この知識はこんな方におすすめ
- お肉大好き!
- 健康的な食を考えたい!
肉は本当に体に良くないのか?!
肉は体にいいのか悪いのか、どれぐらい食べたらいいのかということが気になる人も多いと思いますし、環境の問題を別にして、牛肉は食べると体に悪いというようなことを言う人もいます。
今回は肉は本当に悪いのかということから、逆にどんな肉は良くないのかということまで解説したいと思います。
もちろん、考え方や好みで肉を食べるのがいいとか悪いというのは人それぞれあると思いますが、今回はそういうことではなく科学的にみて健康に良いのか悪いのかという話になります。
肉が健康に良くないとか心臓に良くないと言われたり、赤身肉はガンのリスクを上げてしまうのではないかという話もあります。
とはいえ、よく80歳や90歳になっても元気なお年寄りの方に健康の秘訣を尋ねると、普段から肉が好きでステーキとかも結構食べているというようなことを言う人もいます。
純粋に肉の食べる量だけで比較すると・・・
パデュー大学の研究でそれについて調べてくれたものがあり、この結論としては、肉が悪いわけではなく一部の肉には悪いものもあるのでそれだけ避けるようにすれば、基本的には肉は体に害をもたらすどころか心臓にまつわる病気のリスクを下げてくれるというようなことも示されています。
この研究では肥満の男性だけを対象に41人を集めて行われています。BMI が25から37の間ですから結構太っている方も含まれています。
いわゆる地中海式ダイエットという非常に健康に良いとされている食事方法を取ってもらい、これを5週間ほど続けてもらいました。
その際に全体を2つのグループに分けています。
一方のグループは肉の量がとても多いグループで、1週間に食べる牛肉と豚肉の量が500グラム以上です。
ちなみに、一般的なアメリカ人が1週間に食べる肉の量がこの500グラムほどだそうです。
もう一方のグループは1週間に食べる牛肉と豚肉の量は200グラムまでとされています。
1週間に食べる牛肉と豚肉の量が500グラムぐらいであれば、アメリカ人からするとそれほど多くもないと言えるぐらいの量ですが、心臓病のリスクを減らすのであれば1週間に食べる肉の量は200グラム以下にした方がいいというガイドラインがあるそうです。
つまり、今まで心臓に悪いのではないかとされていた500グラム以上の肉を食べたグループと、そこまでだったら心臓に害はないのではないかと言われていた200グラムまでの肉を食べたグループで分けて、肥満体型の人にいったいどのような変化が現れるのかということを調べようとしたわけです。
肉はあくまで質の高い肉で検証
この実験の重要なポイントでもありますが肉の量だけではなく質に注目しています。
牛肉と豚肉は未加工の赤身肉を使っています。霜が降りまくって牧場で運動させることなく太らせた牛肉などではなく脂肪の少ない赤身肉を使っていて、豚肉も同じように脂肪の少ない肉を使っています。
要するに、体に良さそうな赤身肉を使っているということです。
この研究者たちは、肉が体に悪いと世の中では言われているけれど、質が良い肉を食べるのであれば決して悪くないのではないかと考えたわけです。
三大栄養素のバランスとしては、タンパク質20%・炭水化物40%・脂質40%ほどとされています。
そのうち、飽和脂肪酸が7%で多価不飽和脂肪酸が20%ぐらいです。
2つのグループでは肉の量が違いますので、それによるタンパク質の量の差は卵と鶏肉で調整を行っています。
カロリーはどちらも同じで揃えています。
アルコールに関しては赤ワインを1日にグラスに1杯までと制限を設けています。
さらに、塩分・カリウム・マグネシウムの摂取量を両方のグループでプラスマイナス15%の範囲に収まるように調整しています。
このようにかなり厳密に栄養バランスによる差などが生まれないようにしたわけです。
つまり、純粋に肉を食べる量を増やすと本当に体に悪いのかということを調べようとした実験です。
その結果、なんと赤身肉を500グラム以上食べたグループの方が、200グラム以下に抑えたグループよりも心臓疾患のリスクが少なくなったということです。
赤身肉を500グラム以上食べたグループの方が総コレステロールが3%改善して、悪玉コレステロールは8%改善し、動脈硬化のリスク要因になる物質も6%程度減少していたということです。
そういう意味では、赤身肉は非常に体に良かったということです。
一応両方のグループで差がなかった要素もあり、善玉コレステロールの量や中性脂肪、体の炎症のサインであるC反応性蛋白CRPやインスリン値、HOMA-IR指数などには違いはなかったということです。
未加工で質の高い肉は体に良い可能性が!
要するに、牛肉や豚肉には糖質のコントロールにも悪影響はないし、それどころか、脂質に関してはメリットすらあるのではないかということです。
それが質の高い牛肉や豚肉が心疾患のリスクを下げることにつながるのではないかということを示した研究です。
ですから、肉を食べる量を減らさないと心臓の負担になったり健康に良くないと言っている人はいますが、それは未加工で赤身肉という条件を満たしている肉であれば、牛肉や豚肉は身体に良い可能性が非常に高いということがこのデータからわかることです。
つまり、体に悪いのは加工されている油が多い肉だということです。
霜が降りまくっているような肉やハムやソーセージなどの加工された肉、ファーストフードの肉などは良くないわけですが、できるだけ手を加えられていない未加工で、かつ、赤身の強い脂身の少ない肉であれば、むしろ食べた方が体にいいのではないかということが言えるわけです。
ただただ肉が悪いとだけ言っている人がいますが、そのような場合にはハムやソーセージなどの加工肉も含まれているデータを使っていたり、脂身がかなり多い肉などを使っているということも結構あります。
一部でもそのような肉が含まれているとデータとしては悪い結果が出てきますので、やはり肉は全部ダメだという結論に持って行こうとするわけです。
肉と言ってもいろいろありますので、そのあたりもちゃんと考えないと統計的にも騙されてしまう可能性はあります。
肉選びには皆さんも気をつけた方がいいということになります。
健康的な食事のためのおすすめ
今回はおすすめの動画とおすすめのレシピとおすすめの本を紹介しておきます。
食べるべきでないものを学ぶために
皆さんが食べたもので皆さんの体は作られていますから、何を食べるべきかということも重要ですが、今回紹介したように何を食べるべきではないのかということもとても重要です。
いくつかのものを食べないようにするだけで、健康的になり肌はとても綺麗になります。
こちらの動画はそんな方法について詳しく解説しています。
レストランで焼く肉はなぜおいしいのかということを考えたことがある人も多いと思います。
おすすめのレシピ動画
こちらの動画では、レストランで出てくるような美味しい肉の焼き方と肉焼く時にできるだけ酸化のダメージを減らすための特殊な焼き方について解説しています。
今回のおすすめの本としては、食を選ぶ力を鍛えるために役に立つおすすめの本を紹介しておきます。
これはとても面白いので是非読んでもらいたいと思います。
食に関して選ぶ力を鍛えてくれます。
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免責事項:本内容は、心理学の面白さを伝えることを目的として、記載された参考資料のみならず、過去の動画を元に大胆な独自の考察したもので、あくまで一説です。ここでの結論は、記載された論文とは異なる場合があります。
参考:https://academic.oup.com/ajcn/article/108/1/33/5036105