お金・ビジネス

借金の心理学〜なぜ返済はなくならないのか

2020年1月3日

借金の心理学〜なぜ返済はなくならないのか

DaiGo MeNTaLiST

この知識はこんな方におすすめ

  • 借金が減らない
  • ローンの返済が辛い
  • やるべき事が多い

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借金とカードローンがいつになっても減らない理由

借金とカードローンがいつになっても減らない理由について紹介させてもらいます。
借金がなかなか減らないとか借金で苦しんでいる、カードローンの返済が毎月きつい、貯金したいけれど毎月残らないというような方がなぜそのようになってしまうのかということを解説したいと思います。
ちなみに、借金やカードローンは経済的な意味以外でもかなり危険な影響を僕たちに及ぼすということが分かっていますので、基本的には、よほど得する算段がない限りは借金はやめておいた方がいいです。ビジネス上銀行からお金を借りる必要があるというような場合であればまだ分かりますが、そういう意味もなく、特に個人レベルで借金をする意味はありません。

まず結論から紹介すると、借金をすると頭が悪くなるというかなり衝撃的な研究結果が出ています。
借金をすると頭が悪くなってしまうので、より稼ぐのが難しくなってしまいさらに借金をしなくてはいけなくなるというマイナスのループが生まれてしまいます。

不足している感覚が及ぼす影響とは?!

これは、Ideas42というチャリティー団体が行った調査を基にしていて、人間には何かが少ないとか何かが足りないという感覚がとても良くないものです。
時間が足りないとか睡眠が足りていない、お金が足りてないというような感覚は、実際に足りているかどうかを別として、その足りてないという欠乏の感覚が僕たちの人生にとてもネガティブな影響を与えてしまいます
例えば、実際には十分な睡眠をとっていたとしても、今日は眠れなかったとか睡眠時間が足りていない、睡眠の質が悪かったと思い込むだけで、睡眠不足の人と同じような影響が人間の体に起こります。
そういう意味で、睡眠はとても難しいものでもあり、ほんの少しの時間しか眠れてない人でも十分に眠れていると感じている人もいれば、ほんの10分程度いつもより睡眠時間が短いだけでも、9時間以上眠らないと頭がぼーっとしてしまうというようなことを言う人もいます。この違いも欠乏感による違いが原因なのではないかと言われています。

このチャリティー団体が低収入に悩んでいる200人のシンガポール人を対象に研究を行っています。
参加者の頭の回転の速さである認知機能を測るテストを行い、それと同時に、全員の不安レベルとストレスレベルを測り、さらに、お金に関する損得の判断がどれぐらいちゃんとできるかという金銭的な判断の判断力をチェックしました。
頭の回転の速さを測る認知テストと不安やストレスレベルを測るチェックテスト、そして、お金に関する判断力を測るマネーテストの3つのテストを行い、その後に、チャリティー団体がお金に困っているその参加者のためにその人のローンを全額返済するということをいきなり言いました。そして、それによる参加者の変化をもう1度確認しました。
お金の悩みが消えたことによって、人間の脳の機能や不安やストレスレベル、お金に関する判断能力がどれぐらい変わるのかということを調べたものです。

普通に考えると、急にお金に関する心配がなくなったら、不安やストレスは無くなるかもしれないけれど、別に頭の回転の速さやお金に関する判断能力までは変わらないような気がします。
よく借金する人はお金を肩代わりしてあげてもどうせまた借金するから意味がないというような話もよくありますが、実際には、お金がないという感覚や借金をしていて毎月の返済があるという感覚が人間の脳にダメージを与えていたのではないかということを示唆する研究データが確認されています。

お金の悩みがなくなった途端に…

この研究からわかったこととして、お金に対する悩みを解消してから参加者たちにもう一度テストを行ってみたところ、借金をしている人の場合は73%の人たちが不安を抱えていましたが、それが53%に低下しました。借金がなくなれば当然不安は減るでしょうから、これは当たり前かとも思います。
お金に関する判断能力テストしたわけですが、これは簡単に言うと、目の前の欲求をどれぐらい我慢して将来のより大きな得を得る判断ができるかどうかということが含まれています。つまり、目の前の欲求に負けて無駄遣いばかりして借金を抱えるのではなく、将来のために目の前の欲求を抑えて正しい判断や行動が取れるかどうかということです。
その目の前の欲望に流されやすい人の割合が借金をしている人たちの場合は44%でしたが、それが33%まで低下して、物事をちゃんと長期的に考えることができるようになっていました。つまり、自分をコントロールしてやってはいけないこととやるべきことを分けることができるようになり、将来のために計画的に今の行動を決めることができるようになったということです。

お金に関する悩みがなくなっただけで、人間は未来のことをちゃんと考えて計画的に行動することができるようになったわけです。
ですから、頭が悪いから無計画になっているのではなく、もしかしたら、お金が足りないという感覚に苛まれたことによって人間は無計画になってしまうのではないかということがこの研究結果から見えてきます。
さらに、頭の回転の速さを測る認知テストでは、このテストのエラー率は、借金を抱えている場合には17%でしたが、借金の心配がなくなった直後に再度行うと、そのエラー率が4%まで低下していました。

お金が足りない感覚が負のループを作り出す

ですから、借金がなくなることによって不安やストレスがなくなるということはわかる話ですが、それだけではなく、頭まで良くなったということです。
それにより将来に対する判断もちゃんと合理的にできるようになり、借金は返済すると頭が良くなるということになります。
逆に言うと、借金をするとその借金によるストレスやプレッシャーにより脳の認知機能や判断能力は低下してしまい、それがお金に対する判断を間違わせたり仕事でもミスが多くなってしまいます。そうなると、当然ですがお金を稼ぐ力も減ってしまいます。お金を稼げなくなってしまうとどんどんプレッシャーは大きくなってしまい、お金が足りなくなるのでさらに借金をしてしまい、その借金がさらに脳機能を低下させて・・・というマイナスのループが生まれてしまいます。

心理学的には借金というものはどんどん嵩んでいくようにできています。
これはなかなか恐ろしい話ですが、要するに、お金を借りることで頭が悪くなってしまい、そのせいでお金を返すことができないしビジネスでも失敗しやすくなってしまうという衝撃的な研究です。

お金以外の欠乏感も危険

自分は借金もしていないしカードローンを使っていないから大丈夫だと思う人もいると思いますが、基本的には、何かが足りないという感覚がネガティブな影響を与えるわけですから、お金だけでなく、時間が足りないとか友達が少ないというような感覚が危険です。
友達が少なくても満足していれば全く問題はありませんが、自分は友達が少なくてだめだと落ち込んでいたり、足りないという感覚が問題になってきます。

このような不足に関する科学は勉強しておくと、もちろん、その足りていないものを増やそうとするのも結構ですが、無駄に使っているところから節約することで、自分はこれくらいあれば十分に行っていくことができるという感覚を持つことが大切だということに気付けます。
仮に、給料が10万円の人でもミニマリスト的な生活をして7万円で生活ができるという人であれば、脳の機能もちゃんと発揮することができるので、今は毎月10万円しか稼げなかったとしても、その稼ぐ能力が徐々にでも確実に増えていく可能性はあります。

実際に、僕は学生の頃に基本的にはバイトをしてお金を稼ぐよりも本を読む時間の方が大切でしたので、それほどバイトはしていませんでしたが、バイトの時間を増やした時には本を読む時間がないなと感じてとてもストレスを感じました。
バイトの時間を増やして忙しくなったことで、本を読む時間が減っているという感覚になると、バイトから帰ってからの時間や休みの日に実際には本を読む時間はあるはずなのに、その空いた時間にスマホを使ったり余計なことをしてしまいます。
これも時間が足りないという感覚が僕たちの脳にダメージを与えてしまい、本来であれば、時間が減っているのであればその少ない時間を有効に活用する方法を考えなければいけないはずなのに、それが出来なくなってしまうわけです。
認知機能が落ちてしまい判断能力が低下しているから、正しい判断が出来なくなっているわけです。

脳が正しい判断ができる状況に

何かが不足しているという感覚はこんなにも危険なものですから、まずはその対策からしていくことが大切なのではないでしょうか。
よくお金がないから仕事しないといけないという人がいると思いますが、どちらかと言うと、不足しているという感覚が良くないです。
別に自分は借金もしていないしお金が足りないとは思っていないという人であっても、時間がないとかやることが多すぎるというような時間に対する欠乏感が同じように脳にダメージを与えます
これが、地位も名声も持っているような経営者や有名人が、意味のわからない行動をとってしまったり問題行動を起こすことに繋がっているのかもしれません。地位やお金は十分に持っていたとしても、何かが足りないという感覚に苛まれていて、それにより判断を間違ってしまうということもあるのではないでしょうか。

ですから、貧乏暇なしという言葉がありますが、これはまさに科学的にも正しいわけです。
お金にしろ時間にしろ、人間関係にしろ睡眠時間にしろ、なくなればなくなるほど足りないからもっと手に入れないといけないと考えてしまいます。
お金がなくなればなくなるほど、もっともっと稼がないといけない、もっとたくさん時間を使ってお金を稼がないといけないと思ってしまいます。そうすると、今度は時間も足らないという感覚になってしまいます。 それがさらに脳にダメージを与えてしまい、どんどんお金に対する判断も間違えてしまいまたお金がなくなってしまいます。
こうしてネガティブなループがどんどん加速してしまうわけです。

大切なのは、ミニマリストまでいかなくても結構ですので、時間に対してもお金に対しても、今のままでも十分だとか、もっと少ないボリュームで生きていくための方法を考えてみることです。
仮に毎月の出費を3万円減らすことができれば、3万円の収入が増えるのと同じですから、その分働く時間を減らし時間の余裕を作ってもいいかもしれません。
僕自身も、今もある程度はしていますが以前地方の講演の仕事をたくさんしていた頃には、どうしても移動時間含めてかなりの時間が必要になってしまいますので、それでスケジュールがかなり埋まっているとかなり時間が足りないという感覚になっていました。
そうするとやはり判断を間違ってしまうという事にもなりますので、今では極力オンラインの講演にさせてもらっています。YouTube のチャット機能を使うことで、参加者の皆さんが匿名で質問できたりすることもあり、逆にこちらの方が人気だったりもします。
時間が増えるとやはり新しいことを考えることができるようになるので、そこから新しいビジネスに挑戦することができたり、自分の人生を良い方向に進めていくことができるような事に対して自分のお金と時間を投資することができるようになります。

そういう意味では、モノ・予定・人間関係・出費といったあたりは、じっくり考えて整理してみることをお勧めします。
モノを減らすというのは、ほぼ出費を減らすということにもつながりますので、まずは必要かと思います。
その次に、この予定は今後入れないようにしようとか、予定を減らすことを考えてみてください。
そして、人間関係を絞ることもう考えてみてください。
このように空間的なものだけでなく、時間やお金にまつわる部分も、自分の意思決定を見直してもらい大掃除も定期的にしていただけたらと思います。

大きな借金を抱えてビジネスに挑戦しそれを成功させている起業家の人たちがいますが、リスクと借金を抱えてビジネスを成功させる彼らはいつもすごいなと感心します。それだけの脳へのダメージを受けるはずなのに、ビジネスを成功させるだけの意思決定力を発揮できるわけですから、それは純粋にすごい事だと思いました。
今回のおすすめ動画では、物が捨てられないとか取捨選択ができないという方と、お金に関する意思決定を間違わないようにしたい方におすすめの動画を紹介しておきます。
今回のおすすめの本としては、欠乏の心理学として『いつも「時間がない」あなたに: 欠乏の行動経済学』と、僕の本で片付けに関する『人生を思い通りに操る 片づけの心理法則』を紹介しておきます。是非チェックしてみてください。

お金で得する人、損する人の心理学
▶︎https://www.nicovideo.jp/watch/1532624105

大掃除がはかどる11 の質問
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本内容は、参考資料を元にした、DaiGoの独断と偏見を含む考察により、科学の面白さを伝えるエンターテイメントです。そのため、この動画はあくまでも一説であり、その真偽を確定するものではありません。 より正確な情報が必要な方は参考文献・関連研究をあたるか、信頼できる専門家に相談することをオススメします。 訂正や追加情報があれば、コメントなどに随時追記します。
参考:https://community-wealth.org/content/poverty-interrupted-applying-behavioral-science-context-chronic-scarcity


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