この知識はこんな方におすすめ
- トラウマを抱えている
- 過去の経験をひきずっている
アドラー心理学の嘘
今回はアドラー心理学の嘘として解説したいと思います。
アドラー心理学は流行りましたし『嫌われる勇気』という本でも結構話題になりました。
この本自体はストーリーとしても面白いですしとても良い本です。
ただアドラー心理学を本物の心理学だと考えている人もいますが、どちらかと言うと哲学に近いものです。
アドラーの考え方をギリシャ哲学の専門家である岸見 一郎先生が哲学的な要素と組み合わせて書かれた本です。
ですから、その本で書かれていることを極端に理解して、トラウマなんて存在しないとかトラウマは全て本人の思い込みだと言う人もいますがそんなことはありません。
今回はそんな間違いについて解説していきたいと思います。
まずは、トラウマというものが存在するのであればどうすればいいのかということになると思いますので、そのために役に立つ動画を今回のおすすめの動画として紹介しておきます。
こちらの動画では、トラウマをどのようにして乗り越えていけばいいのかということについて詳しく解説しています。
非常に参考になるであろうおすすめの本も紹介しておきますので、そちらもぜひチェックしてみてください。
さらに、僕のオーディオブックが無料で聞けるというキャンペーンのリンクも紹介しておきますので合わせてチェックしてみてください。
トラウマの大きすぎる影響とは?!
では、幼少期のトラウマが大人になってからどのような影響を与えるのかということを解説していきます。
今回参考にしている研究は、人間の脳とトラウマに関する様々な研究から54件の質の高い研究を抜き出して、合計で116,010人分のデータをまとめたというものになっています。
その結果分かったこととして、幼少期にトラウマになるような辛い体験をした人たちには5つの傾向が確認されています。
「思春期に入るのが早くなる」
まず1つ目の傾向としては思春期に入るのが早かったということです。
要するに、思春期にトラウマになるような体験をしたりトラウマを抱えた子供たちは妙に大人っぽくなったり思春期が訪れるのが早くなるわけです。
これだけを聞くと成長が早くなったように思うことだと考える人もいるかもしれませんが、実際にはそういうことではありません。
「細胞レベルで老化が加速していく」
思春期に入るのが早いというだけであればまだ良かったのですが、2つ目の確認された事実として、なんと細胞レベルで老化が加速していくということです。
つまり、老けやすくなっていたということです。
アドラー先生はトラウマなんて存在しないと言いましたが、実際にはトラウマの影響というものはかなり大きいもので、大人になってからもこの老化スピードは加速してしまうわけです。
これがトラウマの持っている大きなネガティブなポイントのひとつです。
「大脳皮質の厚みが小さくなる」
続く3つ目としては大脳皮質の厚みが小さくなるということも分かっています。
この大脳皮質というのは、社会的な人間関係における他の人との距離の取り方などのソーシャルスキルや自分自身の感情のコントロールなどのために重要なエリアです。
この部分の厚みが小さくなるので、社会的な人間関係のための能力や感情的な能力が低下してしまうということです。
「特に幼少期のトラウマの影響は大きい」
続く4つ目のポイントとしては、特に幼少期における暴力やトラウマというものは先ほどの大脳皮質の厚みを小さくする影響が大きいということも分かっています。
ですから、ある程度大きくなってからしんどい経験をしたり、人間関係で酷い裏切りを受けたり辛い恋愛をしたというのであればまだ乗り越えることはできますが、幼少期のトラウマはさらに脳に対するダメージも大きくなるのではないかということです。
「幼少期の貧困や虐待は認知や感覚の処理に影響を与える」
最後のポイントとしては、幼少期の貧困や虐待というものは認知や感覚の処理を司っている脳のエリアのサイズの減少と関係していたということです。
子供の頃に極端に貧困な生活をしたり虐待を受けてしまったというような場合には、認知能力や感覚処理能力が下がってしまい、直感や感覚を使った判断もしにくくなる上に、先ほど紹介したようにソーシャルな能力や感情をコントロールする能力も低下してしまう可能性もあるわけです。
さらに老化も加速してしまうという切ない結果です。
トラウマは存在するし精神面だけでなく肉体面にも影響を与える!
そういう意味では、やはり、トラウマというものは存在しますし、その影響はかなり大きいものだということになります。
研究者のコメントを見てみると、幼少期における逆境というものは人生の後半における健康レベルを予測するために重要な因子だと言われています。
ですから、例えば人生の前半だけを見るとトラウマは乗り越えることができると言えるのかもしれませんが、人生の後半ではやはりそのトラウマの影響というものは大きくなってくるということです。
ここには、うつ病や不安症のような精神的な健康だけではなく心血管疾患や糖尿病や癌などのリスクも高まるということもあり、肉体的な部分にもトラウマはデメリットを与えているということです。
現時点では、このようなトラウマのネガティブな影響を大人になって後から認知行動療法などにより治すことができるのかというと何とも言えない部分ではありますが、特に幼少期のトラウマやネガティブな体験というものは歳を取れば取るほどその影響が大きくなっていくものですから、その点から考えるとある程度若いうちに解決するための事をしておいた方が、その影響を小さくすることができるのではないかとも考えられます。
少しでも早くトラウマを乗り越えるためのおすすめ
やはり、トラウマについてはできるだけ早めに乗り越えておくのがいいと思います。
とはいえ、それがなかなかできないという人もいるでしょうし、どうしたらいいかがわからないという人も多いと思いますので、そのために役に立つおすすめの動画とおすすめの本を紹介しておきます。
あきらめの科学と言われるとイメージが悪いような気がする人もいると思いますが、これは過去を受け入れて未来への不安をなくし、今この瞬間に集中して生きていくというテクニックであるラディカルアクセプタンスという技術について解説した内容になっています。
トラウマというほどでもないけれど、引きずっている過去があるという人も少なくないと思います。
過去の恋愛が忘れられないというような過去にとらわれて前に進むことが出来なくなっている人にはぜひ見てもらいたい動画です。
トラウマを克服するためのおすすめ本
今回のおすすめの本としては、前に進むためにきっと役に立つ2冊を紹介しておきます。
こちらは心理療法のACTというものを使ったものになっていますが、トラウマを乗り越えるためにも非常に有効だと思います。
こちらの本はマインドフルネスを利用したトラウマを乗り越えるためのセラピーについて解説してくれています。
これでも合わせてトラウマの克服のために役立てていただけたらと思います。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
1人1冊ですが完全に無料で、無料の期間が終わっても一度ダウンロードしておけばずっと聞くこともできるそうですので、まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
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免責事項:本内容は、心理学の面白さを伝えることを目的として、参考資料や過去の動画を元に大胆な独自の考察したもので、事実を確定するものではなく、あくまで一説です。ここでの結論は、記載された論文とは異なる場合があります。
参考:https://doi.apa.org/doiLanding?doi=10.1037%2Fbul0000270