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沢尻エリカさん逮捕について心理学的考察

沢尻エリカさん逮捕について心理学的考察

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この知識はこんな方におすすめ

  • 芸能人
  • あるべき自分をいつも考えている
  • 周りの目を気にしながら生きている
  • 生きづらい

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芸能人の薬物問題

芸能人がなぜこんなにも薬物にはまってしまうのかということが問題視されています。これは、ただ芸能人がそういうことをすると目立つということで印象として芸能人ばかりが目立ってしまうということもあると思いますが、芸能人という特殊な状況にいる人達は、心理学的にみるとそのような方向に手を出しやすいかもしれません。念のために言っておきますが、これは決してそのような薬を使っていいとか、そのような行為を認めるものではありません。
このような事件が続いているのは、芸能界というものが非常に特殊な場だということを認識する必要があるのかもしれません。

過食やアルコール中毒、薬物依存など、自分の体を壊してしまうようなよくない行動をとる人たちはどうしても一定数います。
食べ過ぎて吐いてしまうのにやめられない、お酒を飲みすぎるとよくないとわかっているのにやめられない、薬物もしてはいけないことだとわかっていてもやめられない、このようなよからの傾向にはまってしまう人の傾向について調べられた研究は色々とあります。
基本的には、全員がそうだというわけではありませんが、うつ病になりやすい人や不安を感じやすい人ほど、このような良からぬ行動に手を出しやすいということが言われています。

コメディアンや俳優さんや女優さんなど、表現をする人たちは、基本的に不安を感じやすかったりセンシティブな人が非常に多いです。良い方をすると感性が鋭いと言えますが、逆に言うと、メンタルが弱い人達です。
メンタルが弱かったり内向的で引きこもりがちな人たちが、なぜ他人との間に距離を取ったり自分のメンタルをガードしようとするかというと、自分が周りから影響を受けやすいということを分かっているからです。周りから影響を受けると自分が自分でなくなってしまうというような感覚になりやすい人達です。
このような不安で周りを気にしすぎてしまう感覚が強すぎてしまうので、逆に言うと、それにより役に入り込んだり感情移入することで演じることができたりします
僕も見せてもらったことがありますが、俳優さんたちが使っているような台本は、ただセリフが書いてあるだけでその間の説明は何もないので、普通の人だと全く感情移入ができないものです。とても読みづらいものですが、そのようなものでもそこから何かしら感じ取り演技することができている人達です。
これ自体は能力としては素晴らしいものですし問題はありませんが、これが過度になりすぎたり間違った方向に向いてしまったり、あるいは、強い不安やストレスが合わさってしまうと、良からぬ行動をとってしまうことがあるわけです。
こういったことは皆さんも容易に想像できることだとも思います。
メンタルの弱さと表現をするという意味の感受性の強さというものには結構関連性があるわけです。
だからといって薬物に手を出しても仕方がないというわけではありませんが、そうなってしまう可能性もあるということです。

鬱や不安症よりも危険な特徴とは?!

このような話をすると、別に僕たちは俳優でも女優でもないし芸能界にいるわけでもないから関係ないと考える人もいるかもしれませんが、実際にはそうとも言い切れません。
実は鬱っぽいとか不安を抱えやすいということよりもやばい特徴というものがあります。
研究により、鬱っぽさや不安よりもよからぬ行動に手を出しやすい特徴があるということも分かっています。
芸能界における薬物の問題を解決するためには、もちろん前述したようなメンタルの問題を解決するために何かしら取り組む必要があるということもありますが、これは一般の社会の中でも同じような事が言えるとも考えられます。

マンチェスター大学の研究で、707人の学生を対象に自己破壊的な行動(過食・アルコール依存・薬物依存など)に繋がるような行動をしたことがあるかということを尋ねました。
この研究では707人の内119人はLGBTQの方々でした。自傷行為やドラッグなどにどれくらいハマりやすいのかということを調べています。
その上で全員の不安傾向やパーソナリティをチェックしました。
その結果、LGBTQの方々は、35%の人たちが過去に何かしらの自己破壊的な行動をしたことがあると答えたことに対して、ヘテロセクシュアルの人たちは、14%しか自己破壊的な行動を取らなかったそうです。

さらにデータを掘り下げてみると、人生に対して最も悪影響が大きいのは、鬱っぽい傾向があるとか不安症の傾向があるということよりは、自尊心の低さが問題になるということも確認されています。
自尊心というものは、プライドのように考える人もいますがそうではなく、ありのままの自分を受け入れることができるかどうかということです。
ありのままの自分を受け入れることができる人は自尊心が高いということです。逆に、どんなに綺麗な人でもどんなに煌びやかな世界にいたとしても、今の自分を受け入れることができず、自分を否定し続けて生きていく人は自尊心が低い人達です。
この自尊心が低い人ほど、自己破壊的な行動を取りやすいということがこの研究により確認されています。

LGBTQの方々は、35%が自己破壊的な行動を取り、ヘテロセクシュアルの方々は、14%しか自己破壊的な行動を取らなかったということでしたから、LGBTQの人たちが自己破壊的な行動を取りやすいのかというと他にそういうことではありません。
本当の自分を隠しながら生きないといけないからです。本当の自分を周りに見せたら迫害されてしまうのではないか、否定されるのではないかと思いながら生きないといけないから、そのせいでありのままの自分を受け入れることができなくなり、自尊心が低下してしまいます。その自尊心の低下のせいで自己破壊的な行動をしやすくなってしまうということです。
世の中にはまだまだ偏見も少なくありませんので、LGBTQの方々はどうしても自分を隠さないといけない状況があるのだと思います。それにより自分を受け入れることがなかなか難しくなっているということかと考えられます。

本当の自分を隠しながら生きる危険性

このように考えると、芸能人の皆さんも同じなような気もします。常に完璧を求められる人が少なくないのではないでしょうか。
言うべきでなかった失言をしたりミスをすることなんて誰でもあるはず。 言ってはいけないことを言ってしまったり、後から考えると後悔しかないようなことをしてしまったり、馬鹿なことをしてしまったというような経験は誰でもあるはずです。
そのようなミスや過ちが許されない世界が多くの人に注目される世界です。
ですから、ありのままの自分を隠して生きていかないと、いつ何を否定されるか分からないわけです。特殊な趣味や変な願望もついうっかり言ってしまうと叩かれてしまいます。
このような状況に置かれているのが芸能界です。
俳優さんやタレントさんになると、CM の契約などもあるでしょうから、さらに気を使うことも多いかと思います。
もちろん犯罪行為は絶対に許されませんが、そのように毎日気を使いながら生きていくしかないわけです。
俳優さんや女優さんでも、実際に会ってみるととても気さくで思っていたイメージとは全く違う人も多くいます。メディアでは散々叩かれているような人でも、実際に会ってみるととても素敵ないい人も少なくありません。
自分たちのブランドを守るためにありのままの自分を隠して生きています。そうなると彼らはとてもプライドが高そうに見えますが、自尊心は非常に低いです。
それはありのままの自分を受け入れることができていないからです。
くれぐれも言っておきますが犯罪行為は絶対に許されるものではありません。ですが、そのような多数の人の監視の目やマスコミのプレッシャーが彼ら彼女らを良からぬ行動に走らせてしまったというのもひとつの原因だという可能性もあります

実際に自尊心の低さが自傷リスクを上げてしまうということも分かっています。
自尊心の要素を組み込んだ上で先ほどのデータを分析してみると、鬱の傾向や不安のレベルの影響は消えたということです。
つまり、鬱や不安の傾向が問題行動に繋がるとそれまでは言われていたけれど、それはもしかするとありのままの自分を受け入れることができない自尊心の低さが一番の問題だったのではないかということが示唆されたということです。

今のままの自分に価値を感じたり、今のままの自分を受け入れることができる感情をどれぐらい作ることができるかということが重要になるわけです。
芸能人に限らず誰でも同様ですが、「自分は〇〇でなければならない」「〇〇であるべき」というようなところまで考えてしまうと、自尊心は低下してしまい結果的に問題行動につながってしまう可能性が出てきます。

ありのままの自分を一旦認めてあげて、そこから無理のないレベルでコツコツと自分を改善していくということであれば問題ありませんが、自分のあるべき姿ばかりを追い求め全てのミスが許されないと自分を追い込んでしまうと、どんな人でも自分を傷つけてしまうような良くない行動をしてしまう可能性があります。
是非気をつけていただきたいと思います。

夢も幸せも!

他人の批判に弱く攻撃的になってしまう人たち

ありのままの自分を認めて前に進むには
完璧主義と自己批判が先送りの原因!自分を許して即やる人になるセルフコンパッション
▶︎https://www.nicovideo.jp/watch/1522166747

リサーチ協力
Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo

本内容は、参考資料を元にした、DaiGoの独断と偏見を含む考察により、科学の面白さを伝えるエンターテイメントです。そのため、この動画はあくまでも一説であり、その真偽を確定するものではありません。 より正確な情報が必要な方は参考文献・関連研究をあたるか、信頼できる専門家に相談することをオススメします。 訂正や追加情報があれば、コメントなどに随時追記します。
参考:https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/13811118.2018.1515136?journalCode=usui20


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