誰でも一度は迷ったことがあるのではないでしょうか。
良い話と悪い話はどちらを先に話した方がいいのかという問題です。
最新の研究によると、状況によるということが分かっています 笑。
良い話と悪い話を伝える時の目的によってどちらを先に伝えるべきかが変わるということが分かっています。これは、カリフォルニア大学リバーサイド校のAngela LeggやKate Sweeneyという方々が調べた研究になります。
結論としては、悪いニュースを先に言うか、それとも後に言うかは・・・
相手に行動を促したいのか、それとも、気分を良くしたいだけなのか
によって違うということです。
相手の気分を害したくない時は
自分のミスを報告したり、相手に何か行動を促したいわけではないけれど気分をできるだけ害することがないようにしたい場合には、
悪い話が先です
気分を良くしたいのであれば悪い話が先で良い話は後です。
この研究で行われた実験の結果としては、聞く側の人達は悪い話を先に聞きたいと思っているということが分かっています。聞かされる側は75%以上もの人が悪い話を先に聞きたいと思っていました。ところが、それを話す側は良い話を先にして悪い話を後にしたいと思う人の方が65%以上もいました。
話す側は短期的な先延ばし現象が起きていて悪い話を後に話そうとしてしまいますが、そうするとかえって印象が悪くなるということです。
ちなみに、いくつかの良い話があり悪い話もあるという場合はどうすればいいのかというと、サンドウィッチアプローチが一番相手の気分を害することがない方法になります。
悪い話を良い話と良い話で挟むようにしてください。
相手に行動を促したい時は
これらの方法をすると相手の気分をできるだけ害することがなく気分良くなってもらうわけですが、人間のネガティブな感情というものは改善につながるものです。失敗があるから改善につながり次の努力に結びつくわけです。このネガティブな感情がなくなってしまうと行動の改善は見込めなくなる可能性が出てきてしまいます。
ですから、この悪い話が先やサンドウィッチアプローチは行動を改善する時には使えませんが、気分を良くさせたい時には使えるテクニックということです。
つまり、行動を改めさせたい場合には、
良い話が先で悪い話が後です
こうした方が相手の行動は変わりやすいということです。
これは、医者を対象にした研究ですが、医者が患者さんに健康診断の結果を伝える時に悪いところを後に伝えた方が患者は改善に繋がりやすくなりました。ところが、最後に良くなったところを伝えると患者は全体的に良くなったように感じてしまい改善につながらなかったということです。
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相手にショックを与えるような悪い話であっても同様にしっかり最後に伝えた方がいいということも研究では分かっています。ショックを与えるようなレベルの話だと相手がなかなか聞き入れてくれないという事も起きます。誰でもショックな出来事が起きると何も手につかなくなったりすることはあります。ですから、そのような話は一度伝えて終わりではなく誠意をもって複数回伝えた方がいいのではないかということもこの研究では分かっています。
別の研究ですが、例えばガンの告知で、昔の映画などでも家族には伝えるけれど本人には伝えないというのがよくありましたが、どちらがいいのかという研究もあります。
聞き手側は、悪い診断結果でも90%の人達はちゃんと教えて欲しいと思っています。伝える側はほとんどの場合それを伝えない方がいいと考えがちですが、実際にはそれは望まれていないということです。もちろん、そこには思いやりもあるはずですが、心理的な先延ばしが起きて伝える側が悪い話を伝えるのが怖くて先延ばししてしまっています。実際に聞く側は90%もの人がちゃんと教えて欲しいと思っているわけです。
コミュニケーションにより相手を動かす時には、自分の心理的な不安をコントロールできないとこのような齟齬が生まれてしまいます。
ぜひ参考にしてみてください。
今回のおすすめ動画
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参考文献
https://news.nationalgeographic.com/news/2013/11/131115-good-news-bad-news-diagnosis-doctors-psychology-science/