この知識はこんな方におすすめ
- お願い上手になりたい
- 効率よく仕事を進めたい
タイミングを見極めてお願い上手に!
今回は、相手が思わず YES と答えてしまうタイミング5選として解説したいと思います。
普通にコミュニケーションをとる時でも仕事でも、相手にどうしても YES と答えてもらいたいという時はあると思います。
どうせお願いをするのであれば YES と言って欲しいですし、相手に何か提案をしたりする時にも、できるだけ自分の意見に対して肯定的な時の方が当然関係も良くなりますしメリットは大きいわけです。
であれば、相手が YES と言ってくれやすいタイミングというものを見極めることができていれば、皆さんはこれ以降の人生でかなり得をするのではないかと思います。
今回は、とても簡単で説得のテクニックを使うまでもなく相手が YES と言ってくれやすいタイミングについて紹介します。
状況が人間の首を縦に振ってくれますので参考にしていただけたらと思います。
僕たちは誰かに何かをお願いしたいと思った時にすぐその瞬間に頼んでしまったり、お願いのメールを送ってしまうということもあると思いますし、急に仕事の頼みごとを思い出して朝一でその人にすぐ頼もうと考えてしまったりすることもあると思います。
確かに忘れてしまうことを考えるとすぐに頼んだ方がいいわけですが、相手が YES と答えてくれやすいタイミングを見極めることが大事だということをいろいろな研究が示してくれています。
タイミング1 :相手が誰かに感謝をした後
まず1つ目ですが、これは意外かもしれません。
これは相手が誰かに感謝をしたタイミングです。
人は誰かに感謝をした後の30分ほどは他人の頼みごとに応じやすくなるということが研究でわかっています。
これは皆さんが感謝された対象でなくても構いません。
相手が他の誰かに対して感謝の気持ちを持って、その感謝の念を持ち始めてから30分間はその感謝の気持ちとは関係のない人からであっても他人からのお願い事や頼みごとを聞きやすくなるということです。
これについては使い方はいろいろあると思います。
例えば、いつも他人の願い事をついつい聞いてしまい断ることが苦手だという人であれば、このような人も同じ理屈で応用することができます。
相手の頼みごとを聞いて感謝されているタイミングで、「では、自分もお願いしていいかな?」と同じぐらいなの手間かちょっと面倒なぐらいのお願い事を相手にします。
そうすると相手も応じてくれる可能性が高くなります。
相手が誰かに感謝をしてからの30分間は頼みごとに応じてくれやすくなるということです。
タイミング2 :食後30分
2つ目のタイミングとしては食後の30分です。
これについてはさまざま研究により分かっていることですが、例えば、刑務所で仮出所を決定する刑務官を対象にした実験で、その刑務官がランチを食べる直前とランチを食べた直後を比較して、どちらの方が仮出所の承認をする確率が高くなるのかということを調べています。
その結果、なんと6倍から8倍も食後の方が仮釈放が承認される確率が高くなったということです。
これは人間は血糖値が上がることによって判断能力が上がるからです。
これは仮釈放などを決定する場合でもお願い事を聞く場合でも同じで、決断力がないと後回しでいいかなと考えたり面倒だと考え先延ばししてしまいますが、血糖値が上がっている時には気分も良くなっていますし判断能力もある程度上がっているので、頼みごとにも応じる可能性が高くなります。
ですから、皆さんが相手に何か頼み事をするのであれば食後30分ぐらいを狙うといいと思います。
例えば、一緒にランチを食べてランチを食べ終わった後にお願い事をしてみるとか、相手がランチから帰ってきて一息ついた頃にお願い事をしてみるようにするとYES と答えてくれる確率が高くなります。
ちなみに、一緒に食事を食べるとランチョン効果といって相手が頼み事を聞いてくれる確率も高くなりますので、これも併せて使うと良いと思います。
タイミング3 :コーヒーを飲んでいる時
続いて3つ目はコーヒーを飲んでいる時です。
相手がコーヒーを飲んでいる時に説得をすると、相手がちゃんと話を聞いてくれてその説得に応じてくれる確率が2倍程度上がるのではないかという研究があります。
これはカフェインによって人間の脳が明晰になっているので、こちらの話に集中してくれてちゃんと話を聞いてくれるかな応じてくれやすくなるということもありますが、純粋にコーヒーのいい香りに包まれている時には YES と答えやすくなるということも分かっています。
ですから、コーヒーを飲んでいるタイミングでお願いをするというのも良い方法だと思います。
ちなみに、ショッピングモールで行われた実験では、コーヒーショップの前で小銭をもらえないかと通行人にお願いをした場合と別の場所で同じようにお願いした場合を比べると、コーヒーショップの前でお願いをした場合の方がコーヒーのいい香りがしているので小銭をもらえる確率が高くなったということも分かっています。
相手がコーヒーを飲んでいるタイミングやコーヒーの香りに包まれている場所を狙ってお願いごとをするというのも良い方法です。
タイミング4 :仕事終了直前と週末の夕方
4つ目は仕事終了直前と週末の夕方です。
人はもうすぐ仕事が終わり解放されると思うと気分が良くなります。
気分が良くなると人間は判断が甘くなり、余計なものを買ってしまったり気前が良くなります。
ですから、気分が良い時には余計な買い物をしてしまいやすくなるのでネットショッピングなどをする時には気分が良い時は避けた方がいいとは思います。
1日の中では夕方のそろそろ仕事が終わるとなっているタイミングの方が気前がよくなっているので頼み事に応じてくれやすくなります。
同じように、一週間の中で考えるのであれば金曜日の夕方なども相手からの頼みごとに YES と答えやすくなります。
もちろん、その日のうちに終わらせないといけない業務を仕事の終了の直前に頼むとさすがに応じてくれなくなってしまいますので、特別急ぎではない仕事を「今週中で構わないので・・・」とか「急いでいるわけではなく今日では構いませんので・・・」というような言葉を添えながらお願いをすると相手は気持ちよく応じてくれる確率が高くなります。
タイミング5 :未来のお願い事をする時
人間は未来のお願い事をする時には決まりが良くなり応じてくれやすくなるということが分かっています。
例えば、「今週時間ある?」と言われると難しいかなという気分になっても、「再来月どこか時間ある?」と言われると軽く応じてしまうということは誰でもわかると思います。
人間は未来に対する想像能力が非常に低いので、今週忙しいのであれば来週もある程度忙しいはずですし、来月や再来月もおそらく同じぐらいに忙しいはずですから、よほどのことがない限りは同じような状況が続いているはずにも関わらず、未来のことになると判断が甘くなってしまうということがあります。
ですから、人には未来のお願い事をされると YES と答えやすくなるという性質があります。
慈善団体への寄付をお願いしていくらの金額を寄付してくれるかということを尋ねる実験があり、今月から毎月慈善団体に寄付としてその金額が振り込まれるという場合と、3ヶ月後から毎月慈善団体に寄付としてその金額が振り込まれるという場合で比べると、3ヶ月後から寄付が始まると言われた場合の方がより大きな金額を寄付しやすくなるということが分かっています。
つまり、今月からであれば1000円ぐらい寄付しようかと思う人が、3か月後からとなると1500円とか2000円を寄付するようになるということです。
人間は、今月は何かと物入りだったりお金に余裕がないとしても、それが3ヶ月後となると、お金に余裕がないとか欲しいものがあるというようなことに考えが及ばなくなり気前がよくなってしまいます。
同じように先の頼みごとに対しても気前が良くなりますので、相手にお願い事をするという時にはそれは未来のお願い事だということを強調した方がいいです。
来月か再来月というように距離を置くようなお願い事にしておくと相手が YES と答えてくれる確率が高くなります。
今回はそんな皆さんがすぐに使えるであろう5つのお願い事をするタイミングについて紹介させてもらいました。
相手が感謝の念を抱いてからの30分
食後の30分
相手がコーヒーを飲んでいる時・コーヒーの香りがする場所
仕事の終了前と週末の夕方
未来のお願いをした時
これらが相手が YES と答えてくれる確率が高くなるタイミングですので、ぜひ試してみてください。
さらに相手を上手に味方につけるためのおすすめ
今回は相手に YES と答えてもらう確率を高める方法について紹介しましたが、相手が YES と答えてくれるということは相手を上手に味方につけることができるということです。
この味方につけるテクニックというのは、実は、世界中のビジネスエリートたちが上り詰めるために使っているテクニックです。
そんなエリートたちも使う相手を味方につけるテクニックについて解説した動画を今回のおすすめの動画として紹介しておきます。
こちらの動画は、世界でもトップクラスの企業で役員まで上り詰めたようなエリートたちが使っていた相手の心に入り込むテクニックである迎合のテクニックについてまとめた内容になっています。
相手を上手に自分の味方につけて自由な人生を生きるための方法を学んでいただけたらと思います。
説得や意思決定のためのおすすめ本
今回のおすすめの本としては、さらに説得や人間の判断について学ぶためのおすすめの本を紹介しておきます。
これは僕の人生を変えてくれた本ですが、相手に YES と言わせるための方法をまとめてくれた素晴らしい本です。
この本は人間のバイアスや意思決定の間違いなどを紹介している本ですが、これは裏を返すと、人間がどのような時に間違った意思決定をしやすいのかということを理解できるわけですから、相手を説得するという時にもそれを使うことができるということになります。
人間の意思決定について学ぶのであればこちらの方がとても参考になると思います。
こちらも人間の意思決定の不合理性を教えてくれる本ですから、人間の愚かさを理解できますが、人間の愚かさを理解するということはそもそも愚かな人間の中でも賢い部類の人間になることができると思います。
こちらの本で皆さんも人間の愚かさを学び、その愚かさを上手に利用するための方法を学んでいただけたらと思います。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックが無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
1人1冊ですが完全に無料で、無料の期間が終わっても一度ダウンロードしておけばずっと聞くこともできるそうですので、まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
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本内容は、心理学の面白さを伝えることを目的として、記載された参考資料のみならず、過去の動画を元に大胆な独自の考察したもので、あくまで一説です。ここでの結論は、記載された論文とは異なる場合があります。
参考:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28376373
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0306453014000584
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0306453014000584