様々な読書術がありますが、科学的にも正しいと言われ効果的だという方法に「メタ認知読書術」という方法があります。
理解力が高まる読書術については様々な研究が行われていています。
2013年にハジェテペ大学が過去に行われた様々な読書術研究の中から信頼性が高い研究を15個選び出して、本の理解力を高める方法を徹底的に調べたという興味深い研究があります。
そこから、本の理解力を高める読み方があるということがわかっています。
大きく分けて6つのテクニックがあります。この6つのテクニックを使うと一回読んだだけでも頭に入るようになります。難しい本でも何度も読み直したりすることがなくなります。
6つの読書テクニック
- プレディクティング(Predicting):本の内容を予測してから読む
- ビジュアライジン(Visualizing):視覚的に想像する
- コネクティング(Connecting):自分の知っていることや本の内容を結びつけていく
- サマライジング(Summarizing):要約する
- クエスチョニン(Questioning):自分に対して本の内容を質問する
- インフィリング(infilling):行間を読む
この内ふたつを解説しておきます。
プレディクティング(Predicting):本の内容を予測してから読む
書籍のタイトルや著者・目次・帯とかから皆さん色々想像することはすると思いますが、記憶に残すための「予測」とは、自分の過去の経験や自分がすでに持っている知識を使って、この本にどんなことが書いてあるのかを予測するということです。
そうすると自分の記憶と結びつけて予測するので、自分の予測とどれぐらい違っていたのかということを後からチェックできるようになるので意外性が記憶として残るわけです。予測があるから意外性への驚きがあって記憶に残るものです。
読み終わった後に、自分の予測がどれぐらい合っていたのか自己採点することが大事です。ですから、予測をメモしたりしておくことがいいと思います。ぼくのおすすめは、目次のこの部分はこんなことが書いているのではないかなということをスマホに音声でメモする方法です。全部ではなくても興味ありそうな部分だけでもいいと思います。
ビジュアライジン(Visualizing):視覚的に想像する
内容を頭の中に思い浮かべてみるということです。小説とかであればみなさんしていると思います。小説のストーリーであれば、後から聞かれても説明できるのに、実用書になるとなぜ説明できなくなるのか。
それは、いい小説であれば物語をまさにビジュアライジングしながら読んでいると思います。だから記憶に残るわけです。ところが参考書や実用書というのはそれができないから記憶に残らないわけです。
ですから、最近流行っているマンガでわかるシリーズとかは想像できるから残りやすいというのもあります。
実用書や専門書・参考書も方法が違うだけでビジュアライジングできます。
論理構造を絵でイメージすることです。
つまり、マインドマップのように前提・解説・結論を絵でイメージします。例えばこの研究は前提がこれ、意外な実験としてこういったものがあって結果はこうなったということをパズルのように頭の中に映像で想像してください。パーツでイメージしてそれぞれの繋がりを思い浮かべるだけでも記憶に残りやすくなります。
ガリレオのノートも絵のようになっています。検索すると出てくると思いますから見ていただくと論理構造が絵のようになっています。
実際に学生の方達におすすめしたいのが、テスト勉強をするときにテスト範囲の内容を細かいところまでは書けなくてもA4の紙一枚に纏めてみてください。よく試験前に何枚も何枚もプリントを見返したりしている人がいますが記憶に残らないものです。A4用紙1枚に試験範囲の内容の用語や単語をビジュアライジングして纏めておいて試験前にそれを見返すと、記憶を引き出しやすくなります。これだけでもテストの結果はよくなります。
人間は、パーツひとつひとつは記憶しているのに、繋がりを覚えていないから出て来ないことが多いわけです。ですから、繋がりをイメージしておくことが大事なわけです。
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