この知識はこんな方におすすめ
- 交渉が苦手
- 人生をより良くしたい
日本人が特に苦手な賃金交渉
今回は賃金交渉に勝つための方法についてですが、日本人では交渉が苦手な人が多いと思います。
そんな中でも、日本人が特に苦手とするのが給料に関する交渉です。
給料を上げてもらうための交渉は日本人は特に苦手で、権利として当たり前のようにあるはずのものであっても、上手に丸め込まれたり、気になっていてもなかなかはっきり言えなかったりすると思います。
交渉して何かを勝ち取った経験がないと、交渉自体を避けてしまう人も多いです。
はっきり言いますが、人生は交渉が全てです。
交渉することによって、僕たちは戦わずしていろいろなものを手に入れることができます。
ですから、「交渉する」か「戦う」かしか道はありません。
給料においても、ちゃんと頑張って働いている人がもっと給料を上げて欲しいと要求するのは当然のことです。
ところが、それができたとしても要求の仕方をほとんどの人が間違えています。
今回は、様々な研究をもとに賃金交渉に勝つための7つのポイントを紹介させてもらいます。
このポイントを押さえていただければ、給料の交渉で有利になるだけでなく、取引先との値引き交渉や、普通に買い物する際の値引き交渉にも使えます。
強気な交渉と友好的な交渉?
まず、基本的な部分としてですが、交渉の前提として相手と交渉する時に、強気な交渉するのと友好的に交渉するのではどちらの方が有利になると思いますか?
日本人はほとんどの人が下手に出る交渉をする人が多いと思います。
ところが、厳しめに交渉する方が結果的に交渉がうまくいくという研究があります。
ハーバード大学などが行った研究で、メルカリのようなネット上の売買サイトでスマホを売ろうとしている775人に対して、架空の買い手として2割引きにしてくれたらスマホを買う用意があるというメッセージを送っています。
その際に、メールの文面を2つのタイプに分けています。
友好的に丁寧な文面で、もし2割引にしていただけるならメールをくださいとお願いしたパターンと、もう一方は、強気な文面で、2割引きにしてくれるなら購入するけれど無理なら他を当たるというパターンです。
普通に考えると、友好的で丁寧なメッセージの方がその条件を受け入れることも考えそうな気がします。
ところが、実際には逆でした。
結果的には、強気な調子でメッセージを送った場合の方が、条件をそのまま受け入れてくれることが増えたそうです。
逆に、友好的で丁寧に送ったメッセージの場合には、1割引なら考えるというような、さらに新しい条件を相手から提示されるケースが多くなったそうです。
さらには、強気なメッセージに対してはほとんどの人が返信が早かったけれど、友好的なメッセージに対しては返信さえも来なかったケースも多かったそうです。
結局、強気で交渉した方が結果も有利になり条件に妥協する必要も少なくなったということです。
「No Deal」
交渉では No Deal が一番有利です。
これは簡単に言うと「いざとなったら取引しなくていい」という状態です。
交渉に勝つのは、その交渉の結果に最も執着がない人です。
スポンサーリンク
例えば、お店に行って何かを値切ろうと思った時には、当然ですがお店の人は買って欲しいはずです。
特に、たいていのものは他のお店で買うこともできるから、いざとなったら別に無理をして買う必要はないというスタンスで交渉できたら、お店の人は何とかして売ろうと思うので条件を飲んでもらえる可能性は高くなるわけです。
ですから、交渉する時には強気に接した方が交渉はうまくいく可能性が高くなります。
交渉に勝つのは交渉結果に執着がない人です。
その余裕を見せる行為が強気で交渉することです。
この研究では、その後に140人を対象にしたラボ実験も行われていて、全員に商品価格の交渉を行ってもらっています。
それによると、やはり強気に交渉した人に比べて友好的に交渉した人は損をしていたそうです。
友好的な態度は強固な態度に比べて平均で15%も多い金額を支払う結果になっていました。
ですから、交渉の大前提としては、強気な態度ではっきりとこちらの条件を提示した場合の方が交渉結果は良くなります。
この研究で分かっていることとしては、これは売っている側の心理的な違いに原因があります。
友好的な態度で交渉してきている相手は、自分よりも下の立場だから友好的な態度をしていると感じるそうです。
研究チームによると、交渉する際はあくまで強気に強固な態度を貫くことによって、余計な交渉にかかる時間や労力を節約することができて、経済的にもより良い成果を得られ大きな満足感を得ることができると言われています。
ですから、交渉する時には演技でもいいので強気な態度で貫いて下さい。
賃金交渉のためのオススメ本
交渉は苦手だという人は多いと思います。
そんな人でも交渉力を身につけるためのおすすめの本をいくつか紹介しておきます。
まずは交渉力を身につけるという点ではこちらの本は欠かせません。
こちらは僕が大学生の頃に出会ってメンタリストになるきっかけにもなった本です。
承諾誘導の科学的な方法を全てまとめてくれているような素晴らしい本です。
影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
実践編と戦略編もあり、どれも0がもう2つ付いていても買うべきだと思えるぐらいおすすめです。
これらを読んでおくだけでもかなり交渉は有利に進められます。
大抵の人は交渉を感覚でしています。これらの本でちゃんとした理論を実装すれば交渉はほぼ勝つことができます。
影響力の武器 実践編
影響力の武器 戦略編
やはり、運動も大切です。
運動して体を鍛えると堂々と振る舞うことができるようになります。
自信を持って喋ったり行動することができるようになるので、それだけで交渉力はかなり違います。
そんな運動の効果を学んで運動をやる気になるためには、こちらの本がおすすめです。
脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方
そして、交渉というよりは人を動かす一般的なテクニックについては、僕の本ですがこちらを参考にしてみてください。
こちらは Amazon の Audible の無料体験で無料で聞くことができるキャンペーンの対象になっています。まだの方はこの機会にチェックしてみてください。
【オーディオブック無料】
超影響力~歴史を変えたインフルエンサーに学ぶ人の動かし方
賃金交渉に勝つための7つのポイント
それでは本題で、ここからがメインの交渉の7つのポイントについてです。
これは心理学者のジェレミー・ディーンさんが、近年の給料交渉にまつわる様々な研究を集めて、正しく賃金交渉するための方法をまとめてくれたものを参考にしています。
ポイント1 :こちらがアンカーを設定する
交渉では最初に提示された値段をベースに交渉が進みます。
これについては様々な研究が行われていて、例えば、こちらが最初に「3割引きにしてください」とお願いした場合と、「いくらか値引きしてくれませんか?」とお願いして、相手が「2割ぐらいなら…」と答えて、それに対して「なんとか3割引にしてもらえませんか?」とお願いした場合で調べた実験があります。
これによると、こちらが最初に希望額を提示した場合の方が、最終的に自分の希望額に近づくということが分かっています。
2011年のアイダホ大学の研究を見てみると、こちらが最初に思い切った条件を提示すると、その最初のオファーが交渉全体のトーンを決めるということが分かっています。
ですから、自分が何かものを買う場合でも給料の交渉をする場合でも、自分が主導権を握りたいのであれば、こちらから最初に金額の話をしてください。
このような話をすると、日本人は特にお金が全てだと思っていると感じたりする人がいますが、これは日本人の良くないところでもあると思います。
ですが、その方が合理的ですし有利になるわけです。
スポンサーリンク
当然ですが、人間は誰でも自分の人生をより有利に進めるために生きてもいいはずです。
特にビジネスにおいてはこのような交渉は当たり前です。
相手に気を使ってこれをしない人が多いですが、まずは自分から最初の条件を提示するということを覚えておいてください。
これは給料に関しても同じです。
最初のアンカーを会社にとって都合がいい低い給料で設定することによって、本来の皆さんのパフォーマンスから考えられる給料よりも低く設定してくることがあり得ます。
ですから、「そろそろ給料を上げて欲しい」とお願いするのではなく、思い切ってどう考えても高すぎると思われるぐらいの金額を提示してください。
そこを基準に相手は条件を下げてくるので交渉は有利に進みます。
ところが、下手に少しでもいいので給料を上げて欲しいというようなお願いをしてしまうと、現場の給料をベースに下から交渉が進みます。
これは給料だけでなく、相手に何かをお願いする時も同じです。
お願いをする時にも、まずこちらからどう考えても難しいかもしれないお願いを思い切ってしてください。
どんな場合も、一番最初に条件提示をする人が交渉には勝つということを覚えておいてください。
別の研究で、給料交渉のシミュレーションを行なっていますが、そこでもアンカーになる初期設定の数字を高くすると最終的な条件も高くなるということが確認されています。
ですから、自分が働いている業界の賃金相場から見て、その上限の金額で交渉を始めるようにしてください。
最初のアンカーで上限の金額を提示しないと足元を見られてしまいます。
特に日本では、一度給料の交渉をすると次に交渉できるまでかなり時間がかかります。
スポンサーリンク
ポイント2 :ジョークを言う
交渉の場でジョークを言ったり笑えるようなことをするのは結構重要です。
実際に、給料交渉の場面においても、皆さんの雇用主や上司によっては、最初に高すぎる金額を提示すると不機嫌になって空気が悪くなってしまうこともあります。
それを防ぐために、ジョークで緊張感を和らげることが必須になると言われています。
ですから、交渉が上手な人はジョークを言うのも上手な人です。
研究でも、ユーモアが適切に使われた場合には、それは給料交渉の適切な戦略になるという結果が結構出ています。
このユーモアやジョークというものは、逆に、交渉を仕掛けられた時にそれをはねのけるためにも使えます。
値引きを要求された時に、それを真面目に断った場合よりも、それをジョークで返した場合の方が相手からの印象も悪くならないという研究もあります。
研究では、「申し訳ありません。これはどうしてもこれ以上値段を下げられないので、その代わりと言っては申し訳ないですが僕がかわいがっているペットのカエルのジェシーを差し上げます」というような、いかにもアメリカンジョークのような感じですが、この方が相手が食い下がって値引きを要求するケースが少なくなったそうです。
スポンサーリンク
ポイント3 :競合戦略を使う
参考にしている研究では、149名の新入社員を対象に、自分の立場や問題点、考え方をオープンにして議論する競合戦略を用いた場合には、いわゆる妥協戦略や融和戦略を用いた場合よりも、給料が平均で5000ドルも高くなったという結果が確認されています。
交渉する際に、相手との妥協点を探ったり相手と仲良くなって友好的に接することで条件も良くしようとする人もいます。
実際には、これらの交渉方法はあまり良くないようです。
自分はどのような立場で、何かしらの問題点はあったとしても、どのような考えを持っていてどれだけの成果を上げているのかということを普段からオープンに議論するようにしてください。
交渉の場面でも、その自分の立場や問題点や考えについて、しっかり議論して交渉した場合の方が給料は上がりやすいということです。
ここから先は、残りの4つの賃金交渉に勝つためのポイントについて解説していきます。
給料交渉で多くの人が間違えてしまう戦略もあります。
自分の人生をより良くして大切な人を守るためにも時には交渉が必要になります。その交渉を有利に進めるために今回のおすすめの動画から続きをチェックしてみてください。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
スポンサーリンク
毎月20冊の本・論文の知識が1日10分で学べる!
【給料アップの科学】 賃金交渉に勝つための7つのポイント
📚賃金交渉のためのオススメ本
影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
影響力の武器 実践編
影響力の武器 戦略編
脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方
【オーディオブック無料】
📚超影響力~歴史を変えたインフルエンサーに学ぶ人の動かし方
⭐️新刊
松丸悟(父) の 松丸家の育て方
🍷メンタリストDaiGo初輸入のDlab-Wine D5-RS1
【昆布系旨味に合う】オーギュスタン・テール(土) シャンパーニュ
【赤身に合う】オーギュスタン・フー (火)シャンパーニュ
【和食に合う】オーギュスタン・エール(風) シャンパーニュ
リサーチ協力:パレオチャンネル
参考:https://daigovideoapp.page.link/zoNn