この記事はこんな方におすすめ
- ADHDかもしれない、診断を受けた
- 家族にADHDの人がいる
- 周りの人と同じことをするのが苦手
ADHD の人は仕事に就きづらい
ADHD の人が向いている仕事は何でしょうか。
僕も幼い頃は学習障害ではないかと言われたぐらい落ち着きがなく、元々集中力がないほうでしたが、集中力を鍛えるためのテクニックなどを活用し集中力を身につけました。
よく ADHD の人は生きづらいとか言われますし、普通の人に比べて3倍ぐらい仕事が続かなかったり解雇されやすいということも言われています。ADHD の人のうち1/3は職を持っていないのではないかという統計もあるぐらい、仕事には就きづらいわけです。
このようなことで苦しんでいる人はかなり多いと思いますが、ADHD の人に向いている仕事とは何なのだろうかということを調べてくれた研究があります。
自分がADHD なのではないかと悩んだり診断を受けた人、あるいは、子供が ADHD かもしれないという親御さんはその未来が心配になるとも思いますので、どんな仕事が向いているのでしょうか。多くの場合、簡単に ADHD の人でもできる仕事に行きがちなのではないかと思われますが、むしろ、普通の人よりも ADHD の人の方が活躍できる仕事が見つかっています。
みんなと同じことができないのであれば、自分にしかできないことをすればいいと思います。
そんな考え方をADHD の人にも家族に ADHD の人がいる場合も参考にしていただきたいですし、ADHD ではなくても、自分が周りの人と同じことができないとか考え方が合わないという人も同じ考え方をすることでうまくいくと思いますので、是非参考にしていただけたらと思います。
自分がデメリットだと思っていることすら仕事に生かすことができるということを皆さんに理解していただきたいという内容です。
ADHDの人が向いている仕事とは?
2016年のミュンヘン工科大学の研究で、ADHD と診断されている起業家を対象に実験を行っています。
実は起業家には ADHD の方が多く、例えば、有名な人であればヴァージン・グループの創設者のリチャード・ブランソン氏は失読症でADHDです。それでもビジネスで大きな成功を収めていて、趣味は冒険だそうです。
このように ADHD と診断された起業家を14人集めてインタビューを行い、そこから ADHD の人たちの行動を明らかにして、そこから ADHD の人たちがどんな仕事に向いているのかということを調べようとしたものです。
その結果、ADHD の人の向いている仕事とは「起業家」だったということです。
つまり、みんなと同じような事務作業や誰でもできる仕事には ADHD の人は向きません。逆に、例えば、アイデアや決断力、行動力が必要になる誰でもできるわけではない起業家のような仕事には、ADHD の人たちのほうが向いているのではないかということをこの研究チームは仮説として立てたわけです。
この調査で分かったこととしては、事業に対する成功確率を調べたところ、ADHD の人の1/3は事業に失敗していました。残りの被験者達は、ADHD の人たちが持っている特性であるリスクテイキング(リスクを積極的に取る能力)やひとつの事を始めたらそれに没頭し続ける過集中、これと決めたら全力でそこに投下するコミットメントが、うまく機能し事業に成功していました。
ADHD の人たちの特性
リスクテイキング:リスクを恐れなさすぎる
過集中:ひとつのことに没頭する
コミットメント:深く関与する
これらの特性がうまく働いた場合には事業が成功していたということです。
1/3は事業に失敗していたと聞くと多いように感じる人もいるかもしれませんが、日本でもよく言われると思いますが9割以上の会社は倒産すると言われています。つまり、1/3しか失敗しないということです。
ADHD の人たちは2/3もの人が成功するわけです。そう考えると、こんなに起業に向いている人はいないと言えます。
普通の人よりも、リスクを取ることができて、ひとつのことに没頭することもでき、強くコミットすることができるわけですから、これは起業家としてとても強力な性質だと言います。
パートナー選びが重要
ただし、ADHD の人は事務作業がとても苦手です。色々な事を同時に進めたり手順の多い作業がとても苦手です。逆に、大局を見たり新しいアイデアを考え出すのはとても得意です。
ですから、ADHD の人が起業し成功したいのであれば、事務作業や細かいことが得意な人をパートナーにすると成功する可能性は高くなります。
つまり、自分は対局を見てアイデアを出しそれを実現することだけに集中し、それ以外の苦手なことはすべて人に任せればいいわけです。それを任せることができる人を見つけましょう。
このパートナー選びが、ADHD の人が起業し成功するか否かを左右しているということです。
研究チームのコメントとしては、ADHD の人の持っている特性であるリスクをとる能力を行動力として、アイデアを作る能力とともに活かして、その能力を伸ばすことが出来れば、むしろ、起業に向いていると言えるとしています。
1/3の人たちは失敗すると言っても、普通の人であればもっと多くの人が失敗するわけですし、この人たちはきっと失敗しても何度でも挑戦すると思います。これがコミットメントです。
このように ADHD の人たちはある意味すごい能力を秘めているわけです。
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リサーチ協力:Yu Suzuki http://www.nicovideo.jp/paleo
参照:Johan Wiklund,Holger Patzelt and Dimo Dimov(2016).Entrepreneurship and psychological disorders: How ADHD can be productively harnessed.