この知識はこんな方におすすめ
- 子どもに将来クリエイティブなことを成し遂げてもらいたい
- これからの時代に創造性を高めて進んでいきたい
天才起業家たちの子供の頃に読んだ本の影響
今回は、天才起業家たちが好んで読んだ本について紹介させてもらいます。
これは、例えば、最近であればジェフ・ベゾスが社員に薦めている本とか、マーク・ザッカーバーグが必ず新入社員に読ませる本とか、ビルゲイツが毎年薦めている本とかありますが、そういうものではありません。
実は、子供の頃に読んだ本の影響を受けることがあり、特定の本を読んだ人は大人になってから、その影響によりクリエイティブなことを行ったり、普通の人が思いつかないような斬新なビジネスをしたりする可能性が高くなるのではないかという研究があります。
そこから実際にトップ起業家たちが子供の頃にどんな本を読んでいたのかということまで紹介できればと思います。
成功した起業家たちが共通して読んでいた本とは、「奇抜な目標達成をする本」だったそうです。
変わった目標を達成するような SF やフィクションなどの物語を子供の頃に読んでいたということです。
この研究は、このような奇抜な目標を達成をする子供向けの本がたくさん出版されると、その子供たちが大人になった時にイノベーションを起こす可能性が高くなるというものです。
研究では、1800年から1950年までに出版されたアメリカの子供向けの本のストーリーをチェックしたところ、ユニークな目標達成を題材にした物語が1810年から1850年の間に66%増加していました。
例えば、ハリーポッターのような変わった目標達成を題材にした物語が66%も増えていたそうです。
そして、その頃に子供だった人たちが大人になる頃である1850年から1890年にかけては、ビジネスにおける特許査定率がなんと7倍にも跳ね上がっていたということです。
魔法で敵を倒すとか科学技術を使って子供たちが活躍するといったユニークな目標達成をする物語が増えると、その20年から40年後に特許査定率が激増するということです。
つまり、当時子供だった人たちが大人になり、最も働き盛りになった時に、クリエイティブなアイデアを生み出して世の中を変えるような特許を出したりする可能性が高くなるという相関が確認されたわけです。
ですから、お子さんにもし将来そのような起業家になって成功して欲しいとか、クリエイティブなことを成し遂げて成功してもらいたいと思うのであれば、そんな奇抜な目標達成をするストーリーをたくさん読ませてあげた方がいいということが分かる研究です。
子供の頃に読んだ物語が創造性を養う
心理学者のディーン・サイモントンは、子供の頃に目標達成のイメージに触れた子供が、大人になってから新しいものを創造していくと言われています。
ですから、起業家精神を養うためにはこれが必要だとか、子供が将来成功するためには小さい頃から習い事をすることが必要だとか、いろんなことが世の中では言われていますが、子供に習い事をさせる暇があるのであれば、もしかすると、そんな面白い目標達成をする主人公が出てくるストーリーを読ませてあげた方が子供の将来の為にはなるのかもしれないということがこの研究からは示されるわけです。
もちろん大人の人が今から読んでもいいと思いますし、子供がおられる方は一緒に楽しんでみるのも良いのではないでしょうか。
どんな本を起業家たちは読んできたのか?
では、具体的にこのような起業家たちがどんな物語を読んでいたのでしょうか。
これらは全て今回のおすすめの本としてまとめておきますので、興味のある方はそちらをチェックしてみてください。
ちなみに、僕が読んでいた本も入れています。
僕が子供の頃に好きで読んでいたのは『指輪物語』です。
映画のロードオブザリングの原作になった物語ですが、これを子どもの頃に読んでいた有名な起業家の人もいます。
南アフリカ出身のとても有名な企業家であるイーロン・マスクや、PayPal の共同創業者でもあるピーター・ティールなど、決して恵まれた状況ではなかったところからクリエイティブなことを成し遂げて世界的なトップレベルまでのし上がった人たちが好きだった物語が『指輪物語』でした。
この指輪物語も結構変わっていて、主人公はそんなに強くなかったりしますが、仲間たちといろんなことをしたり変わったことをしながら目標を達成していくという物語です。
持っていると心を乱されてしまうという力を持った指輪をとあるか山に捨てるというのが最終目標ですが、普通の人はその欲望に勝てないけれど、全く欲のない主人公はその指輪を持っていても大丈夫なので、何の力も持っていないその主人公が旅の中で仲間の力を借りて目標に向けて進んでいくという物語です。
Facebook の COOとしても活躍したシェリル・サンドバーグや、アマゾンの創業者のジェフ・ベゾスが子供の頃に好んで読んでいたのは、『A Wrinkle in Time』でした。
これはディズニーで映画にもなっています。
そして、Facebook の創業者であるマーク・ザッカーバーグが子供の頃に読んでいたのが、これも映画にもなっていますが、『エンダーのゲーム』です。
これは優秀な子供たちが、エイリアンの攻撃から地球を守るという物語です。
最近、ソフトバンクグループの取締役を退任して話題にもなっているアリババの創業者のジャック・マーは、『アリババと40人の盗賊』を子供の頃に好んで読んでいたそうです。
『アリババと40人の盗賊』は、『アラビアンナイト(千夜一夜物語)』の一部としてある物語です。
自分の運命を自分の力で苦労しながら変えていくきこりの物語です。
有名な発明家でもこのような影響を受けた人は多いようで、例えば、潜水艦やヘリコプターなどの今となっては当たり前のように存在していても、何もないところからそれを作ったということを考えると素晴らしい偉業を成し遂げたともいえる発明家たちは、ジュール・ヴェルヌの『海底二万マイル』や『征服者ロビュール』などに影響を受けたそうです。
ですから、やはり子供の頃に読んだ本が大人になってからのクリエイティビティを結構左右しているのかもしれません。
他にも、歴史上初のロケットのひとつを完成させた科学者はハーバート・ジョージ・ウェルズに影響を受けたとも言われています。
スマホやタブレット、カーナビや記録用のディスク、音楽プレイヤーなど世の中を変えてきた商品はたくさんありますが、これらを発明した人たちは『スタートレック』の影響を強く受けているとも言われています。
初代の『スタートレック』は古い感じもすると思いますが、今それを見てみると、こんなにも昔に今では当たり前になっているような技術を作家さん達は予測していたのかということを理解できます。
そういう意味では、今から20年とか40年先の未来を知るための一番良い方法としては、今話題になっている SF や子供たちが興味を持っている物語などを見てみると、そこから20年や40年先の見通しが立つのかもしれません。
なぜなら、それを読んだり触れた子どもたちが実現化するからです。
そのような観点から、これからどのような技術が生まれて、どんな技術に投資するべきなのかということも見えてくるのかもしれません。
これからの時代を予測するのであれば?
では、これから先のことを考えて、今の若い世代の人たちが20年後40年後にどんなものに影響を受けて形にする可能性が高いのだろうかということについては、アダム・グラントさんの言われるところでは、これからの世代の子供たちはおそらくハリーポッターシリーズなどの影響を受けるのではないかとされています。
魔法の影響を受けてどのような世界を作るのかと考えると難しいところではありますが、ただ、別の研究でハリーポッターの物語を読んだ子どもたちを調べた研究もあります。
これによると、ハリーポッターを読むことによって社会的なマイノリティに対する偏見が減少するということが分かっています。
主人公であるハリーやハーマイオニーは、純血の魔法使いではなく非魔法族(マグル)との混血だということで差別されたりします。
それを読むことで子供たちには差別というものがどんなに嫌なものなのかということが埋め込まれます。
ですから、これからの時代にはそんな差別がどんどん緩和していき、新しい国や文化なども混ざり合い新しい可能性もそこから生まれていくのではないかと想像することもできます。
ちなみに、僕がどんな作品に影響を受けたのかというと、僕が最も影響を受けたのは『攻殻機動隊』です。
人間が機械に脳を移し替えて体をサイボーグ化したような時代の物語ですが、これはインターネットに対する先見の明がとてもすごくて、今では当たり前であったりこれから生まれるような技術をかなり先取りしている世界でもあります。
攻殻機動隊はアニメや映画も面白いですが、原作の漫画を読んでもらえると、漫画のコマとコマの間に注釈のようにコメントが書いてあり、これが今の時代である未来を予測しているようでとても面白いです。
僕は攻殻機動隊の影響を受けた人たちが、もしかするとネットの世界やAI の世界を作っていくのではないかとも思っています。
今回は偉大な起業家たちが子供の頃に読んだ本を紹介させてもらいました。
これらの本は今から皆さんが読んでも面白いと思いますし、皆さんの創造性を刺激してくれると思います。
ぜひ読んでみてください。
創造性を鍛えるためのおすすめ動画
とはいえ、大人になってたら子供向けのそんな本を読んでも創造性が大きく上がるのかと言うと、もちろん可能性もありますが、大人になってから創造性を高めたいというのであれば、もっと効率の良い方法もたくさんあります。
今回のおすすめの動画としては皆さんの創造性を高めるための方法を解説した動画を紹介しておきます。
特にこれからますます変化の激しい時代になってきますので、昔通りのやり方では、ほんの数年前の方法であってもうまくいかなくなってしまいます。
誰かがやって成功した方法を真似をして自分がしても、もう時代遅れになってしまう可能性も高くなります。
ですから、これからの時代では自分の頭で考えて試していくことをしない限りは、問題解決もできなくなってしまいます。
僕たちが直面する問題というものは、調べてわかるものもありますが、いくら調べてもどうにもならないような問題もあるわけです。
例えば、ある人にとってはこれをすることで夫婦関係がよくなるというテクニックがあったとしても、それさえすれば全員が夫婦関係がよくなるということでもありません。
心理学では統計的に有意な数字が出ていたとしても、個々人に対して全て当てはまるのかというと分からないわけです。
だからこそ試していくことが大切で、自分の人によって違う状況に対応しながら試すためには自分の頭で考えるしかありません。
そんな自分の頭で考えて思いつく力を鍛えていくための方法を解説した動画になっています。
これから新しいビジネスに挑戦しようとかYouTube チャンネルをはじめてみようとか新しいチャレンジについて考えている人は、ぜひ見ていただきたい内容になっています。
アイデアを考えることも思いつくこともできるけれど、それをなかなか形にできないとか実行できないという人もいます。
いいアイデアのような気もするけど今ひとつ自信を持つことができないということもあると思います。
アイデアというものは思いつくだけではダメで、磨き上げる必要があるものです。
大抵の起業家やクリエイティブなことを成し遂げた人たちは、アイデアを寝かしたり磨いたりを繰り返しながら形にします。
このアイデアを磨くための方法も実は科学的にある程度ヒントを示してくれているので、そんな方法についてまとめて解説した内容になっています。
このレシピに沿って自分のアイデアを磨いていくことでより良いものにしていくことができます。
こちらもぜひチェックしてみてください。
大人も子どももぜひこんな物語を!
今回のおすすめの本としては、今回紹介した物語などをまとめていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
そして、これらの本と一緒に僕のオーディオブックの無料キャンペーンへのリンクも入れています。
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本内容は、参考資料および、動画を元に考察したもので、あくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
参考:Adam Grant(2017)Originals: How Non-Conformists Move the World