この知識はこんな方におすすめ
- 苦手な人の意見を変えたい
- 人を上手にコントロールしたい
実践的マインドコントロール術
マインドコントロールと言われると、怪しい宗教団体が信者を操るために使ったことで有名になったということもあり、あまりいいイメージを持っていない人の方が多いと思います。
実際には、他人を心変わりさせる方法という意味になります。
ですから、相手が「コントロールしようとしている」と感じた時点でマインドコントロールではありません。
「私はマインドコントロールされた」と気づいているのであれば、それはコントロールされていません。
人間は誰しも他人にコントロールされるのは嫌ですから、コントロールしようとしているということがわかれば抵抗することができます。
最も強力なマインドコントロールは、相手が「コントロールされた」「誘導された」ということに気づかないマインドコントロールです。
今回は、そんな相手の心を変えるための9つの方法について紹介させてもらいます。
もちろん、本格的にマインドコントロールを学ぼうとするとかなり難しい分野です。
今回は初級編として、皆さんの日常生活の中で相手の心を上手に変えるための方法についてです。
先日紹介させてもらった「柔らかい交渉術」をマスターしてもらえれば相手の心に入っていくことができます。
相手の心に入った後、その相手の心に気づかれないように影響を与えていく方法になります。
-
-
【やわらかい交渉術】警戒心を解く7つの方法
交渉術と言うと、ガチガチの交渉を想像しがちだと思いますが、僕たちの日常は思っているよりも交渉の連続です。関係を有利に進めたり相手の行動を変えるというよりも、普段のやり取りの中で相手に親近感を感じさせることで、いざ何かを交渉する必要がある時にも自然と話がスムーズに進むこともあります。
続きを見る
スポンサーリンク
相手が主張したり考えていることに、自ら疑いを向けるように誘導するテクニックになります。
議論したり意見を戦わせていると、話せば話すほどお互いが自分の主張に固執するようになります。
相手の考えを変えたいのであれば、相手と意見を戦わせる必要はありません。
相手の話を聞きながら、相手が自分の間違いに気づく質問を投げかけることで、相手の考え方を勝手に変えて行く方法があります。
特に頑固な相手や人の話を聞いてくれない相手にも使うことができるテクニックです。
相手の主張や意見を否定したりするわけではありませんので、目上の人や敵に回すと怖い人に対しても使うことができます。
ちなみに 、相性のいいテクニックとしてはこちらの本がおすすめです。
こちらは説得をしようとか相手の心を変えようと思う前段階で、実際に説得できるかどうかが大きく変わるという本です。
📚PRE-SUASION :影響力と説得のための革命的瞬間
相手の心を変えるための9つのテクニック
1.無知のモデル化
2.単語のすり合わせ
3.調整された質問
4.道徳的一致
5.ネット上の議論
6.影響フォーカス
7.認識論的質問
8.ラーニングフレーム
9.13の「べがらず」
それぞれ何回かに分けて詳しく解説していきますが、どれも強力なテクニックですので、ひとつずつ練習してみていただけたらと思います。
1.無知のモデル化
これは相手の考え方を改めて詳しく説明してもらうテクニックです。
例えば、相手の意見が間違っていると感じた時に「それは間違っているのではないですか?」と言うと、相手は「そんなことはない。自分は正しい!」と反論したくなってしまいます。
それを防ぐために、「詳しく理解できていないので、その部分をもう一度説明してもらっていいですか?」と伝えます。
相手に改めて詳しく説明してもらうわけですが、人は他の人に説明すればするほど理解が深まります。
説明していることの理解が深まると、自分が言っていることの矛盾に気づけるようになります。
相手に詳しく説明させることで、「自分が意外と無知だった」ということに気づかせるテクニックです。
研究では、不法移民を対象にしています。
不法移民の問題に対して強い意見を持っている人に以下のように無知のモデル化を使っています。
「不法移民を強制送還することには賛否両論あると思います。
その政策がどのように実施されて誰がコストを払うのかという議論がされていますが、私はこの議論に対して強い意見を持てるほど具体的なデータや情報を教えていません。
ですから、すいませんが詳しく教えていただけませんか?」
どちらにしても、特にこのような政治的な問題に対してあまりに強硬的な意見を持っている人には関わりたくないと思います。
とはいえ、同調するわけにも否定するわけにも行かないという時もあると思いますので、そのような時は詳しいデータや根拠について教えてもらうようにしてみてください。
大抵の場合、そのような強行的すぎる意見を持っている人は大して詳しく知りません。
ですから、相手は説明すればするほど自分の意見に対する自信を失っていきます。
スポンサーリンク
2013年に行われた研究を見てみると、政治的に偏った意見を持っている参加者に、政策がどのように実施されてどのような影響を与えているのかということを詳しく教えて欲しいとお願いしています。
そうすると、説明させればさせるほど、政治的に極端な力を持っている人がどんどん程々の意見に変わっていったということです。
人は詳しく理解していないから極端な意見を持つことができます。
その極端な意見を変えさせたいのであれば、その間違いを否定すると相手はどんどん強硬な姿勢になります。
自分はあまりよく知らないからと無知を装って相手に詳しい説明をさせてください。
説明させればさせるほど相手は自分の無知に気づきます。
これは人間にあるバイアスによるものです。
ほとんどの人間は「自分は物事の仕組みや世の中の仕組みを実際よりもよく理解している」と信じ込んでしまいやすいバイアスを持っています。
人は誰でも自分は物事をよく理解できていると思い込んでしまいます。
ところが、詳しいところを教えて欲しいと掘り下げて質問されていくと、意外と理解できていないことの方が多いです。
人は自分が理解できていない部分があると認識できると、強い意見を言いたくても間違っていたら怖いので言えなくなります。
よほどサイコパスのような相手でない限りは、この無知のモデル化を使うと態度は軟化していきます。
無知のモデル化のメリット
メリットその1 :相手の弱点を探ることができる
これを使うと詳しいところを掘り下げて質問していくわけですから、相手にたくさん話をさせることができます。
こちらは相手の話をただ聞いているだけで、相手が持っている情報の不足している点や間違っている点に気づくこともできます。
議論を戦わせるような相手であっても、これによって相手の弱点を探ることができていると考えれば、かなり面倒な人の意見でも黙って聞くことができます。
メリットその2 :相手からの好感度が上がる
相手の話をたくさん一生懸命聞くことにより相手から好感度を引っ張り出すこともできます。
それによって、相手が極端な意見を持っていることと別のことでお願いをすると、応じてくれる可能性も高くなります。
相手の弱点を探りながら相手の態度を軟化させることができますので、無知のモデル化は日常生活の中でも結構使えるテクニックです。
スポンサーリンク
メリットその3 :相手は強要された感覚を持たない
そして、相手は強い意見を持っているわけですから、どちらかと言うと相手の方が自分の考えを強要しようとしているようなやり取りになります。
ところが、実際には相手の考えの矛盾点を自分で気付かせるように誘導しているので、どちらかと言うと操っているのは皆さんです。
ですから、相手は自分の考えを変えることを誰かに強要されたという感覚を持つことなく、自分で自分の考えに勝手に疑いを持ち始めます。
ですから、立場が上の人や目上の人であっても、お客様やクライアントであっても、無知のモデル化を使うことができます。
皆さんは話を聞いているだけで、相手が勝手に変わっていきます。
もし相手がそれでも変わらなかったとしても、相手の意見の矛盾点に気づけたり相手からの好感度を高めることができます。
その場で相手の意見が変わらなかったとしても、相手には確実に自分の考えに対する疑念の目を植え付けることができています。
無知のモデル化の4つのポイント
無知のモデル化はとても強力なテクニックですが、これを使うにあたっては4つの重要なポイントがあります。
実際の実験でも、この4つの重要なポイントさえ守っていれば極端な人の意見さえも変えることができています。
ポイント1 :素直にわからないと言う
これがなかなか出来ない人が多いですが、自分がわからないと素直に言ってください。
素直にわからないと言った方が、謙虚さと誠実さのアピールになります。
逆に、相手がわからないと言った時には、それを褒めるようにしてください。
極端な力を持っている人がわからないと言った時に、ついついそこを攻めたくなるかもしれませんが、相手がわからないと言ったことは認めてください。
そうすると、相手は自分のわからないことを言いやすくなります。
わからないことを認められると態度を変えることができます。
わからないことを批判されると態度はより硬直します。
ここから先の無知のモデル化の残り3つのポイントと続きの解説は今回のおすすめの動画でチェックしてみてください。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
スポンサーリンク
毎月20冊の本・論文の知識が1日10分で学べる!
【無知の力】極端な意見を持つ相手と対峙する技術
🍷メンタリストDaiGo初輸入のDlab-Wine D5-RS1
【昆布系旨味に合う】オーギュスタン・テール(土) シャンパーニュ
【赤身に合う】オーギュスタン・フー (火)シャンパーニュ
【和食に合う】オーギュスタン・エール(風) シャンパーニュ
📚PRE-SUASION :影響力と説得のための革命的瞬間
📚謙虚なコンサルティング――クライアントにとって「本当の支援」とは何か
【オーディオブック無料】
📕自分を操る超集中力
【オーディオブック無料】
📗超影響力~歴史を変えたインフルエンサーに学ぶ人の動かし方
リサーチ協力:パレオチャンネル
参考:https://daigovideoapp.page.link/pp5a