この知識はこんな方におすすめ
- 自分の印象がなぜか悪い気がする
- 印象を良くして信頼を築きたい
カリスマに学ぶ印象を良くする方法
かねてより第一印象を良くするための方法について教えて欲しいというリクエストはよく頂いていました。
今回は、そんな第一印象を良くするための方法について、カリスマに関する研究から6つ紹介させてもらいます。
どのような能力を伸ばして、どのような技術を身につけることができれば、皆さんの印象が良くなるのかということをカリスマに関する研究をもとに紹介させてもらいます。
カリスマの人というのは要するに人を惹き付けて止まない人たちのことです。
例えば、坂本龍馬のストーリーなど歴史を見てみても、たくさんのカリスマたちのストーリーが残っています。
このようなカリスマ的な魅力がある人というのは、他の人に比べて極めて優れていたのかと言うと、そういうわけでもありません。
僕たちは、いわゆるカリスマ的な魅力がある人たちが、とても能力や才能に優れていて、例えば、他の人よりもやたらと仕事ができるとか、他の人にはできないようなことができる人だと考えると思います。
実際には、単純にそういうことではなく、カリスマ的な人は人を惹きつける能力がとても強いので、仮に自分の能力がそんなに高くないとしても、自分の周りにさまざまなジャンルで能力の高い人たちが集まってきて、他の人ができないようなことを成し遂げたり偉業を成し遂げるということが多いものです。
例えば、鉄鋼王と呼ばれたアンドリュー・カーネギーがいますが、彼は鉄鋼の世界で大きな成功を成し遂げた人ですが、彼のお墓には、「自分よりも優れた者を自分の周りに集めし者ここに眠る」と記されていると言われています。
おそらく、このアンドリュー・カーネギーさん自身は、カリスマ性が高く人を惹きつける能力が高かったのだと思います。
それにより、例えば、鉄鋼に関する技術ではトップクラスの人が彼の元に集ったでしょうし、それは販売するために交渉力に長けた人が彼の元にやってきたでしょうし、あらゆるジャンルで能力の長けている人が集まってきたことで絶大な影響力を持ち得たのだと思います。
ですから、いわゆるカリスマとしては一人で成り立つものではありません。
分かりやすく言うならば、カリスマとは他人に対する印象が極めて良い人だといえます。
そんな数多くの優れた能力を持った人たちを惹きつけるカリスマの人を調べれば、どうすれば僕たちは印象をよくすることができるのかということが理解できます。
別にカリスマにまではなる必要はなかったとしても、印象が良くなる方法はカリスマ研究から学べるはずですので、そんな方法について6つのポイントに絞って紹介させてもらいたいと思います。
1. 共感能力
これは他人の立場に立って物事を考えたり、他人の感情を察知する能力です。
僕は、テレビなどでパフォーマンスをする時に、相手の心を読むようなことをよくしていますが、一番強力なのは共感能力を鍛えることです。
僕のパフォーマンスの場合には、当てる必要があるのでほぼ尋問のテクニックを使っていますが、この尋問のテクニックと共感能力を鍛えるという両方を行えば、人の心を当てるというようなことはできるようになります。
この共感能力というものはとても大切なもので、考え方を少し変えるだけでも、共感能力は鍛えることができますし相手の心を読む確率も高めることができます。
それは、自分が相手と全く同じ状況にいたとしたら、どのような選択をするのかということを考えることです。
このように考えることができれば、大抵相手は同じように考えています。
例えば、僕はババ抜きであれば、いかにも相手が考えていることが分かるかのようなプレッシャーを与えますが、自分がそんなプレッシャーをかけられたとしたら、自分であればどんな選択をするだろうかということを考えます。
相手と同じ状況に自分がなったとしたら、その自分は何を考えるのかということを意識するようにすると、相手の考えていることがわかるようになります。
つまり、共感能力というものは、自分が相手と同じ状況であるかのように感じることができる能力ですから、自分自身が相手の目線から物事を見るというようにするだけでも、相手の感情を理解しやすくなるということです。
2. 聴く力
これはいわゆる傾聴のテクニックですが、相手の話していることを黙って聞くということではなく、興味を持って話を聞くことは重要だと昔から言われていて、実は、これは FBI でネゴシエーターが使っているテクニックでもあります。
人質の交渉など極限の状態で交渉を行う人たちが使うテクニックで、その人たちが習うテキストに一番大事なテクニックとして書かれています。
相手の話にちゃんと耳を傾けて傾聴する事さえできれば、大抵の交渉は上手くいくと、その FBI の公開されているテキストに書かれているぐらいです。
相手の話を遮ったりなどせず興味をもって聞いて、時折相手の話していることを繰り返すなどの聴く力を鍛えることによって、人を惹きつける能力というものは高めることができます。
3. アイコンタクト
これは練習すれば一番使いやすいテクニックだと思います。
実は、他人と目を合わせる時間が長い人や他人と積極的に目を合わせる人は、頭がいいと判断されやすいということが分かっています。
実際に、頭がいい人や IQ が高い人は、他人と目を合わせることが得意だということもあります。
ですから、会話をしている際に相手の目を見れば見るほど、その相手からはカリスマ性が高いと判断されるということです。
会話をしている相手の目はできるだけ見るようにしましょう。
よく目力が大事だという話がありますが、この目力というものは目をそらさない力のことです。
あまりジロジロと見すぎると嫌な印象を与えてしまうのではないかと考える人もいると思いますが、これは実際にはむしろ逆です。
皆さんがずっと相手の目を見ていたとしても、相手も皆さんの事をずっと見ているとは限りませんので、積極的にアイコンタクトはするようにしてください。
4. 熱中力
何かに熱中する力というものはとても大切ですし、何かに没頭する力というものは素晴らしいものだと考えると思いますが、そうではなく、熱中する力というのは相手の話や行動に熱中する力です。
相手が行なっている行動やアイデアなどに熱中することができる力のことです。
これができると、自然に相手に対する褒め言葉も出てきますし、コミュニケーションも増えていきます。
相手が話していることやしていることに対して、瞬間的でも構いませんので熱中して興味を持つということができるだけで、相手はとても良い気分になります。
これにより、カリスマ性が高い人は、たくさんの目上の人やいろいろなジャンルのトップレベルの人を味方につけていきます。
ですから、最近では会話をしていても自分のスマホが気になってしまったりファリングすることも多いのではないかと思いますが、相手との会話や相手のしていることに熱中することを意識してもらえれば、これだけでも皆さんの印象はかなり良くなります。
これが分かっていてもなかなかできないという人もいると思います。
相手に対してなかなか熱中できないという人は、集中力を鍛えてもらい、相手の話をできるだけは覚えておこうとしたり、相手の話していることやしていることと自分が既に知っている知識とを結びつけて考えるようにすれば、それを相手との共通点として使うこともできますし、相手の話に退屈することなく興味を持って聞きやすくなります。
5. 自信(セルフコンパッション)
やはり、カリスマ性が高い人は自信満々で行動しているように見えると思いますが、他の人にどう思われるのかということを気にしすぎることなく、他人の評価によるものではなく、自分のしている行動や目指しているものなどを自分自身が認めることができるようにならなければ、この自信というものは身につかないわけです。
これに関しては、今回のおすすめの動画とおすすめの本でセルフコンパッションについてのおすすめを紹介していますので、ぜひこれをチェックしてみてください。
このありのままの自分を認めることができるセルフコンパッションという能力は非常に重要なもので、よく自己啓発では自信満々な人になりましょうというようなことを言う人がいますが、自信過剰な人は嫌われますし失敗する原因になってしまうものです。
そうではなく、自分で自分のことをちゃんと評価することができるようになったり認めることができるようになるセルフコンパッションという能力は、正しく自信を身につけるために非常に重要なものです。
この5つ目の自信というものはセルフコンパッションと読み替えてもいいと思います。
6. 話術
やはり、他人とつながるためにはトーク力が必要になります。
世の中ではカリスマと呼ばれた人は大勢います。その中には良いことをした人もいれば悪いことをした人もいますが、天才と呼ばれた人とカリスマと呼ばれた人は全く違います。
天才としては、例えば、アインシュタインやニュートンなど、素晴らしいに何かを成し遂げた人たちです。
カリスマは集団やチームで何かを成し遂げたり、何かを成す人を集めた人たちです。
ですから、このカリスマになりたいのであれば、そんなカリスマに学び自分の印象良くしたいのであれば、トーク力を鍛えたほうがいいということです。
以上、カリスマ研究に学ぶ印象よくするための6つのポイントを紹介させてもらいました。
この中でどれが一番難しいかと考えると、おそらくは話術だと思います。
では、上手な話術というものは何なのかと言うと、科学的に上手な話術や相手の心をつかむ話術というものは実は判明しています。
そんな方法については、今回のおすすめの動画にもまとめておきますので、そちらも是非チェックして勉強してみてください。
共感能力
聴く力
アイコンタクト
相手に熱中する力
自信を持つこと
巧みな話術を身につけること
これが皆さんの印象を良くするための6つの方法です。
どれかひとつでも構いませんので、身につけるだけでもかなり皆さんの印象は変わってくると思います。
印象が良くなるだけでなく誤解もされづらくなると思いますので、ぜひ実践してみてください。
印象を良くするためのおすすめ動画
今回のおすすめの動画としては、そのために役に立つであろう動画をまとめています。
今回は自分の印象をよくするための方法について紹介しましたが、もっと具体的に自分の印象を良くしていきたいとか、自分の印象を良くする方法を学びたいという方は、こちらの動画をチェックしてみてください。
そして、トーク力についてはなかなかそれを勉強するのは難しいものだと思います。
喋るのが苦手な人がトーク力を身につけようと思えば、他人と話す必要が当然出てきます。
トーク力を学ぼうと勉強しても、それを試してみようと実践して、その結果スベって自信をなくしてやめてしまうということが多いはずです。
こちらの動画では、自宅で一人でもできるトレーニング方法について解説していますので、家で一人でちゃんと練習してから行いたいし、いきなり本番で失敗したくないという人は、こちらもぜひチェックしてみてください。
印象を良くするためのおすすめ本
今回のおすすめの本としては、まず、会話力やトーク力に関してはいろいろと本がありますが、あまり科学的根拠のある本はありませんので、僕の本ですが『コミュ障でも5分で増やせる超人脈術』を紹介しておきます。
人と会話をしてある程度会話が盛り上がった時には、相手に対して頼みごとをするようにしてください。
それは小さなことでも構いませんので、人間というものは自分が助けた相手のことを好きになるという性質がありますので、人から好かれる人は上手に助けてもらうことができる人です。
とはいえ、なかなか人に頼むことが上手にできない人の方が多いと思いますので、『人に頼む技術コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学』も紹介しておきます。
人に物事を頼む時に、どうすれば頼みに応じてくれやすくなるのか、嫌な顔されないのかということを学ぶことができます。
そして、先ほど紹介したセルフコンパッションを学ぶためには、『セルフ・コンパッション:最良の自分であり続ける方法 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文』をぜひ参考にしてみてください。
リサーチ協力の鈴木祐さんの論文解説チャンネルもオススメです
Supported by Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
本内容は、上記の参考資料および、動画を元に考察したもので、あくまで一説であり、真偽を確定するものではありません。
参考:Emma Seppala - The Happiness Track: How to Apply the Science of Happiness to Accelerate Your Success (2016)