この知識はこんな方におすすめ
- 自分の性格が気に入らない
- 人生で成功したい
「ジェンダーアイデンティティ」
今回は、ジェンダーアイデンティティと成績の関係に関する興味深い研究から紹介したいと思います。
ジェンダーアイデンティティというのは、簡単に言うと、男性か女性かLGBTQか人によって違いますが、自分の性に対してどのようにそれを感じているかということです。
例えば、男性であれば男というものはリスクを取って男らしくありたいとか、男はいつも冷静でクールでいたいという人もいれば、そもそも男とか女とかではなく自分らしくいればそれでいいのではないかという人もいます。
このような自分の性に対してどのような考え方を持っているのかということをジェンダーアイデンティティと言って、これは海外の研究でも注目されている分野です。
自分の性とそのジェンダーアイデンティティが人生の成功さえも左右するのではないかということがさまざまな研究で言われていて、今回参考にしている研究では学校での成績を左右するということを示しています。
男性であれば自分の性に対して男は男らしくあるべきだと思っている人もいれば、男とか女とか関係なくユニセックスな考え方を持っている人もいます。
男性であれば女は見た目が大事でファッションとかにも気をつけるべきで可愛らしい服装をするべきだという人もいれば、別に女だからといってボーイッシュでもいいと思っている人もいると思います。
このような自分の性に対してどのような考え方を自分自身が持っているのかということをまずは思い返していただき、その上でこの続きを読んでいただけると皆さんにとって役に立つ知識になると思います。
自分の望んだ性格になりたいのであれば・・・
このジェンダーアイデンティティというのは少し難しいものになりますが、自分の性格をどのように捉えるかということでも人間のパフォーマンスというものは結構変わるものです。
さらに言うと、人間の性格というものはある程度変えることもできるものです。
セカンドネイチャーと言って、後から自分の望んだ性格を身につけることができる方法があります。
コツコツ頑張ることが苦手な人がそれができるようになりたいのであれば、コツコツ頑張る計画を身につけるとか、僕のようにもともと内向的な人であれば、内向的なままでも社交性や外向性を後から身につけることができます。
このような後から身につけることができる性格のことをセカンドネイチャーと言います。
この身につけ方を理解して正しい方法で訓練さえすれば自分の望んだ性格を後からパーツとしてくっつけることができます。
根底にある性格としては変わりませんが、自分が望む性格を持っている人と同じ行動ができるようになり人生を楽に生きていくことができるようになります。
これについては僕の動画配信サービスである D ラボで解説した動画もありますので、ぜひそちらもチェックしてみてください。
では、本題に戻り2020年のケンブリッジ大学などのチームが行った研究で597人の男女を集めて、それぞれの人たちがどのようなジェンダーアイデンティティを信じていて、それがその人の成績にどのように関わっているのかということを調べています。
自分の性に対してそれぞれどのような役割であったりキャラであるべきかというようなことを尋ねてみたところ、そこから全部で7つのジェンダーアイデンティティが確認されています。
この7つのジェンダーアイデンティティをまずは紹介しますので、自分自身のジェンダーアイデンティティがこのうちのどれに当てはまるかということを考えてみてください。
男性のジェンダーアイデンティティ
「抵抗する男」
まずは1つ目として現代の男性の69%に当てはまる言われているもので「抵抗する男」というジェンダーアイデンティティがあります。
これは典型的な男らしさなどに反抗するタイプです。
「男というものはこうあるべきだ」「男ならばそんなことはしない」というようなことを言われると何を言っているのかと考え、そもそもそんなこと時代遅れだと考えるタイプです。
男だからとか女だからとか関係がないという人が最近では増えていると思いますが、まさにこれがジェンダーアイデンティティとしては「抵抗する男」ということになります。
現代の男性の69%に当てはまるということですが、イギリスの研究ですから日本の場合であれば男らしさを求める男性が多いような気もしますので、もう少し少なくなると思います。
「クールな男」
2つ目のジェンダーアイデンティティは「クールな男」です。
この研究では男性の21%がこれに当てはまっています。
競争的でリスクを取り挑戦していくことが男としては重要だと考えて、かつ、外見や恋愛での成功を気にするタイプです。
オタク傾向のない経営者や起業家がこれに結構当てはまるような気がします。
競争心はあり負けず嫌いだけれど外見や恋愛での成功は人一倍気にしてしまうというタイプです。
「タフな男」
3つ目のジェンダーアイデンティティは「タフな男」です。
この研究では男性の10%が当てはまるとされています。
これは感情的に硬派なイメージで自立しているタイプです。
男であれば自分の感情を外に出すようなことはするべきでなく硬派であるべきで、自分は自分として自立していることが大事だと考えるタイプです。
いわゆる昔ながらの男らしさを大事にしているような人がこれに当てはまると思います。
女性のジェンダーアイデンティティ
では、続いて女性のタイプですが女性は4種類のタイプがあります。
「関係性女子」
この研究では女性の32%が当てはまったということですが、ありきたりな外見は避けて、かつ、他人と感情的なつながりを作ることに対して快感を覚えるタイプです。
人とかぶるような服はあまり好きではないけれど、それを無駄にアピールすることもなく、自分らしさを出しながらも人間関係を作ったり人とつながることが好きなタイプです。
他の人との関係性を重要視するのが「関係性女子」です。
「モダンガール」
これは女性の中では一番多くて女性の49%が当てはまっています。
外見を結構気にするタイプで、他人とかぶるかどうかということではなく外見がちゃんとしているかどうかということを重要視して、自律的で他人の感情などにあまり左右されないタイプです。
これはなんとなくキャリアウーマンのような人を考えていただくと良いのではないでしょうか。
女性だけれど別に男の人に頼りたいというような気持ちはないし、外見も大切にしてかっこいいキャリアウーマンとして自立していたいというタイプです。
「ボーイッシュ」
これはイギリスでも女性の12%ぐらいしか当てはまっていませんが、女性らしさというものに興味がなく男っぽいタイプです。
「ワイルドガール」
これは女性の7%で一番少ないタイプですが、性格としては男性っぽいけれど外見は女の子っぽいタイプです。
芸能人に多そうな気の強い女性をイメージしていただけると良いと思います。
男性的な行動を取るけれど外見としては大げさなぐらいに女性っぽいタイプです。
女性の場合にはこの4種類のいずれかに分類することができたそうです。
男性であれば3種類女性であれば4種類ですが、直感で構いませんので皆さんはどれに当てはまると思ったか考えてみてください。
これを考えてからこの先の答えを読んで頂けたらと思います。
ジェンダーアイデンティティと学業成績
以上のプロファイルと学業成績を比べたところ、最も成績がよかったのは2つのタイプでした。
男性であれば、古来からある男らしさに抵抗してそんなものは時代遅れだと考える「抵抗する男」、女性であれば、おしゃれにも気を使い人間関係や繋がりを重要視する「関係性女子」が成績が良かったということです。
それ以外の傾向としては、女性の場合は「関係性女子」が秀でているだけで他はそれほど変わりませんでした。
ですが、男性の場合は結構問題があり、最も成績が悪かったのは「クールな男」と「タフな男」でした。
まとめると・・・
女性は人間関係を重要視して他人と服装がかぶることは嫌だと考えている場合には成績が高くなりやすいし、おそらくは社会に出てからも一定以上の成功はする可能性が高くなります。
ですから、女性にとっては人脈作りが意外と有利になるかもしれません。
そして、男性は大切なのはひとつだけで「男らしさにこだわってはいけない」ということです。
昔からある男らしさにこだわったりリスクを取ることばかりを重要視してしまうと学校の成績さえも下がってしまいます。
男性は男らしさにこだわるほどメンタルを病んでしまいやすくなりますし、男らしさを自分が守れているのかということを気にしてしまうので無駄なストレスを抱えてしまい、それにより頭の回転や能力まで低下してしまいます。
男性は変に男らしさにこだわってしまうと学校の成績も落ちてしまう可能性があるということですから、男の子のいる親御さんは子供に対して男らしくすることを求めない方がいいと思います。
皆さんもそれぞれ参考にしていただけたらと思います。
人生を変えるために自分の性格を変えたい人へのおすすめ
先ほども紹介したとおり人生で成功しやすい性格というものは確かにあります。
ですが、それは後から身につけることができるものでもありますので、自分の望んだ性格を後から身につけるセカンドネイチャーをぜひ学んでみてください。
自分の性格を丸ごと変えようとするのはとても難しいことですが、自分の望んだ性格を装備品のように自分の身にまとうテクニックとしてセカンドネイチャーは役に立つと思います。
こちらをチェックしていただき自分の望んだ性格を手に入れるための方法を学んでいただけたらと思います。
自分の性格の活かし方を学ぶためのおすすめ本
今回のおすすめの本としては自分の性格を活かすためのおすすめの本を紹介しておきます。
人間の性格というものはいろいろな性格があるわけですが、自分の性格がどんな性格かということを考えるよりも、自分の性格を理解してそれを上手に使うことの方が重要だということを教えてくれる本です。
性格を変えようとするよりもその使い方を理解する方が大切だということを教えてくれるとても素晴らしい本です。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
1人1冊ですが完全に無料で、無料の期間が終わっても一度ダウンロードしておけばずっと聞くこともできるそうですので、まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
今なら20日間無料!
【通常3000円が今だけ無料】DaiGoの新刊がAmazonで無料で聞けます。詳しくは↓
ベストセラーも無料↓
※Audible無料体験にて1冊無料
リサーチ協力者の1人である鈴木祐さんの論文解説チャンネルもオススメです
Supported by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
免責事項:本内容は、心理学の面白さを伝えることを目的として、参考資料や過去の動画を元に大胆な独自の考察したもので、事実を確定するものではなく、あくまで一説です。ここでの結論は、記載された論文とは異なる場合があります。
参考:Junlin Yu et al.(2020)Which Boys and Which Girls Are Falling Behind? Linking Adolescents’ Gender Role Profiles to Motivation, Engagement, and Achievement