後悔の多い人ほど不幸になる
科学的に正しい後悔の方法について紹介します。
基本的には、当たり前ですが後悔することが多い人ほど不幸になります。過去は変えることができないので、あの時に違う選択をしていればもっと今が良かったのにというような後悔は良くないものです。
心配しやすかったり後悔しやすい性格の人もいると思います。このような人が前に進むためにはどうすればいいのでしょうか。
人生の意味感をもたらせてくれる後悔
カリフォルニア大学の研究で、後悔というものは、少し方法を変えるだけで人生の意味に深みを持たせてくれるということが分かっています。この人生の意味感というものはとても大事なもので、これを持っている人の方が、健康的でよく眠れて、仕事などに対してのモチベーションも高いものです。
この研究は4つの実験で構成されていて、かなり長いものなので若干端折りますが、2つのパターンで後悔をしてもらい、それがメンタルにどのような影響を与えたのかということを調べたものです。
参加者を2つのグループに分けて、
過去の失われたチャンスに対する後悔をしてもらったグループ
自分が手に入れたチャンスがもしなかった場合どうなっていたのか考えてもらったグループ
すでに失われたチャンスを過去に手に入れていたらという後悔と、実際に手に入れたチャンスが無かった場合もっとよくない今だったのかもしれないという反事実のタイプの後悔をしてもらったわけです。
その後に、2つのグループのメンタルをチェックしました。
その結果、反事実のタイプで過去をイメージしてもらったグループは、自分の人生に深い意味を感じられるようになったということです。
この反事実的な思考は、人生の意味を引き出す作用があるということです。
過去に自分が達成したことや、自分のターニングポイントになったようなこと、自分に影響を与えてくれた人との出会い、自分のアイデンティティを形成するためにとても役に立った本、どんなものでも結構ですが、それがもしいなかったら自分はどんな人生を歩んでいたのだろうかと考えてください。
それにより、人生に対して深い意味を持てるようになり、やりたいことが見つかったり、モチベーションが上がったりします。
反事実的思考で人生の意味感が深まる理由
他にも3つの実験が行われていますが、残りの実験では、反事実により人生の意味が深まる理由を調べてくれています。
結果としては2つの結論を導き出してくれています。
1. 畏敬の念を感じられるようになる
大自然を目の前にしたりすることで、人知を超えるようなものを実感し、人間がちっぽけなものだと感じることもあると思います。このような人の力を超えるような大きな存在を感じやすい人ほど、体内の炎症物質が減少したり、実際に健康になるということが分かっています。
運命のようなものを認識することが、畏敬の念を作り出してくれて、それが人生に深みを持たせてくれるということです。
2. 多角的に自分の人生を見ることができる様になる
自分の人生を多角的に見ることができない人は、自分の人生はこれしかないとか、他の可能性を理解せず人生が行き詰まっていると考えてしまいます。
そうではなく、もしあの時の自分の選択が間違っていたら、もっと悪くなっていたかもしれないし苦しんでいたかもしれないと考えることで、今の人生がいかに恵まれているか、そして、これから先も自分の選択によって自分の人生はいくらでも良い方向に進めていくことができると、多角的に自分の人生を見ることができるようになります。
ですから、皆さんもこの反事実的な思考をして頂けると、メンタルにも良い効果がありますし、モチベーションを湧いてきて自分のやるべき事も見えてくると思います。
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Researched by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
Reference:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20053036