メンタル強化

不安やイライラで仕事が手につかないときどうすればいいか解説します

この知識はこんな方におすすめ

  • 不安を感じやすい人
  • 気にしすぎてしまう人
  • 不安な気持ちのメリットを活かしたい人

「不安モチベーション」とは

今回は不安モチベーションについて解説します。

皆さんは不安モチベーションというものをご存知でしょうか。
僕らのやる気には2種類あります。1つは、これを頑張ったらご褒美はいいことがあると期待したり奮起することによるモチベーションで、もう1つは、明日締め切りだから頑張らないととか、追い立てられたことにより起きるものでこれが不安モチベーションです。

つまり、こちらから求めていくモチベーションとプレッシャーや不安からくるモチベーションとがあるわけです。
このプレッシャーからくる不安モチベーションは、嫌なもののように感じるかもしれませんが、人間には必要なものでもあります。
今回はこの不安モチベーションをどのように活かすのかということを紹介させてもらいます。

普段から不安を感じやすい人や気にしすぎてしまう人などは、この不安モチベーションを上手に使うことで仕事でも成果が出やすくなります。そうなると、不安を感じれば感じるほど仕事での成果は出やすくなります。使いこなすことができれば不安を感じること自体も怖くなくなります。ぜひ実践してみていただけたらと思います。

不安を感じやすかったりネガティブになりやすいことは決して悪いことではないということを今まで何度も紹介させてもらいました。その使い道を知らないことがよくないということを解説してきました。不安モチベーションについても同様です。

不安な感情は時には役に立つもの

マラガ大学をはじめとする大学の実験で、194人のドイツ人と270人のドイツ人ジャーナリスト、159人のポーランド人の学生を対象に、全員に対して2つの質問をしています。

1つ目の質問は、締め切りに追い立てられたりした時に感じるような期限ぎりぎりに感じる不安は、期限通りに仕事を終わらせたり締め切りを守ることに対してプラスになっているのかということを尋ねて、2つ目の質問は、特定の期日までにゴールを達成することができるかという不安が自分が普段集中力を発揮するために役に立っていると思うかということを尋ねました。

つまり、締め切りやゴールに対する不安というものが、自分のモチベーションになっているかということをチェックしたわけです。
簡単に言うと、参加している人たちが、不安に対して嫌なものだと感じているのか、それとも時には役に立つものだと思っているのかということをチェックしたものです。

ここでは、追い立てられている不安が時には役に立つという考え方が不安モチベーションだと定義されています。

この結果、この不安モチベーションの傾向が高い学生ほど成績が良かったということです。
さらに、不安モチベーションの傾向が高いジャーナリストの方々ほど仕事に対する満足度も高かったということです。

では、不安を感じれば感じるほどいいのかと言うとそういうことではなく、不安というものが時には役に立つものであり不安モチベーションというものがあるということを知っているだけで不安をある程度力に変えることができます。

そして、自分の感情や感覚をより細かく認識できているかどうかということが重要でもありました。例えば、単純に不安を感じていてどうしようとぼんやり考えているだけではなく、なんとなくそわそわする気分を感じていたとしたら、それはあの仕事がまだ終わっていないからで、その中でも締め切りギリギリの仕事があるから感じているのが今のこの気持ちなんだろうと理解し、であれば、その締め切りギリギリの仕事を終わらせればこのそわそわした気持ちはなくなるだろうし、ひとずつ優先順位を決めて取り掛かっていこうとすることができるかということです。自分の感情や感覚とちゃんと向き合うことができるかということが大事なわけです。

「不安モチベーション」の使い方

悲しみやイライラ、不安やモヤモヤな気持ちというのは、漠然としたものだから僕たちはそれをコントロールすることができません。その感情にちゃんと向き合い、細かく描写し、それがどんな感情かを認識すると、不安モチベーションにつながっていきます
これが不安モチベーションの使い方です。

①不安というものが時には役に立つものであり、不安モチベーションというものを認識しておく

②自分の感情や感覚を漠然と感じるのではなく、より細かく認識しその原因を行動につなげる

不安というものは、人のモチベーションを高めて締め切りまでに仕事を終わらせるためにはとても使えるものです。
そう考えておけば不安を力に変えることができます。

不安はそのまま置いておくと良くないですが、不安をモチベーションに変えると不安の嫌な気分は残っても終わった後の達成感との落差が大きくなります。登山で登るのがしんどいと登りきった後の山頂からの景色がより美しく見えたりするのと同様です。手に入れるまでの不安やストレスというものは達成感に繋がるものでもありますので、是非皆さんも不安をモチベーションに変えることを意識していただけたらと思います。

残念ながら、ほとんどの人は不安を感じた時にそれを抑えようとするか、避けようとするということが分かっています。
ですが、今回の実験でも不安というものは人間にエネルギーや集中力は与えてくれるものだということが分かっていますので、研究者の方々はこれを不安モチベーションと名付けたそうです。

一応断っておくと、この実験ではセルフレポートが元になっていますので、不安がモチベーションになると思っているからうまくいくのか、うまくいく人たちが不安をモチベーションだと考えているのかは、どちらともいえないのではないかとも考えることはできます。

今回はそこまで言うと蛇足感も強くなってしまいますし、僕自身の考察も含めて紹介しています。
大事なのは、どのような知識も自分で試してみることだと思います。特に今回のようなことであれば試しても損はないと思いますので、自分で試してみて役に立ったと感じるのであれば採用すればいいし、うまくいかなかったら違うやり方を考えるようにすればいいと思います。

そんな科学者のような考え方を持ち、自分の人生をより良くするために様々な知識を役立てていただけたらと思います。
ストレスが役に立つものだと考えるだけで仕事の生産性が上がったという研究もありますので、そういう意味では使えるテクニックではあると思います。是非試してみてください。

不安をモチベーションに変える方法

ちなみに、不安をモチベーションに変えることができる人には2つのパターンがあるということも分かっています。

1つは、不安を感じるば感じるほどその分準備をしたり、不安をそのものをモチベーションに変える方法です。
もう1つは、不安を情報源として使う方法です。不安を感じるということは何かが足りないとか、何かしらのリスクがあると感じているということです。であればそこに何があるのかをもっと調べた方がいいとか、その不安の正体は何なのかということを考え、そこに考えられるものを全てリストアップし不安や恐れている失敗への対策をしてみようとする方法です。不安をさらなる情報を集めるためのフィードバックのように使う方法です。

不安そのものをモチベーションに変えることがなかなかできないという人は、こちらの方法の方が使いやすいとは思います。
不安のもとになっている原因を探ろうとしたり、何かしら足りないであろう情報を手に入れようとすることで、不安の先に起きることを結果的に防ぐことも出来るようになります。

不安を感じた時には、この不安が自分に対してどのような情報を与えようとしてくれているのか、この不安に対して自分は何かしら調べることでどんな新しい経験やツールを手に入れることができるのだろうかと考えてください
そしてそれを行動に移すとモチベーションに変わっていきます。
是非参考にしてみてください。

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本内容は、以下の参考文献を元にした、DaiGoの独断と偏見を含む考察により、科学の面白さを伝えるエンターテイメントです。そのため、これらは、あくまでも一説であり、その真偽を確定するものではありません。
より正確な情報が必要な方は参考文献・関連研究をあたるか、信頼できる専門家に相談することをおすすめします。
訂正や追加情報があれば、随時修正や追記をします。
参考文献:https://econtent.hogrefe.com/doi/abs/10.1027/1614-0001/a000228?journalCode=jid

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