親切の取扱い
アレをやめるだけで人間関係がかなり良くなります。人間関係から感じられる幸せを感じやすくなり充実することができるものがあります。
サセックス大学の研究で、同じ人間関係であっても考え方を変えるだけで良くも悪くもなるということが分かっています。
僕たちがコミュニケーションにおいて最も気をつけないといけないことは何かと言うと、「親切の取扱い」です。
他人に親切にしたり親切にされたりすることがあると思います。この時に自分がどのような行動をすれば最も自分が得をして、相手に対して良い影響を与えることができるのかそういうことを調べてくれた研究です。
日本の常識としては、何か親切をされた時には、お返しをしないといけないという感覚があると思います。このお返しをする時に実はやり方を間違えてしまうと、むしろ人間関係にヒビを入れてしまうということが分かっています。
親切には2種類
僕たちの親切には基本的に2通りあります。
1. ただ単に親切にしたいし喜んでもらえる顔を見たいから親切をするというような、見返りを求めないタイプの親切
2. 科学者が戦略的親切というもので、お礼や見返りを期待してする親切
この2つの親切を行なった時に、僕たちの体内にどのような違いが起きるのかということを調べたものです。
その結果、見返りを求めない親切というものは、人間に大きな幸福感と脳の活性化につながるということが分かっています。
この研究は、親切に関するさまざまな研究から36件のデータをまとめたメタ分析になっていて、1150人分の脳をファンクショナル MRI で調べて、親切をすることによって脳の反応がどのように変わるのかということを調べました。
それによると、見返りを求める戦略的な親切よりも、見返りを求めず利他的な感情を持って行なった親切の場合は、脳の様々な部位が活性化していたということです。
僕たちの脳は、見返りを求めた戦略的に親切と見返りを求めない利他的な親切を明らかに区別しているということです。
見返りや報酬は親切の効果を下げる
見返りを求めて親切をしたり、逆に親切にされた時にお返しやお金でそれを返そうとすると、親切にした側の脳の反応は変わってしまい、親切から得られる満足感が減ってしまいます。そうすると、かえってネガティブな影響が出たりします。
自分が相手のためを思って親切にしたのに、それをお金で返されたりすると寂しい気分になるというのは誰でも理解できるのではないでしょうか。
例えば、友達の引っ越しを手伝ったとして、終わった後に心からお礼を言われるととても満足感を感じられるのに、お礼として2000円とか3000円を渡されると、かかった時間と労力を考えると割が合わなかったと感じてしまうという感じです。親切の行為が商取引になってしまい、仕事としては割が合わないと感じてしまうわけです。
こうなると親切に対する満足感が減ってしまいます。
お互いに得をする親切のやり取りを
実際に脳の反応も変わりますし長期的な満足度も減ってしまいます。
友達や家族、パートナーに対して親切にしたり、逆に親切にされる時も、見返りを求めたり見返りになるような報酬のやり取りをしてしまうと、お互いに損をしてしまうわけです。
人間関係において親切をしたり親切をされたりする時には、基本的に報酬のやり取りは避けた方がいいです。報酬のやり取りをするぐらいであれば、感謝の思いをしっかり言葉にして伝えた方がいいですし、逆に感謝の言葉を言われたらそれをしっかり受け止めて、報酬は受け取らないようにしてください。いつかお返しが返ってくる場合もありますしそれは問題ありませんが、それを求めるのではなく、その場ではその感謝の言葉だけを喜びにしておいた方がお互いに得をするということです。
つまり、人間関係における親切に対して、報酬を出したりもらったりはしない方がいいというのが、人間関係を良くするための非常にシンプルなテクニックになります。
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▶︎https://www.nicovideo.jp/watch/15257049
Researched by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
Reference:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1053811918307936?via%3Dihub