習慣の科学

やる気を3倍アップするアメとムチの心理学

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モチベーションを上げる心理学です。

よく、自分のモチベーションを上げるための方法としてアメとムチというと、なにか目標を達成したらご褒美をあげる人と、逆に達成できなかったら罰を与えるという人がいます。
実際にはどちらのほうが効果的なのか?

人によって、自分に対しても他人に対してもご褒美を与える人もいれば、バツやペナルティを与えたりすると思います。例えば、何かを我慢できたらご褒美、我慢できなかったらバツと、人それぞれかと思いますが、アメとムチのどちらがいいのか?
また、自分は褒めて伸びるタイプという人がいますが、どのような状況であれば本当に伸びるのか?
更には、アメとムチはそれぞれどの程度がベストなのか?

アメとムチの使い分け

アメとムチの使い分けが大事です。

例えば、今までしていなかったことを習慣にするとか、ノルマを達成するとか、目標を立てたときに行動を増やす必要がある場合には、アメを使って脳の報酬系を刺激する方が行動につながりやすいです。

つまり、目標を達成する、今までできなかったことをする、今までやってきたことの量を増やすというような行動を増やす場合にはアメを使うようにしてください。

逆に、例えば間食していたのを止めるとか、食べすぎていたのを減らすとか、ゲームやりすぎていたので時間を減らすとか、行動を減らす場合にはムチを使ってネガティブな刺激を与えると効果的です。

  • やるべきことをするにはアメ
  • やってはいけないことを止めるにはムチ

わかっているけれど出来ないことのモチベーション

ニューヨーク州立病院が行った職員の方々を対象にどうすればモチベーションが上がるのかを調べた実験です。この場合のモチベーションとしては、職員の方々が今までやってこなかったことをどうすればやってくれるようになるのかということを調べています。
具体的には、よくインフルエンザの時期などに手洗い場などに「手を洗いましょう!」とか貼り紙がされていると思いますが、あれはどの程度効果があるのかということを調べています。病院の職員は意外と手を洗う頻度が少ないというのもあり、それを改善するために、やるべき事なのに出来ないことをやってくれるようにするにはどうしたらいいのかということを調べたわけです。

やれば良い結果が出るということはわかっているのに、やるべき事だとわかっているのに、でも直接的にすぐ成果が感じられないようなものにはモチベーションが上がりにくいものです。

この研究では、まず警告サインを貼りました。手洗いをしないと感染症に繋がりますよといったようなネガティブな状況に繋がるという内容です。
結果としては、この警告サインはほとんど効果がなくモチベーションアップには効果がありませんでした。警告サインがあるのと無いのとでは10%しか手を洗う率が変わりませんでした。
更に、これは監視カメラで手洗いをしているかどうか監視されていますと貼り出しても変わりませんでした

では、どのような方法が効果があったのか?

ポジティブサインという方法を使うと、たった4週間そのポジティブサインを貼り出すだけで90%も手洗いをする確率が上がりました。

電光掲示板のようなものを用意して、手洗いをしたら「Good Job!」と表示されるだけのものを置いただけで、職員の手洗いをする率が90%も上がり約2倍になりました。

ポジティブサインの効果

なぜ、警告よりもポジティブなサインの方がこんなに効果が大きいのか?

これは人間の脳に報酬系というところがあり、ラッキーなことや楽しいことが起きると活性化する部分があります。よくドーパミンが出ると言いますがあれが報酬系です。これを刺激することが効果的なわけです。
脳の報酬系が刺激され、更に脳が喜ぶようなことをしようと脳が自然に思うようになり手を洗う回数が増えたわけです。

電光掲示板から「Good Job!」と表示されるようなほんの些細なご褒美でも良いわけです。それでも行動したことに対してのその刺激が脳に対しては効果的な報酬になっているということです。

ですから、行動を増やす場合には小さなご褒美を与える方法というのが自己管理としても最も効果があります。

これは、スマホのゲームがなかなかやめられない人も同じ事が起きているといえます。
スマホのゲームでいくら高得点を出しても儲かるわけでもないし、名誉を得るわけでもないけれど、ただレベルが上ったとか、敵を倒せたとか、自分が動いたことに対してフィードバックを返されると脳が活性化し、なんだかハマってやめられなくなるわけです。

行動を減らす場合は?

では、逆に行動を減らす場合はムチとかバツの方が良いわけですが、これは考えると当たり前なんですが、例えば間食を止めたい人の最高のご褒美とは間食することで、禁煙している人の最高のご褒美は煙草を吸う事ですから、何かを我慢しようとしている人に対して報酬を与えても効果は少ないわけです。

間違いやミスを減らすとか、やってはいけない事を止める場合にはアメよりもムチのほうが3倍も効果があるということがわかっています。
例えば、うまく出来たら1,000円あげます、というのと、我慢できなかったら1,000円没収します、というのでは1,000円没収するほうがモチベーションが3倍も上がるわけです。1,000円の没収は3,000円の報酬と同等ということです。
そう考えると、バツやムチは軽めでもいいということです。

アメよりもムチが3倍

ワシントン大学が行った実験で、学生にミスをしないように単純作業してもらいました。ヘッドフォンの右と左のどちらから音が出たかとか、モニターを見て右と左のどちらが光ったかを判断してもらうような作業です。
学生がそれに正解する度に5セントから25セントの報酬がもらえる場合と、逆に間違えたら同額の罰金を払わせる場合で、どちらのほうが頑張れるのかというのを調べました。
その結果、報酬をもらった場合よりも罰金を払う場合のほうが、自分の間違いを訂正しようと努力したり集中して間違わないようにしようとする確率が3倍も高かったという事がわかっています。

つまり、間違わないようにしようとする行動に対してはバツのほうが明らかに効果が高いということです。
ただし、大きなバツにすると嫌になってしまいます。ちょっと嫌だけどそんなに痛みはないというぐらいが最適です。小さなバツでも人間の脳には大きな刺激が与えられます

まとめると、

  • 行動を増やしたいときには報酬を
  • 行動を減らしたいときには小さなバツを

がおすすめです。

おすすめの使い方

ぼくが学生の頃にしていた方法を紹介します。

自分でやってはいけないことを3つ決めて、その3つに手を付けたらその日家に帰った瞬間にお財布に入っている小銭を開けられない貯金箱に全部入れて、猫の慈善団体に寄付するとかしていました。

例えば、スマホをよく使う人でしたら、やってはいけないと決めたことをしてしまったら家に帰ったらスマホを電源切ってその日は玄関に置いておくとかすると良いと思います。1時間とか時間を決めて触れないようにするというぐらいでもいいので、ちょっと嫌だなと感じるぐらいのバツにすると良いと思います。

ぜひ参考にしてみてください。

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