自分の頭も使って何個入れられるか試してみてください。
意識的にこの要素を入れることがとても重要です。
皆さんも自分なりに、毎日の仕事や勉強に、どのようにしてゲーミフィケーションの要素を入れられるかということを考えてみてください。

フロー状態について学ぶためのおすすめ

今回の参考文献でもありますが、おすすめの本をいくつか紹介しておきます。
今回のテーマは、いわゆるフローと呼ばれる状況に入るための方法についてですが、こちらの2冊は、フロー状態に入りやすくなるための方法について教えてくれるおすすめの本です。
フロー状態の提唱者でもあるミハイ・チクセントミハイ氏が書かれている本で、フロー状態やゾーンについて学ぶのであれば間違いなく参考になる本だと思います。

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命綱なしで崖を登ったりパラシュート無しで飛行機から飛び降りるようなスポーツをしている人たちがいます。
彼らは極限の状態でフローに入らなければ命を落としてしまいます。
こちらは、彼らの体験や心理状態から、フロー体験やゾーンに入った感覚というものがどういうものなのかということが詳しく解き明かされている本です。

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ゲーミフィケーションの基本 :フロー

フローはいわゆるゾーンと呼ばれるようなものです。
このフローの状態に入るためのポイントを解説していきます。

「難易度を保つ」

特にゲーミフィケーションにおいてフローで大切だとされるのは、「難易度を保つこと」です。

簡単に言うと、常に挑戦している感覚があり、頑張ったらクリアできるけれど頑張らなくてはならない気が抜けない状態の “ほど良い緊張感” を持つことができる難易度を保つことができているかということです。

ゲームで例えるならば、レベルアップしても敵がずっとスライムしかいなかったら楽しくもありません。
そうなると自分の成長も感じませんし、難易度が程よくレベルアップしていかないと人間はやる気がなくなってしまいます。

僕たちが仕事にやる気がなくなってしまうのもここに問題がある場合が少なくありません。

仕事を始めた時には何もかもが真新しいことで、したことがないことばかりです。
頑張って仕事を覚えたりその仕事について行こうとしますが、そんな仕事も徐々に慣れてくるとやる気がなくなってくる場合があります。

仕事というものは急に難しくなったりはしません。
ある程度慣れてくるまでは難しいものですが、ほとんどの人は一定以上仕事ができるようになると、そこからあえて難しい仕事に挑戦したりしようとは思わなくなってしまいます。

ですから、あえて転職をしたりさらに責任感のある仕事に移るということをしていかないと、ここでいう難易度を保つことができなくなるわけです。

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フローの状態を保つための9つの条件

1. 明確な目標

自分の中でのここまでできればクリアしたと言える明確な目標を持つということです。

各ステージにおける「ここまでできたらクリアした」となる明確な目標があるからこそ人はやる気が出てきます。

ゲームの場合にはこれが明確に分かりやすくなっていますが、仕事の場合には、それがどこまで行けばクリアしたことになるのかが分からないし、自分の能力に対しても、どこまで行けば仕事が終わりになるのかが分かりません。

いつのまにかしていた仕事が終わっていて、なんとなく次の仕事を任されてとなってしまうと、いつまでたっても達成した感覚を得ることができないので、当然ですが、やる気はなくなってしまいます。

この明確な目標というのは、自分自身のビジョンなどではなく、「ここまでできたら一旦クリアだと言えるフラグ」をたくさん作るべきだということです。

これについては、堀江貴文さんの言われていた話がとても印象的で記憶に残っています。
堀江さんは年末にミュージカルに参加されていて、サンタの格好をされて頑張っていたので、なぜわざわざ堀江さんほど成功された方が、時間も手間もかかるであろうミュージカルに参加するのかということを質問しました。
それに対しての堀江さんの答えは、「今までたくさんのビジネスをしてきたけれど、ビジネスにはいつも終わりがない。だけれど、ミュージカルには必ず千秋楽があるから、終わるたびに達成感を感じることができる。その感覚が好きだからずっと続けている。」というようなことを言われていました。

つまり、自分の中でここまで行けばゴールだという感覚は、堀江さんぐらいさまざまな挑戦やビジネスをしている人であっても、その達成感を求めるものだということです。

この最後の明確な達成感があるからこそ僕たちはフローに入ることができるわけです。
皆さんも、没頭するために区切りになるようなゴールを作るようにしてください。

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「ヘミングウェイの線引き」

ヘミングウェイは「10ページ執筆する、または、5時間机に向かって書き続ける」という2つの毎日の目標を立てていました。

当然ですが、ヘミングウェイでもアイデアが出てこず10ページ書くことができない日もあるわけです。
それだけの目標にしておくと、それが出来ない時には凹んでしまいます。
ちゃんと毎日達成感を感じて仕事ができるように、2つの目標にして毎日机に向かっていたそうです。

この達成感のための毎日のフラグは結構使いやすいのではないでしょうか。

2. 選択と集中

人間は全てのことに対してフローの状態に入ることは不可能です。
自分のやるべき事や自分の人生の目標がひとつに定まっていると、それだけでかなり集中することができます

これは別にたくさんのことをすることがダメだということを言っているわけではありません。
自分がしないことを決めて、自分のしていることが全て同じ方向を向いているということ重要になります。

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例えば、本当は音楽で食べていきたいけれど、それは無理なので本業はしたくもない仕事をしながら、副業として音楽をしているという人もいます。
これはとてももったいないことでゴールコンフリクトが起きてしまいます。
本業につぎ込んでいる時間も音楽につぎ込めば成功することができると思い込んでしまいます。
そうなると目標が衝突してしまい、選択と集中の効果を得ることができなくなります。

そうならないようにせめて両方を繋げるようにしてください。
例えば、自分が本業で仕事の安定を作っているからこそ、音楽に集中することもできるし、音楽の世界で成功することを焦ってしまい曲作りに困ることもないので、自分が行きたい道を行き将来成功するために2つの両方の車輪が自分を支えてくれていると考えるべきです。

人間にできることはわずかです。だからこそ自分にとってのベストを探す必要があります。
僕の場合であれば、本を読むことも本を執筆することも動画の放送をすることも、全て知識にまつわることだけです。
自分の知識のためやそれを活かすことができることはするけれど、それ以外のことはしないとしています。
これが選択と集中です。

3. 没頭

没頭というとフローと同じような意味だと感じると思いますが、フローに入った時の条件として没頭という状態が重要です。
没頭とは我を忘れるという意味です。

スポーツをしている時にも、没頭すると自分がそのスポーツをしているという感覚はなくなりますし、本を読んでいる時にも、本当に没頭すると自分が今その本を読んでいるという感覚がなくなります。
自分というアイデンティティと自分の行動が融合するような感覚です。
後から振り返ってみるとずっとそれをしていたと感じるような状況です。

逆に考えると、没頭できていない状態というのは、自分を意識することができている状態です。
その行動をしている自分を意識することができている場合には、それは没頭している状態ではありません。

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4. 時間圧縮

先ほどの没頭と一緒に起きることが多いものですが、時間があっという間に過ぎた感覚です。

今どれぐらい時間が経っただろうかと考えたり時計を頻繁にチェックしているとなると、それはフローに入っていない状態です。
そうではなく、気がついたらもうこんなに時間が経っていたと感じる事は皆さんもあると思いますが、それが時間圧縮というものです。

このようなフローに入るための条件や、そんな時の感覚を覚えておくことも重要です。
フローに入っているかどうかということをチェックする意味では、この時間圧縮の感覚は分かりやすいと思います。

5. 結果とフィードバックが早い

結果が見えるのが早いということがフローに入るための条件になります。
自分の行動に対する数字や影響がすぐに返ってくるという場合には、フローに入りやすくなります。

没頭することができる人とそれが出来ない人の違いとしては、自分が行動する時に先のことを考えすぎるとフローに入りづらくなります
逆に、先のことをそんなに考えすぎないようにして、マインドフルネスで目の前のことに集中することができるようにすればフローに入れます。

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例えば、僕の場合であれば毎朝のHIITをしている時に、あと何回するのかとか、それが終わった後の予定を考えていると、目の前のことに没頭することができません。
そうなると、ツラくなってきたり集中力が落ちてきたりもします。
そうではなく、目の前の1回1回のことだけを常に考えるようにします。
これがフィードバックが早い状態です。

ダイエットでも、3ヶ月後に痩せているかどうかということを考えているとフローに入ることはできませんが、今日何セットできるのかということに集中しているとフローに入りやすくはなります。

6. 難易度の最適化

自分が知っていることと知らないことの比率がおよそ半々ぐらいになると、人間にとっての難易度としては最適な状態になります。
目の前のことに集中しやすくなりフローに入りやすくなります。

実は、多くのギャンブルが比率としてはこの半々ぐらいに設定されています。
これは人間が最も刺激されやすい難易度だからです。
ただし、ギャンブルの場合は手数料を上乗せで取られるので、こちらが損をしてしまうことが多くなるわけです。

ですから、50:50の状況に自分を持っていくことができれば没頭しやすくなります

じゃんけんをしている時も瞬間的にはフローに入っている状況です。
誰でもじゃんけんをしているときに余計なことを考えている人はいないはずですので、日常の中にも結構このようなフローの状況はあります。

このような自分がフローに入っている状況を探すようにして、その状況を再現するように心がければ、集中状態を作りやすくなります。

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7. コントローラビリティ

自分で状況をコントロールすることができているかどうか、裁量権があるかどうかということがとても重要です。

人間というものは自分の力でコントロールできないものに対しては、やる気を感じることはありません。
ですから、誰かに指示されたことや義務的にすることにはやる気は感じないわけです。

自由度というものが仕事でも重要になります。
仕事であれば、誰に言われた締め切りよりも自分で締め切りを再設定するようにしたり、勉強でも、自分なりにやり方を工夫できるほうがやる気になるものです。

仕事術でも勉強しずつでも、本に書いてある通りに全く同じにしてもやる気が出なかったりします。
それを参考に自分なりに方法を考えたり工夫することでそれが楽しくなってきます。

ですから、そのような工夫をすることにより自分がコントロールしているという感覚を持つことが重要です。
仕事の目標や内容に関しては上司がコントロールしているのかもしれないけれど、その方法や具体的な部分に関しては自分がコントロールしていると感じることによって、人はフローに入りやすくなります。

8. 活動そのものへの喜び

活動そのものへの喜びを感じれるかどうかということが重要です。

僕たちはその物事を達成した後に得られるものをモチベーションにして頑張ることもありますが、それをしている間も楽しいというのが一番いいはずです。

つまり、結果も欲しいけれどその過程も楽しみたいということです。
その過程を楽しみやすいほうがフローに入りはすくなります。

ですから、それが面倒な仕事であっても、それにマインドフルに取り組むことによって、こんな能力を得ることができるというようなことを考えて、その活動自体に意味を見いだすことが重要になります。

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もし皆さんが、将来の昇給も含めて毎月の給料が安定して入ることを約束されたとしても、その仕事をこれからもしたいと思うのであれば、それは仕事としては活動自体に喜びを感じることができているということです。

これはもっと細かく分けて、仕事の中でも区別して考えることもできます。
仕事としては活動自体に喜びを感じているけれど、上司に頭を下げたりクライアントに頭を下げるのは嫌だということもあると思います。

9. 邪魔のない環境

他人に邪魔をされたり余計な情報に邪魔をされる環境というものも現在では多すぎますので、このような余計な邪魔をなくすことによってフローに入りやすくなります。

例えば、ノイズキャンセリングのイヤホンを使ったり、少し早めに起きて周りからの邪魔がない時間帯を使うということをしてもいいでしょうし、スマホの通知を切ることによってそんな時間を作り出してもいいと思います。

以上の9つの条件を整えるということが、フローに入りやすい状況を整えるということになりますので、ぜひ試してみてください。

ここから先のゲーミフィケーションの基本要素については、Dラボで詳しく解説しています。
ぜひ今回のおすすめの動画をチェックしてみてください。

さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。

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参考:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24034960/

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