この知識はこんな方におすすめ
- 相手の心に刺さる話ができるようになりたい
- プレゼンや面接で相手の心を動かしたい
物語は論理性と感情性
ストーリーテリングには論理的な会話の流れに加えて感情的な話の流れも必要になります。
だからこそ、ストーリーテリングはただ論理的に話すよりも難しいです。
ですから、僕も心理学の知識を解説する時には、ただ論理的に話すだけでなく、時々ストーリーを入れたりユーモアを交えたりするようにしています。
これも時々感情的な話も入れるようにしないと、人は話についていくのが難しくなるからです。
ストーリーテリングは、そもそもの論理性を保ちながら感情豊かに伝えるテクニックです。
ストーリーテリングのオススメ
神話の研究で有名なジョーゼフ キャンベル博士の著書です。
世界同時多発的に様々な神話や物語が生まれていますが、大体同じようなヒーローが出てきて同じような敵と戦い、同じような苦労を重ねて同じような話が展開されています。
人の心を打つストーリーというのは、人間の脳の中に元々存在しているのではないかという理論を基にストーリーテリングを学ぶことができます。
特にこちらの本は文庫本で読みやすいと思います。
神話の力
登場人物の動きや心の機微をとても上手く説明する映画や物語があります。
自分が物語を話す時にも、登場人物をちゃんと説明することができなければ、そもそも何の話をしているのかがわからなくなってしまいます。
登場人物の設定や主語が曖昧な説明になると、相手は何の話をしているのかわからず聞く気にならないものです。
そうならず、人の心を打つストーリーと強いキャラクターを作るにはどうすればいいのかということをこちらの本は教えてくれます。
実践的にストーリーテリングを学ぶのであればこちらが役に立つと思います。
物語の法則 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術
こちらはディーン・R. クーンツ博士の名著ですのでぜひ読んでみてください。
ベストセラー小説の書き方
上級者向けのオススメ
そして、こちらは少し上級者向けの方にはなりますが、ジョーゼフ キャンベル博士の理論や考え方をがっつり学びたいのであればぜひ読んでもらいたい本です。
千の顔をもつ英雄
ストーリーテリングはテクニック
ストーリーテリングは物語を上手に語るテクニックですから、練習すれば誰でもできるものです。
自分が過去に起きた出来事を語る時も、ただ単に情報伝達として起きたことを伝えるのではなく、それをストーリーとして伝えます。
例えば、おすすめのワインの良さを伝える時にも、どんな味がしてどんな料理と合うかということ話してもいいですが、そのワインを好きな理由として、それを作っている醸造家やワイナリーの長年大切にしている哲学やこだわりまでストーリーとして伝えれば、「誰がどんな苦労をしてどんな作り方をしているからこそ美味しいワインだ」という話になり、相手の心に刺さりやすくなります。
短く結論だけスパッと伝えるのも良いですが、相手の心に刺さる話というものは基本的にはストーリーとして文脈鮮やかに話された話です。
別に皆さんはベストセラー作家や脚本家になりたいわけではない人がほとんどですから、アートの部分ではなくテクニカルな部分でストーリーを紡ぐ方法を紹介します。
カーフレームワーク(CAR framework)
ストーリーテリングの基本として、まずカーフレームワークを意識することが重要です。
カーフレームワークとは、リーダーシップ研究で有名なポールスミス氏が提唱しているストーリーテリングの枠組みのことです。
CとAとRの頭文字が表すルールに沿ってストーリーを作るというものです。
人間の脳は論理的な話よりも物語の方が処理しやすいので、同じ情報量であれば物語にして伝えた方が理解しやすくなります。
ですから、直前に見たアニメのストーリーを説明することができても、直前に読んだ実用書の内容を説明するのは結構難しかったりします。
これはもともと人間の脳は物語の方が処理するのが上手だからです。
スポンサーリンク
ですから、「マンガでわかる◯◯」という本がよくありますが、このような本をまずは選んで全体的な大枠を捉えるというのはいい方法です。
いきなり専門的な本を読んでも理解できなくても、最初に頭の中に大枠を作っていたら情報を処理しやすくなります。
C/Context:文脈(背景)
A/Action:アクション
R/Result:結果
この3つを意識すると誰でもわかりやすい物語を作ることができます。
Context:文脈(背景)
文脈がないと相手は混乱してしまいます。
まず最初にストーリーを理解するために必要な背景情報を提供する必要があります。
例えば、僕がぬこさんを抱っこして写っている写真があったとして、僕のことを知らない人はその写真を見ても「猫を抱っこしている男性」としか理解できません。
ところが、僕のことを知っていて、僕とぬこさんの出会いを知っている人は、その1枚の写真から得られる情報が多くなります。
伝えたい内容の中にとどまっていない背景情報がないと物語を理解することができません。
出てくる登場人物や、その人がそれまでにしたことや性格、 職業などから、相手が物語を理解するために必要になる背景情報をまずは提供するようにしてください。
大抵の人がここでつまづいています。
いきなり出来事や話したい内容を話し始めて、「そもそもその人は何をしている人なの?」と相手の頭の中に疑問を作ってしまいます。
これは面接の時もプレゼンの時も同じです。
文脈がないと相手に伝わる想いも伝わりません。
この文脈の提供には相手と自分の繋がりをもたらしてくれる作用もあります。
こちらの話を聞いてくれるモチベーションを高めてくれます。
文脈を提供するための4つのポイント
では、背景情報として具体的にはどんなことを伝えると、相手は物語を理解しやすくなり話を聞くモチベーションが高くなってくれるのでしょうか。
そのためには、4つのポイントが含まれていると物語の理解と話を聞くモチベーションを高めることができると言われています。
ポイント1 :その話はいつどこで起きたことなのか?
その話が最近起きたことなのかいつ頃の話なのか、どこで起きたことなのかがわからなければ、相手は混乱してしまうだけです。
ポイント2 :その主人公は誰なのか?(誰が目線で語るのか?)
誰の目線で語っているのかがわからなければ相手は物語を理解することはできませんし、話の中で主人公が固定されていなければ混乱してしまいます。
よくある失敗としては、最初に主人公を設定したはずなのにそれを客観的に別の目線で語ってしまうという人がいます。
スポンサーリンク
ポイント3 :序盤で主人公の目標を明らかにする
序盤で主人公が何をしたいのか?何を求めているのか?ということをある程度明らかにしていないと、相手は話を聞くモチベーションを保つことができなくなります。
主人公が達成したいことが見えてこないと物語の予測を立てることができなくなり、何が起きるのか全くわからない物語にモヤモヤしてしまいます。
ポイント4 :主人公の目標を邪魔するのは誰か?
主人公の目標を邪魔する敵、あるいは邪魔するものは何なのか?ということをわかりやすく伝えてください。
この4つを満たすだけで、背景情報を十分に伝えることができます。
慣れるまではこの4つのポイントを紙に書き出してみるのもいいと思います。
それだけでもかなりわかりやすく物語を伝えることができるようになります。
スポンサーリンク
例えば、僕が小1から中2までいじめられたけれど、中2の時にいじめから脱却することができて今のように堂々と生きることができるようになったという話があったとします。
これをカーフレームワークの文脈に当てはめるとどうなるか参考までに紹介しておきます。
①その話はいつどこで起きるのか?
「小学校1年生から中2までの友だちがいなかった8年間」
②その話の主人公は誰か?
「いじめられて周りに言いたいことも言えなかった子供の頃のDaiGo」
③主人公は何を達成したいのか?
「いじめられた8年間の間に何も行動できなかった自分を変えたいと思っていた」
スポンサーリンク
④その目的の達成を邪魔するのは何か?
物語で最終的に言いたいことは、「自分が行動すれば周りは変わるのに、他人の目ばかりを気にしていたので、それが自分が変わることができない本当の理由だった」ということです。
ですが、その話の前に敵を設定しても構いません。
例えば、「クラスが変わっても毎年必ず現れるいじめっ子」かもしれませんし、「いじめを相談しても自分のせいだと言う先生」かもしれません。
何しても最終的に打ち勝つべきラスボスは「いじめられていることに怯えて自分の意思を出さなかった自分の弱さ」です。
最初は大変かもしれませんが、このようにして枠組みを作ったら、それらを繋いでいくだけでも十分に伝わりやすい物語ができます。
これだけでも相手の心に刺さる話ができるようになると思いますので、ぜひ試してみてください。
ここから先のアクションと結果、そして、さらにストーリーテリングのテクニックを磨いていくための方法については、今回のおすすめの動画からDラボでチェックしてみてください。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックがなんと新刊も含めて無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
スポンサーリンク
毎月20冊の本・論文の知識が1日10分で学べる!
聖書でも使われる最強の話術【ストーリーテリング】を使いこなすには
本日のおすすめワイン
SDGsに基づく有機農法ワインの3本セット
直輸入&独占販売で値段を抑えて、価格はスーパーのちょいいいワイン、味は高級レストランので出るワインをセレクトしました。
1. シャトー・ラ・カドリー(ボルドー白)
今再注目のボルドーの白。
有機栽培したブドウを使ったワイン
2. ドメーヌ・ド・ラ(カスティヨン・コート・ド・ボルドー赤)
世界的有名なワインコンサルが個人的に造る超掘り出し物
3. ドメーヌ・フェレール・リビエール(IGP コート・カタラン赤)
樹齢 143 歳のブドウから造られる大地のパワーワイン
ストーリーテリングのオススメ
神話の力
物語の法則 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術
ベストセラー小説の書き方
上級者向けのオススメ
千の顔をもつ英雄
リサーチ協力:パレオチャンネル
参考:https://daigovideoapp.page.link/2VQz