非常に簡単にコミュニケーションにおいて優位に立つ方法を紹介させてもらいます。
コミュ力が高いとかコミュニケーション能力に優れている人が皆さんの周りにもいると思いますが、細かい違いで大きな差が生まれていることが結構あります。
以前ニコニコでも紹介しましたが、コミュニケーションに上手くいく人といかない人では、話題の選び方が違い、これもほんのちょっとした違いなのに、大きな差になるという話も紹介しました。
人間関係において絶大な効果のあることとは
今回はシカゴ大学の研究をもとに、表現能力や喋りの上手さなどは全く関係なく、僕たちがコミュニケーションにおいて最も意識するべきことをひとつ紹介させてもらいます。
それは・・・
「ありがとう」です。
感謝の気持ちを言葉としてちゃんと伝えるということの効果を多くの人は見くびっています。
大事な人や身近な人、家族や会社の人たち、色々な人に感謝の気持ちは持っているでしょうが、それを実際に表現しない人が多いものです。この感謝の気持ちを実際に伝えることで、僕たちが想像している以上の効果が得られるということが、シカゴ大学の研究で分かっています。
感謝の気持ちを伝えることの力
この研究では、参加者の人達に同僚に対して感謝の気持ちを手紙にしてもらうという実験を行っています。内容としては、その同僚のおかげで自分が新しい知見を得ることができたとか、同僚のおかげでいつも仕事でいい機会をもらっている、というようなその相手がどれぐらい自分の人生に影響を与えてくれたかという感謝の言葉を手紙にして送りました。
そして、その手紙を書いた参加者たちに、手紙を受け取った相手がどれくらい喜んでくれるか、あるいは、いきなりそんな手紙をもらってひいてしまうと思うか、ということを尋ねました。
研究者たちは、その手紙を受け取った人たちが実際にどのくらい喜ぶかあっということも調査しました。
要するに、自分の人生に良い影響を与えてくれたという感謝の手紙を書く時に、相手がどれくらい喜んでもらえるかという予想と実際に受け取った相手がどれくらい喜ぶのかということのギャップを調べたものです。
ほとんどの参加者の人達は、いきなりそんな手紙を送って喜んでもらえるどころかひいてしまうとか、まぁ一応読んではくれるだろうぐらいにしか思っていませんでしたが、受け取った人たちの喜びは想像を絶するレベルのものでした。
ネガティブに思った人は一人もいなくて、僕たちが思っている以上に喜んでもらえるということです。
この研究チームの人たちも言っていますが、僕たちは感謝の力を甘く見ているということです。特に自分の人生を変えてくれたというぐらいの大きな感謝をはっきりと伝えるということは、僕たちにとってとても大事なのではないかということが示唆されたわけです。
感謝軽視バイアス
感謝というものは言われないと気づけないものですし、この実験でも分かっていることですが、表現力は重要ではありませんでした。
この実験では、こんなにも効果があるコミュニケーションなのに、なぜみんなしないのかということを調べる実験も行っていて、それによると、多くの人は自分が相手に対して感謝していることを相手は気付いているだろうと勘違いしているということです。感謝の気持ちを伝えなくても相手は分かってくれているだろうと思い込んでいるけれど、実際には言葉ではっきり伝えないと分かってはもらえないということです。
さらに、ほとんどの人がこのような感謝の気持ちを伝えるために表現力が必要だと考えてしまい、自分が表現力がないから手紙を書いて伝えてもうまく伝わらないのではないかと考えがちですが、実際はこれも思い込みで、実際にはその表現力はほとんど関係なく、受け取った相手は、文章から感じられる温かみや感謝の気持ちを伝えたいという姿勢だけで判断していました。
ですから、表現力が必要ないということです。
自分の人生を変えてくれた人に、相手が自分に対してしてくれたことが自分の人生にとって影響を与えてくれたことを大げさに感謝の気持ちを伝えるということは、重要なコミュニケーションテクニックだと言えます。
ほとんどの人がこの大きな力を知らないということがポイントです。感謝を伝えないバイアスから脱出するだけでも、かなり人間関係で優位に立つことができます。
自分の生活や考え方に対して、人生を変えたレベルで影響を与えてくれた人に、手紙でなくても LINE は会話でも結構ですから、はっきりと伝えてみましょう。
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▶︎https://www.nicovideo.jp/watch/1539268803
Researched by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
Reference:https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/0956797618772506?journalCode=pssa