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友達いない人が生きていくには【年収いくら必要なのか】

この知識はこんな方におすすめ

  • 友達がいない
  • 幸せになりたい

ソーシャルサポート感

今回は友達についてです。
友達が多い人もいれば少ない人もいて人それぞれだと思いますが、僕も友達に関しては決して多い方ではありません。
友達というものは数よりも質が大切です。

なぜ質が大切なのかと言うと、例えば、世の中や周りが自分のことを批判したり敵に回ることがあったとしても自分の味方でいてくれるだろうという感覚がとても大事です。
このような感覚を持つことができるいわゆるいい友達がいると人間はソーシャルサポートという感覚を得ることができます。周りから社会的にサポートされているという感覚を感じることができて、このソーシャルサポートの感覚がとても重要です。

皆さんにはそんな友達がいますか。

自分が世の中や周りから叩かれたり批判されたとしてもこの人は自分のことを信じてくれるだろうと思うことができる友達がいますか?

ちなみに、僕はそんな人としか付き合わないようにしています。僕のチームのメンバーは僕が何か言われたとしても信じてくれますし、僕をフォローしてくれてる皆さんや特にニコニコの会員の皆さんがいてくれる限りは全く問題がないと感じていますが、このような誰に信頼されているのかという感覚は僕たちを強くしてくれます。
誰かではなくみんなに信用されているとかみんなに評価しされているというのは、それほど僕たちの心を支えてくれるものではありません。

人間の人に認められたいと思う承認欲求と言われるものがありますが、この承認欲求というものは大多数の皆さんのことを知らないぐらいのどうでもいい人たちにすごいと思われることです。

例えば、高い服を着たりすごい車に乗ったりダイヤでギラギラした時計をしたりといった一見しただけで人がすごいと思うような物に走ってしまう人は結構孤独な人が多かったりします。

つまり、大多数の人たちにすごいと言われたり思われても、その人たちはいざという時に自分を助けてくれないとは分かっているので、人間関係からのメリットを得ることができずメンタルは安定しないわけです。

お金さえ稼げば友達いなくても解決するのか?!

そうは言われても、やはりお金を稼いだらそんなことも関係なくなるのではないかと考えて、お金さえ稼げば全てが解決すると思う人もいるかもしれませんが、今回は、皆さんがそんな友達がいない、あるいは、そんな友達なんていらないし自分は一人で生きていくと思う場合には、一体いくら稼げばそんな友達がいなくても幸せになることができるのか考察していきたいと思います。

つまり、友達がいない人は一体いくら稼げば幸せになることができるのかということを考えていきたいと思います。

今回主に参照している研究としては、社会科学などの論文を扱っている雑誌でJournal of Socio-Economicsというものがあり、ここで確認されたデータで結構興味深いものがあり、友達がいなかったり、友達がいてもそんなソーシャルサポート感を感じる味方になってくれると信じられる友達がいない状態で生きていくためには、そのような友達がいる人に比べてなんと余分に年間で121,000ドルも稼ぐ必要があると言われています。
年間で121,000ドルというと今のレートで計算すると、年間およそ1,320万円にもなります。

つまり、みなさんがもしソーシャルサポートを感じる友達がいない場合には、そんな友達がいる人と同じだけの人生の幸せを手に入れたいと思うのであれば、なんと年収にして1,320万円も余分に頑張って仕事をして稼がないといけないということになります。

ちなみに、この年収1,320万円というのは、例えば、2018年の国税庁の民間給与実態統計調査を見てみると、だいたい年収1,500万円から2,000万円ぐらいの間にいる人が全体人口の0.78%だとされていて、年収2,000万円から2,500万円ぐらいの間にいる人が0.25%、そして、年収2,500万円を超えている人たちが0.33%ということです。

日本人の平均年収は440万円程といわれていますから、そう考えると、だいたい年収で1,700万円ぐらいが必要になるということになります。
孤独であっても幸せに生きていくためには年収で1,700万円ぐらいが必要ということです。
ですが、実際に年収で1,500万円を超える人は日本では1.36%しかいません。

ですから、もし平均年収に加えておよそ1,320万円が必要だと考えるのであれば、おそらく全体人口の1%以内に入らない限りは、友達がいない状態で幸せになることはできないわけです。

友達がいない状態で、友達がいる人と同じレベルのごく普通の幸せを手に入れようと思っても全体人口の1%以内に入るぐらい稼がないと僕たちは同じ結果を手に入れることができないということです。

そのように考えると、やはり友達は作らないといけないわけです。しかもその友達は薄い関係の友達ではなく、ソーシャルサポートを感じさせてくれるような質が高い友達でなければ、僕たちはいくら頑張って稼いでも難しいわけです。
普通に働いて年収1,700万円というのはかなり厳しいと思いますので、そこを目指して頑張るのはなかなか難しいでしょうから、人間関係を充実させる方向に自分の労力やお金を使った方がおそらく簡単に幸せになれるのではないでしょうか。

人間関係が人生の幸福を左右する

さらに、様々な研究において、いい友達がいる人のメリットは色々と確認されています。
例えば、職場にプライベートでも遊びに行けるような友達が3人いるだけでモチベーションが大きく上がるという研究もあります。
そのような意味では、お金を稼ぎたいという場合でもまずは友達を作ることを考えたほうがいいのではないかと思われます。

そんな友達と仕事に関する知識についてはこちらも参考にしてみてください。

他にもこのような人間関係の重要性を扱ってくれている研究は色々とあり、例えば、ハーバード大学の医学部のジョージ・ヴァリアント氏が行われた別名グラント研究と呼ばれる研究があり、男性の被験者を卒業後から死亡するまで追跡調査したものがあります。
この彼が指揮した研究によると、結論としては、やはり人生で幸福度を左右する本当に重要な唯一のことは人間関係だったとされています。

別の研究で、ネットを使って人間環境を作っている人と面と向かって食事に行ったり話したりするオフラインを使って人間関係を作っている人を比べてみたものがあり、やはり、オフラインでの人間関係の方がいいようです。
ネットでもある程度の環境を作ることもできますし、きっかけを作ることもできますが、やはり親密になりづらいということがあります。
この親密な関係にならないとソーシャルサポートを得ることができないので、ネットで趣味が同じ人や気が合う人と知り合うことはとても良い事だと思いますが、知り合った後にはやはり面と向かって話した方がいいということが言われるわけです。

自分のことを最後まで信じてくれる質のいい友達

このような質が高い関係を持っている人は健康になったり人生において様々なメリットを得ることができるわけです。
ただし、ここで間違わないでいただきたいのは、友達の人数を増やせばいいということではありません。

例えば、2015年のロチェスター大学の論文を見てみると、20代までは友達の数は出来る限り増やしたほうが幸福度は高くなりますが、30代になったら、その20代のうちに沢山増やした友達の中から自分と合う人達だけに絞っていくということを意識したほうが基本的に人間関係は良くなるし、人生の満足度も高くなりますので数が多ければいいというわけではありません。

自分と合う人、自分のことを最後まで信じてくれる友達がどれぐらいいるのかということが大切であり、それがいないのであれば、皆さんが取るべき道は2つしかありません。

1つ目は、そんな友達を作るためにコミュニケーションのテクニックを磨いたり、人間関係を広げたりそんな人を見つけるための努力をすることです。
2つ目は、皆さんの年齢の平均年収よりも1,320万円余分に稼ぐことです。このどちらかしかないということです。

自分が辛くても困っているなら助けたい人はいますか?

人間関係がなぜこんなにも影響を与えるのかと言うと、僕たちが人生において何かしらチャレンジしようとする時や、今までしたことがないことに取り組んだり大きなトラブルを抱えてしまったという時など、様々なストレスを抱えることが少なからずあります。このストレスを乗り越えていく必要が僕たちにはあります。どんなに頑張ってもこのストレスをない状態にすることはできません。

皆さんも今ストレスを抱えている人もいると思いますが、一番のストレス対策とは何だと思いますか。
ショーン・エイカー氏という非常に有名な研究者の方がおられて、彼が言うには、ストレスに耐える力が最も強い人の特徴とは、ストレスを感じている時に誰かを助けている人だそうです。
誰かに助けてもらっている人ではなく、誰かを助けてあげている人が実はストレスに一番強くなる人だということです。

自分がしんどい時であっても他人を助けたいと思う人はなかなかいないと思います。しかし、そうしたいと思ってそれができる人もいます。
たとえ自分がしんどい時であっても、自分の時間を少しだけ割いてでも助けたいと思うことができる友達がいるかどうかです。
ですから、助けてくれる友達というよりも、自分がどんなにしんどくてもその人のために何かをしてあげたいとか助けてあげたいと思うことができる友達を作ることが、自分自身がストレスや人生におけるトラブルを乗り越えていくためにも重要なポイントになってくるわけです。

僕たちは良い友達というものはいざという時に自分を助けてくれる存在だと思いがちですし、先ほどの研究でもそのように示されていますが、このようないざという時に自分を助けてくれる友達とはどのような友達だと思いますか。それは、当然ですが相手も同じように思っている人です。

つまり、相手が困っている時には自分が絶対に助けてあげるだろうと自分も思っているし、相手も同じように思っている人とは繋がることができるわけです。
そんなつながりがあれば、自分がしんどい時であっても相手が困っているのであれば助けてあげたいと思うはずです。
そんな関係の友達を作っておくとストレスに強くなるということが示されているわけです。

死を前にした時多くの人が後悔する

このような友達との繋がりというのはとても重要なもので、例えば、死を直前にした人たちがどんな後悔をするのかということを調べた調査でも、もっと友達と連絡を取っておけばよかったと後悔する人がかなり多かったそうです。

死ぬ直前の後悔のトップランキングの第4位に友達ともっと連絡を取り続けておけばよかったという後悔があります。
多くの人がもっと友達と仲良くしておけば良かったと後悔しながら死んでいくそうですので、そういう意味でも、自分がしんどい時でも困った時には助けてあげたいと思うことができる友達を作るということが、おそらくはお金を稼ぐよりもはるかに簡単にできる人生のための良い解決方法なのではないかと思われます。

ここまで紹介しても、この人間関係というものが本当に僕たちを幸せにしてくれるのかとまだ疑問に思う人もいると思います。
ショーン・エイカー氏の行った研究で、2007年に1,600人のハーバード大学の学生を対象に行なった調査によると、本人が認識として、ソーシャルサポート感を主観的に持っている人と幸福度には相関係数0.70もの相関が確認されています。
この0.70の相関がどれくらいすごいかというと、例えば、タバコを吸うこととガンになる可能性の相関性よりも高いレベルです。
自分の主観でソーシャルサポート感を感じている人とその幸福度は、タバコとガンの関係よりも深い関係にあるということです。
やはり、そういう意味でも友達が大事だということです。
皆さんも是非この辺りを意識して友達を作ることを考えてみてください。

人間関係に関する興味深い研究を紹介している本があるので、今回のおすすめの本として『ロビン ダンバー の 友達の数は何人?―ダンバー数とつながりの進化心理学』を紹介しておきます。

彼はオックスフォードの先生で人間の脳の構造を読み解いて、そこから僕たちには何人の人間関係が必要なのか、何人いれば十分なのか、何人が限界なのかということを解説してくれています。とても面白いのでぜひチェックしてみてください。

これだけ友達の大切さについて紹介させてもらいましたが、いざ友達を作ろうと思ってもそれが難しいものだったりもします。例えば、社会人になると会社の関係や仕事の関係しかなかったりする人も多いでしょうし、急に新しいコミュニティに参加したとしてもなかなか話せないしコミュ障で友達を作れないという人もいると思います。

今回のおすすめの動画としては、そんな人間関係をより良いものにするための3点セットを紹介しておきます。
まずは、「コミュ障でも5分で人脈をつくれる方法」では、できるだけ短時間でコミュニケーションが苦手な人でも友達や人脈を作るにはどうすればいいのかということを解説しています。

今の人間関係でも手一杯で、これ以上に新しい人間関係を開拓する気にもなれないしそんな時間もないという人もいると思います。そんな人は人間関係をまず整理するところから始めた方がいいと思いますので、「人生を変えるための人間関係のリセット法まとめ」で、人間関係を一旦リセットして本当に良い人間関係をつくるためのテクニックを学んで頂けたらと思います。

そして、「やる気を8倍にブーストさせるトモダチ選び」では、人間関係を使ってお金を手に入れるための方法について解説しています。自分のやる気をあげてくれる友達にはどのような条件があり、どのようにして付き合うと友達との時間を大切にすればするほど自分の収入も上がっていくようになるのか、そして、友達も自分も幸せになることができるのかということを解説しています。是非チェックしてみてください。

人間関係のメリットを得るために行くべき場所とは?!

友達はいるのに孤独だという人はこちらも

Dラボでおすすめ動画をチェック

人間関係の心理学3点セット

コミュ障でも5分で人脈をつくれる方法
人生を変えるための人間関係のリセット法まとめ

やる気を8倍にブーストさせるトモダチ選び

今回のおすすめ本

リサーチ協力
Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo

本内容は、参考資料から考察した科学の面白さを伝えるエンタメです。あくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
参考:Eric Barker(2017) Barking Up the Wrong Tree: The Surprising Science Behind Why Everything You Know About Success Is (Mostly) Wrong
2018年 国税庁「民間給与実態統計調査」
https://www.pnas.org/content/early/2016/01/02/1511085112.abstract
https://www.liebertpub.com/doi/abs/10.1089/cyber.2010.0161
https://psycnet.apa.org/record/2015-10764-001

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