この知識はこんな方におすすめ
- 今年も結局目標が・・・
- 人生の可能性を広げたい!
今年の目標に対する状況はどうでしょうか?
今年ももうすぐ1年が終わってしまいますが、皆さんは自分の目標を達成することができたでしょうか。
やはり、結構多くの人が先延ばししがちで、今年も去年と同じで英語の勉強を始めることができなかったとか、立てた目標を達成することができなかったのではないでしょうか。
今年はコロナだから仕方がないとか折り合いをつけるのが12月ではあります。
今回はそんな先延ばしが起きてしまう理由とは何なのかということを解説したいと思います。
先延ばしというものは皆さんが思っている以上に一般的なものです。
基本的に95%の人は何かしらの先延ばしに悩んでいます。ですから、ほとんどの人が先延ばしをします。
ある意味先延ばしは人間がもともと持っている性質のようなものですから、先延ばししているからといって自分を否定したりしてはいけません。
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とはいえ、人生は誰でも限られているものですし出来る限り先延ばしは無くしたいものです。
時間は有効的に使いたいし、来年こそは自由な人生を手に入れたいとか彼女を作りたいとか多くの人が考えるわけです。
このような人生の様々な目標を達成するためには先延ばし対策が必要になります。
先ほど紹介したとおり先延ばしをもともとしない人はいないので、人は仕事や生活の中で先延ばしを乗り越える技術を工夫しながら身につけているだけです。
小さな子供でも先延ばしをするということが分かっていますので、生まれつき先延ばしをしない人はいないわけです。
だからこそ、どうすれば先延ばしを乗り越えることができるのかということを理解しておく必要があるわけですが、実は、多くの人が知らない先延ばしをしてしまう人特有の性質があります。
この性質が強ければ強いほど人は先延ばしをしてしまいがちになります。
思っている以上に僕たちの可能性を奪っている先延ばし
今回参考にしている研究は、先延ばし対策としてとても有名な心理学者のピアーズ・スティールさんが行った過去40年間にわたる世界中から集められた先延ばしに関するデータを分析したというものです。
この研究によると、世界中で20%以上の人が先延ばしを常習しているということが分かっています。
ですから、やらなければいけないとわかっていることであっても5人に1人は頻繁に先延ばししているということです。
さらに、10%超ぐらいの人たちが本当に大切なことを先延ばしし続けているということも分かっています。
ですから、本当に大切なことなのに後回ししてしまい、結局毎回それによって困ったり徹夜をしてしまうような状況になる人が全体人口の10%以上はいるということです。
10人に1人以上はかなり深刻な先延ばしを常にしている状況だということです。
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こんなにも先延ばしの問題は多くの人に根深いわけですが、働いている人はその働いている時間のうち1/4は先延ばしによって無駄にしているとされています。
ですから、皆さんも一生懸命毎日働いていると思っているでしょうが、細い先延ばしややるべきことがあるのにスマホを触ったりして、それらを合計すると大体1日の労働時間の1/4程度にもなるということです。
ということは、1日8時間働く人であれば1日に2時間も先延ばしによって無駄にしているということになります。
1日に2時間ということは1ヶ月で考えると40時間から50時間ぐらいになりますので、これだけの時間があればもっと仕事で成果を出して出世したり儲けることもできるかもしれませんし、その時間を副業に当てたら結構稼げるはずです。
こんなにも先延ばしというものは皆さんの大切な人生の時間を無駄にさせているわけです。
これは給料で考えると、だいたい1人につき1年間に100万円以上が無駄になっていると言われています。
先延ばしに悩んでいる人は軽度のものも含めたら95%ぐらいはいるとされていますので、先延ばしは多くの人にとっての問題で、先延ばし対策はある意味自分の自由時間と人生の可能性を広げるために間違いなく必要なツールだということが見えてきます。
良い先延ばしと悪い先延ばし
念のために言っておきますが、先延ばしと言っても良い先延ばしと悪い先延ばしがあります。
良い先延ばしというのはクリエイティブなことに使う先延ばしです。
例えば、いいアイデアを作ろうとか面白いキャッチコピーを作ろうとする時もあると思いますが、このようなクリエイティブなアイデアを思いつくためにはそれを一旦考えて、それを一定時間寝かした上でまた考えるという先延ばしが必要になります。
アイデアについて考えて煮詰まってきたら一旦考えるのを止めて、他の作業をしたりして少なくとも8時間以上はそれについて考えないようにします。
それからもう一度考えるとよりアイデアが出るという研究がありますので、クリエイティブなことをしたいとか新しいことを思いつきたいという人は、一旦それについて考えて先延ばししてからまた考えるということが重要ですし、この場合の先延ばしはクリエイティビティを高めてくれるので良い先延ばしです。
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一方で悪い先延ばしは、やらなくてはいけないことがあるのに手を付けずに違う事をしてしまうという先延ばしです。
これが最も危険で、やらなくてはいけないことがあるけど少し面倒だから10分だけ休憩してからにしようというぐらいであればまだマシですが、やらなくてはいけないことがあるのに意味もなくスマホを触ってしまったり、特に必要はないはずなのになんとなく机の片付けを始めてしまうということが結構多いと思いますが、これが最もヤバい先延ばしです。
この先の橋がなぜ起きるのかという原因を考えるとその対策も見えてきますが、これが起きてしまうのは衝動性が原因です。
人間は、それはやらなくてはいけないとか重要なことだと考えれば考えるほどプレッシャーが大きくなりますので、その目の前のものに対するプレッシャーに負けてしまうと他の簡単にできることをしようとしてしまうものです。
これは仕事でもよくあることだと思いますが、とても重要だけれど時間がかかり結果がすぐに出ないようなことこそ、そこからのプレッシャーが大きくなるのでなかなか手をつけることができず、書類の整理やメールの返信など、成果に繋がらないし失敗したとしてもそれほど悪影響がない簡単に手をつけることができることに手を出してしまいやすくなります。
これがまさに衝動性が原因で起きることであり、最近の研究では衝動性が高い人ほど、このような手をつけやすい代わりのことをするというタイプの先延ばしするということが確認されています。
傾向としては男性の方がこの傾向が強いということも分かっています。これは男性の方が衝動性が高いということがあるのだと思います。
衝動性を抑えて先延ばしを防ぐ対策
対策その1 :環境を整備する
この衝動性が気になる先延ばしを止めるためには、当然ですが自己コントロール能力を高めたり、先延ばしをなくすためのセルフレギュレーションというテクニックを学ぶ必要があるわけですが、簡単にできる方法としては、まず「環境を整備する」というのが良い方法です。
人は簡単に出来る代わりのことができる環境の中ではどうしても先延ばししてしまうものです。
誘惑が目の前にある場合にはそれをしてしまいます。
ですから、皆さんが仕事に集中したいとか家で勉強に集中したいと思った時に、何か別のことをしているということに気づいたら、その衝動性に負けてしてしまった違うことができないようにしてください。
例えば、僕の場合であれば撮影用にスマホを2台持っていますが、一方のスマホは SNS や動画のサービスなどが見れないスマホになっていて、メインでは普段こちらのスマホを使って、本当に自由な時間がある時だけそのようなアプリが入っている方のスマホを使うようにしています。
ついついしなくてもいいのに片付けを始めてしまったということに気づいた時は、そもそも片付けをしなくていいように物を減らすということも良い方法だと思います。
このように環境を整備することによって人間は誘惑に強くなります。
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対策その2 :誘惑に負けた自分を思い出す
自分が誘惑に負けないようにするためには、過去に自分がしてしまったズルや破ってしまった自分との約束を思い出すようにしてください。
これにより自己コントロール能力が働き、誘惑に強くなるということが分かっています。
自分がしてしまった失敗を思い出すというのもいい方法です。
これは逆に自分が誘惑に負けずにガマンできたところを思い出してしまうと、今日ぐらいは怠けてもいいかと考えてしまいます。
ですから、誘惑に勝ったところよりも誘惑に負けたところを思い出すことによって、自己コントロール能力は高まるということです。
対策その3 :長期目標を思い出す
勉強でも仕事でも、運動や筋トレでも、それをするのが面倒だと思ったら長期目標を考えてください。
筋トレが面倒だと思った時には、筋トレをするのは何のためだったのかということを思い出してください。
これを自問自答して明確に答えられるものがあれば人間は目の前の誘惑に抗いやすくなります。
この3つの対策を使って、ぜひみなさんも自分の衝動性をコントロールしてやるべきことに向き合えるようになっていただけたらと思います。
先延ばし対策のためのおすすめ本
今回のおすすめの本としては、今回参考にしているピアーズ・スティールさんの先延ばし対策についてまとめられた素晴らしい本があるのでそちらを紹介しておきます。
衝動性を抑えるセルフレギュレーションのためのおすすめ
今回のおすすめの動画としては、衝動性を抑えるセルフレギュレーションについて解説した動画を紹介しておきます。
目標達成のために邪魔になる誘惑をコントロールして前に進む為に役立てていただけたらと思います。
知識の Netflix Dラボは、今なら20日間無料で使うこともできますのでぜひこちらもチェックしてみてください。
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さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
1人1冊ですが完全に無料で、無料の期間が終わっても一度ダウンロードしておけばずっと聞くこともできるそうですので、まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
リサーチ協力:パレオチャンネル
免責事項:本内容は科学の面白さを伝えることを目的としたエンタメです。なるべく多くの方に、科学的思考に興味を持ってもらうために、参考資料や過去の動画を元に、大胆な独自の考察したもので、事実を確定するものではなく、あくまで一説です。動画の結論は実際の研究とは異なる場合があります。
僕は文献を読むのが好きなタダの理系であり、専門家ではありません。また、多くの科学者とも同じように人間ですから、間違うことも多々あります。実際に知識を利用する際にはご自分で調査するか、専門家に相談してください。
参考:Roy Baumeister - Willpower: Rediscovering the Greatest Human Strength