この知識はこんな方におすすめ
- 困難も乗り越えられる自信とは?
- 挑戦し続けるために必要な自信は?
むしろ無い方がマシな自信とは?!
今回は自信についてです。
この自信についての話になると、いわゆる自己啓発のセミナーでただ自信を持てば全て解決するというようなことを言ったり、コロナでも若い人は甘えてはいけないというような意味不明な根性論を振りかざしてくる残念なおじちゃんがいたりしますが、多くの人が自信を持つべきだと言われて育ったと思います。
僕も同じように自信をもすべきだと言われ育ちましたが、残念ながら自分に自信を持つことができなかったタイプです。
そもそも自信というものがある方がいいのかと考えてみると、自信には2つのタイプがあります。
この2つのタイプの自信は対照的なもので、それがあった方がいい自信と、むしろそのタイプの自信を持っているぐらいであれば無いほうがマシな自信があります。
良い自信と悪い自信があるわけです。
この違いについて今回は解説したいと思います。
変に自信を持とうと頑張って、むしろ持っていない方がいい自信を手に入れてしまうと、自信を手に入れた上で人生お先真っ暗ということになりかねません。
そうならないための方法として今回は解説しておきたいと思います。
あなたは自信があるほうですか?
普段は自信満々なのに急に糸が切れたかのように自信がなくなったり、普段は自信満々なのにいざという時に全く頼りにならないという人もいると思います。
これは何が違うのかということも今回の内容で理解できると思います。
ちなみに、常に自信満々な人というのはいません。
タイミングや状況によって変わってくるものですから、それを理解しておく必要もあります。
良い自信と悪い自信 2つのタイプ
今回参考にしているのはジョージア大学などが行った研究で、まず結論としては、自信がないということよりも持っているとやばい自信があります。
この自信のことを心理学的には自尊心と言いますが、自尊心と言っても色々な自尊心があります。
中には自信がない人よりも脆弱で壊れやすいガラス細工のような自信もあり、ガラス細工が割れた時には、それにより手を切ってしまうような破片になります。
つまり、無いよりもある方が危険な自尊心というものもあるのではないかということを研究チームは考え、それを調べようとしたものです。
100人の男女を集めて全員の自尊心のレベルをチェックしています。
この自尊心のレベルのチェックにおいては、有名なローゼンバーグの自尊心尺度(Rosenberg Self-Esteem Scale)というものを用いています。
科学的にその人の自尊心のレベルをチェックした上で、心理学的に見たその人の人生に対する幸福感や、自分の生活や仕事に対する満足度などをチェックして、本当にいい自尊心と悪い自尊心の違いというものを明らかにしようとしたわけです。
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その結果興味深いことが分かっていて、この研究では、自信を安定型と防御型の2つに分けています。
この防御型の自信が結構問題になります。
安定型の自信であれば問題ないのですが、防御型の自信を持っている人は、簡単に言うと極めてトラブルに弱くなります。
ですから、普段は自信満々でどちらかというと周りから頼られることが多くて、自信満々だからこそそれほど周りから助けてもらうことはない人が、いざトラブルが起きるとその人の自信は砕け散ってしまうので、役に立たないだけでなく周りも助けてくれないので、頼ってきた人からは口だけで全く頼りにならないというような批判を受けたりします。
安定型自信
安定型の自信を持っている人は、自分の欠点も含めて受け入れることができている人です。自分という存在全体に対する自信です。
例えば、僕の場合であれば、時間を守ることが苦手ですしできないこともたくさんあります。
協調性も全くありませんし爆弾発言もしてしまいます。 よくないところはたくさんあります。
そんな自分の欠点もありますが、知識に対する貪欲さであったり一度決めたことは必ず成し遂げるというような良いところもあります。
そんな自分の欠点も良いところも全て含めて自分に対して自信を持つのが、安定型と呼ばれる自信のタイプです。
良いところだけを見せて悪いところは隠すのではなく、良いところはもちろん発揮して、悪いところも隠すことなく周りに見せることができる自信が安定型自信です。
悪いところももちろんたくさんあるけれど良いところもあるから、差し引きで考えたら自分に自信を持っていいのではないかと考えられるタイプです。
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防御型自信
非常に脆弱な防御型の自信を持つ人は、自分の欠点を受け入れることができていないタイプの自信を持っている人です。
普段は自信満々だけれど、自分の欠点があらわになってしまうようなトラブルが起きてしまうと急に弱くなってしまいます。
つまり、自分の良いところにだけ目を向けて悪いところを受け入れることができていない防御型の自信を持っている人は、いざ自分が自身を発揮するべき時に問題が起こります。
人が自分の自信を発揮しなくてはいけない時というのは、例えば、先が見えないことや断言できないことなど未知のことに挑戦する時にこそ自信が必要なものです。
いつも当たり前のようにしていることに対して自信を持っても何の意味もありません。
それは毎日している歯磨きに自信を持ったり1人で電車に乗れることに自信を持っているようなものです。
そうではなく、多くの人が怖くて出来ないことや普通であれば尻込みするようなこと、自分の人生や未来にプラスになることに対して自信を持っているから僕たちは前に進むことができます。
安定型自信と防御型自信の大きな違い
安定型の自信を持っている人は、自分にとって未知のことが起きた時に、自分にはそれは分からないし自分がうまくできるかどうかも分からないけれど、自分のネガティブな部分も含めて今まで自分がしてきたことや経験を踏まえて、挑戦すればきっとできるはずだと考えます。
自分には苦手な部分もありそれも普段から隠さず言っているので、そんな自分の苦手な状況になった時には助けてくれないかということを周りにも正直に言って、それにより実際に乗り越えていくことができるのが安定型の自信を持っている人です。
一方で、防御型の自信を持っている人は、自分にとって未知の問題が起きた時にそれが自分の得意ジャンルであればいいですが、周りに自信満々な自分を見せているので、いざという時に誰も助けてくれません。
自分の弱いところを認めることができていないので、そこを指摘されるような問題が起きた場合には簡単に砕けてしまいます。
このような違いがありますので、むしろ防御型の自信というものは持っていない方がいいのではないかと考えられるわけです。
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安定型の自信を持つ人は、何かしらのトラブルに遭遇しても周りを批判したり言い訳をしたりしません。
トラブルが起きても周りを批判したりすることもありませんし、自分の人間関係を壊すようなことをしません。
なんとかなるのではないかと考えて乗り越えていくことができます。
非常に脆弱なタイプの防御型の自信を持っている人は、何かしらの挑戦を目の前にしたり批判に晒された時に、そこから逃げることや自分を守ることを優先してしまいます。
その結果、周りの人を責めたり逃げたりするので、いざという時に役に立たないということになります。
あなたは安定型ですか?防御型ですか?
自分の弱点も含めて自信を持てているのか、自分という存在全体に対して自信を持てているのか、あるいは、自分のいいところにだけ目を向けて自信を持っているのか、この観点に沿って自分や相手を見ることにより、安定型なのか防御型なのか判断することができます。
もし自分が防御型だという時には、自分の弱いところも含めてちゃんと受け入れることが大切です。
いつも紹介しているセルフコンパッションやセルフアクセプタンスを使ってもらい、自分の弱点を受け入れていくというところから取り組んで頂けないと、その自信はいつか砕けてしまった時に心に破片が突き刺さって大変なことになりかねません。
是非参考にしていただけたらと思います。
自分の弱点を受け入れて前に進むために
とはいえ、自分の弱点や欠点を受け入れるのはなかなか難しいものです。
それができるようになり本当の意味での適切な自信を持つことができるようになるためのラディカルアクセプタンスについて解説した動画を含めて、 役に立つであろう3つの動画をおすすめの動画として紹介しておきます。
こちらは高すぎる理想と変えることができない過去を捨てて、未来を変えていくための方法について解説しています。
これはある意味諦めと受け入れの科学だとも思います。
変えることができない過去をずっと引きずっていると前に進むことはできません。
理想が高すぎて未来に対する不安が大きくなりすぎると、これも怖くて前に進むことができなくなります。
人間というものは過去への後悔と未来に対する無駄な不安によって、人生を切り拓き進んでいくことが出来なくなってしまいます。
大事なのは、過去に対する不安と未来への不安も全て含めて自分の一部だとちゃんと受け入れた上で今に集中することです。
これができれば今回紹介した防御型の自信を持っている人が抱える問題も乗り越えていくことができます。
そんな過去も未来に対する不安も受け入れて前に進むための方法であるラディカルアクセプタンスについても是非学んでみてください。
自信満々な人でも自信がない人でも自分の感情をコントロールする必要があります。
人はどうしても生きていれば嫌なこともありますし不安になったりすることもあります。
安定型の自信を持っている人は、そんなネガティブな感情を抱く時にも周りのせいにしたり感情をぶちまけたりはしませんので、割と感情をコントロールすることができますが、自信がない人や今回紹介した防御型の自信を持っている人は、どうしても感情が暴走してしまうことがあります。
そのような苦しい状況になった時に感情が暴走してしまうと、それはもっと苦しい状況になってしまいます。
ですから、そうならないためにもこちらの動画で苦悩耐性についても学んでみてもらいたいと思います。
苦悩耐性を高めておけば感情を上手にコントロールすることができるようになり、たとえ窮地に追いやられたとしても、自分を無駄に責めたり現実逃避することなく向き合うことができるようになります。
そうなれば、結果としてその苦しい状況から早く抜け出すことができるようになります。
感情コントロール能力を高めるための苦悩耐性について詳しく解説した内容になっています。
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どうしても自分に自信を持つことができない人もいると思いますが、決して自信満々な人になる必要はありません。
悪いところもあるけれど良いところもそれなりにあるから自分はそんなに捨てたものではないぐらいに、軽く自分を肯定できる程度になっておけばいいわけです。
こちらの動画ではそんな自己肯定感を高めるための方法について解説しています。
全く自分に自信を持つことができないとか、自分になんて良いところは何もないと考えてしまっている人は、まずはこちらで自己肯定感を高める方法から学んでみていただけたらと思います。
いずれの動画もDラボで今なら20日間無料で見ることができますので是非チェックしてみてください。
適切な自信を持つためのおすすめ本
自信をつくるためには行動する必要がありますが、どんな行動から始めればいいのかがわからないという人も結構いると思います。
そのどこから何を始めればいいのかということを教えてくれるのがこちらの本です。
自信を持つためには、不安をなくすという意味ではマインドフルネスがやはり役に立ちます。
こちらは僕の本ですが、今なら Amazon のオーディオブックであれば1人1冊ですが無料で聞くことができるキャンペーンの対象になっています。
ぜひこの機会にチェックしてもらい役立てていただけたらと思います。
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リサーチ協力:パレオチャンネル
参考:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1467-6494.2008.00493.x