この知識はこんな方におすすめ
- リスクを恐れず挑戦したい
- 失敗やミスをしたくない
「制御焦点理論」
今回は制御焦点について解説したいと思います。
これは人間のモチベーションが湧く仕事の仕方や勉強の仕方など行動の仕方は何なのかということをベースにして人の性格を2つに分けた理論のことです。
このような人間の性格をタイプ分けするような理論というものは、いわゆる心理テストのようなものであまり意味がないものが多いですが、この制御焦点という考え方には結構科学的な根拠もあり使いやすいものですから、今回はこれについて解説したいと思います。
誰でも自分のキャラを変えたいと思う時もあるのです。
もっとあの人のように外交的だったらきっと仕事もうまくいくのにとか、このような状況では自分の巣のキャラをもっと出すことができたいいのにと考える時もあると思います。
この制御焦点というものは生まれつき決まっているものではありますが、短時間であれば変えることもできます。
ですから、今回はこの制御焦点のタイプとして皆さんが2つのタイプのうちどちらなのかということを解説して、さらに、それを上手に乗り換えていく方法も紹介していきたいと思います。
攻撃型と防御型
まずこの制御焦点というものは攻撃型と防御型に分かれます。
攻撃型というのはリスクを恐れず挑戦して防御型は緻密さや安全を優先する性格です。
例えば、攻撃型であれば仕事でも勉強でも、自分が何かを手に入れたり進歩したり達成するというような今ない何かを手に入れるということをモチベーションにする傾向があります。
このタイプの人はあまりリスクを恐れないので、みんなが驚くような大きなチャンスを掴むこともあります。
ただ、一方ではリスクにも飛びついてしまうので間違いやトラブルなどを引き起こしやすいということもあります。
このような傾向に心当たりがあるのであれば皆さんはどちらかというと攻撃型ということになります。
防御型は自分の目標に対して失敗したら何を失うのかということをベースにしてモチベーションにします。
例えば、この仕事で成果を出さないと自分の立場が危うくなってしまうとか給料が下がってしまうかもしれないから頑張ろうというようにリスクを減らしていく考え方をします。
その分仕事は緻密で信頼性があるように周りから評価を受けたり落ち着いた雰囲気を感じられがちです。
仕事もきっちりとこなすという性格の人が多いです。
ただし、デメリットもあり、リスクよりも安全や安定を優先するのでチャンスを逃してしまいやすいということもあります。
コツコツとこなすことが得意だけれど大きなチャンスは逃してしまうことも結構多いです。
多くの人はこのどちらかのタイプに分類されるというのがこの制御焦点理論です。
これはかなり科学的根拠に基づいた理論ではありますので、自分がどちらのタイプなのかということを知っておくことは人生を上手に生きていくために重要なことでもあります。
皆さんはどちらのタイプですか?
リスクを恐れないけれど時々ミスも犯してしまう攻撃型と何かを手に入れる目標を立てるよりは何かを失うことを避けるために頑張るということが多い防御型のどちらでしょうか。
これはどちらがいいとか悪いという話ではありません。
チャンスを掴みにくい防御型となると嫌なイメージを持つかもしれませんが、逆に言うと失敗しづらいわけです。
物事を細かく精緻に進める場合には防御型の方が有利です。
一方で、どんどんリスクを取っていく必要があるとような場合には攻撃型の方が有利になるというだけです。
ここで気付いた人もいると思いますが、これは両方の良い所だけを取ることができないのかと考える人もいると思います。
つまり、時には防御型になりたいという時もありますし攻撃型になりたいという時もあるはずです。
正確さや慎重さが求められる仕事に関しては、できれば防御型でコツコツと仕事を進めてミスを減らしたいですし、これは自分の人生がかかっているからチャレンジしたいという時にはよりリスクを取れるようになり決断できるような攻撃型になりたいはずです。
この攻撃型と防御型で自分がどちらのタイプなのかということを把握すれば、それを一時的に変えることはできます。
ですから、皆さんがもしリスクを恐れてしまう防御型のタイプだったとしても、普段はその性格を活かして緻密に仕事をこなせばよく、ここぞという決断が必要な時にだけ攻撃型に一瞬変わりまた戻ればいいわけです。
一方で、普段はリスクを恐れず挑戦ばかりしているような起業家のような人は、ここだけは失敗してはいけないという部分に関しては一旦防御型になり細かいチェックを行い、それが済んだらまた攻撃型に戻るというように使えばいいわけです。
このように上手に切り替えることができるというのが今回参考にしている研究です。
遺伝子的にどちらがベースになるのかということが決まりますので、あくまで一時的に切り替えることができるというものではありますが、その切り替えができるという部分がとても興味深いポイントになります。
まずは自分が失わないために頑張る防御型なのか何かを手に入れることこそが目標になる攻撃型なのかということを考えてみてください。
防御型の人へ
リスクを恐れてなかなか行動することができないという人が一時的に攻撃型になりたいという場合にはどうすればいいのでしょうか。
一時的にリスクを取れる人間になるためにはどうすればいいのでしょうか。
まずは自分の仕事やキャリアに関する目標を思いつく限り紙に書き出してください。
その上でそれぞれの目標についてその目標に成功したら何が手に入るのかということを書き出してください。
これは攻撃型の人は普通にできることですが、防御型の人はデフォルトでマインドが失う事に注目するようになっていますので、自分の目標に対して何が得られるのかということをあえて紙に書くということを行います。
そして、自分が何か仕事をする時にはその紙を見直して何が得られるのかということを意識して取り組むようにします。
これは紙に書いて目の届くところに貼っておいてもいいと思います。
仕事に取りかかる前にそれを見て何が手に入るのかということを考えてから行動するようにします。
これだけではうまくいかないという場合には、遠い未来を想像するということもいいと思います。
例えば、10年後にどんな自分になっていたいのかとかどんな仕事をしていたいか、どんな場所に住んでいたいかとか何を持っていたいのかというようなことを考えて、できるだけ理想的な将来像を描いてみてください。
逆に言うと、攻撃型の人はチャンスを掴もうとばかり考えているので将来のことしか見えていません。
防御型の人は失敗を恐れるために過去のことや近い未来のことばかりを意識してしまいます。
ですから、あえてその意識を遠い未来に向けることができれば希望的な観測も出来るようになります。
そして、過去に自分がやり遂げたことを思い出してみるというのも良い方法です。
過去に自分が達成したことややり遂げたことを思い出して、1分から2分程度その感情に浸るというのも効果がある方法です。
つまり、防御型の人は失敗を恐れてリスクを取れないわけです。
ですから、その心配を減らすために、あえて過去の栄光に浸ったり遠い未来の大きな可能性を意識したり手に入れられる物を考えることによって攻撃型に近づけることができるということです。
防御型のなかなかリスクを取ることができないという人はぜひ使ってみてください。
攻撃型の人へ
では、攻撃型でリスクは取れるけれど、あまり考えることなく行動してしまいミスや失敗をしてしまうことが多いという攻撃型の人が一時的に防御型になりたいという場合には、まずは先ほどと同じように自分の仕事やキャリアにおける目標を思いつく限り紙に書き出してください。
その上で、その書き出したそれぞれの目標に対してそれに失敗したら何を失うのかということを考えてそれも紙に書き出してください。
例えば、起業したいという目標を掲げていたのであれば、もしそれに失敗したら自分は何を失うのかということを考えてみてください。
そして、大事な仕事を始める前に防御型の自分を作り出したいと思った時には、自分が失敗した時に何を失うのかということをそれを見て思い返してください。
それにより攻撃型の人も防御型のように行動することができるようになります。
つまり、攻撃型と防御型の人の違いとしては、何かの目標を立てたり行動をする時に自分が手に入れるものに目が向きやすいのが攻撃型で、逆に、自分が失ってしまうものに目が向きやすいのが防御型だということです。
ですから、その思考をあえて必要に応じて切り替えるようにするわけです。
攻撃型の人があえて何を失うのかということを考えてから仕事に手をつけることによって、それにより防御型のような行動ができるようになるわけです。
その仕事に失敗したら10年後にどうなっているだろうかということを考えるのも良い方法です。
自分が目の前のことに挑戦しようと思っている時に、もしそれに自分が失敗したら10年後の自分はどうなっているだろうかということを考えてみてください。
これに失敗したら10年後には相当悲惨な生活をしているかもしれないとか、会社の中で立場がなくなっておそらく会社も辞めているだろうというようなできるだけ悲観的な将来像を思い描いてください。
攻撃的な人は楽観的になりやすいので、攻撃型の人が防御型になりたいという時には悲観的に考える必要があります。
防御型の人が攻撃型になりたいという時には楽観的に考えるというのがポイントになります。
他には、過去の自分の大きな失敗を思い出すというのも良い方法です。
自分が過去にしてしまった大きな失敗やミスを思い出し、底から湧き上がってくるネガティブな感情に1分から2分ほど浸ってください。
これも防御型を発動させるための良い方法になります。
過去の失敗というと誰でもいろいろとあると思います。
もちろん、大抵の人はそれを乗り越えて進んできているわけですが、その失敗をしでかしてしまった時の苦しかった自分を1分から2分ほど思い出してみます。
今自分が同じ状況だったらどうだろうかというのことを考えるとその1分から2分の間思いっきり凹めます。
そうすると冷静に物事を見れるようになります。
攻撃型でリスクを取りまくりだという人はぜひ試してみてください。
注意してほしいポイントとしては、先ほど紹介したようにこの攻撃型と防御型というのは生まれつき決まっているものですから、それを一時的に切り替えることはできますが性格自体を変えることは難しいことです。
ですから、攻撃型の人はそのリスクを取ることができる自分の性格を活かして、防御型の人は安心や安全を取ることができる自分の性格を活かすということを必ず優先してください。
どちらが良いとか悪いということではありませんので、自分の元々の性格を活かす戦い方をした上で、時にそれを切り替える必要があるはずですので、そんな時に使うようにしてください。
ちなみに、僕の場合は実はこう見えて防御型なのでリスクを嫌がり極限まで減らそうとするタイプです。
ですから、僕がチームを組んだり誰かと組もうとする時には結構攻撃型の人と組むと上手くいくということが多いです。
つまり、自分の制御焦点を理解することができれば誰と組めばうまくいきやすいのかということも分かるということです。
性格を変える心理学のおすすめ
今回はそんな自分の性格と仕事や勉強と向き合うための方法について解説させてもらいましたが、他にも自分の望む性格を手に入れるための方法はありますので、そんな方法について解説した動画を紹介しておきます。
メンタルが弱い性格を変えるために
メンタルが弱い性格を直したいという人も多いと思います。
言いたいことをなかなか言うことができないとかついつい怖がってしまうとか、もう少しメンタルが強くて凹みやすさがなければもっといろいろとうまくいくのにという人も多いと思いますが、さまざまな性格特性の中で最も直しやすいのはメンタルの弱さです。
メンタルの弱さは鍛えることができますので、こちらの動画を参考にしてもらいぜひ実践していただけたらと思います。
自分の人生を変えたいという人のために
本気で自分の人生を変えたいという人のためにカリフォルニア大学が作った人生改造プログラムについて解説した動画になっています。
これはかなり本気の内容でその6週間はとても大変ではありますが、カリフォルニア大学の実験では本当に人が変わったかのように性格の指標や行動が大きく変わっています。
そんな6週間で自分の人生を大きく変えるための方法について解説した内容になっています。
こちらもぜひチェックしてみてください。
性格を活かして前に進むためのおすすめ本
今回のおすすめの本としては、自分の性格を活かして前に進むために役に立つ本を2冊紹介しておきます。
こちらの本は自分の性格をどのように活かせばいいのかということを教えてくれる本です。
今回紹介した防御型と攻撃型も生まれつき決まるもので変わらないと紹介しましたが、そもそも一時的に帰るということ以外に根本を変える必要はありません。
自分の性格はそれをどのように活かせばいいのかということを考えることの方がはるかに大切です。
自分の性格に関わらず成功するためには成長マインドセットという考え方を身につける必要があります。
これを身につけることができれば、どんどん自分の人生も自分で変えていくことができるようになります。
いじめられっ子だった僕が今あるのは自分を変えることができるということを学んだからです。
この自分を変えることができるという考え方を成長マインドセットと言います。
この成長マインドセットというものは身につけることができるもので、その方法について教えてくれる本です。
自分の人生を変えることができると思えなければ努力できないはずです。
努力をしないから変わらない、変わらないから自分の人生はこのままだし自分の才能はここまでだと諦めてしまいます。
そんな人生を諦めてしまわないためにこちらの本は役に立つと思います。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックが無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
1人1冊ですが完全に無料で、無料の期間が終わっても一度ダウンロードしておけばずっと聞くこともできるそうですので、まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
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リサーチ協力の鈴木祐さんの論文解説チャンネルもオススメです
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本内容は、記載された参考資料のみならず、過去の動画を元に大胆な独自の考察したもので、あくまで一説です。ここでの結論は、記載された論文とは異なる場合があります。
参考:Heidi Grant (2009)The Psychology of Goals