この知識はこんな方におすすめ
- 味方が欲しい
- お願い上手になりたい
たったの14文字で味方を増やす!
今回は、たったの14文字で皆さんの味方を増やしていくための方法について紹介したいと思います。
誰かにお願い事をしたり自分のために何かをしてもらうということが苦手な人も多いと思います。
例えば、 同僚や仕事上の仲間と言える人に対して、なんとなく悪い気がしてお願いすることができないということもあると思いますが、それはその人に迷惑がかかるということが原因ではなく、断られたり拒絶されることに対する恐怖が仲間を頼ることができない一番の理由です。
人は誰かに頼られることによってその頼ってきた相手を好きになる性質があります。
人は助けてもらうことによってその相手との関係が強固なものになるわけです。
ですから頼った方がいいということです。
問題なのは、こんなお願いをしたら嫌われるのではないかとか、断られて気まずい思いをしてしまうのではないかと考えてしまうことです。
そんな方は結構多いと思いますので、今回は、誰かに頼み事をしたり、皆さんがお客さんや上司に何か提案をする時にある14文字を会話の最初に入れるだけで、相手がそれに対してYESと答えてくれる確率がそうでない場合に比べて1.5倍にもなる魔法のようなフレーズを紹介させてもらいます。
頼み事の最初に入れる魔法の14文字とは・・・
そんな魔法のようなフレーズとは、「ちょっとお願いがあるんですが」です。
たったこれだけです。
たったそれだけでそんなに効果があるわけがないと思う人もいるかもしれませんが、ポイントとしては、別に多少表現は変わってもよく相手に話しかけたり何かお願いをする時に、いきなり用件を伝え始めるのではなく、「ちょっとお願いがあるんですが」と言ってから相手の返答を待ってください。
それに対して必ず相手に同意をもらうようにしてください。
このお願い事があるので聞いてほしいということに対して、相手が同意をするタイミングを待つというのが心理学が教えてくれるアドバイスです。
相手の同意を待ってから話し始める
相手に話しかけていきなりお願いをしてしまうと、それはぶっきらぼうにこちらのお願いを相手に投げつけている状態になってしまいます。
ですから、まずは自分が相手にお願い事をすることに対する同意を相手に求めます。
その同意を相手が示してくれた上で、それからお願い事を話すようにするということです。
人間は内発的動機付けといって自分の決めたことや自分がしたいと思ったことに対してのモチベーションは高くなり、逆に、他人に強制されたり命令されたことに対してはモチベーションが下がるものです。
例えば、子供たちを対象にした実験でも、楽しそうにお絵かきをしている子供たちにそのまま自由に絵を描かせた場合と、一番上手に絵を描くことができた子供には賞をあげると伝えた場合を比べると、子供たちは賞をもらえると言われた方が一生懸命絵を描きますが、次から賞がもらえないとなると絵を描かなくなってしまうということが分かっています。
ですから、人間というものは自分で決めて好きでしていることであればいつまででもずっとできますが、外発的動機づけで人からモチベーションを与えられるとやる気がなくなってしまうということです。
ご褒美があればそのご褒美がある間は頑張ることができますが、ご褒美はなくなった瞬間に自分からはしなくなってしまいます。
お願い事をする時もこれと全く同じです。
人間は自分で決めたことを守りたいので、まず最初に相手にお願い事があるので聞いてもらえますかということを尋ねて、それに対して相手が同意してくれれば相手がそのお願い事を聞いてくれる確率が高くなります。
これはお願い事を聞くということを相手自身が選んでいるからです。
自分で選んだ行為だからやる気が出る
人間は自分の選択を自分の力によって決めていて、その選択は誰にも影響を受けていないというコントロール感を感じることによってやる気が上がります。
例えば、これを何か物を売るという時に使うのであれば、A という商品と B という商品と C という商品がありどれを選びますかと尋ねると、人間は選択を与えられると自由を感じるので、選ぶポイントがある方が購入してくれやすくなります。
買うか買わないのかという選択ではなく、どれを買うのかとかどれくらいの金額のものを買うのかという選択をお客にさせます。
他人を助ける時にもこれは全く同じです。
例えば、駅前でクリップボードを持っている学生がいて、その学生がいろいろな人に声をかけて少し長いアンケートに答えてもらうという実験があります。
この際に2つの方法でアンケートを依頼しています。
普通にアンケートに協力してもらえませんかとストレートに声をかけたグループと、もう一方は、「ちょっとお願いがあるので聞いてもらえませんか」とお願いをして相手が同意してもらった上でアンケートに答えてもらいたいと伝えたグループです。
先ほど紹介したのと同じように、まず最初に相手からの同意を取る場合とそうでない場合に分けて実験を行ったわけです。
その結果、普通にストレートにアンケートをお願いした場合には57%の確率でアンケートに答えてもらえましたが、まず協力してくれるかどうかということを尋ねて同意をもらうようにした場合には、なんとアンケートに協力してもらえる確率は84%になったそうです。
ですから、最初に同意を得るということをするだけで確率がこんなにも上がるということです。
「まずは最初に相手の同意を得る」
皆さんも周りの人に自分の味方になってほしいとか頼み事をしたいという場合には、この事前に同意を取るというのをしてみてもいいのかもしれません。
普通に自分のお願い事をいきなりするよりも、事前に同意をまずは得た上でお願い事をした場合の方が1.5倍も相手は YES と答えてくれる確率が高くなります。
これは味方を作る場合にも使えます。
例えば、自分が困っていることに対して助けてほしいといきなり内容を話すよりも、まずは自分が本当に困った時には味方になってくれるかということを相手に尋ねてください。
それに対して、友達だから当たり前だろと言われた後に自分で困っていることを話すと助けてくれる確率が上がります。
まずは一番最初に相手に協力してくれるかどうかを尋ねるワンフレーズを入れるだけで相手が皆さんの味方をしてくれる確率を1.5倍まで高めることができるということです。
ぜひ試してみてください。
対価としてのお金
この方法にはメリットも多いですが一応デメリットもあります。
対価としてお金をあげるのはやめたほうがいいということが分かっています。
ここには先ほどの内発的動機付けと外発的動機づけの問題があり、お金をあげてしまうとモチベーションがなくなってしまうということもありますが、対価としてお金をあげる場合にはこの方法を使うと2倍も請求されるということも分かっています。
実験では、アンケートに記入した見返りとしてお金を相手に請求するとしたらいくらもらいたいですかということを質問したところ、最初に協力に対する同意を求めた場合には2倍のお金を要求されたという結果が確認されています。
ですから、何かお返しをするのであればお金ではなく自分の労力が何か得意なことで、モノではなく感謝で示す方がいいとは思います。
お金で返そうとすると YES と答えてくれる確率は上がりますがその方が高くつきます。
普通にお願い事をするという時には、まずこの事前に相手の同意を求めるということは癖にしておいてもいいと思います。
より良い人間関係のためのおすすめ
今回はそんな皆さんの味方を増やしたり相手の協力を得るための方法を紹介しましたが、逆に、敵を振り払う方法もあります。
他人には頼み事ができないけれど他人から頼まれるとどうしても断れないという人もいると思います。
本当は嫌だし時間もないけれど頼みごとを断ることができず余計な仕事を抱えてしまうという人もいると思いますが、そんなイエスマンは直すことができます。
人間関係によるストレスというものは大きいものですが、そんな中でも特に大きいのはそのような自分が断れないことによって起きているストレスです。
ですから、まずはイエスマンを卒業してもらうための方法を解説した動画を紹介しておきます。
自分の人生を取り戻すために
こちらの動画はストレスがどんどん知らないうちに溜まってしまうイエスマンを卒業するためにはどうすればいいのかということを研究を基に解説した内容になっています。
こちらをチェックしてもらい自分の人生を取り戻していただけたらと思います。
説得のためのおすすめ本
今回のおすすめの本は、人を説得するために役に立つであろう本を2冊紹介しておきます。
今回説得に関する知識を紹介しましたが、こちらの本は相手に YES と言わせるための方法がほぼ全て網羅しているであろうとても素晴らしい本です。
こちらは僕の人生を変えてくれた本でもありますが、ぜひ読んでもらいたい本です。
こちらの本は進化心理学をベースにして人間の残念な性質について教えてくれる本です。
このような人間の残念な性質を上手に利用することができれば相手をコントロールすることも可能になってきます。
こちらも説得を極めたいという方にはとても役に立つ本だと思います。
さらに、今 Amazon では通常3000円ぐらいする僕のオーディオブックが無料で聴けるというキャンペーンを行っています。
1人1冊ですが完全に無料で、無料の期間が終わっても一度ダウンロードしておけばずっと聞くこともできるそうですので、まだの方はこの機会にぜひチェックしてみてください。
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本内容は、記載された参考資料のみならず、過去の動画を元に大胆な独自の考察したもので、あくまで一説です。ここでの結論は、記載された論文とは異なる場合があります。
参考:Halvorson Ph.D, Heidi Grant (2018) Reinforcements: How to Get People to Help You