メンタル強化

子供時代のトラウマが脳に与える影響とその対策

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DaiGo MeNTaLiST

兵士や退役軍人で同僚が目の前で爆弾で吹っ飛んだレベルまでトラウマを対象にした研究はいくつもありますが、子供時代のトラウマは脳機能すら変えてしまうということがわかっています。だから、もうどうにもならないということではなく、基本的にトラウマは一定数の人達は乗り越えることが出来ます

心的外傷後ストレス成長

PTSD(心的外傷後ストレス障害)は非常に強烈な障害を残しますが、この先にどうやらPTSGというものがあるらしいということがわかっています。PTSG(Post Traumatic Stress Growth)は心的外傷後ストレス成長です。強烈なトラウマを感じた人達がその辛い体験に意味を見出してそれを乗り越えることによって圧倒的な成長を手に入れるというものです。
過去の自分のトラウマが自分にどのような影響をもたらすのかを理解した上で、それについて対策をしながら意味を見出していき、その結果として強烈な辛い経験さえも抑えて成長に繋げていけるのではないかということです。

子供時代にトラウマを抱えてしまっているとか、トラウマまではいかないけれど辛い経験をした人がどんな悩みを抱えやすいのか?それによりどんな損失や害を受けやすいのか?そして、どんなことに気をつけていけば良いのか?を理解し、そこから自分の過去のトラウマと向き合えるようになりつつ、その先のPTSGに繫げることで、結果的にトラウマ経験のない人よりも成長できるというのが今回の内容です。

僕も子供の頃に虐待こそされなかったものの社会的な虐待とも言えるいじめを経験して8年間孤立していましたので、そこから人を信用出来ないという感覚を植え付けられましたし、それを乗り越えるのはけっこう大変でした。今でこそチームで何かをしようとか人と一緒に取り組もうと考えることが出来るようになりましたが、テレビに出始めたり仕事をし始めた時もその感覚に自分の足を引っぱられました。テレビに出始めた頃はテレビ関係の方々は忙しすぎるので悪意はないけれど適当な人が多いものですが、僕はそれを全て悪意だと感じてしまっていて、そこから色々なトラブルもありました。
皆さんには、トラウマや辛い経験があったとしてもそのせいで損をして欲しくはないので、そんな僕の経験も踏まえてご紹介します。

子供時代のトラウマは脳機能すら変えてしまう

ウィスコンシン大学の論文で、子供時代のストレスは人間の脳機能すら変えてしまうというものがあります。
以前、親の育て方や教育で子供の性格は変わらないということを紹介したことがありますが、これは正確にいうと半分は正しいですが半分は間違っているといえます。つまり、英才教育とか子供の性格を良い方向にしようと色々親がやってもたいして変わりませんが、虐待とかは別です。
人間がお金を手に入れても不幸を減らすことは出来ても幸せにはなれないというのと同じで、マイナスを止めるのとプラスにするのは方法が違うわけです。マイナスを減らすのとプラスを増やすのとでは戦略が違うということです。
これと同様で、子供の頃に受けた虐待などの強烈なストレスは脳にすら影響を与えてしまいます。

この研究では、54名の男女を対象に8歳の時点でトラウマといえる体験をした人だけを集めて実験を行っています。被験者達の体験としては、例えば、目の前で両親が強盗に殺された、両親がアルコール中毒で虐待を受けていた、虐待されて保護されて別の家庭で育った、食べ物をまともに与えてもらえず栄養失調だった・・・といったかなり強烈なまさにトラウマと言えるようなかなり辛い体験をしています。
この子供たちの脳をスキャンして金銭報酬タスクを行いました。これは画面の中にランダムにいろんな図形が表示され、例えば画面に丸が表示されたらお金がもらえて四角が表示されたらお金が没収されるギャンブルのようなゲームです。
これにより、お金の「損と得」に対して子供たちの脳がどのように反応するのか、つまり「リスク」に対する脳の反応を調べたものです。
この結果、子供時代に重いトラウマを抱えた人はそのトラウマの重度が高ければ高い人ほど、リスクに対して鈍感になるということがわかっています。つまり、ギャンブルでお金を突っ込んでしまったりリスクを取りやすくなってしまうということです。

飲食や不動産の起業家でも、儲かるかどうかもわからないのに大きな借金をして今は成功しているという人がいますが、結構幼少期に親の虐待を受けていたとかもともと身寄りがなく育ったとか聞きますが、こういう人達は無茶苦茶リスクをとれます。子供時代の虐待が重ければ重いほどリスクの可能性に鈍感になります。
良い意味ではリスクをとって挑戦できるともいえますが、悪い意味では無駄なリスクまで取る可能性もあります。ですから、行き過ぎたリスクを取った結果として犯罪に手を出したり危ない投資に手を出したりということも起きてしまいます。

リスクに鈍感なのも成功する可能性もあると考えて辛いことも意味があると思えるかも知れませんが、この先があります。
一旦危険にさらされたりリスクが現実化されると、他の人よりもリスクを恐れて敏感になります

つまり、子供の頃にトラウマを抱えてしまった時の一番の問題点としては、リスクに対して鈍感になってしまい、そのリスクの先が上手くいけばいいですが、往々にしてトラブルの火種にも気づくことが出来ずそれが大きくなって取り返しがつかない状態になって初めて気づきます。そして、気づいたら最後怖くて何もできなくなってしまいます。トラブルに気付くのが遅く、トラブルから受ける心理的なダメージには弱いということです。

これは決して合理的な思考ができないというわけではありません。気づくのが遅くて意思決定を間違ってしまい気づいたら焦ってパニックになってしまうわけです。ですから、上手くいっているときは良いですが、踏み外すと一気に落ちてしまう可能性が大きいです。

会社を一回倒産させても懲りずにもう一度同じビジネスに挑戦したりする人がいます。これは良い言い方をすると忍耐力があって頑張っているといえますが、子供時代にトラウマを抱えた人達は、自分が何かをしようと挑戦して失敗した後のネガティブな経験からフィードバックを受けて学ぶことが無いということもわかっています。ですから、ギャンブルのようになってしまうわけです。
自分の失敗から行動の改善に繋げないという特徴が出てしまいます。

子供時代のトラウマが人間の脳をリスクに対して鈍感にしてしまい、さらにはリスクが現実化した時には恐怖を感じて敏感になってしまうということです。それほどまでにトラウマは脳機能に大きな影響を与えるものです。

できる対策としては

このような場合、選ぶ手段は2通りです。

ひとつは、PTSGを目指して、トラウマに意味を見出すことによって自分の中にそのトラウマを吸収し成長を目指すことです。
例えば、トラウマではなくとも幼い頃に嫌なことがありグレてしまったけれど大人になって丸くなりましたというのも乗り越えているわけです。そこに、何か大きな意味があったのではないかと考えることで自分の力にしていく方法です。

もしくは、自分はリスクに気づきにくいから、悲観的な人や内向的な人はリスクに気づきやすいので、そんな人と組みリスクに気づいてくれて信頼できる仲間と一緒にフェアな関係で挑戦していくのも方法です。
そして、トラブルが起きた時には自分はパニックになりやすいということを踏まえて、リスク思考ではない人で相談できて頼りがいのある人を探しておくことです。信頼できて相談できる友達が大事です。

子供時代にトラウマがあっても、それで成功できないとか失敗するということではありませんので、その陥りやすい罠を知って気をつけることで進んでいってほしいです。

ネガティブな経験を力に変えるための参考動画
完璧を求めすぎる人のためのマキシマイザー脱出思考法
▶️https://www.nicovideo.jp/watch/1521798902
トラウマの先の圧倒的成長=PTSGを目指すストレスを力に変える心理学
▶️https://www.nicovideo.jp/watch/1454041141
信頼できる人できない人を見抜く、裏切りの心理学
▶️https://www.nicovideo.jp/watch/1457336126

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