この知識はこんな方におすすめ
- 言いたいことが言えない
- 人間関係もっとラクに生きたい
言いたいことが言えない問題
言いたいことが言えないということで悩んでいる人は多いでしょうが、実は、ほとんどの人が言いたいことが言えないのではなく、どちらかと言うと、自分が何を言いたいのかが分かっていません。
遠慮なく言いたいことを言ってほしいと言っても、何も言えない人が結構います。
自分の感情や自分が相手にどうして欲しいのかということを分かっていないという問題が多いということです。
その問題を解決すると同時に、それを誤解なく伝えるにはどうすればいいのかということをアサーションの第一任者でもある心理学者のアン・ディクソン氏の研究を基に解説していきたいと思います。
言いたいことを伝えるというのは、自分がどうしてほしいのかという自分の要求を伝えることです。
このアン・ディクソン氏の研究では、そんな要求を伝えるためのテクニックを6つにまとめてくれています。
皆さんが言いたいことを言えるようになるためには、何に気をつければいいのかということを6つのポイントから紹介していきます。
言いたいことを言って信頼し合える関係を手に入れるために
なかなか言いたいことが言えない、言いづらいことをはっきりと言えない、そんな人が日本人には特に多いと思います。
アサーションは、自分の気持ちを相手に上手に伝えるコミュニケーションテクニックであり、特に近しい人や恋愛関係、親友や深い関係になりたいのであればコミュニケーションにおいて必須のテクニックです。
これにより言いづらいことでもはっきり言えて、お互いに心から信頼しあえる関係を作ることが重要です。
恋愛関係であれば、その相手は一番信用している人のはずですから、全ての事を言えるはずですし、家族や仕事で信頼している人、親友なども同じですが、本来は信頼関係があるのであれば言いたいことも言えるはずです。
ところが、人は時々その相手との関係を守りたいとか、大切な人だからこそ変に嫌われたくないと余計なことを考えて、そのために言いたいことが言えなくなるということもあります。
そこで欠かせないのが、やはりこのアサーションのテクニックで、これが上手に使える人の方が恋愛関係は長続きするし、仕事でも相手といい関係を築くことができる上に、コミュニケーションに自信を持つことができるということが分かっています。
そのアサーションのテクニックについては、こちらの2冊がとても参考になると思います。
夫婦・カップルのためのアサーション: 自分もパートナーも大切にする自己表現
アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法
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言いたいことを言うのは相手の行動を変えてほしいからだと思いますが、説得もできないし、自分の言いたいことも伝わらないという相手もいると思います。
そんな相手にも自信をもって接するためのテクニックについては、こちらの本が役に立ちます。
ちょっとした工夫や方法を変えることによって相手にYESと言わせるための方法がたくさんまとめられています。
影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
人に頼み事をできないとか、頼みごとをされると断れないという人もいると思います。
当然ですが、人を助けたり優しく接したり与える人の方が人生も豊かになりますし、人生の中でもやはり良い選択をすることができるようになります。
自分1人でできることは限られていますので、どうしたら相手が気持ちよく受け入れてくれるのかということを考えるということがとても重要です。
人は自分が助けた相手を好きになるように本能的にできています。
ですから、上手に頼みごとをすることができるようになれば、頼み事をした相手から好かれるということになります。
助けてもらえる上にその人たちから好かれるということになります。
こちらはそんな人に頼む技術をわかりやすく解説してくれている本です。
人に頼む技術コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学
6つの言いたいことを言えるようになる技術
ステップ1 :疑問形を使わない
人は相手に何かを要求したいと思った時に、疑問形を使ってしまうことが結構あります。
「〜していただけませんか?」
「〜はいかがでしょうか?」
相手に何かしてもらいたいことがある時に、皆さんは疑問形を使っていませんか?
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このような言い方は、一見優しくて丁寧な要求のように見えますが、その背景には、相手の気分を害したくない、自分が攻撃的な人に見られたくないという意図が隠されています。
その意図を隠して相手に要求しています。
そうなると、相手にとっては誤解につながる可能性が高くなります。遠慮することによって怪しまれてしまいます。
言われた側は、この人は丁寧に伝えようとしてくれているとは思いません。
何か気に食わないところがあるのではないか、この人は自分に対して本心を明かしてくれない、こちらを上手に利用しようとしているのではないかという疑念を持たれたり、シンプルに曖昧でよくわからない、つまり、頭が悪いと判断されたりします。
相手に言いたいことがある時には疑問形はやめてください。
疑問形を断定形に変えるということをするだけで、相手に対する印象も良くなりますし、余計な誤解もなくなります。
もちろん表現としては丁寧に伝えるべきですが、ストレートに物事は要求したほうが印象は良くなります。
変に言い回しだけ丁寧で疑問形で回りくどく探るように言われると、伝わらないどころか印象は最悪です。
言いたいことが言えないという状況で、それでも人間関係がうまくいっているのであれば問題はないでしょうが、大抵の場合、言いたいことが言えない人は人間関係に不満を抱えていたりすることが多いです。
これは疑問形の言い方が人間関係を作る上でうまくいっていないということです。
まずはそのことを認識してもらった上で、物事を伝える際に疑問形は使わないということをトレーニングしてみてください。
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まずは今日から1週間疑問形をやめてください。
人に頼み事をする時には一切疑問形を使わないようにしてみてください。
疑問形ではなくストレートに相手にお願いしてください。
そして、この1週間はテスト期間だと考えて、それにより人間関係に悪い影響があったり仕事に支障があるかということをチェックしてみてください。
ほとんどの場合、これを実践すると周りが皆さんがどうしてほしいのかということを理解して、言わなくても同じことをしてくれるようになります。
難しいように感じるかもしれませんが、実は疑問形で伝えるほうが人間関係を壊しているということに1週間試してもらえると気づけるはずです。
ステップ2 :相手を対等に扱うために自分を起点にする
ステップ1の疑問形をやめるということを行い、それを矯正した上でこのステップに進んでください。
疑問形を使うのをやめると急に話し方がぶっきらぼうになってしまう人が中にはいます。
このような場合にどうすればいいのかというのがこのステップになります。
自分の欲求を把握して、それを起点に会話を進めることが重要です。
相手にアサーティブな表現で言いたいことを伝えるためには、相手も自分と同じ1人の人間だということを思い出す必要があります。
自分と相手が対等だということを分からないで、自分の要求だけを伝えようとすると当然相手は嫌な気分になります。
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自分が言いたい事を疑問形ではなく断言ではっきり伝えるということと同時に、相手にも同じように言ってもらう関係が大切です。
自分だけが言いたい事を言っていると、当然相手は嫌な気分になり関係は壊れます。
ですから、お互い対等な人間だという前提で、自分が伝えたことに対して相手がストレートに返してきたとしても全く問題はないし、むしろ、それを推奨するべきだという考え方を持って進めてください。
相手と対等に会話をするためには、自分が何を求めているのかということをはっきりさせておくことがまずは欠かせません。
自分の要求がはっきりしていないと、相手と対等に会話することはできないということです。
人間というものは社交的な生き物ですから、自分の要求をはっきりさせておかないと相手に起点を置いてしまいます。
相手に起点を置いてしまうと、相手が受け入れてくれなかったらどうしようかなどと余計なことを考え、相手の行動をベースにして自分の行動を決めるようになってしまいます。
これは人が群れを作って生きないといけなかった生き物だからです。周りの目を気にしてしまう性質がもともと人間にはあるということです。
ですから、自分の要求を起点にしてコミュニケーションをとらないと、自分も知らないうちに、いつのまにか相手のペースに持っていかれてしまいます。
自分が相手に何を求めているのかということをはっきりさせてください。
そして、相手も自分に何か要求をしてきたら、その2つを天秤にかけてフェアだと感じたら、それをお互いにするようにしてください。
もしアンフェアだった場合には調整すれば良いだけです。
まずは、自分が相手に何をしてもらいたいのか、何を伝えてどのように行動してもらいたいのかということを明確にしましょう。
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ステップ3 :発言のイニシアティブをとる
このステップは最初の疑問系をやめるということと同じぐらいに重要になります。
会話をするときにその最初にテーマを出す人がいると思います。
この会話の最初のテーマ出しをできるように練習してみてください。
疑問形で伝えることをやめられるようになったら、自分が最初のテーマ出しをするということを毎回心がけるようにしてみてください。
これをするとかなり自分の言いたいことを言える人になってきます。
アサーティブが苦手で言いたいことを言えない人ほど、自分が発言するのに最適なチャンスを待つ傾向があります。
コミュニケーションの中で自分の言いたいことを思いついたとしても、そのまま皆の話を聞いていて、その話が途切れないので話をする機会を失うという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
アサーティブが苦手な人ほど自分から話題を提供しません。
自分の言いたいことを言えない人ほど、周りの顔色を窺い、話の流れで自分が言えるところで言おうとします。
自分に話を振られたら言おうとしたり、ちょうど良いチャンスが来たら言おうとするわけです。
これが言いたいことが言えない人の大きな特徴です。
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実際のコミュニケーションにおいては良いチャンスなんてありません。良い発言のチャンスが回ってくることなんてありません。
自分から話題を提供しない限りは、皆さんが発言するチャンスはなくなってしまいます。いくら待っても意味はありません。
自分の言いたいことを頭の中で考えながらチャンスを待っていると、余計なことを頭で考えながら会話をしているわけですから、周りの発言はちゃんと頭に入ってきません。
こうなると周りの話をちゃんと聞かなくなるわけですから、コミュニケーションとしてもうまくいくはずがありません。
人間は会話の中で長くチャンスを待てば待つほど不安は増大して、不安が増大すると話の内容が頭に入ってこなくなり、うまい会話の切り返しや意味のある発言ができにくくなります。
さらに、不安が増大するために余計に発言が難しくなってしまいます。
それにより、どんどん言いたいことが言えなくなってしまいます。
最も不安が少ないのは一番最初だということを覚えておいてください。
皆さんが、これを今言っても大丈夫だろうか、思いついたけれど言いづらい、と思った瞬間が一番不安が少ない時です。
待てば待つほどその不安は大きくなりますので、その最初のチャンスを逃さないようにしてください。
最初に不安を感じた時が一番楽だということを忘れないようにしてください。
ここから先の、残りの技術と余計な不安や懸念を振り払いストレートに言いたいことを言えるようになるための詳しい解説については、今回のおすすめの動画からDラボでチェックしてみてください。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
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リサーチ協力:パレオチャンネル
参考:https://daigovideoapp.page.link/7bPz