学習法・記憶法

最大3倍速で上達する14の練習法【前編】一流の練習②

この知識はこんな方におすすめ

  • 頭を使う勉強やスキルを効率よく身につけたい
  • スポーツや体を使うことで成長したい

一流の人達が一流ではなかった頃の練習法に学ぶ

以前も紹介させてもらった一流の練習法として解説させてもらいます。

様々な業界で本当のトップに上り詰める人は練習の仕方がやはり違います。
一流の人は練習の仕方が違うとだけ聞くと、例えば、イチロー選手のように毎日朝から晩まで決めたルーティンに沿って自分をしっかりコントロールしているとか、ボディビルダーが朝から晩まで食事から何から筋肉のことしか考えていない毎日を過ごすというようにイメージする人がいると思いますが、重要なのは一流の人が今している練習ではありません。
一流の人が今している練習法を見て真似しようとしても、それは一流だからこそ出来ることでできないのが当たり前です。
これは起業したりビジネスの世界で考えても同じで、多くの人が一流だからこそ出来る方法を真似しようとします。
一流の人がしていることを真似すれば成功すると考えるとほとんどうまくいきません。それをしようとすると大抵続きませんしできません。

一流の人が何とか頑張ってやっている方法を僕たちが真似しようとしてもできるわけがありません。
ですから、重要なのは、一流になった人たちが一流と呼ばれる状態ではなかった頃、まだ初心者だった頃に何からどんな方法から始めたのかということを学ぶことで、一流につながるための練習方法についてのシリーズで、今回は2回目になります。

前回は、最初から一流になろうと思い激しい練習とか頑張って練習をしようとすると大抵失敗してしまうわけで、それをどれぐらいの短時間から始めればいいのかということを紹介させてもらいました。

トップに上り詰める人の練習の5つの共通点【一流の練習①】

今回は一流の練習についてです。様々な業界でトップに上り詰める人がいます。これはアーティストでも研究者でも、どんな業界でもトップに上り詰める人がいて、この人たちも最初からうまくできるわけではありません。当然少しずつ練習を積み重ねて、その結果として新しいことができるようになっていくものです。

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人は何か新しく始めようとした時にはモチベーションが高いので、1日に2時間でも3時間でも練習できると思い、頑張って始めようとしてしまうわけですが、実際にはそんなことが続けられる人はごくわずかで、本当に世界で一流と呼ばれている人たちであっても、最初の初心者の頃には1日に15分から20分ぐらいから始めていたということです。
それ以上にしてしまうとほとんどの人が脱落してしまいやすくなるということでした。

最初のモチベーションが高い時であっても、1日の練習は15分から20分ぐらいに制限しておいて、それを焦らしながら継続して、モチベーションが下がってきたとしても継続できてエスカレートできるようにするということが重要です 。

結局、ほとんどの人が、最初のやる気がある時にそのやる気に任せてやりすぎてしまうことが問題だったわけです。
それを理解することなく、最初から2時間とか3時間の練習から始めてしまうと、いずれモチベーションが続かなくなり挫折してしまうわけです。

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例えば、筋トレをするときにベンチプレスで自分にとって程よい重さが30 kg だったとします。
頑張って持ち上げることができる重さが50 kg で、50 kg を一生懸命持ち上げようとして1回から2回ようやく持ち上げることができて、それで手首や肩を怪我したりすることがあります。
これと同じようなことを頭を使うことでもしてしまうわけです。
頭を使う作業であっても、最初から高い負荷をかけようとすることはできることはできます。

運動の場合には無理をして最初から頑張りすぎて怪我をした場合には、それが原因だったとすぐに気づきます。
最初から高い負荷をかけすぎたから怪我をしたと反省することができるのに、これがビジネスや習い事など、物理的に怪我をすることがない頭を使う作業の場合には、なぜか最初から頑張りすぎてしまいます
そのせいで人間の脳は抵抗してしまい、結局物事が続かなくなってしまうという人が多すぎます。

結局、続かない人ほど最初頑張りすぎてしまいます。
本当に続けることができる人は最初は無理をしません
これが研究から見ても明らかになったということでした。

スキルの習得率を上げる練習法とは?

今回は、この第2弾として、スキルの習得率を高めるためにはどうすればいいのかということをテーマにします。
新しいことを身につけようと思った時には、当然ですができることとできないことが出てきます。
例えば、数学の問題であればベクトルの問題は解くことができるけど微積が苦手だとか、習得しやすいスキルと、習得しづらいスキルがあります。
ここで一流になる人達は、自分の苦手なスキルであってもそれを上手に習得していきます。
彼らは練習を通して自分のスキルの習得率を高めるための方法を探していきます。

資格を習得しようとする時でも、ビジネスにおける重要なスキルを身につけたい時でも、語学やあらゆる勉強をする時に、スキルの習得率を高めるための方法を紹介していきます。
続けるためのベースラインをまず作り、そこからスキルの習得率をあげることができれば、できることがどんどん増えてくるのでどんなことでも楽しくなってきます。
そうなればやる気もできてきて続けることができます。
このやる気につながるのが、スキルの習得テクニックです。

人はどんなことでも成果が出れば楽しいし好きになります。
その成果を出すための方法ということになります。

一流の人が努力しなくてもうまくこなすことができるような天才のように思われがちですが、実際に調べてみると、どうやらそうではなく、どうやらコツを見つけるのがうまいようです。

一流の練習法その1 :メディアの多様性を利用する

人は何かものを学ぶ時に、本で読んで学ぶかオーディオブックで耳で聞いて学ぶ、目で見て学ぶのか、自分で声に出したり紙に書いてアウトプットして学ぶなど、インプットをするときもアウトプットをするときも、どのようにそれをするのかというメディアが介在します。

このメディアの多様性を作れば作るほど、僕たちは物事を習得する確率が高くなるということです。

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僕は紙の本を買って本当に良い本だった場合には Kindle でも買います。
紙の本を読んでいてなるほどと思っていたところが気になった時には、すぐに Kindle でその部分を探して読み直すことができますし、それと同時に、移動中などの時間に音で聞くと脳への入り方が変わってきます。

紙の本の良いところは自由に読みたいところだけ拾って読むことができることですが、オーディオブックで聞くと音で入ってくるわけですから、音の場合には文脈の構造として入ってきます。
僕が知識を紹介するときも次々と情報が出てくるのは、そんな本の文脈構造自体が脳に入っているからです。

僕はこのようにインプットする時でもメディアをたくさん使うようにしています。
複数のメディアの形を保つことによって、インプットのスピードや効率を高めていくことができるということです。

今回参考にしているのはウォータールー大学の研究ですが、この研究では、36人の学生を集めて120種類の様々な言葉を覚えるようにお願いしました。
普通に紙にその言葉が書いてあってそれを見て覚えたり、色々な覚え方をしてもらったわけですが、これは当たり前ですが、普通に見て覚えようとしたグループよりも、その言葉を口に出しながら覚えたグループの方が、記憶量が1.2倍になっていたということです。

つまり、普通に見て覚えるよりも、口に出して聴覚を使うメディアを増やすだけで20%も記憶できる量が増えてスキルの習得効率が上がったわけです。
であれば、いろいろメディアを使わないと損だということです。

これは先行研究でも、物事を覚える時には声に出すだけでなく、体の動作を交えたりしたほうが効率が良くなるということが分かっています。
新しい言語を学ぼうとした時も、ジェスチャーや身振り手振りを交えて言葉を覚えようとするだけで、それを覚えやすくなるわけです。
これもメディアを増やしたことによる効果です。

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一流の人は本を読むときも歩きながら読んだり、やたらと独り言が多かったりするイメージがあると思います。
僕も本は基本的に体を動かしながら読んでいますし、本の内容にツッコミを入れながら読んだり独り言がかなり多いです。
これもメディアを増やしているわけです。

インプットでもアウトプットでもメディアの多様性を!

ですから、インプットをするときもアウトプットをするときも、できるだけメディアを増やすことを意識してください。
紙の本だけでなく Kindle を使ったりオーディオブックを使ったり、動画で見るのもいいと思います。
本の要約サービスや要約の動画などもありますが、このようなものは自分が読んだことがある本についてチェックした方が、効率よく知識の吸収をすることにつながるのではないかと思います。
要約を読んで本を買うかどうかを決める人もいると思いますが、僕はメディアを変えるという意味で自分の読んだ本の要約を見るのはいいと思います。

UCLA が1991年に行なったレビュー論文を見てみると、視覚や聴覚などの複数のタイプのデバイスを使った方が、全体的にスキルが身につきやすいということが示されています。

これは勉強や何か知識を身につけることだけでなく、スポーツなどの練習をする時にも、できるだけ複数のデバイスを使って覚えた方が身につきやすいということです。

例えば、スポーツの何かのテクニックを身につけたいと思った時に、それをただひたすら自分で練習するだけでなく、動画でその方法を学んでイメージトレーニングをしたり、自分の練習風景も様々な角度から動画に撮ってもらったり、自分の体にカメラを付けて主観の動画も撮影したり、多くのメディアを活用した方が身につきやすくなります。

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スポーツで何か練習するとなったら、普通に考えれば本で文章で読むよりも動画で見た方が分かりやすいと思います。
ところが、だからといって映像だけに絞ってしまうと習得率は上がりません。
映像で見ながら、色々な人の本にある表現やコメントも参考にして、様々な視点を持つことが大切です。
複数の視点を持っておくと、実際にそれを体を動かして練習しようとした時に、他人の感覚の違いと自分の感覚の違いにも気づくことができて、結果としてスキルを身につけやすくなるわけです。

一流になれない人は、教えてくれる教材も先生も1つに絞ってしまいます
色々な視点を持とうと試行錯誤するのではなく、この先生のこの方法が最高なんだと思い込んでしまいます。

これはスポーツや体を動かすことの場合には感覚の違いからうまくいかなくなってしまいますし、これは投資で考えるととても怖い話です。
あなたもこの投資で年収1億円というような怪しいことを言う人に従って、人生を無駄にしてしまうような人がいます。
1つのメディアや1つの情報源に頼ることがどれだけ怖いことかということがわかります。
にもかかわらず、一流になれない人は盲目的にこれをしてしまいます。

複数のメディアを持つということが一流になるための条件です。

最近の研究では、タブレットを使って数学を勉強した子供達は数学能力や推論能力に著しい向上が見られたという研究もあります。
これは、タブレットの場合には図形の問題などで形を複数の視点から捉えることができたり、グラフなどもイメージとして掴みやすくなるからです。

学習というものは、自分の知っていることでも同じことでも、様々なメディアで色々な形でインプットとアウトプットをすることによって、習得率は高くなるということです。

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一流の練習法その2 :手探りで練習せよ

チューリッヒ工科大学の研究で、手探りの練習によって1.2倍上達するということが分かっています。

新しいことを学びたいと思った時には、本で情報を探したり学校に習いに行ったり、先生についてもらい教えてもらうなどすると思います。
いきなりぶっつけ本番ではじめたりしないと思いますが、どうやら科学は逆のことを示しているようです。

チューリッヒ工科大学のこの研究では、13歳の生徒75人を集めて2つのグループに分けています。
一方は生産的な失敗グループで、指導もサポートもガイドラインも一切なく複雑な問題やスキルをできるだけ自分の力だけでこなしてもらうということをしています。
もう一方は直接指導グループで、教師や講師がガイドラインを教えたり、適切なヘルプを与えてちゃんと教えてあげたグループです。
つまり、ぶっつけ本番でとりあえず始めてもらったグループと、まずは軽く方法を教えて時々サポートもしながら行なってもらったグループに分けています。

その結果、当然ですが何のアドバイスもなくぶっつけ本番で取り組んだグループの方が問題解決はできませんでした。
ここまで見ると、やはり先生やコーチがいてちゃんと教えてくれる方がいいと考えてしまいます。

この生徒たちは、どちらのグループもこれが終わった後にどこがどのように間違っていたのかという復習をしています。
このような復習が一通り終わった後に、その後に同じジャンルでテストを行ったところ、直接指導をされたグループよりも、ぶっつけ本番でいきなり取り組んで最初にたくさんの失敗を経験していた生産的な失敗グループの方が応用問題を解くことができる確率が高くなっていたということです。
直接指導を受けたグループに比べて、1.1倍から1.2倍も応用問題に対する正解率が高くなっていました

ですから、スキルを効率的に学びたいと思うのであれば、最初から誰かに教えてもらうとスキルの習得率が落ちてしまいます。
もちろん、車の運転など危険を伴うものに関しては、危険を回避できるだけの最低レベルまではまずは教えてもらうべきですが、細い方法や細かいガイドラインなどは与えないで自分でまずは経験することが重要です。

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まず最初にぶっつけ本番で経験するということが、その後のスキルの習得に対して良い影響を与えるわけです。
スキルを効率的に学ぶためには、訳も分からない状態で一定期間試行錯誤を繰り返すということが重要です。
それを経験した上で、講師やコーチに習った方が後々応用が効く可能性が高いわけです。

新人のためにビジネスの基本スキルを教えてくれたり、習い事でも最初から手取り足取り教えてくれるところがありますが、このようなところに行って習うと凡庸に終わってしまいます。
初心者の頃は溢れるようなモチベーションがあります。
そのどんなことでも失敗してもいいからやってみたいと感じている時に、たくさんの大きな失敗をして試行錯誤を繰り返す経験をしておくことがとても重要です。
これが後のスキルの習得に効いてるということです。

歴史に名を残したような一流の人たちは、最初から適切な教育を受けてない場合が結構多いものです。
貧しい中で十分な指導を受けるわけでもなく試行錯誤して、その後にある程度才能が認められてきたところで正式な教育を受けることができたという人がスポーツでもアーティストでも多いと思います。

手探りで学び勉強するということは重要です。
その結果、自分がそのスキルや知識を応用しないといけないフェーズに入った時には、1.1倍から1.2倍応用問題に対する適応能力が高くなっているわけです。

さらに一流の練習法を学ぶために

こんな意外に思えるような一流の人たちが使っている練習法は他にもあります。
これを全部で14個ありますので、それはいくつかの放送に分けて詳しく解説した動画を今回のおすすめの動画として紹介しておきます。
こちらの動画は僕が知識の Netflix を目指して作ったDラボで見ることができて、今なら20日間無料で使うことができます。
月に599円から入ることができて、1ヶ月でおよそ20冊以上の本や論文の知識を1日換算にすると10分で学ぶことができるサービスです。

最大3倍速で上達する14の練習法【前編】一流の練習②

多様なスキルを身につけるためのおすすめ

こちらは武術とチェスの両方を独自の練習法で極めたという方の本で、とてもおもしろく参考になると思います。

習慣化のためのおすすめ

やはりスキルを身につけるためには物事を続けることが重要で、そのためには習慣化が必要です。
こちらは僕の本ですが、オーディオブックであれば1人1冊ですが無料で聞くことができるキャンペーンの対象になっています。

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最大3倍速で上達する14の練習法【前編】一流の練習②
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リサーチ協力:パレオチャンネル

参考:Ozubko JD, Macleod CM. The production effect in memory: evidence that distinctiveness underlies the benefit. J Exp Psychol Learn Mem Cogn. 2010 Nov;36(6):1543-7. doi: 10.1037/a0020604. PMID: 20804284.
Patton, W. W. (1991). Opening students’ eyes: Visual learning theory in the Socratic classroom. Law and Psychology Review, 15, 1-18.
Mueller PA, Oppenheimer DM. The pen is mightier than the keyboard: advantages of longhand over laptop note taking. Psychol Sci. 2014 Jun;25(6):1159-68. doi: 10.1177/0956797614524581. Epub 2014 Apr 23. Erratum in: Psychol Sci. 2018 Sep;29(9):1565-1568. PMID: 24760141.
Kapur, Manu, and Katerine Bielaczyc. “Designing for Productive Failure.” The Journal of the Learning Sciences, vol. 21, no. 1, 2012, pp. 45–83., [www.jstor.org/stable/23266307][1].
Cyr, A.-A., & Anderson, N. D. (2012). Trial-and-error learning improves source memory among young and older adults. Psychology and Aging, 27(2), 429–439.
https://doi.org/10.1037/a0025115
Grilli MD, Glisky EL. Imagining a Better Memory: Self-Imagination in Memory-Impaired Patients. Clinical Psychological Science. 2013;1(1):93-99. doi:10.1177/2167702612456464
Westwater, Anne & Wolfe, Pat. (2000). The Brain-Compatible Curriculum. Educational Leadership.

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